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【陸上競技】インカレ事後特集①苅部俊二 監督・樋口陸人 主将

第90回日本学生陸上競技対校選手権大会
2021年9月17日(金)~19日(日)
事後取材

先月に3日間にわたって行われた日本学生陸上競技対校選手権大会(全カレ)。今回は、事後特集第一弾。苅部俊二監督と、主将の樋口陸人選手のインタビューをお届けする。

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インタビュー

苅部俊二 監督

- 総合4位という結果についていかがですか
過去の法大の順位を振り返っても、かなり上の方であると感じます。思うように練習を積むことができないこともありましたが、その中でも、すごくよくやってくれたというのが、私の中の評価です。

- ここから、種目ごとにお話をお伺いします。はじめに、110mHについてはいかがでしょうか
ショートスプリントハードルは、金井大旺や矢澤航、鈴木 美帆といったOBOGと練習をしていることもあり、非常にいい雰囲気で練習ができています。
中でも、横地は非常に力をつけてきてくれて、13秒4台で走る力を持っています。
樋口陸人は、スプリント力をハードルに活かしきれずに悩んでいたこともありましたが、試合で修正を加えながら、やっと少しずつ、スプリントとハードルの結びつきがわかってきた、という印象です。4番で悔しかったとは思いますが、ここから上り調子で来ると思いますし、非常によくやってくれたと思います。
緒方陽也は、もともと三段跳をやっていて、ハードルに転向してからめきめきと力をつけています。身長は高くはないのですが、怖いもの知らずのハードリングをする選手で、13秒台目前に迫ってきています。今年中に13秒台を出してほしいなと思っていますし、その力は十分あると思います。

- 400mHでは黒川和樹選手が2位という結果でした
黒川は、予選では前半から攻めることができず、組2着でした。「持ち味が前半だから、前半からしっかりと攻めて行け」という話はして、準決勝で自分の走りを徐々に取り戻した、という形です。決勝では、前半から前に行き、最後は山内(大夢、早稲田)くんに負けてしまいましたが、自分の持ち味の再確認や今後の課題が明確になり、負けはしましたが、収穫のあるレースだったと思います。

- 投擲では、やり投の齊藤一樹選手が7位入賞を果たしました
投擲選手が入賞したのは久々だったので、部としてもとても盛り上がりました。ただ、本人はもっと上を目指していたので、悔しがってはいましたが、私たちは、とても高く評価しています。ストイックに、まじめに、練習に取り組む選手だったので、4年生で結果が出て、とてもよくやってくれたと思います。

- 女子選手のご活躍はいかがでしょうか
ショートスプリントで核となるのが川中葵琳です。今回のインカレは、けがをしていて、練習を詰めていなかったこともあり、かなり厳しかったです。力がある選手だからこそ、悔しい思いをしていました。エースとして、これからのさらに伸びていければと思います。
400mHでは、中野なみちがいい感じで仕上がっています。60秒を切るのは時間の問題です。決勝に残れず悔しがっていましたが、スプリントのタイム的には58秒台が出てもおかしくないような練習ができています。大学では決勝レベルの力はついています。あとはそれを出せるかどうかですね。ところどころの小さいミスや全体のスピードをもう少しアップしていけば、さらに活躍していけると思います。

- 男子4×100mRは4位でした
バトン練習が十分に詰めていなかったこともあり、不安もありました。その中でも、もう少しで表彰台というところまで行けたのは、彼らにとって、すごく自信になったんだと思います。決勝前に足長を変えたりして、どこまで攻められるかを話し合っての結果で、本当に頑張ってくれたと思います。今回の四継もとても高く評価しています。

- 男子のマイルリレーはいかがですか
中心メンバーの澤田夏輝が直前にけがをしてしまいました。澤田のけがは痛かったですね。4年生で最後のインカレということもあり、非常にいい仕上がりでできていました。だからこそ、マイルは厳しい戦いになると思いましたし、決勝に残れないかなとも思っていました。
タイムスケジュールがタイトといったこともありましたが、予選のメンバーも決勝のメンバーもよく走ってくれました。結果は4番ということで、もっと上を目指せるチームだったゆえに、残念ではありました。ただ、状況を考えると、とてもよくやってくれたと思います。

― 今後の法大の中心となる選手は
各ブロックごとで異なりますが、部を引き上げてくれるのは横地だと思います。短距離は、山路康太郎・山本祐大あたりが引っ張ってほしいです。今の4年生が、自分がたくさん練習をしてそれを後輩に見せるような選手が多い一方で、横地は、練習はもちろんたくさんやるのですが、とても明るく、朗らかな選手です。また違った雰囲気で練習していけるのかなと思っています。

樋口陸人(主将、【インカレ出場種目】110mH/4×100mR)

ー 全カレを振り返って、率直なお気持ちを
最後の年の全カレということもあり、いつもより懸けている思いが強かったです。そのような中でも自己ベストを更新することができてよかったです。

― 点数をつけるとしたら
80点です。最高学年ということで、表彰台に上ることを目標にしていましたが、それがかなわず4位でした。ただ、自己ベストを出せてうれしいという思いと、悔しい思いももちろんあったので、80点くらいですね。

― 自己ベストの要因は
大会に懸ける思いの強さが一つあると思います。春シーズンが一区切りした段階で、練習メニューを自分で考えて、練習量を増やしたりハードルの技術練習に力を入れました。そういった意味で自信がついたので、自己ベスト更新という形で表れてよかったです。

- 以前、アプローチを7歩から8歩に増やしたと伺いました
約1年間、アプローチを8歩にしていたのですが、なかなかかみ合わないというのがあったので、春シーズンが終わった段階で7歩に戻しました。筋力の強化ができていたこともあり、しっかりと7歩で走ることができたので、自己ベストにつながったのかなと思います。

- 110mHでマークしていた選手は
上位3人の選手です。順天堂大学の泉谷選手と村竹ラシッド選手、法政大学の横地選手です。
今までは、かけ離れた存在だったのですが、決勝では思ったよりも競り合えたので、これからは競り勝てるようになっていきたいです。

- 横地選手はどんな選手ですか
割と自由な選手ですが、競技に関してはしっかりと切り替える選手です。技術面でも僕が吸収できることが多いので、いい刺激をもらっています。

- 4×100mRでは4位でした
コロナ禍ということで練習もあまりできていなかったのですが、リレーのバトンについても不安はありました。ただ、4人が今の実力をしっかり出して、予選を突破し、バトンも大きなミスもありませんでした。チームの実力を出しての4位なので、悔いはないという風に思っています。

- 主将として迎えた全カレでしたが、いかがですか
いつもよりも強い思いがありました。今まで関東インカレ・全日本インカレと出場させてもらっていたので、学生最後ということで気合も入りました。主将という立ち位置で僕がしっかりと引っ張って、チームに勢いをつけたいという思いもあったので、思いはいつもより強かったです。

- ここまで主将を務められていかがですか
最初は、不安や「自分でいいのかな」という気持ちがありました。しかし、みんながしっかりとついてきてくれて、1年間という短い期間ではありましたが、自分としてチームを引っ張って盛り上げることができたのかなと思います。

- 今後強化していきたいポイントは
110mHは、技術面でまだまだ改善点がたくさんあります。ウエイトトレーニングも強化して、筋力をつけていきたいですし、スプリント力も磨いていきたいです。100mに関しても、基礎的な身体づくりから行っていきたいです。

- 今後に向けて一言お願いします
このような状況下で全カレが無事に開催され、出場することができたため、関係者の方々にとても感謝しています。また、今こうして競技ができていることに関しても、日々感謝の気持ちを忘れずに、練習に取り組み、試合でベストパフォーマンスをしていきたいです。

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