勝てば昇格。それでも選手たちの顔に緊張感はなかった。
今春の対戦を彷彿とさせるような安定した戦いを見せ勝利。相性の良さを見せつけ自力で優勝と昇格を決めた。
エース・加藤翔には敢闘賞が与えられ、「法政のエースとしてやってこられた」と心身ともに成長を見せた。
最速で決めた昇格。来春はこの勢いを一部でぶつける。

優勝を飾った法大卓球部。Hポーズを見せてくれました。

戦評

3連勝で迎えた最終日。優勝で自動昇格したい法大は、昨日の埼工大戦から髙橋天馬（国3=東海大菅生）を入れ替えて今節に挑んだ。
1番手は加藤翔（法2=野田学園）。今大会絶好調男が今節もエース対決に挑んだ。大正大・坂本のパワフルな打球に、反応しきれない前半だったが、2セット目から完全に適応。高い修正力と意地でフルセットを制しまずは1本。続く松岡佑亮（営1=静岡学園）は、大正大主将・奥山との一戦。1-1で迎えた3セット目は5回のタオルタイムが挟むほどの接戦を演じるも、17-19で落としてしまう。これを引きずらずに追いつくと、最後は勢いで逆転。大正大の飛車と角を見事に破り、法大が完全に優位に立つ。3本目は今大会絶好調の内田柊平（営3=野田学園）。こちらもフルセットにもつれる長い戦いだったが、大正大・齋藤に競り負け、ゲームカウントは2-1。優勝に向け、欲しかったあと”2″本は、2年生トリオで締めた。加藤翔・原田哲多（営2=出雲北稜）のダブルスは、欲しいところで1本を決め切る高い集中力を活かして王手をかける。5本目は岩永宗久（法2=帝京安積）。大正大の応援の雰囲気に飲まれることなく勝利。
4-1で勝利を飾った法大は、4連勝で2部優勝と1部昇格を決めた。エース・加藤翔は敢闘賞を受賞。最高の形で10月に石川県で開催される全日本大学総合卓球選手権大会に向けて挑めるだろう。この強さを自信に、戻るべき場所でオレンジ旋風を巻き起こす。
(大草拓馬)

選手インタビュー

髙橋天馬

－試合振り返って
入れ替え戦では、自分の負けで2部降格が決まってしまったので、今日出るのが今季初だったのですが、優勝が決まるということで、自分自身も春の借りを返すような気持ちで今節に臨みました。

－対戦相手は高校の後輩でした
もちろん意識はしていました。それよりも、自分がチームに貢献したいという気持ちが強かったので、何が何でも勝ちたいなという気持ちで臨みました。

－今日の試合を100点満点で表すと
100点付けたいところですが、改善できるところもあると感じています。それでも勝ったので100点で良いかなと思っています(笑)

－改善できるところとは
どうしても弱気になってしまうと、打点が下からいってしまうことがあるので、できるだけ打球点を高くして打ち返していけばよかったなと思っています。特に2セット目は下からいっていたので、そこが反省です。

－ベンチの応援について
今秋は春よりも一致団結できたなと思っているところがあって、応援も一体となっていて、そこにうまく乗れたかなと思っています。

－今後への意気込み
もちろん個人でも結果を残したいですが、春は4年生として引っ張っていく立場になるので、1部で結果が出せるように頑張ります。
(取材・大草拓馬)

加藤翔

－大会を振り返って
ホッとしたというのが一番です。それでも、当然と言ったら言い過ぎかもしれませんが、ずっと一部を目指して取り組んでいたので、プレッシャーに打ち勝てたというのが嬉しいですね。

－今後に繋がりそうなシングルスでした
シングルスでは絶対全勝しなくてはならないと思っていたので、全勝できてよかったですね。

－今大会を100点満点で表すと
80点くらいです。一番最後の大事な大正戦では2点どりすることができたので、そこがポジティブなポイントです。

－敢闘賞を受賞した実感は
あまり実感はないですが、法政のエースとしてやって来れたのかなと思っています。

－今後への意気込み
今回1部に上がれましたし、全日でもランクに入れるように頑張りたいと思います。

(取材・大草拓馬)

岩永宗久

－今大会を振り返って
優勝目指してみんなで頑張ってきたので、優勝できてホッとしています。

－昇格がかかったゲームということで緊張は
あまり緊張しませんでした。ダブルスにも出てる4年生が相手で、強いということはわかっていましたが、自分は2年生で向かっていく気持ちで臨めたので、緊張とかはなく試合が進められてよかったです。

－隣のコートでも試合が行われていた
入る前に「どっちが勝つかな」みたいなことを少し話していましたが、あまり隣を気にせずに自分は勝てていて、隣も勝てていたので、よかったかなと思います。

－今大会を100点満点で表すと
初戦はあまり良くなかった分、徐々に調子が上がっていったので、70点くらいですね

－今後への意気込みを
2部で全勝することができて自信はつきましたが、もっと強くならないと1部では勝てないので、来年の春までにはもっと力をつけていきます。10月の全日学はランクに入れるように頑張ります。
(取材・大草拓馬)

松岡佑亮

ー優勝した気持ちは
2部に落ちてしまって、みんなで優勝しようという気持ちで練習してきたので、優勝できて良かったです。

ーご自身の試合を振り返って
昨日初めて出て負けてしまって、今日はどうしても勝ちたいなという気持ちで試合をしていたので、勝ててよかったです。

ー長いデュースが続いたセットの時の心境は
正直あのセットを取りたかったんですけど、取れなかったので、4セット目に切り替えて、抑えることが出来たので良かったです。

ーリーグ初勝利の気持ちは
あんまりまだ実感はないんですけど、とりあえず嬉しいです。

ーベンチからの応援は力になるか
自分も声を出すので、応援してもらえると、かなり盛り上がるので、応援は力になります。

ー今後の全日本、リーグ戦に向けての意気込み
全日本は、シングルスもダブルスも出場するので、どちらもランクイン出来るように頑張ります。

(取材・白戸大貴)