第102回箱根駅伝予選会事前インタビュー
10月18日(土)に開催される第102回箱根駅伝予選会までいよいよあと5日。エントリーメンバー14人と坪田智夫駅伝監督のインタビューを計7回に渡って公開していく。第3回は2年生の平山櫂吏(社2=八千代松陰)と3年生の平井蒼大(スポ3=川西緑台)のインタビューをお届けする
▼チームエントリー
選手名 |
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大島史也(社4=専大松戸) |
澤中響生(現4=自由が丘) |
花岡慶次(経4=世羅) |
矢原倖瑛(経4=今治北) |
重山弘徳(経3=西京) |
田井中悠成(経3=滋賀学園) |
野田晶斗(社3=京産大付) |
平井蒼大(スポ3=川西緑台) |
湯田陽平兵(社3=関大北陽) |
加庭翔太(社2=富岡) |
平山櫂吏(社2=八千代松陰) |
山際晃太朗(経2=小林) |
太田煌(社1=和歌山北) |
佐上湘哉(経1=光明相模原) |
インタビュー
平山櫂吏
ーー予選会まで残すところ約1週間、現在の心境は
予選会に向けて夏も十分練習積めたので、自信を持ってスタートラインに立てると思います。
ーーご自身のコンディションは
自分自身夏にちょっとうまく走れなかったのですが、涼しくなってきて直近の練習も十分にできているので、それなりに走れると思います。
ーー予選会の目標タイムの設定は
タイムは坪田監督と要相談ですが、1時間3分台から、いけたら2分台を目指していきたいなと思います。
ーー今年の前半シーズンを振り返って
今年の前半シーズンは、5月末に全日本予選で、私の初の公式戦でしたが、そこでうまく走ることができずチームの足を引っ張ってしまったので、ちょっと悔しい部分がありました。秋冬シーズンは自分の得意なシーズンなので、そこでもう1回チームに貢献できるような走りができればいいかなと思っています。
ーーインスタグラムで投稿されていた夏合宿の振り返りで、「今年は周りの選手についていくことができた」とのことだが、Aチームの練習に今年から参加したことで、何か変化は
去年はBチームの合宿でやらせてもらいましたが、合宿期間も短く、強度もAチームほどではなかったので、自分に自信持てませんでした。しかし、今年はAチームで最後までやり切ることができたので、自分にとって収穫のある2年次の夏だったと思います。
ーー1次、2次、3次合宿の中で、最も手応えを感じた時期は
自分が手応えを感じた時期は、3次合宿の5000㍍を3本行った練習です。そこで周りよりはやっぱりそんなに走れなかったのですが、設定タイム内では走れたので、そこで自分は去年より断然に成長できたなと実感しました。
ーー夏合宿で1番印象深かったことは
夏合宿はやっぱり時期が長く、30日ぐらいでしたが、意外とあっという間に過ぎました。去年はだいぶマイナスなイメージでちょっと長く感じましたが、今年はちょっと早く感じたなという感覚はあります。
ーー「夏より冬に強い」とのことだが、今年の夏合宿を通して、暑さへの克服や対応は
自分は周りの選手より発汗量の関係で、すぐ体が暑くなってしまうので、対策として、水分や塩分を他の選手より多く摂ったりとか、適度にアイシングをしたりしたので、その結果今年の夏は例年よりうまく走れたのかなと思います。
ーー今年の予選会での暑さ対策は
予選会は給水が3箇所あるので、そこできっちり水分を摂って、まずは脱水を起こさず、自分の持てる力を全て出し切れたらいいなと思います。
ーー予選会に向けての意気込みを
現状、現在チームに登録されている14人は、この夏の練習で結構走れていた人たちなので、まずは予選突破に向けてみんなで力を合わせて走れるように頑張ります。
ーー応援してくださるファンの方々へメッセージを
1月2日、3日の箱根駅伝の本戦に出れるように、法政大学一丸となってまずは予選突破をできるように頑張ります。
(インタビュー:宮川茉優)

全日本予選では悔しい結果となった平山。箱根予選ではリベンジを誓う
平井蒼大
――箱根予選会を前にした現在の心境は
箱根予選会が1週間に近づいてきたと思うのですけど、僕自身初めての公式戦で正ユニを着る機会になって、練習としては夏を通していい練習が積めたので、自身はあるのですけど。やはり、本番で公式戦の緊張にどう対応していけるのかというのは少し不安ではあります。
――現在のコンディションは
夏合宿を1次から3次までずっとやってきて、3次の後半、終わり際では少し足に違和感が出て、練習を中断してしまったのですけど、多摩に戻ってきてからの練習では参加できていて、直前のポイント練習では良い感じで、結構絶好調でやれてきているかなという感じです。
――今季前半は1万メートルの自己ベストの更新(6月22日あおもりディスタンス記録会)もあったが、振り返って
去年の9〜10月くらいにしたけがをずっと引きずっていて、それがあって4月から6月くらいの記録会には出られなくて、練習もそこまで積めていない状況で6月終わり際の青森ディスタンスに行ったのですけど、練習はあまり積めていなかったのですけが、結構自信はあって。走ってみると自己ベストということで、ビックリというのはあったのですけど、自信もつけてはいたので当然の結果かなというのも少しありました。(その自信というのはどこから来るものだったのか)1年生の夏合宿は自分としては一番できたかなと思っていたのですけど、その時の練習よりも今年の春はもっと楽に練習を積めていて、以前よりも成長しているなというところを実感していたので、記録会では(良い)記録が出せるかなとは思っていました。
――今年の1次合宿はけがもなく距離も踏めて、良いスタートを切れたということだったが、その要因は
単純に3年目になって、3年間距離を積んできたりスピードの練習を積んできたりっていうところで、自分自身の全体的な基礎の部分ができてきたって言うところで。1次合宿でも去年はいっぱいいっぱいになりながら練習をこなしていたので、身体にもダメージが残っていたのかなと思うのですけど、今年はそこの余裕を持って練習を積めたことが一つ一つの練習の質の向上にもつながって、いい合宿になったのではないかなと思います。
――妙高2次、菅平3次合宿では強度を上げた練習も入ってきたと思うが、振り返って
1次合宿の時は周りと比べるといい練習を積めたかと言われると正直そうではなかったのですけど、2次合宿ではスピードも上がった練習が増えてきて、その中で2次合宿では全ての練習を集団の中で消化できて。3次ではいい練習を積めていたのですけど、途中で足に違和感が出たので、後半のポイント練習はできなかったのですけど、全体的にチーム内でも上位でポイントをこなせたので、すごく良い練習ができたかなと思います。
――夏を通して成長した部分は
強さっていう部分が成長したなと思っていて。去年、一昨年は練習に対してあまり実力を発揮できないというか、あまり全て上手く消化することができなくて、いっぱいいっぱいになっていて、1つ1つの質が落ちてしまっていたというのはあるのですけど、気持ちの部分でも練習と試合で分けている部分があったので、そこが(改善されたことで)練習の質の向上につながったのかなと思います。
――どのように『強さ』という課題を乗り越えたのか
練習と試合でアップを分けていた部分があって、練習に対して試合のように丁寧なアップができていなかったというのは去年からあったので、そこは練習1つ1つに対しての重みというのを受け止めて臨んでいたのが、練習の改善につながったのかなと思います。
――夏を通して見つかった課題は
ハードな練習になってくると、上位層のスピードって言う部分に差が出てしまって、他の選手はかなり速いスピードの練習でも楽に回していても、自分はその速いスピードの練習に対して思ったよりも負荷がきているなと感じていて。自分がスピード型ではないというのはあるのですけど、今後大会で相手と競っていく部分では大切だと思うので、強化しないといけないなと思いました。
――スピード強化のためには
自分自身、スピード強化のために練習の強度を上げすぎるとけがにつながってしまうという部分で、6〜7割くらいに抑えていたのですけど、ショートのスピードをつける練習でも少し強度を上げたりとか、そういった少しのスピードに対する向き合い方を変えていくと、今後スピードの部分の不安も消えていくと思うので、考えていかなくてはいけないなと思います。
――ご自身の走りの強みは
僕の走りの強みとしては、ハードな環境、ハーフという長い距離で後半は精神的な部分でくると思うのですけど、後半の粘りが自分の強みだと思っています。あともう一つ挙げると、試合に対してあまり悪い結果を出したことがなくて、モチベーションやコンディションのムラをあまり作らないというのが自分の強みだと思います。
――予選会まであと約1週間となったが、ここからどのような調整を
残り1週間なので、あまり変わったことはせずに。最近はインフルエンザなども流行っているので、そこの体調管理の部分も徹底して、とりあえずは無駄なことをしないということは気をつけていきたいと思います。
――春先には予選会とコースの重なりもある立川ハーフにも出場されていたが、立川のコースは
立川のコースは後半に公園で起伏があるということで、タフなコースということは監督からもよく言われているのですけど、僕自身は起伏に対してあまり苦手意識はなくて。そこでタイムを稼げると思うので、立川の後半の公園で自分の強みを活かしていけたらなと思います。(レースでポイントになるのは公園か)そうですね。やっぱり公園内で集団もばらけてくると思うので、そこで何人抜けるかというところが大事になってくるかなと思います。
――予選会ではどのような走りを
予選会は公式戦初(出走)という部分もあるのですけど、そこに対して気後れしないように、自分がチームを勝たせるという気持ちで上位に食い込んで、チームのみんなが楽してとまでは言わないですけど、余裕を持って走れるような、そんな走りができたらなと思います。
――ファンの方へメッセージを
ファンの皆様の応援や支援があって僕たちは陸上競技に専念できていると思うので、僕たちは結果で、皆さんが支援してよかったと思えるような走りをしたいと思うので、引き続き応援お願いします。
(インタビュー:篠﨑勇希)

坪田監督も注目選手に挙げていた平井。ついに公式戦デビューとなるか
(ポスター制作:加納正義)
第1回:太田煌、佐上湘哉
第2回:山際晃太朗、加庭翔太
第3回:平山櫂吏、平井蒼大