【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶大2回戦 小野の一発で流れを呼び込み逆転!「打ち勝つ野球」で勝ち点奪取へ!
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶應大2回戦
2015年5月3日(日)
法政大学多摩グラウンド
1回戦を落とし、優勝へ向け負けられないこの試合も序盤は打線がつながらず苦しい展開に。だがリードされた終盤、嫌なムードを払しょくしたのは、けがから帰ってきた小野の一発だった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 5 | 13 | 3 |
法大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 | × | 10 | 17 | 0 |
(慶大)●竹原、坂本、小林-有賀
(法大)高橋、○秋山(1勝)、竹内-佐藤
本塁打:小野1号ソロ(7回)
三塁打:藤口(7回)、中村(7回)
二塁打:佐藤(2回)、橘(7回、2本)、甲本(7回)
盗塁:萩原(7回)、窪田(7回)、中村(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原 幹斗(社2) | 4 | 2 | 0 | 0 | .375 |
2 | (4) | 藤口 帝(社2) | 4 | 2 | 2 | 0 | .400 |
3 | (6) | 橘 廉(社4) | 5 | 2 | 1 | 0 | .400 |
4 | (7)3 | 中村 聖弥(経3) | 5 | 2 | 1 | 0 | .400 |
5 | (9) | 内川 慶一(経3) | 4 | 0 | 0 | 0 | .192 |
PH7 | 前川 祐樹(社3) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
6 | (2) | 佐藤 裕太(経4) | 5 | 4 | 2 | 0 | .448 |
7 | (3) | 永田 直(経3) | 4 | 1 | 0 | 0 | .323 |
(1) | 竹内 悠(社1) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
8 | (1) | 高橋 竜大(経1) | 2 | 0 | 0 | 0 | .333 |
(1) | 秋山 駿介(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 小野 慶典(経3) | 2 | 2 | 2 | 0 | .667 | |
PR79 | 窪田 剛士(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
9 | (8) | 甲本 裕次郎(社2) | 4 | 2 | 1 | 0 | .333 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
高橋 | 6 2/3 | 10 | 2 | 3 | 3 | 2.53 |
秋山 | 1/3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5.40 |
竹内 | 2 | 3 | 1 | 0 | 2 | 6.00 |
リーグ戦結果(5/3現在)
法大 | 早大 | 明大 | 立大 | 慶大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○●○ | ○○ | ○ | ●○ | 8 | 6 | 2 | 0 | 2 | .750 | |
早 | ●○● | ―― | ○○ | ○○ | 7 | 5 | 2 | 0 | 2 | .714 | ||
明 | ●● | ―― | ○○ | ○○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 2 | .667 | ||
立 | ● | ●● | ―― | ○○ | 5 | 2 | 3 | 0 | 1 | .400 | ||
慶 | ○● | ●● | ―― | ● | 5 | 1 | 4 | 0 | 0 | .250 | ||
東 | ●● | ●● | ●● | ○ | ―― | 7 | 1 | 6 | 0 | 0 | .143 |
戦評
『打ち勝つ野球』。法大が六大学制覇へ必要なものは相手の支柱をへし折る打撃力だ。1戦目の敗戦で再び思い出した勝利への執念を胸に、2戦目の逆転に期待を寄せる。
法大の先発は1年生変則右腕の高橋竜大(経1)。初回、昨日の勝利で勢いづく慶大にいきなり連打を浴びる。1死2塁から3番梅澤、4番谷上、5番堤の3連打でいきなりの得点を許してしまうが、高橋は相手の胸元に投げ込む気迫のピッチングで1失点に凌ぐ。1年生投手の踏ん張りに応えたい打線であったが打線が噛み合わない。1回裏、1番萩原幹斗(社2)の右中間ヒット、2番藤口帝(社2)の犠打で好機を演出するも、あと1本が出ず。2回も1死から6番佐藤裕太(経4)が技巧的なライトへの二塁打を放つが活かすことができない。制球に苦しみ続けながらも、徐々に本来の能力を発揮しだした高橋。2回以降は毎回ランナーを出しながらも得意のツーシームやキレ味鋭いスライダーを巧みに用い、無失点に抑える。
初先発の高橋は先制されながらもゲームを作った
試合が動いたのは6回。2死2塁から6番佐藤がこの日猛打賞となるライト前タイムリーヒットでついに法大が追いつく。しかし、慶大もまだまだ意気消沈してはいなかった。7回、5番堤、6番大島の連続タイムリーヒットで、またもや点差2点と引き離されてしまう。粘りの投球を見せていた高橋はここで降板。なお1塁、2塁ピンチで引き継いだのは秋山駿介(経2)。大量失点もあり得たこの場面を秋山はは4球で抑え、相手の勢いを断つ。そしてその裏『打ち勝つ野球』が真価を発揮した。怪我から復帰した代打出場の小野慶典(経3)がライトスタンドへと反撃の狼煙をあげる特大のソロホームラン。点差を1点に詰めると、そこから長打5本を含む打者13人の猛攻で一挙8得点。一気に勝ちを手繰り寄せた。
ピンチで登板の秋山は見事三振で流れを絶った
8回からマウンドに上がったのは竹内悠(社1)。竹内は8回を難なく無失点に乗り切ると続く9回の攻撃。2死、2塁から6番佐藤のレフト前ヒットの間に好スタートを切っていた走者中村聖弥(経3)が帰塁。試合を決定づける10得点目となった。
初戦を落としながらも2戦目を1年生の活躍で勝利した法大。明日の慶大戦、続く立大戦でも打線の奮起を見せつけ、全日への軌跡を確実なものにしたい。(原口大輝)
選手コメント
佐藤 裕太(4安打の固め打ち)
―今日の試合を振り返って
今日の試合は下級生の力が大きかったです。下の力が光って勝たせてもらった感じですね。
―4安打、適時打も放ちましたが自身の打撃については
OBの方々が練習に来て指導してくださるので、自分は教えていただいたことを1つ1つ実践して自分に合うものをどんどん使い、合わないと思ったことはやらない、と試行錯誤している中での4安打だったので、この勢いで第三戦と立教戦もやっていきたいですね。
―OBの方々の指導とはどういったものか
自分の腰の滑りであったり、開きであったりをこと細かく指摘してくださるので、自分のどこが悪いかというのをわかっていますし、どう動きをしなくてはならないのかを指導していただいています。
―なかなか点が取れなかったが、試合の前半はいかがでしたか
高橋に勝ちをつけてあげたかったのですが、負けられないというプレッシャーもあって本来の力を発揮できませんでした。どうにかして1点取りたいという思いはみんなありましたね。
―昨日の投手とタイプが違ったが、やりにくさは
昨日の投手は元々野手なので多少なめていた部分もあったのですが、急速や投手としての技術レベルというのはあまり変わらないので、自分たちで勝手に崩れていただけだと思います。
―7回の小野選手の本塁打から打線に勢いがついたが
そうですね、一振りで試合の流れを変える小野の存在感は本当に頼もしくて魅力的ですよね。あこがれますね。
―今日投げた3投手について
高橋は今まで普通に投げられていたのですが、野手が楽にさせてあげられなくてプレッシャーの中で投げさせてしまったのが、申し訳ないなと思います。秋山はいつも通りで計算がたつ投手なので、大事な場面を抑えてくれました。竹内は高校の実績を考えても力のある投手なので、伸び伸び投げさせることだけを考えていました。
―明日の試合に向けて
勝ち点を落としたらそれだけで全日本が厳しい状況になるので、勝ち点は絶対落とさないようにしたいです。あと今日の試合の後半でみんなバッティングも上がってきたので、その勢いのまま勝ちにいきたいです。
小野 慶典(特大アーチで流れを呼び込む)
―復帰後初安打について
野球療法士の方も朝早くからきて頂いているのでそうした期待に応えることができて良かったです。ケガでみんなに迷惑をかけてしまったので、とにかく1本打てて良かったです。
―復帰に半年近くになりましたが
ある程度自分のかたちというのを持っているので、ここ最近は短期間の調整で今日打てて良かったです。
―ブランクは
ないですね(笑)。
―本塁打もしっかり芯を捉えていましたがボールは良く見えていますか
ストライクゾーンに来る球を打つイメージを描いて打っているだけです。そんなに投手どうこうではなく自分の打ち方次第で打つことができます。
―狙い打ちは
してないですが、甘く入ってくる球を打とうと思っていました。
―小野さんの本塁打が逆転の契機になりましたね
チームがそう思っていて下されば嬉しいかぎりです。
―まだ走塁、守備は厳しいですか
再発するとまたチームに迷惑をかけてしまうので余力を残してやるようにしています。
―また連戦に入ってしまいますが
また代打の機会が増えると思いますが、その中でしっかりチームに貢献できるよう打点を挙げられたらと思います。
秋山 駿介(1、2塁のピンチを三振で切り抜ける)
―今季2試合目の登板で初勝利を挙げましたが、今の気持ちは
率直に嬉しいです。
―同点に追いついた直後に逆転された展開での登板でしたが
後輩が作ったピンチだったので、何とか抑えてあげようという気持ちでした。
―間隔が空いて久しぶりの登板で気をつけたことは
毎試合準備はしているので、心配な点は無かったです。
―最近はリリーフでの登板が多いですが、先発との違いは
「抑えてやる」という気持ちは一緒ですが、リリーフの方が自分に合っていると思います。
―自分のピッチングの生命線は
「打たせて取る」ことです。
―明日の試合に向けて
絶対に勝って、次の立教戦に繋げたいと思います。
甲本 裕次郎(攻守でチームに貢献)
―今日の試合を振り返って
ずっと追う展開で辛かったというかチーム的にも焦っていたと思いますが小野さんの1発で雰囲気が変わりましたね。自分はそのホームランの次のバッターでしたが気持ち的にも楽に打てました。
ー小野選手の本塁打の次の打者ということで気持ちに違いはありましたか
小技で攻めようかなとも思ったんですけど、またそこで受け身になってはダメだと思い、バットを振っていきました。1、2打席目で全然バットを振れていなかったので、その分も思い切って振りました。
―なかなか1点が取れない苦しい展開でしたが、チームの雰囲気はどうでしたか
昨日からそうですが、全体的にイライラしていましたね。相手のタイムが長いだとか、試合というよりは違うところで勝負していたかなと思います。普通にやったら勝てると思うのですが、そういう気持ちの面が難しかったです。
―昨日の敗戦から立て直してきたことはありますか
昨日は僕自身もそうですし、チームとしてもボール球を打たされていたので、ストライク、ボールをしっかり見極めて甘い球を打っていくことを意識していました。
―9番からチャンスメイクをすることが多いですが
前のバッターが投手なので先頭になることが多いのですが、次のハギ(萩原)だったり帝(藤口)だったり廉(橘)さんだったり聖弥(中村)さんもそうですが良いバッターが揃っているので、自分が塁に出ればホームに返してくれると信頼しています。信頼しているからこそ僕も出塁しないといけないと思っています。
―やはり無死ランナーなしで打席に立つことが多いですよね
そっちの方がだいぶ楽です。やっと今日1本、得点圏で打てましたがそれまでチャンスで0割だったので。チャンスメイクもしたいですし、チャンスでも打てるバッターになりたいです。
―守備でも貢献度高いですね
守備は自分のストロングポイントと言いますか1番の強みだと思っていますし自信もあります。バッティングがダメな時こそ守備で貢献したいと思っています。
―明日の第3戦に向けて意気込みをお願いします
1戦目でやられているので、しっかり借りを返したいと思います。
フォトギャラリー
- 小野の一発が流れを呼び寄せた
- 見事な火消しで初勝利をあげた秋山
- 佐藤は4安打の固め打ち
- 今日も2安打と打撃好調の萩原
- 巧みなバッティングで着実に結果を残している中村
- 藤口は2打点とチャンスで結果を残した
- 橘は積極的に次の塁を狙う
- 笑顔でホームインする甲本