【自転車】RCS第10戦 ゴールスプリントを制した荒井がクラス1優勝!
2015年全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ
第10戦 埼玉県クリテリウム 行田第1ラウンド
2015年12月13日(日)
埼玉県行田市 古代蓮の里 特設周回コース(6周・16.2km)
気温が下がり、本格的に冬を感じさせる天候の中、埼玉県でRCSクリテリウム行田ラウンドが始まった。昨年度もこのラウンドには法大から多くの選手が出場しており、熱い戦いを繰り広げた。今年度も、このレースから2月21日まで同じコースで行田ラウンドが開かれる。
試合結果
クラス1
順位 | 名前(学部・学年) | タイム |
---|---|---|
1位 | 荒井佑太(営2) | 0:23’25” |
クラス2A
順位 | 名前(学部・学年) |
---|---|
4位 | 江口彰志(文2) |
25位 | 勝又高陽(法1) |
クラス2B
順位 | 名前(学部・学年) |
---|---|
16位 | 加藤雅之(人2) |
クラス3B
順位 | 名前(学部・学年) |
---|---|
DNF | 岩澤修平(人1) |
戦評
クラス1
クラス1は、大会中に起こった落車トラブルのため本来8周の予定を6周に変更して行われた。法大からは先月の六大学対抗ロードで1位に輝いた荒井が出場した。
スタート直後、2周回にさしかかる頃には既に4人の逃げが発生。序盤、荒井はメイン集団でレースの動きを伺った。中盤、ペースを上げるメイン集団が逃げを吸収。残り2周となると荒井も前へと出始める。共に、RCSシリーズ暫定チャンピオンである小林(明大)も積極的に前へ。最後は集団でのゴールスプリント勝負となった。ここで荒井が持ち前のスプリント力を遺憾無く発揮。小林を抑え、堂々の1位フィニッシュを飾った。
今年どの大会でも安定の活躍を見せた荒井は、年内最後のレースまでしっかりと勝ち収めた。現在、トラックレースシリーズ(TRS)の暫定チャンピオンでもある荒井。成長を続ける彼に、来年も期待がかかる。
現在RCSトップの小林(明大)とのスプリント勝負を制した
クラス2A
クラス3で大きな落車事故があった影響により、当初は7周回の予定のレースが急きょ6周に変更された。クラス2Aには江口、勝又が出場した。前半は両者ともメイン集団内にいたが、3周目、日体大の2名が逃げを形成し、メイン集団が追いかける展開に。江口が集団の前線に位置する。残り1周の時点で逃げが集団に吸収される。意地のゴールスプリントを魅せるも、江口は4位。表彰台にはあと一歩届かず。勝又も完走こそできたが25位と悔いの残る結果となった。
クラス2B
復帰後第2戦としてクラス2Bに出場したのは加藤。2周目でいきなり逃げができるが、すぐに集団に吸収される。細長いメイン集団ができそのままゴールまでいくかと思われたが、残り2周で逃げができメイン集団が追いかける。レース中、集団内にいた加藤はそのまま16位でゴールした。
惜しくも表彰台を逃した江口
クラス3B
クラス3Bには岩澤がエントリー。6周16.2kmと長くはない距離だが、小雨が降りしきる中で路面の滑りが気になるところだ。岩澤は1周目集団の前方に位置し、2周目も中間周辺でレース展開を伺う。3周目、逃げが出たため全体のスピードが上がり、そこからメイン集団に遅れをとってしまう。5周目なんとか追いつきたい岩澤だったがレースから降ろされてしまい、無念のDNFに終わった。(野口愛優・宮下尚子)
選手コメント
荒井佑太
-今日のレースを振り返って
普段はトラックに重きを置いているんですけど、ロードでも存在感を示したいので、今日は優勝を狙って出場しました。その目標が達成できて、満足しています。
-作戦としては
今日は法政からクラス1が一人だったので、他の大学の力をうまく利用して勝てればなということを考えていました。
-今日は落車が多かったですが、気をつけたこととしては
前の選手が落車を起こして、それに巻き込まれそうに何回もなったので、走りながらコーナーの入射角度だったり、スピードをコントロールするのには気をつけていました。
-今日は6周と短めのレースでしたが
試合の動き的に、全体のスピードが速かったので、ここから逃げるのはきついなと思って、残り2周くらいからスプリントに備えようと考えを変えました。
-今日のコンディションは
シーズンオフというように心の中で、決めていないのでいつも通りに走ることができたので、コンディションはすごくよかったと思います。
-今年を振り返って
インカレ(文部科学大臣杯 全日本大学対抗選手権自転車競技大会)では成績を残すことはできなかったんですが、国体(国民体育大会 2015紀の国わかやま国体)、TRS(全日本学生トラックレースシリーズ)で存在感を示せたので、その点においては満足はしています。まだ課題だったり、自分が克服しなくてはいけない面は多く見つかった年なので、来年また一から頑張りたいと思います。
-次のレースは
TRSの最終戦(2015年度TRS第7(最終)戦 伊豆ベロドローム2月ラウンド)だと思います。
-優勝を狙って
そうですね。今のところTRSのランキングが一位なので、このままTRS王者を狙っていきたいと思います。
江口彰志
―4位という結果を受けて
同期の人たちがクラス1が多いので自分も今回昇格するつもりで臨んだんですけど、上がれなくて今回の負けはすごく悔しいです。
―敗因としては何があげられますか
今回はレース前にアクシデントが起きて開始時刻が遅れたので、自分が決めていたことがうまくいかなくて動揺というか、焦りが生まれちゃったりしたので、もっと何があってもいいように準備を徹底的にやれば次は勝てると思います。
―技術面では
時間が空いたせいでアップの効果があまりなかったんですけど、他の選手も条件は一緒だと思うので、スタートして他の選手よりも早く足を回して体をあっためるのが足りなかったです。コースもストップ&ゴーが多かったのでもっとインターバル系の練習をして短い距離で高出力を出せる練習をしていきたいと思います。
―ゴール直前で集団から抜け出すためには
自分は集団でスプリントしたら負けてしまうので、できれば数人でスプリントして勝つか、直前に抜け出して勝つしかないと思っているので、もっと一瞬で抜け出せる力も必要になってくると思います。
―それが理想の展開ですか
そうですね、勝ちパターンをもっと増やしていけばもっとチャンスがあると思うので。
―お手本にしている先輩はいますか
相本先輩はどんな展開でも確実に結果を残しているので、勝ちパターンが何個かあるのか、レースを自分の展開に持っていける技術がすごくあると思うので、自分もそういったところをつけていきたいと思っています。
―次のレースは
年内はないので年明け2月のRCSですね。そこで絶対クラス1に上がります!
加藤雅之
ー今日のレースを振り返って
勝ちたかったです。レースの最後の2周くらいまでは自分の思った展開にできたんですけど。最後の2周のところで1人落車して、1人逃げができて、それを追走する4人に入っていました。最後その1人を捕まえてゴールできればと思っていたんですけど、なかなかその4人で協調できず、最後1人を逃がしてしまったって感じです。自分がもうちょっと積極的になればレースは変わったかなって思います。
ー狙っていた展開は具体的に
新村先輩が勝ったレースで、中央の1年生が2位に入っていたので、中央が強いかなって思っていました。中央のその1人と、もう1人の自分と同い年の2年が引っ張って、最後スプリント勝負って形になるかなと思ったのでその1人をマークしてたんですけど。引いてた中央の2年生が落車して集団が分断しちゃったので…。落車がなかったとしてもどうなったか分からないんですけど、落車があって4人に入れたので、そこでもっと積極的に自分で行ければ。
ー落車がかなり多くありましたが
コーナーの道幅が、人数が多い割に広くなったり狭くなったりするところなので、位置取り争いの中で落車が多かったのかなと思います。
ー復帰戦である六大学対抗ロード、また本レースを終えてケガの調子は
まだちょっと違和感はあるんですけど。今、部全体で体のコアトレーニングをやっている中で、自分1人はできてない状態です。今週病院が最後の診察で、そっからできるようになるので。今回は惜しかったんですけど、焦らず。次まだあと3戦あるので、どっかで勝ちたいです。
ー今年を振り返って
去年からケガしてて、最初手術しても治んないかもしれないっていうケガだったので、なかなか手術に踏み切れなかったんですけど。監督とコーチに相談して、手術したほうがいいって言われて。で、手術して、しっかり前と同じようには乗れるようになってきてます。ケガした分、監督とコーチの指導があってここまで来れたので。1年無駄にはしちゃったんですけど、来年に繋がる1年になりました。
ー次に出場されるレースは
行田の第2戦です。
ー次のレースに向けて
優勝します!頑張ります!
勝又高陽
ー今日のレースを振り返って
前回のレースと違って積極的に逃げに加われましたし、江口先輩と2人で集団をひいて逃げを潰して、集団スプリントに持ち込む感じにはなったんですけど、(最終週の)残り3コーナーくらいで手前の選手の落車に巻き込まれてしまったので、それが残念でした。
ー前回のレースでも落車をしていましたが
運だけとかそういう問題ではないと思いますし、自分に何かしら足りないところがあると思うので、そこは今はわからないんですけど、落車をしないようなレースが出来るように自分の足りていないところをこれから練習して補っていければと思います。
ー落車したときは、どのあたりで走行していましたか
前から6番目 くらいだと思います。
ー今回のレースの戦略は
前回は、(レースの大半は)後ろの方にいて最後に飛び出した形だったので、今回はもう少し前で自分で展開を作ろうと思っていて、それで最初の逃げに乗って、すぐに吸収はされたんですけど、自分で動いて展開は作っていけたと思います。
ー今年1年を振り返ってどのようなシーズンでしたか
前半は怪我とかで全然出れていなくて、やっと感覚が戻ってきたかなという感じで、感覚は掴めていたので、クラス1に上がっていれば1年通して良かったかなという振り返りはできたと思うんですけど、結局課題が残る1年でした。
ーその課題とは
足があったとしても結果が求められるので、結果が残せないところが残念ですね。
ーこれからのレースにどう活かしますか
クラス2でも全然走れる足はあると思うので、展開を重要視しつつ結果を求めて来シーズンもやっていきたいと思います。
ー来シーズンの意気込みを
次こそ(クラス1に)上がれるように、周りを見て転けないように頑張りたいと思います。
岩澤修平
―今回のレース内容は
今回もふがいない結果となってしまったのですが、前回は集団についていくこともできずに終わってしまったので、今回は集団内でついていけるように心掛けました。
―どのような目標を立ててレースに臨まれていますか
立ち上がりの力が弱いので、そこをしっかりと強化していきながら少しずつ順位を上げていけるように心掛けています。
―上位選手との違いは
やっぱりダッシュ力ですね。持久力はこのレースではあまり関係ないのでそこを強くしていかないと、勝ち上がるのは難しいですね。
―大学からロードレースを始められたそうですが、高校では何かスポーツはされていましたか
高校の頃はマウンテンバイクをやっていました。マウンテンバイクのロードレース版でクロスカントリーレースをやっていました。
―普段はどういった練習をされていますか
冬のシーズンは同期と室内トレーニングに励んでいます。実走で山に上りに行ったりしています。
―寮生活はなれましたか
前期はとにかく大変だったんですけど、後期は何とかやっていけています(笑)。
―今後のRCSはすべて出られますか
はい、経験をとにかく積んでいきます。監督にも走りこむように言われているので。ちょっと圧がかかっているので頑張らないといけないです(笑)。
フォトギャラリー
- 勝又は終盤で落車に巻き込まれる
- 集団に必死に食らいつく岩澤
- 来年の活躍に期待がかかる加藤
- ゴール後笑顔を見せる
- 六大戦に続き好成績を残した
- 現在RCSトップの小林(明大)とのスプリント勝負を制した
- 惜しくも表彰台を逃した江口
- 勝負強さを見せた荒井