【自転車】インカレ直前インタビュー トラック班

自転車

【自転車】インカレ直前インタビュー トラック班

2016年8月11日(木)
法政大学 自転車競技部寮

全日本大学対抗自転車競技大会(インカレ)まで残すところあと2週間ほど。迫るインカレに向け、展望インタビューをトラック班の計6名に行なった。

インカレへの思いを語った青野主将

インカレ トラック展望

一昨年と同じく伊豆ベロドローム(静岡)で開催される今年の全日本大学対抗自転車競技大会(インカレ)。静岡が地元である鈴木康平(スポ4)と鈴木陸来(文2)には大きな期待が寄せられるだろう。特に鈴木康にとっては最後のインカレが地元開催であるため、思い入れも人並みではない。鈴木康は4kmチーム・パーシュート(団体追い抜き)と4kmインディヴィデュアル・パーシュート(個人追い抜き)、1kmタイムトライアル(TT)に出場する。特に個人追い抜きは全日本学生選手権トラック自転車競技大会(個人戦)で優勝した種目である。鈴木陸はTTとチームスプリント、そしてタンデム・スプリント(タンデム)にエントリー。直近の大会、東京六大学対抗自転車競技大会(六大学)ではTT、チームスプリントどちらも優勝した。タンデムのペアである高橋綜一郎(営2)も六大学でTTに出場。表彰台入りこそならなかったものの、自己ベストをたたき出し、好調さを見せつけた。
最後のインカレとなるのは、他に主将である青野将大(法4)、菊山将志(人4)だ。すでに東日本と全日本学生王者に輝いている青野が出場するのは団体追い抜きとスクラッチ。スクラッチは今年からインカレの種目に追加されたものであり、初の王者に輝くことができるか。菊山はチームスプリントとケイリンに出場し、タンデムは補欠となっている。短距離の道を開拓してきた菊山の最後の勇姿を目に焼き付けよう。
法大自転車競技部トラック班を語る上で忘れてはならないのが荒井佑太(営3)だ。圧倒的な脚力を発揮し、中長距離のみならず短距離もこなす、いわばオールラウンダー。エントリーしたのはポイントレース、団体追い抜きだ。個人戦ではポイントレース2位と悔し涙を呑んだ荒井。しかし六大学ではチームスプリント、団体追い抜きの2冠を成し遂げた。次に合わせる照準は、インカレだ。荒井と同期である白垣良祐(人3)は団体追い抜き出場に加えスクラッチ、個人追い抜き、タンデムに補欠として名を連ねる。六大学では自身初となる団体追い抜きでの優勝をつかんだ。
2年生ながらも健闘を見せ続けているのは渡部将太(人2)。今シーズンから団体追い抜きではメンバーとして確固たる位置を築く。ポイントレースは補欠と、団体追い抜きに合わせた日程で悲願の2連覇へまい進する。鈴木玄人(人2)はスプリントに出場。六大学では同種目3位となるも「満足はしていない」。飽くなき成長を続ける鈴木玄に期待したい。2年生で短距離選手ではもう一人、松田幸貴(法2)がエントリー。チームスプリントに出場し、スプリントは補欠となっている。
初のインカレ出場となるのは六大学でその存在を知らしめた上野恭哉(営1)がチームスプリントにエントリー。彼もまたスクラッチやポイントレースをこなす中、短距離も走ることのできるオールラウンダーだ。小泉智也(人1)もスプリント、チームスプリントに出場となる。個人戦では好成績を出すことができなかったものの、六大学ではスプリントで入賞し鈴木玄にくらいつく走りを見せた。若き新鋭にがベロドロームでいかなる走りを見せてくれるのだろうか。

種目としては団体追い抜き2連覇に期待せざるを得ないだろう。もし青野、鈴木が走るとすれば法大で走る最後の団体追い抜きとなる。有終の美を飾ることはできるのか。また、優勝が目される個人種目としては青野のスクラッチ、鈴木康の個人追い抜き、荒井のポイントレース、鈴木陸のTTが筆頭か。個人追い抜き、TTはレースではなくタイムトライアル種目のため、万全の準備をし挑んでほしい。スクラッチ、ポイントレースは長い距離を走りきるだけの脚力だけでなく、それに加えアタックをする瞬発力や臨機応変にレース展開に対応する能力も求められる。青野、荒井にその力はすでに備わっているだろう。悔いのないレースで好成績を収めてもらいたい。そして、狙うは総合優勝。トラック種目とロード種目の合計点で競われる。つまりトラックだけ、ロードだけがいい成績でも総合優勝は叶わないのだ。このチームで戦うのもインカレが最後となる。残すところあと2週間。法大自転車部の面々はその間いかなる成長を遂げ、またベロドロームに降り立つのか。見逃せない戦いがそこにある。(宮下尚子)

選手コメント

青野将大

―今年、東日本や個人戦という大きな大会で優勝と功績を残されていますが、それは目標されていましたか
そうですね、今年は自分の中では小さい大会は出ずに大きい大会であったり、自分の狙った大会や意識している大会に出てきて、その出た大会ですべて優勝しようという気持ちで臨んでいました。

―なぜそのような好成績が収められたと思いますか
最初全日本というのを大きな目標にしていて。今年は全日本が4月にあることから早め早めで調子を上げてきたんですけど、それが全日本で調子が上がったところからさらにどんどん上げてきているかなという実感はありますね。

―青野選手がおっしゃっていた「就職活動とのメリハリをつける」ということも功を奏したのでしょうか
なんとか短時間で自分のやり方で練習をしてきて、ただやっぱり本調子で臨めたという大会は自分の中ではまだないので。やっぱり4月の全日本から7月の個人戦まで、就活がどうしても重なってしまっていたので、今回インカレは今シーズン自転車だけに集中してできる初めての大会ということで、頑張りたいですね。

―個人戦で優勝したことで青野選手の知名度が一気に上がった気がします。それは感じますか
あんまり実感はなくて(笑)。試合とかになればマークだったりは出てくると思うんですけど…。頑張りたいです、どうなるか分からないですけど。

―青野選手の自転車競技部の中での位置、そして求められているものとは
キャプテンとして周りを引っ張っていくというのが求められていると思うんですけど…話もみんなの心に響くような話ができるタイプでもないので(笑)、やっぱり走りや練習に対する姿勢は意識して、それで後輩たちにいいところを見せられるようにしたいですね。

―ロード種目についてはどのように関わっているのですか
ロードは基本的に浅井と堀川に引っ張ってもらっていて。時々お尻を叩きにいくという感じでロード練習に参加したりしますね。

―大町美麻ロードレース(ロードレース・カップ・シリーズ第3戦)では惜しいところでDNF(途中棄権)となってしまいました
僕だけじゃなくて法政としても、第2集団、メイン集団といわれるところに4、5人くらいいて。その中では完全に法政が一番強いかなという走り方をしていて。ただDNFになってしまったら意味がないという感じで、あのまま走りきれていれば10位くらいから15位くらいの中に何人か入ってというかたちになれたとは思うんですけど。ロード班の話をするとエースといわれる人たちをアシストと呼ばれる人たちがサポートしなきゃいけないんですけど、そこが足りていないかなという感じで。エースが動いてエースが最後に残ってという感じで、エースだけが頑張っているようなかたちになっているので、そこをもっとチームワークで引っ張っていければなというのはありますね。

―六大学の際に鈴木陸選手がチームスプリントの3走目を青野選手に走ってもらいたいとのことを話していました
それは大げさかもしれないんですけど(笑)。チームスプリントは今回も出ることはないんですけど、キャプテンとしてみんなの目標でありたいなと思っていて。そこからロードも走らなきゃいけないなと思いましたし、中長距離はもちろんですけど、スプリントも必要だなということで全体的に強くなれるようには努力してきたので、スクラッチという種目にしてもオールラウンドに走れるという利点はあるのかなという感じですね。

―スクラッチは今年インカレ新種目となりますが、他種目との違いは
初めてスクラッチができた1回目で優勝できればそれは嬉しいことだと思いますね。

―団体追い抜きについてはメンバーをまとめる方というのはいますか
そんなに誰がまとめるという感じではなく、全員が意見を出せるような雰囲気にはなっているので、まとめ役を誰がやるという感じではないですね。

―エントリーも団体追い抜きを意識したものと感じました
ただ荒井はポイントレースと団体追い抜き、僕もスクラッチと団体追い抜きなんですけど、まだタイムテーブルも出ていないので、分からないのは分からないですけど、今6人メンバーがいて最悪4人のうち誰かが出れなくなったときでも謙遜なく走れる2人が残っているので、心強いですね。

―青野選手にとって団体追い抜きとは
今年個人戦優勝したんですけど、やっぱり一番うれしかったのはインカレの団体追い抜きだったなと思っていて。団体種目っていうのはやはり喜びを分かち合えるというか個人とはまた違うので。今年は先輩たちも思っていると思うんですけど、2連覇というのはとりたいのと、今年2連覇することができればまた来年後輩たちも3連覇してくれるようなメンバーがそろっているのでそのつなぎを大切にしていきたいと思いますね。

―主将になった際にこういうチームにしたいというのはありましたか
難しいですね(笑)。やっぱり総合優勝というのを狙っていて、その中で選手層の厚さというのは意識していて今もそうなんですけど、中長距離メンバーでも僕や鈴木(康平)がけがをしてしまっても代わりになれるようなメンバーがたくさんそろっていると思うので。インカレでは選手層の厚さを見せつけたいですね。

―去年からの変更点は
練習が大きく変わって。寮が変わったということもあって、変えたかったというわけではないんですけど、変えざるを得ないというのもあって。ロード班は練習コースが全然違うので最初は全員戸惑ったと思うんですけど、その中で調子を上げてくれているのは浅井・堀川のおかげだなと。バンク班に関しては立川競輪場から西武園競輪場に変わったんですけど、たまたま立川で改修工事が行なわれて、立川を使っていた選手も西武園に来て。それで西武園は西武園で今年全然使えないような状況で。バンクに中々入れなくて、ただ8月のインカレ合宿になって伊豆ベロドロームだったり境川(競輪場)に行くんですけど、ようやくバンク班がバンクに入れるようになったというので、自分の中では調子は上がらないわけはないだろうと思っていますね。

―インカレまでのスケジュールを教えてください
昨日までベロドで合宿していたんですけど、あと数日西武園が使えるので3日間練習して、それから境川の方で5日間合宿をして1度寮に戻ってインカレに向けてベロドで乗り込むというかたちですね。

―インカレ直前は寮には帰ってこられないのですか
3、4日前くらい前に(寮に)戻ってきて、そこからベロドに行ってベロドで最終調整をしてインカレというかたちですね。

―最後のインカレがベロドロームですが
どっちかっていうとあまり好きではないんですけど(笑)。外の方が僕自身としては、スクラッチだとラップなどで決まりやすかったりするので、なにが起こるか分からないというのがあまり好きではないんですけど、そういこともあまり言ってられないという感じですね(苦笑)。頑張るしかないって感じです。

―自転車は続けられますか
趣味ですね。

―なぜ法政大学に入られたのですか
大学を選ぶ際に、勉学の方も頑張りたいという気持ちがあって。そこで法政大学かなと思って、今思い返しても間違いじゃなかったと思います。法政じゃなかったら団体追い抜きも優勝できなかったのかなと思っていますね。

―法学部を選ばれたのはなぜですか
法政大学行くなら法学部法律学科かなって(笑)。

―最初の鈴木康選手の印象としては
結構全国で一緒になったりするなかで、あいつとは全く面識もなくてどんな人かというのは知らなかったんですけど、部に入る前は大きくてこわいだろうなというイメージしかなかったんですけど(笑)、(実際は)優しくてなんでも言い合えるような仲で。すごくいい関係だと思います。

―個人戦の際も鈴木康選手は優勝を伝えたいのはどなたですかという質問に青野と答えられていました
あの時は鈴木も予選で2位で、元気づけるじゃないですけど、「優勝してくるからお前も優勝しろよ」と言って、それでたまたま両方優勝できたというのもあって、すごく嬉しかったですね。自分以外の選手でこんな喜べるんだっていう。

―青野選手にとってのインカレとは
1、2年生のころのインカレとは目標とするものも違って。今は優勝しか思ってないですし、総合という面においてもどこの大学をマークとかそういうことは決めてはいないんですけど、ひとり一人が優勝したり上位に入ることで総合優勝もあるんじゃないかなと思っています。

―最後にこの選手は好成績を期待できるという方はいますか
みんなが言うとは思うんですけど、鈴木陸には期待していますね。去年、先輩で新村(穣・平27年度卒=茨城CS)先輩、寺崎(浩平・平27年度卒=バルバレーシングクラブ)先輩っていう1km(TT)を走られる先輩が抜けてしまって、どうしようとなっていた時に急に成長してすごいタイムを出すようになって。もちろんその分努力をしているのは分かっているんですけど、伸び盛りで1kmで上位に入ることが大きなポイントになるかなと思っていますね。


「みんなの目標でありたい」とインカレでは個人団体の2種目優勝を狙う

鈴木康平

―今年の戦績を振りかえって
春先はあんまり良くなかったんですけど、6月ぐらいから個人としてもそうですし、全体的にも調子が上がってきたかなと思います。その流れのままインカレに挑めれば良いなと思います。

―練習で、個人的に取り組まれていることは
走るだけじゃなくて、筋トレとかパワー的な部分を増やしていますね。

―試合と平行して就活もあったと思いますが、モチベーションのキープはどのようにされていましたか
教育実習やっていたので、地元に帰ったんですけど、逆にそれで自由にやれたのがよかったんじゃないかと今は思います。

―ご自身の部内での立ち位置は
もう下っぱじゃないですか(笑)。分かんないです(笑)。そんなにリーダーシップとるタイプでもないので、みんながやりたいようにやれる環境作りに努めてる感じです。

―鈴木選手から見て今年のチームは
去年の先輩2人を追いかけていた時から比べるとパワーアップしたのかなと思います。逆に1年生も今の2年生が入って来たときよりも強いと思います。全然インカレでも相手にできるような選手が多いと思います。

―去年と比べると2年生の鈴木陸来選手などの活躍が目立ちますね
そうですね、陸来は1年生の時は1年生の仕事とかで苦しんでたんですけど、2年生になって良い意味で余裕がでてきて、それが上手いこと東日本選手権大会辺りから出てきたんじゃないかと思います。陸来だけじゃなくて高橋綜一郎とか、鈴木玄人とかあの辺りも冬の辺りのウエイトトレーニングが上手くいったのかと思います。

―最後のインカレが、静岡県ベロドロームで開催されますが何か思い入れは
高校3年生の時に、大学入るきっかけとなったジュニアオリンピックっていうのがそこであって、それのお陰で大学に入れたっていうのがあるので、高校最後の年にそうやって優勝できて、大学最後の年も一発かましてやろうと思ってます。

―ジュニアオリンピックの時に法大からスカウトがあったんですか
もともと来てたんですけど、それが決め手になったという感じです。

―卒業後、自転車は続けますか
続けます。もともとチームに入ってたので、そこにまた入ります。

―大学に入った頃の今の4年生、同期の印象は
そうですね、正直自分に対して何だこいつはみたいな雰囲気が出てて、自分も正直天狗だったので何だこいつらって思ってたんですけど、それもすぐ無くなって、やっぱりメンタルが強いなっていうのは全員見て思いました。

―特に青野選手の印象は
もう見た目からあの時とは変わったかなと思います。自転車競技で成績を出すために、体をだいぶ絞ってきてる、見て強いと分かる選手だと思います。

―鈴木選手にとってインカレとは
1個の集大成ではありますね。成長を見せる場みたいな感じです。

―団抜きメンバーの仕上がり具合は
1個下の荒井にしても、2個下の渡部にしてもやっぱり去年の六大学トラック選手権大会からやってきたメンバーなので、信頼って意味では全く心配してないです。

―インカレに向けて意気込みを
4年間の集大成なので、出る種目全てに勝って個人的にもそうですし、部全体としても全員でドヤ顔できるようになればなと思います。


最後のインカレを地元で迎える鈴木康

菊山将志

―現時点での、仕上がり具合はいかがですか
就活も終わって、自転車にのり始めたら段々調子が上がってきました。

―今はどんな練習を
基本的にダッシュの練習と、ケイリンとチームスプリントに向けた練習をしています。

―今年のこれまでの戦績を振り返って
今年はあんまり、戦績を残せていないので最後頑張りたいですね。

―青野選手はどんな主将ですか
主将らしく厳しいところは厳しく、法大っぽく仲が良いところは仲良くて、主将にふさわしいなと思います、キャプテンらしく成績もちゃんとあげてますし、誰もか憧れる存在だと思います。

―やはり1年生の頃とは違いますか
1年生の頃もしっかりしてたので、それがどんどん良くなっていった感じです。

―鈴木康平選手は
鈴木康平はやるときはやるという感じで、自分のルーティンを持ってるので、それにはめちゃえば。ずっと高校からの付き合いなので、最後は二人でガッツポーズしたいですね。

―卒業後、自転車は続けますか
一応続けます。本格的ではないんですけど、趣味程度に。会社がそういう方針なので。

―今年のチームの印象は
下からの学年の底上げがすごく強いなと感じます。

―最後にインカレに向けて意気込みを
泣いても笑っても最後なので悔いの無いよう4年間の集大成を見せます。


「4年間の集大成を見せる」と語った菊山

荒井佑太

―昨年のインカレを振り返って
昨年はポイントレースに出場させていただいて、調整の段階ではうまくいっていたんですけど、本番ではレースは何が起こるかわからないということで、思うような結果を出すことができなかったインカレでした。

―結果が出せなかった要因は
自分が想像していた展開とは違っていたこともありますし、また自分の最大限の力を発揮することができなかったという力不足の部分がまだあったと思います

―そこから1年が経ちましたが、自分自身での変化はありますか
去年の悔しい思いから1から自分の能力が足りないかを探し続けて練習の中で補ってきたので、今は自信に満ち溢れています。

―今年は4kmTPにも出場されますが、仕上がり具合はいかがですか
昨日まで本番の会場で合宿をしていましたし、4人のコミュニケーションもしっかりとれていて、練習の中でもいいパフォーマンスが発揮できているので、TPについても日本一を獲る自信はあります。

―一緒に走ってきた青野選手、鈴木康平選手への思いは、ご自身何かありますか
鈴木選手については高校の時からあこがれの選手の一人で、その選手と団体の種目に出るということはとてもうれしいことですし、また青野選手は大学に入ってからトラックの中で目標にしてきた選手でもありますし、そういう2人と団体追い抜きを走れる幸せを最後にかみしめて走りたいなと思います。

―今年は、伊豆ベロドロームということで木製コースですが
去年は333mの周長で今回は250mととても距離が短い短走路なので、団体追い抜きについては交代時に一番スピードが落ちるので、その点については練習の中でもしっかりと4人で走り方を研究しています。

―ポイントレースでは、一周が短いということで落車のリスクが考えられますが
250mのバンクだと傾斜もきついですが、その分ラップを狙いに行けるのでバンクの特徴をうまく生かして試合を進められたらと思います。

―六大学自転車競技大会では実際のコースで走ったわけですが、いい感触は得られましたか
六大学についてはレース系種目については走らなかったんですけど、団体追い抜きについては4年生不在の中での4分22秒という記録は、新しいチームを作るに向けていい基盤になったかなと思います。

―次期主将は荒井選手ですか
はい。

―インカレが終わると本格的に主将としてチームを引っ張っていく立場となりますがチームに対する思いは何かありますか
去年、一昨年と偉大な先輩方の背中を見てどのようなチーム作りをしていけばいいのかというのも学べましたし、本当にチームのスローガンである「一丸魂」を実現できるようなチーム作りを目指していきたいと思います。

―あと2週間ですが、これから詰めていかなければならない部分はありますか
個人についてはここまで来たらあとは気持ちを高めていくことはもちろんですし、あとは試合直前まで何が起こるかわからないので、けがには一番注意をして本番を迎えたいと思います。

―最後に、個人とチームそれぞれの目標をお願いします
個人の目標についてはやはり今まで悔しい思いをしてきたので、インカレについてはポイントレースはきちんと日本一を獲って、さらに団体追い抜きはいままで青野先輩、鈴木先輩にお世話になってきたので、その2人とともにチーム一丸となって日本一をつかみたいと思います。


「鈴木康、青野と走ることは幸せ」と荒井

鈴木陸来

―現時点でのご自身の仕上がり具合は
調子良いです。

―今は、具体的にどんな練習を
自分の苦手なところを克服するんじゃなくて、自分の得意なところを伸ばす練習をしています。1㎞だったら始めの突っ込みというか、1周目、2周目をいかに速く通過できるか。最後どうしてもスピード落ちちゃうので、その前になるべく稼いどく感じが自分得意なので、それをいかにあと2週間で速くできるかを強化してます

―今年のこれまでの戦績を振り返って
去年と比べると結構戦績残せてるので、良い感じです。

―タンデムスプリントの仕上がり具合は
パートナーが(高橋)綜一郎なんですけど、昨日まであった合宿でも結構息があって、去年の個人戦から合わせてたんですけど、タイムも申し分ないくらい出ていて、良い感じです。

―チームスプリントについては
チームスプリントは今の法大に3走を走れる選手がいなくて、総監督の考えでは自分と菊山先輩が2走と1走で走るという感じでやりたいんですけど、3走の選手がいないので、3走にまわって2走の選手を誰にするかで今悩んでて、まだ決まってないんですけど。菊山先輩とはもうずっと練習してきてるので、結構良い感じなんですけど、もう1人が決まっていないのでなんとも言えないですね。

―法大チーム全体の雰囲気はいかがですか
とても良い雰囲気で、皆が総合優勝目指して個人だけじゃなくてチームのために貢献するっていう意気込みが見られるので、とても良い雰囲気だと思います。

―青野主将は鈴木陸選手から見てどんな方ですか
一言で言うと化け物ですね(笑)。調子も今相当上がってて、この間タンデム(スプリント)自分と綜一郎が駆けてる時に、後ろからまくってきてこの人ヤバイなと思いました。

―鈴木康平選手については
同郷なので、今年が最後になるので思い入れがあると思うんですけど、すごく頑張ってほしい先輩の1人です。

―最後にインカレに向けて意気込みを
3種目出るんですけど、一つ一つ全力で挑んで総合優勝に貢献できるよう頑張りたいと思います。


青野主将も太鼓判を押す、鈴木陸

渡部将太

―現時点でのご自身の仕上がり具合は
昨日まで合宿だったんですけど、感覚は良くてあとは調製次第って感じです。

―合宿ではどんな練習を
自分は団抜きがメインなのでずっと合わせ方とか練習してました。

―個人的に団抜きに向けて取り組んだ練習はありますか
周りと比べると小柄なので、パワーが足りないのでウエイトトレーニングを中心に。

―今年のこれまでの戦績を振り返って
全国級の大会で言うと、団体系はまずまず。4人の中でも安定した走りをしてるかなと思います。個人で言うとポイントレースに出てるんですけど、結果も残せなくてそこは今年は悔いに残ったところですね。

―団抜きの練習では、何か先輩からアドバイスは
とりあえず千切れないようにみたいな。あとは自分から先輩に自分の話がどうだったか聞いて、要望があれば改善してく感じです。

―青野主将はどんな方ですか
主将で就職活動もあって大変な中でも、結果を残してるっていうのは4年生としての責任感と、それに見あった練習ができてるということだと思うので、すごく尊敬できる先輩だと思います。

―鈴木康平選手は
鈴木先輩は4年生の中でも気楽に話せる存在で、力もあって、団抜きの中では一番経験もあるので学ぶことが多いので尊敬できる先輩です。

―渡部選手からみた、今年の法大全体の印象は
よくまとまってるなっていう印象はあります。

―最後にインカレに向けて意気込みを
団抜きで走らせて頂くんですけど、その中では学年も一番下なので4年生の最後のインカレの二人を優勝させるために頑張ります。

 「4年生の二人を優勝させるため」団体追い抜きに照準を合わせる渡部

(取材、撮影:宮下尚子・梶山麗・橋爪優典)

関連記事一覧