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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第5週 対慶大3回戦 わずか3安打で本塁遠く 勝ち点なしのまま最終カードへ

硬式野球

【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第5週 対慶大3回戦 わずか3安打で本塁遠く 勝ち点なしのまま最終カードへ

東京六大学野球秋季リーグ戦 対慶大3回戦
2016年10月10日(月)
神宮球場

今季初の勝ち点へ総力戦を挑んだ法大だったが、慶大先発・加藤拓の前に打線が沈黙。試合は2回に犠飛で先制されると、5回、7回と失点し徐々に差を広げられる。対する法大は終盤に追い上げるも及ばず、またも勝ち点奪取とはならなかった。

kobayashi
適時内野安打を放った小林

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
慶 大 0 1 0 0 1 0 1 0 0 3 6 0
法 大 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 3 0

(慶大)○加藤拓ー郡司
(法大)●菅野(1勝4敗)、三浦、熊谷ー森川、伊藤士
 

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (9) 小林 4 1 1 .294 左飛   投ゴロ   見三振   遊内安①    
2 (4) 俵積田 2 0 0 .125 四球   遊ゴロ   見三振        
  4 相馬優 1 0 0 .217             空三振     
3 (3) 柴田 3 0 0 .317 四球      中飛   中飛   一ゴロ  
4 (5) 金子凌 3 0 0 .133 空三振     四球   二飛   投ゴロ  
5 (7) 中山 4 1 0 .313 遊飛     左前安   遊ゴロ   空三振  
6 (6) 大崎 2 0 0 .474   左飛   三直          
  6 川口 2 0 0 .136             見三振    中飛
7 (2) 森川 1 0 0 .222   三ゴロ   死球          
  2 伊藤士 2 0 0 .200             一直    空三振
8 (1) 菅野 2 0 0 .200   空三振   遊ゴロ          
  1 三浦 0 0 0                  
  H8 向山 0 0 0 .273             四球    死球
9 (8) 大西千 2 0 0 .182     左飛   一邪飛        
  H 1 1 0 .250             左前安    
  1 熊谷 0 0 0 .125                  
  H 水谷 1 0 0 .000                 二飛
    30 3 1 .232                  

 

投手成績

  球数 打者 防御率
菅野 6 2/3 106 27 5 7 2 3 7.13
三浦 0 1/3 2 1 0 0 0 0 1.50
熊谷 2 35 7 1 3 1 0 6.33
9 143 35 6 10 3 3 6.28

 

ベンチ入りメンバー

10  森川(営4=桐蔭学園) 2 川口(人2=横浜) 29 向山(営2=法政二) 
12 三浦(法4=三重) 3 森(キャ3=日大三) 34 町田(社3=桐蔭学園)
13 菅野(キャ2=小高工) 4 柴田(文4=東邦) 1 大西千(営2=阪南大)
14 新井悠(営1=折尾愛真)  5 水谷(営3=大阪桐蔭) 7 米田(営4=智辯学園)
15 髙氏(文1=立命館慶祥) 6 大崎(法3=智辯学園) 8 清水二(法3=中京大中京)
17 熊谷(キャ3=平塚学園)  9 金子凌(キャ4=日大三) 37 中山(人2=履正社)
18 内沢(キャ1=八戸工大一) 24 小林(法2=中京大中京) 38 舩曳(キャ1=天理)
22 木村(キャ4=如水館) 25 俵積田(人3=阪南大)    
32 伊藤士(文1=中京大中京) 26 相馬優(営1=健大高崎)    

 

リーグ戦結果(10/10現在)

  明大 立大 早大 慶大 法大 東大 試合 勝点 勝率
――     ○○ ○○ ○○ 6 6 0 3 1.000
  ―― ○●○   ○○  ●○○  8 6 2 3 .750
   ●○●  ――   ●○○  ○○ 8 5 3 2 .625
●●     ―― ●○○  ○○ 7 4 3 2 .571
●● ●● ○●● ○●● ――   10 2 8 0 .200
●● ○●● ●● ●●   ―― 9 1 8 0 .111
 

戦評

 なんとしてでも勝ち点を。今季未だに勝ち点のない法大にとって、落とすことのできない試合が幕を開けた。  法大は、1戦目も先発を務めた菅野秀哉(キャ2)がマウンドに上がる。初回を三者凡退に抑え、迎えた2回。先頭の山本瑛大に右越え二塁打を打たれると、5番郡司裕也にも安打を許し先制されてしまう。続く7番柳町達にも連打を浴び、1死一、二塁のピンチを招く。しかし粘りの投球を見せた菅野は、ここから2者連続三振を奪い最少失点で切り抜けた。一方、慶大の先発は加藤拓也。六大学屈指の右腕を前に法大打線は一本が出ない。4回には5番中山翔太(人2)の左前安打や7番森川大樹(営4)への死球などで二死満塁のチャンスを迎えるが、得点には結びつかず。苦しい展開を変えることはできなかった。

 踏ん張りを見せていた菅野だが、7回表に9番照屋塁の左犠飛で3点目を奪われ、ここで降板。そして迎えた7回裏、なんとか菅野の力投に応えたい法大は反撃に出る。代打向山基生(営2)が四球で出塁すると、続く森龍馬(キャ3)が左前安打を放つ。やっと巡って来た得点のチャンス、打席に立ったのは1番小林満平(法2)。振り抜いた3球目は遊撃手のグラブをはじく適時内野安打となり、一矢報いた。一気に詰め寄りたい法大であったが、後続が倒れ追加点はならず。試合の流れを引き寄せることはできなかった。 そして8回からは3試合連続の登板となる熊谷拓也(キャ3)がマウンドに。「少しでもチームが盛り上がれるような投球ができれば」と気持ちを前面に押し出した投球を見せた。しかし投手陣の奮闘むなしく、打線に火がつかぬままゲームセット。安打はわずかに3本に抑えられた。

 勝ち点1が遠く、苦しい状況が続いている法大。しかし、多くの人が応援し共に戦っていることを忘れないでほしい。上級生が声を枯らして盛り上げるベンチ。一球一打に沸くスタンド。劇的サヨナラ勝ちを収めた慶大1回戦では、最後まで諦めないその姿に多くのファンが胸を熱くした。一週空いて残すは東大戦の1カードのみ。法大野球部の笑顔と勇姿を目に焼き付けたい。(下河辺果歩)

クローズアップ

小林満平(打線をけん引するヒットメーカー)

 「気持ちで打ちました」。その打球は相手遊撃手のグラブを弾き、今日唯一の得点に繋がった。

  小林は、春季リーグでベストナイン、そして今年の大学日本代表候補にも選ばれた実績を持つが本人はいたって謙虚。常にチームのことを1番に考えチームの勝利のためにプレーをする。自分の記録はチームのためにプレーしていたら自然とついてくると考える。「欲張ることなく相手投手について勉強して、安定してチームに貢献したい」という言葉どおり、今までで無安打に終わった試合はわずか1試合。その1試合も、四球や送りバントは着実に決め次の打者に繋いでいた。

  小林の考え方が今日の試合はいかされた。7回、2死から向山、森が四球と安打でそれぞれ出塁した場面で小林に打席が回ってきた。それまでの3打席は「できが良かった。スライダーとフォークがきれていた」と好投する加藤拓の前に凡退していた。だが、ここで1本出れば点が入る。「何も考えていなかった。1本出したかった」と投じた3球目に気持ちで食らい付いた。チームに貢献したい、その気持ちが表れたプレーだった。

 チームはその1点以降点がとれず敗戦。このカードの勝ち点も落とした。だが小林の闘いはまだ終わらない。相手に研究されながらも現時点で安打数は10と、自らが設定した15安打まであと5本。残す東大戦での達成は決して不可能ではない。 1つの勝ち点が遠い今の状況の中で勝ち点奪取の光になれるか。法大野球部142人の代表として神宮の舞台で更なる高みを目指す。(中西陽香)

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 監督・選手コメント

青木久典 監督 

―様々な選手を起用し打開策を講じましたが、及びませんでした  
現段階でやるべきことを出し尽くそうということで試合前、選手にいいました。

―俵積田選手や森川選手を起用したのは相手の加藤拓投手対策でしょうか  
速いボールに対して、まず打たなきゃいけないと思いました。しっかり打ち返せるかどうかというところと、あとは上級生に意地を見せてもらいたいと思い起用しました。    

―森川選手らを5回で交代しましたが、試合の流れを変えるため  
そうですね。流れを変えていきたいということもあって、当初から(5回終了時の)グラウンド整備をタイミングとして代えようと。若い選手を出しました。劣勢になると重い空気になってきますから刺激を与えなきゃいけないと思いますし、僕はあのタイミングかなと思って代えました。    

―失点した回は先頭打者の出塁を許してしまいました  
チャンスを崩した後の次の回ですから、守りの部分の先頭打者を打ち取るところで、自分としては簡単に行き過ぎたんじゃないかなと。山本瑛選手にしろ、倉田選手にしろ、昨日、その前とこの2人がキーマンになっていました。もちろん山口選手もこのカードでかなり打ってるんですけど、もともとこの2人はクリーアップに近い打順を打ってる選手ですから。チャンスをうちが崩した後の守り、そこで彼らをどうやって打ち取るかというところで簡単に行き過ぎたんじゃないかと思います。流れを持ってかれないように守備から攻撃的にいかなければいけなかったんですが、そこは防げるのではないかという部分です。守備がどうとかよりも、チームとしてもう少し先頭打者に意識を持っていけたんじゃないかなと思います。      

―攻撃陣よりも、失点で流れを渡してしまった  
やっぱり守備も攻撃だと思います。前回打たれたぶん、加藤拓投手は簡単に打たせないと思ってるだろうし、ロースコアの戦いになってくると思います。そうは連打も出ないし、チャンスを崩した後でしょうね。いかに流れをこっちに持ってくるかというところでした。    

―空き週をはさんで、最終カードの東大戦に臨みます  
4年間しっかりやってくれた4年生に、最後は勝って終わらせたいと思います。いい形で後輩にバトンタッチできるように内容にもこだわって試合をしたいです。

森川大樹 主将

―今日の試合を振り返って
ミスして負けてしまったので、ピッチャーが頑張っていたのでもったいなかったと思います。

―加藤投手に3安打に抑えられました
真っすぐのキレが前回より良かったです。簡単に(打席を)終わらせてしまって、バッティングの工夫がなかったことが反省点です。

―再来週の最終戦に向けた課題は
具体的なこともあると思いますけど、投打がかみ合っていない部分があるので、基本的なことから。守備からリズムをつくらないといけないですし、当たり前のことを当たり前にできるように。自分たちから崩れないようにしていきたいと思います。

熊谷拓也 投手

—今日の試合を振り返って
先発の菅野が粘っていたのでなんとか逆転したかったところなんですけど、(相手先発の)加藤さんもすごく良かったです。

—ご自身の投球については
2イニングだけなので気持ちで抑えて、チームに勢いがつくような投球をするように心がけました。

—3連投でしたが
そこは特に問題はないです。

—気迫あふれる投球でした
少しでもチームが盛り上がれるような投球ができればなと思っていたので気合いでいきました。

—空き週を挟んで東大戦ですが、最後に意気込みをお願いします
しっかり練習して自分のできることを試合でやって、2連勝して4年生を送り出したいと思います。

菅野秀哉 投手

—試合を振り返って
勝てなかったのが 1番悔しいです。

—今日のご自身の投球について
長打からの失点だったので、そこを防いでいれば失点はしなかったのかなと思います。

—ランナーを背負っても粘って投げていた印象があります
粘って投げられたのは良かったんですけど、失点したくない場面だったのでしっかり冷静に抑えていけたら良かったと思います。

—東大戦までに調整していきたいこと
東大も結構打ってくるので、低めに集めてしっかり投げられるようにしていきたいです。

—次戦に向けての意気込み  
ピッチャー陣でしっかり抑えて2連勝して、勝ち点1を取りたいと思います。

小林満平 内野手

—今日の試合を振り返って  
今日は相手の加藤投手の出来がすごい良くて、スライダーもフォークもきれていたので、何とか打線で対応しようと思ったんですけど。相手投手が良かったです。

—加藤投手と対戦する上で気を付けたことは
高めの真っ直ぐがすごく威力があるので、高めは捨てて、低めの変化球には手を出さないということを心掛けてやりました。

—今日唯一の打点でしたが気を付けたことが発揮された  
あれは気持ちで打ちました。もう何も考えていなくて。1本出したいという気持ちで打ちました。

—勝ち点が遠い状況ですが
応援してくださる方がたくさんいるので、その人たちのためにも来週1週間しっかり準備して、東大戦は絶対に勝ち点を取ります。

—今日、ベンチではどういった話をされましたか
チーム全員で攻略するというのは常々言っているんですけど、4年生の米田さんとか上級生の(試合に)出てない方達にたくさん声を出していただいて。なので何とか期待に応えたかったんですけど、それができなくて本当に悔しいです。

—今日は投手が好投でしたがどう感じていますか  
菅野は頑張ってたんですけど、先に点をとって楽にさせてあげたかったのが1番の悔しい部分ですね。

—今季、内野手登録ながら外野手として出場する機会が多くなっていますがそのことに関しては
空いたところを埋められるのが僕の持ち味だと思うので、内野でも外野でも出場するとなったらチームの勝ちに貢献できるように、とりあえず気持ちでやっています。

—セカンドにこだわりは
来年になったら1シーズン通してセカンドに入りたいというのはあるんですけど、まだチーム状況もそんなに良くないので、この秋は両方やって来春からはセカンド1本でやっていければと思います。

—打順も上位打線の中で変動がありますがそのことに関しては
大西(千)と川口が今打てていないので、自分があの2人の分も打たなきゃいけないんですけど、なかなか自分も春よりマークが厳しくて上手く結果は出てない状況です。

—これから1週間東大戦まで空きますがどこをどう調整していきますか  
しっかり先制点をとってあげられるようにバッティング、打撃陣がしっかり振り込んで、東大戦を迎えたいと思います。

—東大戦に向けての意気込みを
応援してくださる方がたくさんいるので、その人たちのためにも絶対勝ちます。

フォトギャラリー

  • kobayashi適時内野安打を放った小林
  • kanno菅野は7回途中3失点と力投したが報われず
  • kurosupurei2回、本塁を狙った走者とクロスプレーになるが判定はセーフ
  • nakayama中山はこの3戦すべてで安打を記録
  • miuraピンチの場面で登板となったが無失点にしのいだ三浦
  • mori代打で安打を放った森
  • kumagai3番手で登板した熊谷も2回を無失点
  • batter6回からマスクをかぶっていた伊藤士とバッテリーを組んだ
 

 

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