【陸上競技】第101回日本選手権後日談 「春から夏へ」
第101回日本選手権
2017年6月23日(金)、7月29日(土)
日本選手権から1カ月余りが経過し、これから夏本番。日本選手権に出場した金井選手、芋川選手、片山選手、豊田選手に、シーズン前半の振り返り、そしてシーズン後半に向けて、話を伺った。
選手インタビュー
金井大旺
―シーズン前半の振り返りを
まず関東インカレが目標だったので結果が出たのは良かったんですけど、日本選手権で結果が出なかったことが結構悔しくて、今後のためのいい薬になったと思っているので、今後に日本選手権の悔しさをぶつけたいと思います。
―今季に入ってから自己ベストを0.2秒も縮めていますが、その原動力は
やっぱり去年の疲労骨折があったからこその結果だと思っているので、あのケガがなかったら自分の身体の構造を知ることもできなかったし、練習にいろんな補強を取り入れたことが結果に結びついているので、ケガがあったからこその結果だと思っています。
―日本選手権の予選では隣のレーンの増野元太(ヤマダ電機)選手が13秒40の好記録、金井選手も当時の自己ベストの13秒62を出しましたが
スタートが成功していなくて、まだまだいけるなって感覚がありました。
―決勝での走りについては
前半の何台かでバランスを崩しちゃって、そこから流れに乗れなくてって感じですね。やっぱり決勝の舞台で出さないと意味がないので、課題だと思います。
―オールスターナイトでは13秒53とさらに自己ベストを伸ばしましたが
今シーズンは追い風レースになると刻みきれなくて、冬にスピードとハードリング技術は上げたんですけど、それに対して刻む能力だけが対応できていなかったので、やっと刻みきれたって感じですね。
―追い風1.8mというコンディションでしたが
織田記念と学生個人は追い風で刻みきれなくて失敗しちゃっていたので、追い風に対してちょっと抵抗があったんですけど、練習でも刻む練習をしていたので、やっと刻みきれたと思います。
―今後目指していく記録は
もちろん学生記録(13秒50)が目標なんですけど、2年後3年後に向けて世界選手権の標準記録(13秒48)も視野に入れていきたいなと思います。
―学生記録保持者の内藤真人(平14年度卒)さんと面識は
何回か来ていただいてお会いしたことはあるんですけど、少し話したことのあるくらいの、そんなに深い関係ではないです。
―次の大舞台はユニバーシアードですが、目標は
目標というより、僕は世界の舞台で失敗していて、自分の走りができていなかったので、いろいろそこで教訓を得られたので、まずは自分の走りをすることだけを目標に。結果はついてくると思うので、まずは自分の走りをすることを目標に頑張っていきたいなと思います。
芋川駿
―シーズン前半を振り返って
春先入ったときに自己ベスト2m17を跳ぶことができて日本選手権出れたんですけど、そこからちょっとケガをしてしまって、関カレとかがどうしても思うようにいかなかったなというシーズンで。やっとケガが治ってきて、この前の県の選手権ではまたベスト近くまで跳べるようになってきました。
―ケガはどのようなものでしょうか
足のふくらはぎなんですけど、踏み切り足の。筋肉の炎症を起こしちゃって。
―2m17を跳んだ5/7の法大記録会は調子も良かったのでしょうか
調子良くて、関カレに合わせられるかなくらいの感じでいたんですけど、ベストが出ちゃったなと。狙っていたわけではないんですけど。自ずと力がついていたのかなという感じがしました。
―その後ケガをしたとのことですが、日本選手権での回復具合は
まだ治りかけでしたね。
―現在はもう完治している状態でしょうか
もう大丈夫ですね。
―日本選手権に出場したことでの収穫は
やっぱり大きな舞台だったので、日本選手権に出るのも初めてだったので、いろんな選手と戦うっていう環境の違いと、日本一を決める大会ということで、気持ち的にもあったんですけど、楽しむことはできたので、また来年出ようかなと思っています。
―今後目指していく記録は
まずは2m20の大台に乗せること。そうすれば自ずと日本選手権の上位も見えてくるので、そこで20の上を目指していこうかなと思っています。
―同じ学年に実力者の平松祐司(筑波大)選手がいますが
高校から仲が良かったので、平松もそうですけど、俺たちの代は20を跳ぶ子が6、7人いるので、そこに追いつけ追い越せで頑張ろうと思っています
―最後に全日本インカレに向けて意気込みを
全日本インカレは、走高跳が人数多くて予選、決勝と分かれているので、しっかり予選は通過して、決勝で上位を狙えるような気持ちをつくって戦おうと思っています。
片山雄斗
―日本選手権でのレースを振り返って
前半風が良くて追っていたので、軽くいったんですけど、状態が良くなかったので後半失速してしまったなという印象です。
―春先に苅部監督がスタートの感覚が良くないとおっしゃっていましたが
やっぱりちょっと言い訳になってしまうんですけど、ケガがあったので。それで押してって感じだったので。やっぱりその部分で蹴れてない感じがあって、それプラス練習が積めていなかったので、後半もあまり乗れないっていう感じですね。
―関東インカレと学生個人は48秒台でしたが、日本選手権は47秒台と復調はしてきたのでしょうか
いや、グランドコンディションが良かったので、復調はしていないと思います。
―今後に向けて
とりあえずケガでここまで無理やりやってきたので、一旦落としてケガをしっかり治してから、また新たな取り組みをして、全日本インカレは決勝に残れるように頑張ります。
豊田将樹
―シーズン前半を振り返って
目標にしていたのが49秒台というタイムだったので、シーズン前半は50秒32で終わっちゃったので、課題が残る感じですね。
―法大の400mHは層が厚いですが
この間のトワイライトでも気持ちが抜けていたわけではないですけど、負けちゃって法政の中で3番だったり。一応全カレは多分出れると思うんですけど、この中で3人しか出れないので、1人外れるのは絶対なので。4人でいい感じに切磋琢磨して頑張れているなと思います。
―日本選手権では49秒台前半を3選手が出すハイレベルな組でした
スタートからついていけなかったですね。僕の課題は1台目から2台目にかけての歩数で、今まではずっと14歩でいっていたんですけど、トップ選手と戦うってなると13歩を使っていかないと。その13歩をただ使うだけじゃなくて、13歩を詰まるくらいで走れるようにならないと、トップレベルの選手と前半からついていけるようにはならないと思います。
―日本選手権に出場したことで収穫は
ちょっと上の人との差がわかったので、しっかり練習を重ねて追いつけるように、勝てるように。モチベーションは上がりました。
―今後目指す記録はやはり49秒台でしょうか
今年は49秒台を目標に。僕は早生まれなので、たぶんベスト出したらジュニア歴代いま9番なんですけど、高校の時に出したので、何番かに入るので。あと京都記録(自身が持つ50秒16)。そこを目指して頑張りたいと思います。
―全日本インカレに向けて
世界陸上の代表選手が2人(石田裕介=早大、鍛冶木崚=城西大)いるので、その人たちに勝てるように頑張りたいと思います。3番以内狙って頑張ります。
フォトギャラリー
- 今月ユニバーシアードを控える金井
- 日本選手権初出場だった芋川
- 片山はケガを完治させシーズン後半は本領発揮なるか
- 2年ぶりの自己記録更新と49秒台を目指す豊田