【サッカー】総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント 準決勝 法政大1ー0筑波大 武藤友樹の決勝弾で最強・筑波相手に三度目の正直!3年ぶりの決勝進出!
総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント 準決勝 法政大ー筑波大
2017年9月8日(金)
ヤンマースタジアム長居
準々決勝でのPK戦を制し準決勝へと進出した法大は、優勝候補筆頭の筑波大と対戦した。法大は前半39分に武藤のゴールで先制すると、退場者を出しながらも1点を守り切ることに成功。3年ぶりの決勝進出を果たした。
試合結果
トータル試合結果
1 法政大 |
1 | 前半 | 0 | 0 筑波大 |
---|---|---|---|---|
0 | 後半 | 0 |
試合スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
39分 | 得点 | 法政大 | 武藤友樹 | 1-0 |
69分 | 交代 | 法政大 | 森→関口正 | |
80分 | 交代 | 法政大 | 武藤→高木 | |
80分 | 交代 | 法政大 | 末木→鳥居 | |
84分 | 交代 | 法政大 | ディサロ→青柳 | |
90分 | 交代 | 法政大 | 上田綺→松澤 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・出身校 |
1 | GK | 関口亮助 | 経済4・浦和レッズY |
2 | DF | 武藤友樹 | 社会4・八千代高 |
4 | DF | 森岡陸 | 現福1・ジュビロ磐田Y |
5 | DF | 加藤威吹樹 | 経済2・サンフレッチェ広島Y |
22 | DF | 黒崎隼人 | 経済3・栃木SCY |
24 | MF | 大西遼太郎 | 社会2・ジュビロ磐田Y |
13 | MF | 末木裕也 | スポ健2・ヴァンフォーレ甲府Y |
8 | MF | 紺野和也 | 現福2・武南高校 |
9 | MF | ディサロ燦シルヴァーノ | 経済3・三菱養和SCY |
29 | MF | 森俊貴 | 情科2・栃木SCY |
20 | FW | 上田綺世 | スポ健1・鹿島学園高 |
サブメンバー | |||
---|---|---|---|
12 | GK | 吉田舜 | 社会3・前橋育英高 |
3 | DF | 前谷崇博 | スポ健3・ガンバ大阪Y |
19 | DF | 鳥居俊 | 理工1・東京VY |
23 | DF | 関口正大 | 現福1・新潟明訓高 |
30 | DF | 高木友也 | 経済1・法政第二高 |
14 | MF | 長谷川元希 | 現福1・大宮アルディージャY |
11 | MF | 青柳燎汰 | 現福3・前橋育英高 |
17 | FW | 平山駿 | 経済1・三菱養和SCY |
18 | FW | 松澤彰 | 経済2・浦和レッズY |
マッチレポート
阪南大との死闘を制し、準決勝に進んだ法大。決勝進出への大きな壁と立ちはだかったのはリーグ戦1位の筑波大。天皇杯でJ1チームを撃破するなど、今勢いあるチームだ。法大はリーグ戦第7節、アミノバイタルカップ準決勝で敗れており、リベンジをかけた試合となった。
前半から相手にボール多く持たれる時間が続くも、アミノバイタルカップ準決勝以来の先発となった関口亮助(経4)主将を中心に守りを固めシュートをさせないディフェンスをみせる。その中でも徐々に筑波大ゴールを脅かす法大。今大会初先発となった森俊貴(情2)からディサロ燦シルヴァーノ(経3)がつないで大西遼太郎(社2)がチーム初シュートを放つと17分には紺野和也(現2)が右サイドを駆け上がりクロスをあげると森がゴール前に落として黒崎隼人(経3)がシュートを放つもこれも決められなった。 決定機がないまま、迎えた39分に均衡が破れる。右サイドからのクロスを上田綺世(スポ1)がシュート。キーパーが弾いたところを武藤友樹(社4)を押し込み、待望の先制点を叩き出した。その後は中央突破されシュートを放たれるも関口亮が防ぎ難を逃れた。その後は得点は生まれず、1点リードで前半を折り返した。
後半も相手に攻め込まれるも裏への抜け出しに注意していた法大ディフェンス陣は最終ラインをしっかりと統率することで、筑波大はオフサイドを連発。なかなか波に乗ることが出来ない状態が続く。65分、ついに筑波大ベンチが動き出し、ユニバーシアード代表の中野誠也と三笘薫を投入し、一気に勝負に出た。75分に三笘が得意の個人技で左サイドを突破し、クロスをあげられて渡邊陽にシュートを打ち込まれるも、関口亮のスーパーセーブでなんとか防ぐ。すると、76分に紺野が駆け上がってそのクロスに上田綺が絶妙に合わせるも相手キーパーに阻まれた。 なんとか追加点がほしい法大だったが、思わぬアクシデントに襲われる。82分に黒崎のプレーが遅延行為とされて、2枚目のイエローカードをもらい退場。10人での戦いを強いられることになる。その後は筑波大に一方的に押し込まれるも、粘り強いディフェンスでゴールは許さなかった。筑波大の猛攻に耐え、迎えたアディショナルタイム。関口亮がゴールキックを蹴った瞬間に試合終了の笛が鳴り、ゲームセット。3年ぶりの決勝進出が決まり、法大サイドは歓喜に包まれた。
今年3度目にしてついに強敵筑波大を撃破した法大。選手たちの笑顔から、チームの雰囲気は最高潮に達しているのが感じられる。決勝の相手は連覇に挑む明大。簡単な相手ではないだろう。だか、最強の敵を倒した自信に満ち溢れている法大に怖いものはない。昭和57年以来の大臣杯制覇へ。法大イレブンの勢いはもう止まらない。(渡辺拓海)
監督・選手コメント
長山一也監督
—試合を振り返って
プランとして点を先に取って我慢するというのを伝えていて、一人少なくなりましたがプラン通り我慢強く戦ってくれました。
—筑波大学への対策は
(中野誠也選手への対策として)前谷選手は少し下がってしまうところがあり、ラインコントロールをしたかったので前谷選手に代えて加藤選手を起用しました。(中野選手が)途中から出てくることも想定していたので、選手交代をうまく使いながら対処しました。
―黒崎選手が退場してから厳しい展開になりましたが
大会前に8人のブロックを作るトレーニングをやっていたので、一人いるかいないかで違うところはありましたが、その中でも落ち着いて対応できていたので良かったと思います。
―苦手としていた筑波大学に勝つことができた点については
チームが日々成長しているという点がまずあると思いますし、この大会を通しても阪南大戦は最後決められてしまいましたが、今日は一人少ない中でもしっかりと対応できました。そういう修正を繰り返しながら成長してきているので勝つことができました。
―決勝に向けて
3年前も決勝へ行きましたがその時は負けているので、最後勝って気持ち良く笑顔で帰りたいと思います。
関口亮助
ー筑波大に雪辱を果たしました
リーグ戦とアミノバイタルで2連敗してたので、この試合にかける思いは強かったと思います。
ー準決勝に向けてのチームの雰囲気は
チームの雰囲気はすごく団結していて、試合に出れてない選手などを含めて全員で戦っていて全員がやることが出来てたと思います。
ー久々の先発出場となりました
正直、自分が出る場じゃないとは心の中ではなかったですけど、吉田選手の気持ちだったり、監督が自分を使ってくれた思いだったり、他の出れない選手の思いを全部自分が試合でぶつけてやろうと思ってました。
ー吉田選手もこれまでの活躍も光りました
個人的なことなんですけど、ずっと小学校から地元も一緒で僕の背中をみてきた後輩で、昔から自分を抜かそうとする姿をみてきたので、サッカーでは追い抜かれることは幸せでした。正直、吉田にここまで連れてきてもらったので、そういう気持ちをぶつけてやろうと思ってました。
ー筑波大対策については
自分たちの要注意人物としては中野誠也選手の裏の抜け出しだったり、三笘薫選手の個人技だったり、西澤健太選手のフリーキックもそうですし。怖いところはめちゃくちゃあるんですけど(笑)。去年から試合に出ている選手ばかりなので、そこは自分たちがいつも通りやるだけのイメージでやってました。
ー筑波大のオフサイドが多い印象でしたが、ディフェンスラインの意識については
裏への抜け出しへのケアをよく伝えていました。
ー惜敗したアミノバイタルカップとの違いは
前半で得点が取れたことが違うと思いますね。前半で取れて自分たちの気持ち的にも楽になりました。いつも前半に得点すると、後半に引き気味になって守りに入っちゃう部分もあって、今日はそれがなくて。ハーフタイムにも、2点、3点取りにいこうという話を伝えてたので、そういった気持ちも部分でも違いましたね。
ー中野選手、三笘選手が投入されたときは
正直、入ってくることは予想出来ていて、ディフェンスラインには「びびんな、抜かれても自分が止めてやる」と伝えてました。
ースーパーセーブが何度もありました
覚えてないですね(笑)。本当にみんなの為にという気持ちがあったので、体現出来てよかったと思います。
ー黒崎選手が退場になってから、苦しい時間が続きました
本当にあれはあいつがばかなんで(笑)。不用意ですよね(笑)。1人減ったのはびっくりしましたけど、自分たちは終わるようなチームじゃないので、そこは0で抑えられてよかったと思います。
ー前戦で失点した終盤も相手の猛攻をなんとか凌ぎました
阪南大戦の3失点目は、こっちのミスが5回連続で続いてしまったので、そこをミーティングを通じて全員で理解しているので、パスなどをはっきりやろうと伝えてました。
ー関口選手を中心に選手の多くが声を出していたと思います
自分はゴールキーパーとしたもキャプテンとしてもまとめる存在でなきゃいけないとあるので、常に声は出してました。
ー今年3度目の対戦で筑波大に勝利しました
筑波大もそうですし、この間の阪南大戦も自信になってると思います。
ー決勝に向けて
基本的に明日はクールダウンになるんですけど、あさっての試合が遅い時間帯なので、午前中はいい準備をしてほしいと思います。
ー最後にファンへのメッセージをお願いします
3年前に準優勝した悔しい思いを晴らす為にも、やっぱり決勝では勝ちたいと思います。応援よろしくお願いします。
武藤友樹
ー試合を振り返って
筑波にはリーグ戦とアミノバイタルカップで2回負けていたので今日勝ててよかったです。
ー筑波大相手に対策は
もう2回戦ってるんでみんなイメージは持っていたと思います。それをピッチで表すだけでした。自分は苦手意識を持ってなかったんですけど、ボールを大事にしてくるチームなので引いてしまう自分たちがいたので今日は前線からプレッシャーかけて相手の嫌なプレーを90分通してできたことが勝利につながったと思います。
ー得点シーンについて
いいところにボールがきていいコントロールができたので落ち着いて打つことができました。
ープレーについて指示は
特に指示はなかったんですが、ミーティングでは相手のウィークポイントを共有していたのでそれを試合に生かせたので勝てたのかなと思います。
ー明日の過ごし方は
ゆっくり過ごして回復させることが1番かなと思います。15分くらい走ってストレッチするくらいですかね。
ー筑波大で警戒していた選手は
三笘薫選手です。1人で流れを変えることができる選手なのでこわい選手ですね。今日も途中から出てきてチャンスを作っていましたし、すごくいい選手でこわい選手だなとおもいました。
ー決勝戦への抱負をお聞かせください
自分たちが4年生になってここまで来れたので優勝しか考えてないです。
紺野和也
―試合を振り返って
筑波大学にはリーグ戦でもアミノバイタルカップでも負けているので、今日は絶対に勝とうという話をみんなでしていました。そういう中で中野誠也選手や三笘薫選手がスタメンではなかったので前半のうちに点を取りたいと思っていました。それで前半のうちに点を取って折り返せたので良かったです。
―筑波大学への対策は
今言った二人が要注意人物だったので、途中から出てくるということだったので先に点を取って有利に試合を進めるということと、彼らが入ってきたら気持ちで守ることを心掛けていました。
―相手のマークを剥がすプレーが印象的でしたが
こういう大きな大会でドリブルを警戒されるのは光栄なことですし、その中でもマークを剥がしていかないと、上のステージではやれないと思うので、まだまだ改善していきたいです。
―フィジカル面においても印象的なプレーが見られましたが
フィジカルは弱いとは思いませんが強くもないので、筋トレをしたり当て方を工夫したりして当たり負けしないような選手になりたいです。
―監督からの指示は
自分の持ち味であるドリブルで仕掛けていって、シュートだったりクロスだったりを打っていけというのと、最近は守備も評価してもらっているので、攻撃も守備も両方できるようになりたいです。
―決勝に向けて
ここまで来たからには絶対勝ちたいので、良い準備をして、絶対に勝ちます。
フォトギャラリー
- ディサロは前への推進力で相手への脅威となった
- 強烈なシュートで相手ゴールを脅かした上田綺
- 関口亮はスーパーセーブでチームを救った
- 紺野はキレのあるドリブルでチャンスを創出
- 前線とのコンビネーションも抜群だった
- 末木は攻守に渡って存在感を見せた
- 武藤の得点を祝福するチーム
- 左サイドでの運動量が際立っていただけに黒崎の退場は痛かった