【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大1回戦 投打がかみ合い開幕5連勝!優勝へ向け大きく前進!
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大1回戦
2017年9月30日(土)
府中市民球場
開幕ダッシュに成功した法大は、今日も打線が爆発。14安打の猛攻で慶大に力の差を見せつけた。投げては竹内が自己最長となる8回無失点の好投で勝利を手繰り寄せた。慶大戦も連勝で勝ち点を3に積み上げたい。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 4 | 1 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | × | 6 | 14 | 2 |
(慶大)●竹原、神田、長沢-有賀
(法大)○竹内(3勝)、室木-藤江
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社4) | 報徳学園 | 5 | 0 | 0 | 0 | .261 |
2 | (8) | 甲本裕次郎(社4) | 鳴門 | 5 | 3 | 0 | 0 | .526 |
3 | (4) | 藤口帝(社4) | 遊学館 | 4 | 0 | 0 | 1 | .333 |
4 | (3) | 佐々木勇哉(社2) | 花巻東 | 4 | 2 | 2 | 0 | .450 |
5 | (9) | 石橋優一郎(法3) | 徳島北 | 4 | 2 | 0 | 0 | .500 |
6 | (6) | 三品勇人(社3) | 報徳学園 | 3 | 2 | 1 | 0 | .294 |
7 | (2) | 藤江廣祐(社3) | 法政 | 4 | 2 | 2 | 0 | .318 |
8 | (7) | 窪田剛士(経4) | 桐蔭学園 | 4 | 2 | 1 | 0 | .529 |
9 | (1) | 竹内悠(社3) | 藤代 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 |
PH | 鳴川宗志(社3) | 鳴門 | 1 | 1 | 0 | 0 | .000 | |
PR | 鎌田航平(社1) | 鳴門 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 室木大(経4) | 星稜 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 |
二塁打:甲本(1回)、佐々木(7回)、三品(7回)
盗塁:萩原(8回)
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
竹内 | 8 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1.23 |
室木 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.80 |
リーグ戦途中経過(9/30現在)
法大 | 早大 | 慶大 | 明大 | 立大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | ―― | 7,8 | ○ | 14,15 | ○○ | ○○ | 5 | 5 | 0 | 0 | 2 | 1.000 |
早大 | 7,8 | ―― | ○○ | ●● | 21,22 | ○○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 2 | .667 |
慶大 | ● | ●● | ―― | ○●○ | ○●○ | 14,15 | 9 | 4 | 5 | 0 | 2 | .444 |
明大 | 14,15 | ○○ | ●○● | ―― | 7,8 | ○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 1 | .667 |
立大 | ●● | 21,22 | ●○● | 7,8 | ―― | ○○ | 7 | 3 | 4 | 0 | 1 | .429 |
東大 | ●● | ●● | 14,15 | ● | ●● | ―― | 7 | 0 | 7 | 0 | 0 | .000 |
【注】洋数字は対戦日
戦評
前節の試合では、春季リーグ王者の立大を圧倒し、勝ち点奪取で開幕4連勝を飾った法大。3季ぶりの優勝に向け、今日から勝ち点2で並ぶ慶大との対戦だ。今日は、法大の新たなエース誕生を予感させる試合となった。
法大の先発は、竹内。3試合連続で第1戦の先発を任された左腕は、いきなりピンチを迎える。初回、先頭打者が投手前へのセーフティーバントを試みると、これが竹内の一塁への悪送球を誘う。打者走者は、一気に三塁へ。無死三塁。立ち上がりから慶大打線が竹内の前に襲いかかってくる。それでも竹内は、落ち着いていた。その後の打者3人を難なく抑え、この回を無失点で切り抜けた。2回からは「ストライクを先行して打たせて取るような配球をしていこうとやっていました」と本人が話すように、内と外を投げ分けながら打たせて取る投球術で2回以降、5回まで無安打と慶大打線を完全に手玉に取った。
好投を続ける竹内を援護したい打線は、4回。この回先頭の佐々木が中前安打で出塁すると、続く石橋の場面でベンチが動く。セオリー通りなら犠打の場面となる2球目。佐々木がスタートしエンドランを試みる。石橋の打った当たりは、盗塁のために二塁ベースカバーに入った遊撃の横を抜ける安打で見事にエンドランが決まった。犠打で一死二、三塁となって打席には7番の藤江。得点圏の場面だが相手投手にタイミングが合わず、2球で簡単に2ストライクと追い込まれてしまう。しかし、ここから藤江が必死に粘る。制球力のある相手投手の球を冷静に見極めて、3ボール2ストライクとした7球目。引きつけて打った鋭い当たりは相手投手の足に当たり投手強襲の内野安打となって、法大が1点を先制した。続く窪田にも適時打が飛び出し、法大は前半を2点リードで折り返す。
先制のホームを踏んだ佐々木を迎い入れる法大ベンチ
打線の援護をもらった竹内は後半に入ってからも巧みな投球を見せる。6回、連打を許し一死一、二塁の場面。ここで上位打線を相手にするも内角を突く強気の投球を展開。気迫で押し切り0で抑える。7回の走者を四球で出した場面では、牽制で走者をアウトにし、慶大に反撃を与える隙を見せない。結局、竹内は8回無失点の快投。打線も7回に一挙4点を奪い勝利を決定づけた。
この試合は、竹内の好投が勝敗を大きく左右した。昨季のリーグ戦は防御率6.43と悔しいシーズンだった竹内。一方、今季リーグ戦はここまで3試合に登板し3勝で自責点3と抜群の安定感を誇っている。昨季のリーグ戦と大きく変わったのは、制球力。夏場に走り込みを行い、下半身の強化を図ったことで制球力に磨きがかかった。これまで現エースの室木頼みで先発投手の後継者不足と囁かれていた投手陣だったが、ここにきて竹内が次期エース候補として台頭。残りの試合、竹内が同じような投球ができれば法大3季ぶりの優勝も近づいてくるはずだ。「法大のエースは竹内」。夏場の走り込みで生まれ変わった左腕が、そう呼ばれる日も遠い話ではないのかもしれない。(具志保志人)