【ボクシング】第71回関東大学2部リーグ戦 対立大 好調法大いまだ健在!1部昇格に向けて走り出す
第71回関東大学2部リーグ戦
2018年5月13日(土)
後楽園ホール
昨季無念の1部昇格お預けとなり、再び1部昇格を目指す法大。リーグ開幕戦初対決の相手は去年と同様、立大となった。馬場(営1)と杉本(法1)のルーキー二人がデビュー戦を勝利で飾ると、高山(法4)、佐藤(法3)、河津(文3)が圧倒的な内容で勝利し、見事リーグ初戦という大事な一戦を勝利で飾った。
試合結果
トータル試合結果
5 法政大学 |
2 立教大学 |
試合結果
階級 | 勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|---|
LF | ○ | 馬場叶人(営1) | 5-0(30-29、30-29、30-29、30-29、30-29) | 田嶋柊太 |
F |
○ | 杉本聖弥(法1) | 3-2(29-28、28-29、29-28、28-29、29-28) | 増田陸 |
B | ○ | 高山涼深(法4) | TKO(1R 0:31) | 杉浦友馬 |
L | ● | 貫井侃偉人(法2) | 2-3(28-29、30-27、28-29、28-29、29-28) | 宮西恭平 |
LW | ○ | 佐藤眞男(法3) | 5-0(30-27、30-27、30-27、30-26、30-27) | 木戸口謙辰 |
W | ● | 渡邊剛弘(法3) | 2-3(30-27、27-30、30-27、27-30、27-30) | 松永麟太郎 |
M | ○ | 河津光貴(法3) | TKO(1R 0:55) | 新木大介 |
戦評
LF級はこの一戦がデビュー戦となる馬場叶人(営1)。第1ラウンド序盤は緊張からか、動きが硬くなっていたが、互角の勝負を展開した。途中でスタミナがなくなってしまったように見えたが、何とか相手にポイントを与えず、そのまま逃げ切り、5-0の判定勝ちで初勝利を飾ると、続くF級でも杉本聖弥(法1)も積極的な戦いで判定勝利をもぎ取った。
そんな後輩たちに触発されたのか、高山涼深(法4)は開始1分もたたずに相手をKOするという圧倒的な内容で勝利し、ルーキー二人の大健闘に花を添えた。しかし立大もそう簡単には優勢に持ち込ませなかった。L級の貫井侃偉斗(法2)は序盤は華麗なフットワークで相手を翻弄させ、あわやポイント勝ちかという雰囲気の中、中盤からの相手のパンチの被弾が目立ち、判定負けとなってしまった。
ここで立大に流れが渡ってしまうと思われたLW級、佐藤眞男(法3)が第1ラウンドから積極的に打ち合いに応じ、激しい連打戦となった。第2ラウンドからは冷静に相手のパンチを見極め、丁寧にかわしていく。最終ラウンドの第3ラウンドでは第1ラウンドでの強烈な連打と第2ラウンドでの丁寧なディフェンスがうまく合わさり、攻防一体のボクシングを見せ、完璧の内容で判定勝ちを収めた。
W級の渡邊剛弘(法3)の試合は、積極的な攻撃展開が見られ、相手にダウンされるもダウンを奪い変えしたが、僅差で判定負けとなってしまった。勝利のかかる最終戦でM級で戦ったのは、エースで主将の森脇唯人(法4)ではなく、河津光貴(法3)だ。第1ラウンド開始のゴングが鳴るや否や強烈なパンチを次々と浴びせ、まず1回目のダウンを取ると、再び強烈なダウンを奪いTKOかちとな勝ちとなった。この瞬間に法大の勝利が決まった。
開幕戦で全勝とまではいかなかったものの、ルーキー二人の勝利や2つのTKO勝ちといった試合内容で強いインパクトを残すことに成功した法大。悲願の1部昇格に向けて最高のスタートを切った。(小山 祥奎)
監督・選手インタビュー
頴川徳夫 監督
ー今日の試合を振り返って
初戦は毎年毎年思わぬアクシデントがあったり、選手も緊張してしまって中々力を出し切れないこともあって本当に第1戦は何が起こるかわからない波乱の年が多いですが、今回もそういう中でかつ1年生がLF級F級と出だしでしっかりと勝ててくれましたので、いい形で高山選手につないでくれたかなと思います。ただ、一年生二人は勝ちはしましたけども、もう少し基礎体力を高めて積極的に攻撃ができるボクシングを次の試合では期待したいなと思います。
ー高山ダウンついて
ダウンというのは以前まではダウンをとってポイントが加算されるいわゆるダウンポイントがあったんですが、現在はダウンをとってもポイントにはつながらないでパンチとしての評価になっています。ただ、皆さんが感じるようにダウンをとるというのはやっぱり空気を大きく変えていきますので、あっという間に会場全体がどちらの選手が優勢であるという雰囲気を作り出すという本当に特殊なものだと思います。そういう意味ではしっかりダウンをとれるという事と、ダウンを取った後にどう動くかというのが選手の力量が一番出るところだと思ってます。特に高山選手のダウンについては相手がダメージを受けるという相手側の観察だけではなく、高山選手は次の攻撃を激しく巧みに攻撃し、相手がかわしきれずに強いダメージを受けてしまうだろうことをレフェリーが懸念して高山選手の攻撃を止めるというダウンということだったと思いますので、圧倒的な勝利はダウンをとってから始まると思います。
ー選手全体の課題
貫井選手はセンスのあるいいボクサーです。それを生かし切って戦うことが求められていますが、特に今回は体格差がある中での戦いだったのですが、相手との距離感を貫井選手がゲームを支配することできたら、彼が勝てたと思うので、今回は積極性が通常に比べると少なかったと思います。被弾した時の状況で足が止まった時に被弾してしまったので、その印象が悪かったかなと思います。そこを改善すればさらにいい選手になると思うので、今日の試合を糧として大きな成長を期待したいと思います。
ー河津選手のミドル級配置について
彼に期待するところも大きいのです。今回は森脇選手は14日から始まる国際大会があるので、控えさせました。M級は彼と大上選手を選手登録していますが、1年生の大上選手を初戦の重量級の試合に出すには荷が重いと判断したので、河津選手にW級からM級に上がってもらいました。
ー最後に一言
昨年も悔しい思いをしたリーグ戦でしたので、今年はもちろん優勝して1部に返り咲くというのが目標ですが、あまり焦った形でその目標に固執するのではなく、1試合1試合丁寧に一人一人の成長をしっかりとした目標として取り組んでいきたいと思います。
高山涼深(法4)
—今日の試合を振り返って
相手の選手の情報がない中での試合だったので緊張しました。
—決勝打となったダウンについて
普段の練習からやっていたことがたまたま当たり、もういけるなと思いました。
—全日本での目標は
メダル獲得したいなと思ってます。
—四年生から見て一年生の二人の勝利はどう思いますか
緊張してる中堂々と戦えて逆に刺激を受けました。
—最後に一言
自分たちは最後なので、自分たちで1部に昇格し、後輩たちに託して引退したいなと思っています。
フォトギャラリー
緊張の中初勝利を掴んだ馬場
あふれる闘志で初勝利をあげた杉本- 華麗なフットワークで相手を翻弄した貫井
怒涛の攻撃で相手を終始圧倒した佐藤
ダウンをとられるもすぐにダウンを奪った渡邊