【サッカー】総理大臣杯関東予選(アミノバイタル杯)3回戦 法政大2-2 (PK:11-12)筑波大 シーソーゲームの行く末はPK戦2巡目へ……連覇の夢破れる
【サッカー】総理大臣杯関東予選(アミノバイタル杯) 3回戦 法政大ー筑波大
2019年6月12日(水)
AGFフィールド
勝てば総理大臣杯出場が決まる一戦。前半は優位に試合を進めてカウンターから松澤彰のゴールで先制したものの、法大ペースのうちに追加点を奪えなかった影響が後半以降に現れる。開始早々に同点弾を許し、佐藤大樹のゴールで一時は勝ち越したが僅か1分後に再び追いつかれて試合は延長戦に突入。延長後半に相手が退場して有利な状況に立った中で勝ち越しのチャンスを逃し、勝負の行方はPK戦へ。2巡目に突入する死闘の末11‐12で敗北し、アミノバイタル杯連覇の夢は破れた。
試合結果
トータル試合結果
2 法政大 |
1 | 前半 | 0 | 2 筑波大 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 2 | ||
0 | 延前 | 0 | ||
0 | 延後 | 0 | ||
11 | PK | 12 |
試合スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
36分 | 得点 | 法政大学 | 松澤彰 | 1-0 |
54分 | 交代 | 法政大学 | 松澤→佐藤(大) | |
56分 | 得点 | 筑波大学 | オウンゴール | 1-1 |
60分 | 交代 | 法政大学 | 平山→田中 | |
65分 | 得点 | 法政大学 | 佐藤大樹 | 2-1 |
66分 | 得点 | 筑波大学 | 森海渡 | 2-2 |
77分 | 交代 | 法政大学 | 長谷川→大西 | |
105分 | 交代 | 法政大学 | 田中→竹本 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・出身校 |
12 | GK | 中野小次郎 | 経済3・徳島ヴォルティスY |
23 | DF | 関口正大 | 現福3・新潟明訓高 |
24 | DF | 宮部大己 | 経済3・法政第二高 |
5 | DF | 加藤威吹樹(cap) | 経済4・サンフレッチェ広島Y |
3 | DF | 高木友也 | 経済3・法政第二高 |
13 | MF | 長谷川元希 | 現福3・大宮アルディージY |
26 | MF | 佐野皓平 | 現福3・清水エスパルスY |
19 | MF | 平山駿 | 経済3・三菱養和SCY |
8 | MF | 紺野和也 | 現福4・武南高 |
14 | MF | 森俊貴 | 情科4・栃木SCY |
9 | FW | 松澤彰 | 現福4・浦和レッズY |
サブメンバー | |||
---|---|---|---|
21 | GK | 長島卓哉 | スポ4・東京ヴェルディY |
22 | DF | 鳥居俊 | 理工3・東京ヴェルディY |
4 | DF | 蓑田航大 | 現福4・青森山田高 |
6 | MF | 大西遼太郎 | 社会4・ジュビロ磐田Y |
7 | MF | 末木裕也 | スポ4・ヴァンフォーレ甲府Y |
17 | MF | 竹本大輝 | 経済3・成立学園高 |
28 | FW | 田中和樹 | 社会2・浦和学院高 |
20 | FW | 佐藤大樹 | 経済2・コンサドーレ札幌Y |
30 | FW | 飯島陸 | 経済2・前橋育英高 |
マッチレポート
法大は2回戦で早大に逆転勝利し、総理大臣杯出場に王手をかけた。迎えた3回戦の相手は筑波大。リーグ戦で4-0の大勝を収めた相手のリベンジを退け、大阪行きの切符を手にしたい一戦だ。
前半の法大は松澤彰のポストプレーを中心に筑波大ゴールを脅かす。6分に長谷川元希が素早い攻守の切り替えからボールを奪うとスタメン復帰を果たした森俊貴へ展開。クロスを放ったが惜しくもFWには合わなかった。17分、松澤が浮き球のパスを胸で落として平山がシュートを放ったが枠を捉えきれなかった。直後の19分には渡邉陽のクロスからFW森海渡にヘディングシュートを浴びたが中野小次郎が危なげないキャッチを見せた。決定機が訪れたのは31分。平山のパスから松澤がフリーで受けGKとの1対1を迎えたが惜しくもシュートミス。前線で体を張り続けたハイタワーは「あそこを決めていれば試合を優位に進められた」と試合後に語った。続く36分、カウンターの局面で長谷川のヒールパスを受けた紺野和也がグラウンダーのクロスを送る。ニアに飛び込んだ松澤が今度は上手く流し込みを先制点をゲット。終始チャンスを作った法大が1-0でリードして試合を折り返す。
後半は打って変わり筑波大ボランチの展開力とワイドの突破力を活かした攻撃がはまり始め、守勢に回る展開を強いられた。49分に山原怜音のシュートがポストを直撃。そして56分、カウンターから山原のクロスがディフェンスに当たりそのままゴールに。筑波大の勢いは止まらず、58分には森(海)に独走を許しGKとの1対1が訪れたが中野小次郎のスーパーセーブでピンチを切り抜けた。暗雲が立ちこめる中で迎えた65分、森(俊)のスルーパスに抜け出した途中出場の佐藤大樹が豪快に左足を振り抜き勝ち越しに成功。しかしリードは束の間、66分にキックオフの流れから最後は森(海)にゴールを許し2-2の同点に。その後も攻め込まれるシーンが続いたが法大は体を張った守備で踏みとどまった。ロスタイムに高木友也が左サイドを切り裂きエリア内に侵入したが阿部航斗の好守に阻まれ、試合は10分ハーフの延長戦へと突入する。
延長前半の法大は防戦一方だった後半から持ち直し、積極的なプレスからカウンターを仕掛けたがゴールには至らなかった。
延長後半、相手の退場により数的優位に立った法大が波状攻撃を仕掛ける。105分、関口正大のクロスに佐藤が頭で合わせたが阿部のビッグセーブに防がれてしまう。107分には竹本大輝の折り返し佐藤が右足で合わせたが、逆足で放ったシュートは無情にもバーの上。1人多い中でチャンスをものにできず、総理大臣杯出場を懸けた一戦はPK戦へと突入した。
法大は2人目の竹本が失敗し、筑波大の5人目が決めれば負けという場面まで追い込まれたが中野がセーブ。法大5人目の加藤威吹樹が決めてサドンデス方式に突入した。その後は互いに譲らず、阿部と中野の両GKが決めた所で2巡目へ突入。迎えた13人目。高木友也のシュートがクロスバーの上を越え、死闘に幕が下りた。
惜しくも敗れた法大だが、6月15日に行われる順位決定戦で勝利すれば総理大臣杯の出場権を獲得できる。相手は関東2部の拓大。苦しい敗戦の直後だが、気持ちを切り替えて今度こそ大阪行きの切符を手にしたい。(岩瀬斗真)
監督・選手コメント
松澤彰
ー今日の試合を振り返って
全体的に集中して試合に入れていて先制点も取れたし守備面も中をしっかり締めて1-0で前半を折り返せたんですけど、後半追いつかれた後に勝ち越した直後のキックオフですぐ失点してしまった所が自分達の甘さでもあるし、もっと気を付けられた部分があったのかなと思います。個人としては点は決められたんですけどその前にあった胸トラップからのシュートのシーンで決めていればもっと試合を優位に進められたという反省点があります。
ー長山監督から求められている役割は
シンプルに自分ができる事を全部出して欲しいという感じです。自分ができるのは前線で身体を張ってチームの為に少しでも多くボールをキープしたりゴール前で点を取る事なので、それを今よりワンランク上のレベルでやっていかなきゃいけないと今日の試合で思いました。
ーゴールシーンを振り返って
FWのどちらかがニアに飛び込むという方針があってその通りにボールが来て。スルーしても良かったんですけど直前に外していたのでここは自分が行こうと思って決められたので良かったです。
ー途中交代の後で激しい試合展開が続きましたがどのように試合を見守っていましたか
後半お互いに疲れてきた中で相手の方がボール回しが上手くて持たれている所が多かったんですけどそこまで自分達がやられているという感覚はなくて。交代した選手がベンチから声を出したりしてチームを鼓舞できたのかなと思います。延長に関しては延長後半に相手が1人少なくなった中でもう少しアイデアを持ってやれたら点を取れたのかなと思いました。
ー順位決定戦に向けて
ここで下がってても意味がないので自分達が早く気持ちを切り替える事が大事だと思います。次勝てば出場は決まるのでとにかく大阪に行く為に1人1人ができる事をやって土曜日に100パーセントのプレーをできるように準備していきたいです。
森俊貴
-今日を振り返って
勝てた試合だと思うので、悔しいの一言です。
-筑波大の印象
短いボールも長いボールもあってピッチを広く使ってくるイメージがあって本当にその通りで、ロングボールで崩されるシーンがあったりしてうまいチームだと思いました。
-久々のスタメンとなったが監督から求められたことはどのようなことか
まずは守備から入ることとゴール前で仕事をすることを求められたのですが、ゴール前の質の部分でもう少し得点に絡める仕事ができないと厳しいのかなと感じました。
-結果的に1点リードで試合を折り返したが、ハーフタイムの修正点は
前半に関してはベストゲームということで、これを続けて気を抜かないようにしようという話でした。
-勝ち越され、追いつき、迎えた延長前半の前に話したことは
ここからは気持ちの戦いで、一人一人がチームの代表だという意識を持って戦おうということを再確認しました。
-対面には強力なサイドアタッカーの山原選手がいたがその対応については
ミドルシュートであったり、両足同じように蹴れる選手なので、高木(友也)と注意して守ろうということを話していました。(失点の)1点目は注意していた形とは違った形でしたが、ゴールにつながる活躍をしましたし、2点目もいいクロスをあげてきたので、もっと僕のサイドで抑えないといけなかったと思いましたね。
-今日の勝負を分けたポイントは
やっぱり決定力だと思いますね。今日も前後半ともに決めれるシーンがあったと思うので、決めるべき所を決められないとこういう結果になってしまいますね。
-次戦に向けて
もう後がない気持ちで、きついとは思いますがチーム一丸となって最高の準備をして臨みたいです。
フォトギャラリー
- 紺野はスピードを活かし1点目をアシスト
- 先制直後のシーン
- スタメン復帰の森が2点目をアシスト
- 2点目を決め、長谷川と喜び合う佐藤大
- 久々に左サイドでコンビを組んだ高木と森
- 高木は何度もチャンスを演出したがPKに泣いた
- 守護神の手によってPK戦はサドンデス方式へ
- 中野のPKストップに沸いた法大イレブン