【サッカー】中野小次郎がJFA・Jリーグ特別指定選手に認定!

2020年2月12日(水)

法政大学体育会サッカー部に所属し、2021シーズンからのJ1北海道コンサドーレ札幌入りが内定している中野小次郎(経3)のJFA・Jリーグ特別指定選手への認定が発表された。

S 145326096 R大学サッカーとJリーグの二刀流だ

北海道コンサドーレ札幌 戦力分析

 昨シーズンはACL(アジアチャンピオンズリーグ)出場圏の3位以内を目指しながらも10位に終わったコンサドーレ札幌。しかし、ルヴァン杯では決勝まで進出し、川崎フロンターレとの激闘の末、準優勝を果たすなど、近年のJリーグにおいて大きな成長を遂げているクラブの1つである。ペトロヴィッチ体制3年目を迎える今季にあたって、既存選手全員と契約更新、他のJクラブからの補強は0という強気の姿勢を見せ、周囲を驚かせた。それは現体制へ対する自信の表れであり、今シーズンは日本代表・鈴木武蔵やタイ代表・チャナティップを中心とした、ペトロヴィッチ監督が志向する攻撃的なパスサッカーのさらなる成熟が期待される。GK陣に目を向けると、韓国代表のク・ソンユンやJリーグ優勝経験のある菅野孝憲、さらにはベルギーからタイ代表のカウィン・タンマサッチャーナンを期限付き移籍で獲得するなど、経験豊富な実力者がずらりと並ぶ。中野にとって、こうした守護神たちから多くを学ぶことができる、成長するには願ってもない素晴らしい環境であることは間違いない。また、今オフの札幌は日本大学から金子拓郎、筑波大学から高嶺朋樹、大阪体育大学から田中駿汰と大卒ルーキーを3名獲得した。昨シーズン、当時特別指定選手だった金子をリーグ戦で起用するなど、積極的に若手を起用することでも知られるペトロヴィッチ監督。そうした監督のもとでプレーできることも中野にとって追い風となるだろう。(宮川昇)

中野小次郎プロフィール

1999年3月5日生まれ、徳島県徳島市出身。身長200cm、体重90kg。ポジションはゴールキーパー。USFC、徳島ヴォルティスジュニアユース、徳島ヴォルティスユースとキャリアを重ね、その後法大に進学する。法大入学後はU19日本代表やU19全日本大学選抜に選出される。3年次から主力に定着。関東リーグ、その他カップ戦や、大躍進となった天皇杯でもゴールを守った。2019年10月28日に北海道コンサドーレ札幌への2021シーズン加入内定が発表された。左利き。プロ、アマチュア通しても類い希な長身を生かしたプレーが最大の特徴だが、高い足下の技術で攻撃の構築にも貢献する。試合終了間際のセットプレーではゴールキーパーながらゴール前まで上がるシーンも見られる。左利きで200cmの特徴から、ラ・リーガ(スペイン)のレアルマドリーに所属するベルギー代表ティボー・クルトワになぞらえ、『和製クルトワ』と評されることも。いずれにせよ、高い能力を持った日本の未来を背負うゴールキーパーだ。

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JFA・Jリーグ特別指定選手とは

  「サッカー選手として最も成長する年代に、種別や連盟の垣根を越え、『個人の能力に応じた環境』を提供することを目的とする」ために設けられ、「全日本大学サッカー連盟、全国高等学校体育連盟サッカー部、またはJクラブ以外の大学運営(学校法人)のチームに所属する学生選手、もしくは『日本クラブユースサッカー連盟の加盟チームの所属選手を対象に、JFAが認定した選手に限り所属チーム登録のまま、Jリ―グ等の試合に出場可能とする」という制度である(JFA.jpより引用)。これにより中野はコンサドーレでのプレーが可能になる。法大では過去には紺野和也(現4、FC東京内定)や昨年退部した上田綺世(現鹿島アントラーズ)、法大OBである吉田駿(平31年度卒、現大分トリニータ)が特別指定選手に認定された(吉田は2017年度に相模原SCに特別指定)。他大学でもこの制度によって卒業する前にJリーグでプレーする選手は多く、仙台大の松尾祐介が横浜FC、日大の金子拓郎が北海道コンサドーレ札幌、中央大の三ッ田啓貴が松本山雅でデビューを果たすなど、大学サッカーの実力者たちがプロの世界で実力を発揮し、戦力として、また一人のサッカー選手として成長するために活用される制度となっている。

フォトギャラリー

  • S 145326100 R天皇杯でその名を一躍とどろかせた
  • S 145326099 R恵まれた体格でゴールに鍵をかける
  • S 145326096 R大柄だが、繊細なキックも持ち合わせる
  • S 145326098 R試合終了間際のセットプレーで上がることも

 

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