2020年度第87回関東大学リーグ戦 対中大
2020年11月15日(日)
アミノバイタルフィールド
前日の日大の3連勝によりブロック優勝を逃した法政大学ORANGE。甲子園の道が断たれたが、QB平井将貴(法2)を中心とした攻撃で得点を量産。守備ではLB齋藤清志郎(キャ4)が2度のインターセプトを決めるなど『常勝軍団』の意地を見せ2連勝を飾った。
試合結果
トータル試合結果
33 | 10 | 1Q | 0 | 21 |
---|---|---|---|---|
3 | 2Q | 7 | ||
13 | 3Q | 7 | ||
法政大学ORANGE | 7 | 4Q | 7 | 中央大学RACCOONS |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5:19 | K | 高橋慎太郎(営4) | FG | ― |
1 | 10:15 | RB | 星野凌太朗(キャ2) | TD | 〇 |
2 | 12:00 | K | 高橋慎 | FG | ― |
3 | 2:26 | RB | 星野 | TD | 〇 |
3 | 6:15 | WR | 糸川創平(キャ4) | TD | × |
4 | 9:35 | RB | 宮下智也(社2) | FG | ― |
2020年リーグ戦日程
節 | 月日 | 試合結果 | 対戦校 | 開始時間 |
---|---|---|---|---|
1 | 10月11日(日) | ●34ー44 | 日本大学POHENIX | 18:00 |
2 | 10月31日(土) | 〇34ー0 | 東京大学WARRIORS | 13:00 |
3 | 11月15日(日) | 〇33ー21 | 中央大学RACCOONS | 12:15 |
ー | 11月29日(日) | ー | 明治大学GRIFFINS | 12:15 |
戦評
ブロック戦最終節を迎えた法政大学ORANGE。昨年の対戦で16―13と苦しんだ中央大学RACCOONSとの対戦で『圧倒』して勝利を収められるか。引き続き無観客の中、アミノバイタルフィールドで試合は行われた。
高橋慎のFGで先制点を挙げる(撮影・須藤大樹)
法大オフェンスで始まった1Q。K高橋慎太郎のFGで幸先よく先制点を奪う。その後の攻撃、法政陣地およそ10㍎の位置からの1stdownでRB星野凌太朗による91㍎のランプレーでTD。一進一退の攻防が続くも、そのまま得点を許さず10-0で第1Qを終えた。
RB星野が91㍎のロングランで追加点!(撮影・須藤)
続く2Q。中央陣39㍎位置からのディフェンスとなった法大だが、早々にTDを許してしまい10―7。じわりじわりと中大が攻め上げるなか、前半最後のプレーでK高橋慎がFGを決め、13-7で前半終了。法大リードで試合を折り返した。
LB齋藤清のインターセプトに沸くORANGE(撮影・須藤)
後半戦は中大のリターンから始まった。中大のシリーズが始まるとすぐにLB齋藤清志郎(キャ4)がインターセプト。そのままの勢いでパスとランを織り交ぜつつ進み、最後はRB星野がQBの位置に入るワイルドキャットフォーメーションをとり、星野が自ら中央に走り込んでTD。これで20―7と中大を突き放した。しかし、その後のシリーズでは中大にロングパスを通され、攻撃を止め切れずたった3プレーでのTDを許してしまう。TD一つで逆転も可能な点差となってしまった。それに負けじと、RB星野が前半戦の91㍎のランを彷彿とさせるビッグリターンを見せた。敵陣27㍎付近まで持ち込み、最後は再び星野がQBの位置に入るワイルドキャットフォーメーションで、星野がQB平井にトスし、平井からWR糸川へパス。流れるような攻撃でTDまでこぎつけた。後半開始早々激しい点の取り合いとなったが、その後は落ち着き、点差に動きの無いまま26―14で3Qを終えた。
QB平井のナイスパスが連発した(撮影・須藤)
最終Q開始すぐ得点のチャンスを得た法大。ノーバックのフォーメーションで、糸川からWR小山へTD狙いのパスが放たれた。WR小山はそのパスに触れはしたもののキャッチとはならず、得点チャンスを逃してしまう。残り時間3分、なんとしても得点したい中大は4thdownでもプレーを選択した。1stdown獲得を狙ったパスをLB齋藤が今試合2度目のインターセプト。そのまま敵陣5㍎まで持ち込み、次の攻撃でRB宮下知也(社2)が運んでTDを決めた。その後中大にTDを返されてしまうも、残り時間は1分未満。中大のオンサイドキックで高く跳ねたボールをWR小山が見事キャッチし、中大にボールを渡すことなく試合終了。33―21で勝利を収めた。
RB宮下が試合終盤にとどめのTDラン!(撮影・須藤)
これでAブロックでの試合は最後となり、法大はAブロック2位が確定。甲子園ボウル出場はかなわなくなったが、この後に行われた早大と明大の試合結果により、順列決定戦の相手は宿敵明治大学GRIFFINSとなることが決まった。ここ2年ほど明大には敗北を喫している。今年こそは勝利を収め、山岸ORANGEを笑顔で締めたいところだ。
(首藤江里、小倉明莉)
ヘッドコーチ・選手コメント
有澤玄 ヘッドコーチ
―今日の試合を振り返って
結果的に勝てたことはすごい良かったですし、自信にもつながったと思います。あとは要所要所で決めるところは決めたんですけど、逆に決めた後に出されてしまうというところがあって、気持ちの部分で緩んでしまった部分があったので、そこら辺はチームとして修正していかなければいけないなと感じています。
―前半ではなかなか攻めきらない部分がありました
もちろんお互い必死にやってますし、そう簡単に攻められるとは思ってないんですけど、もう少しフィジカル、ファンダメンタルの部分でなんとかして欲しいなと思いました。
―星野選手や阿部選手がQBに入る場面が見られました
この時間のない中でコーチと選手で話し合いながら、いろいろと考えてくれております。あとは法政フットボールを見ていて少しでも楽しんでもらえればとも感じております。
―ディフェンスについては
ロングドライブされて最後にTDを取られてしまうという面ではまだまだメンタルの部分で足らないかなと思っています。この試合では、オフェンスが得点を取った後に取られてしまうということがあり、気の緩みもあると思いますので、誰が出ても試合で実力を発揮できるように立て直していきたいと思います。
―以前からタックルを課題に上げていましたが、今日はいかがですか
やっぱり、今日も要所要所でタックルミスがありましたので、引き続きしっかりと練習していきたいと思います。
―Aブロック2位が確定しました
このコロナ禍の中で、『特別なシーズン』ということで2つのリーグに分けたりとか、試合数が少ないとか、例年と違うような形でまずこうやって試合をやらさせていただいてることに、関係者の皆さまには本当に感謝をしております。結果として2位になってしまったということに関してはしっかりと受け入れて今後のチーム作りに生かしていければと思います。一方で、春に全くできない練習や試合ができない状況の中で、世界中が困っている中で、本当に4年生が頑張ってチーム作りをしてくれたと思います。これを通じてみんなが成長してくれれば良いなと思っております。
―次節は今季最終戦です
今年やってきた全てを、出しきりたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
サイドラインで戦況を見守る有澤HC(撮影・須藤)
QB 平井将貴
―今日の試合を振り返って
最初は良かったんですけど、前半はテンポが悪くて、オフェンスがあまりうまくいかない状態がありました。そこのテンポのコントロールの部分で、QBに責任があると思うので、しっかり反省して次回に向けて改善していきたいです。
―前半はなかなか攻めきれないようでしたが
テンポの面とやっぱりパスを投げ切る、取り切る部分と3rddownのショートでしっかりランを取り切る部分でまだまだ甘い部分がそこはオフェンス全体で改善していきたいと思います。
―今日はパスだけでなくランの方でも活躍されました
あまり走る予定はなかったんですけど、急遽タイミングが合わず走ることになりました。ある程度走れたので、そこは良かったと思います。
―途中では星野選手や阿部選手がQBの位置に入られる場面も見られました
スカウティングの時点で、そういうプレーが行けるなとオフェンスのみんなで話していたので、狙い通りできたんじゃないかなと思います。
―スカウティングと実際に対戦してみての中大の印象は
基本的にはスカウティング通りだったんですけど、DLが相当強いというのが分かっていました。サックされることはなかったんですけど、かなりプレッシャーも受けていたので、やはりかなり強かったです。
―次節に向けて
3rddownで取りきれなかったパスとかがあったので、レシーバーとタイミング合わせて次節に向けてもっとパスで進んでいけるように頑張っていきたいと思います。
―次節は4年生と最後の戦いになります
今の4年生とは1年生の頃からかなり声もかけていただいて、すごい感謝しているので、最終節は自分としてももそうですし、オフェンスとしても良いプレーをしてしっかり勝って、4年生に感謝の気持ちをプレーで見せたいと思います。
―ファンの皆様へ
今節もオフェンスがあまりテンポの良くない部分もあったんですけど、そこは絶対改善してもっともっとスコアしてオフェンスでチームを引っ張れるようにするので次節も応援よろしくお願いします。
パスだけでなく力強いランも披露したQB平井(撮影・須藤)
LB 齋藤清志郎
―今日の試合を振り返って
日大戦負けて4年生は正直、先がないみたいな試合になっちゃったんですけど、その中で、4年生1人1人法政フットボールっていう自覚を持って、プレーしようっていうことで臨みました。
―ディフェンスについて
ディフェンスは、相手のOLだったり、RBが良いっていうところで、しっかりスカウティングをして、目標は0点に抑えるっていうとこだったんですけど、最終的に試合に勝てて、しっかりディフェンスとして役目を果たせたかなと思います。
―中大のオフェンスの印象
そうですね、やっぱりRBがすごく良いチームだったので、そのバックをどう止めるかっていうのをしっかり意識してチームとしてやってきました。出されちゃった部分とかもあったんですけど、しっかり止まったので良かったなと思います。
―2度のインターセプトが印象的でした
あのインターセプトも、はっきり言って僕の実力というよりもコールのアサインメントを入れるところでけっこう、そこに助けられた部分もありました。SAとかに感謝したいと思います。
―この試合に向けての調整について
僕自身はずっと、1年生の頃からずっと試合出れてなくて、この試合で初めて1本目っていう形で出させてもらったので、自分自身緊張する部分とかもありました。なんとか結果を残してやりたいなと思って、動画とか、色々見て臨みました。
―次の試合が最終節となりますが
今シーズンは、コロナとかもあって、その順位が来シーズンに影響するとかは無いんですけどやっぱり、記録にしっかり残るものなので、オフェンス、ディフェンス、キッキング、最後までやり切って最後を勝てたら良いなと思います。
―ファンの皆さんへ
甲子園は無くなっちゃったんですけど、まだあと一試合あると思うので、応援の方お願いします。
LB齋藤清の2度目のインターセプト。華麗なリターンランで敵陣5㍎まで持ち込んだ(撮影・須藤)
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