【サッカー】関東大学サッカーリーグ 第17節対明大 青柳のリーグ戦初ゴールが飛び出すも、今季ワーストの4失点で大敗し7位後退
JR東日本カップ2015関東大学サッカーリーグ戦1部
第17節 対明治大学
2015年10月10日(土) 国士舘大学鶴川サッカーグラウンド
4試合勝ち星なしと苦境が続いている法大。
今節の相手はインカレ出場のライバルとなる明大ということもあり、是が非でも勝ち点を奪いたかったが、終わってみれば1-4の大敗。7位に後退し、以前厳しい状況が続いている。
試合結果
トータル試合結果
1 法政大学 |
0 | 前半 | 1 | 4 明治大学 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 3 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|---|---|---|
35分 | 明大 | 和泉竜司 | 室屋成 |
63分 | 明大 | 藤本佳希 | 河面旺成 |
68分 | 明大 | 瀬川祐輔 | |
90分+1 | 法大 | 青柳燎太 | 黒柳駿 |
90分+2 | 明大 | 差波優人 | 和泉竜司 |
メンバー
法政大学 監督: 長山一也 |
明治大学 監督: 長谷川大 |
||||
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1 | GK | 富澤雅也 | 1 | GK | 服部一輝 |
2 | DF | 山田将之 | 2 | DF | 室屋成 |
6 | DF | 伊藤航希 | 3 | DF | 山越康平 |
9 | DF | 永戸勝也 | 5 | DF | 小出悠太 |
22 | DF | 田代雅也 | 20 | DF | 河面旺成 |
8 | MF | 青島拓馬 | 7 | MF | 差波優人 |
10 | MF | 西室隆規 | 16 | MF | 柴戸海 →牛之濱(85分) |
14 | MF | 白石智之 →上田(59分) |
17 | MF | 瀬川祐輔 |
25 | MF | ディサロ燦シルヴァーノ →青柳(69分) |
25 | MF | 土居柊太 |
29 | MF | 長倉颯 →黒柳(78分) |
10 | FW | 和泉竜司 |
18 | FW | 日影健太 | 11 | FW | 藤本佳希 →丹羽(80分) |
サブメンバー | |||||
12 | GK | 林翔太 | 21 | GK | 八谷惇希 |
4 | DF | 柳沢拓希 | 4 | DF | 小池佑平 |
5 | DF | 細川直寛 | 14 | DF | 早坂龍之介 |
15 | MF | 上田慧亮 | 18 | MF | 道渕諒平 |
23 | MF | 黒柳駿 | 26 | MF | 牛之濱容 |
7 | FW | 鈴木貴大 | 29 | FW | 富田光 |
31 | FW | 青柳燎太 | 33 | FW | 丹羽詩温 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
戦評
法大サッカー部が不振にあえいでいる。優勝争いから脱落し、インカレ出場圏内からも前節の敗戦で後退。 だが、ここで立ち止まるわけにはいかない。今節の相手はインカレ出場を争うライバルの明大。なんとしても勝利し、嫌な流れを断ち切りたい。
試合の序盤は法大がペースを握る。前線から積極的にプレスをかけ、ボールを奪い攻め込んでいく。9分にはディサロ燦シルヴァーノ(経1)のクロスに日影健太(現4)が合わせるもゴールならず。18分には左サイドから白石智之(経4)がやや遠い位置からミドルシュートを放つが、これも枠を捉えられない。
時間が経つにつれて明大もペースを取り戻し、法大陣内に攻め込んでいく。28分にはDF伊藤航希(社3)のミスからボールを奪われ、右サイドからのクロスにヘディングで合わせられるも、これはクロスバーに当たり難を逃れる。しかしすぐに均衡は破れた。35分、再び右サイドを突破され、クロスが上がる。これを和泉竜司にヘディングで合され先制を許してしまう。
その後も何度かピンチを迎えたが、何とか追加点を防ぎそのまま終了。良い入りをしただけに、先制点を奪われたことが悔やまれる前半となった。
後半に入っても明大ペースで試合が進む。3分にはカウンターからピンチを招くが、相手のシュートミスに救われる。12分には連携ミスからゴール前でフリーの状況になるが、GK富澤がなんとか足に当てファインセーブ。
法大は15分に白石に代えて上田慧亮(現2)を投入。状況の打開を図る。だが、試合の流れは変わらず、逆に追加点を奪われてしまう。63分、カウンターから和泉が左サイドをドリブル突破し、クロスを上げる。これに頭で合わせたのは藤本佳希。2点目を奪われ厳しい展開となる。さらに集中力を欠いたのか、68分に富澤がフィードしたボールが直接相手に渡るミス。1対1となり、これを瀬川祐輔に冷静に決められ決定的な3点目を奪われた。
その後ディサロに代えて、ルーキーの青柳燎太(1)を投入。これがリーグ戦初出場となった。さらに疲れの見えた長倉颯(経1)に代えて黒柳駿(社3)を入れ、中盤を引き締める。すると途中出場組が結果を残す。終了間際、左サイドを上田が突破し、永戸勝也(スポ3)にパス。永戸はワンタッチで黒柳に送り、黒柳が絶妙なタイミングでゴール前にラストパス。これに反応した青柳がゴールを決め、明大に一矢報いた。
だが、それもつかの間。隙を突かれたのか、明大に突破を許し、最後は差波優人に決められ今季ワーストとなる1試合4失点。このままホイッスルが鳴り、明大に大敗を喫した。
今節の敗戦で5試合勝ち星なしとなり、順位も専大に抜かれ7位に後退。インカレ出場圏内の5位明大との勝ち点差は5となり、厳しい状況になった。 後期リーグ戦も残り5試合。苦しい状況が続くが、立て直して1つでも勝ち点を積み上げてほしいところだ。(佐々木岳)
監督、選手コメント
長山一也 監督
―今日の試合の総括を
今日は選手はよくやったと思います。前回も言いましたけど、これがうちの力です。今日はある程度提示したことに対してやってくれた部分はあったのですが、最後のところ、1失点目のディフェンスの対応だとか、あとは「ここで流れを渡しちゃいけない」というところで、中盤で体を張れなかったことがありました。そういった部分はチームとして練習できてないということもあるのですが、そこは成長しないといけない部分なので、これを糧にやっていけばよいかなと思います。
―明大とは前期リーグ戦、アミノバイタル杯で互角の試合をしていましたが、今日はこういった結果になりました。過去2試合との違いは
実質0-2、1-2の試合だったと思います。富澤のキックミスや、最後のカウンターとかですね。あれは絶対にやってはいけないようなことで、チームでそこを補うというのはなかなか難しい部分もあるのですけど、そこは個人としてしっかり勉強してもらいたいです。それ以外に関してはそこまでではないと思います。前半もどちらかと言えばうちのゲームで進んでいた部分もあったので。だから互角にはやれてたと思うのですが、後半のところで、ちょっとしたことで流れを渡した後に気持ち良くプレーさせてしまうような状況を作ってしまったので、そこはまだ個人含めてまだ差があるかなという部分は感じました。
―前節も言われていましたが、チャンスの数に対してシュートが少ないように見えました。シュートの意識については
今日は前回に比べたらゴールに向かっていました。もっと打って欲しい部分はありましたけど、前回みたいに全く打っていなかった訳ではなかったので、そこは改善していた部分もありました。途中から入った青柳に「自分でやれ」という話をしたらああやって結果を出しましたし、そういった良い発見もありました。そういうゴールに向かってプレーする選手をもっと増やしたいですし、継続的にゴールを狙わせたいと思います。
―青柳選手はリーグ戦初出場で結果を出しましたが
シュートは上手いので、後期からメンバーに入れています。決める力は持っているのですけど、まだ作りのところはまだミスが多いですね。そういったところをもっと伸ばしていきたいですし、こういう経験をしてまた成長していくと思います。まだまだ足りないですけど、面白い選手なので継続的に見ていきたいなと思います。
―今日は両サイドバック、特に左サイドの永戸選手があまり上がりを見せませんでしたが、明大の攻撃を意識しての指示でしょうか
前半は特に無失点でと話していたので、あまり前に出て行かなかった形だと思います。あとは永戸のところから前線に放り込んでいたので、そこから前に出て行くのは難しいなと。そこでボランチが相手の背後に出したり、中盤に預ける、トップに預けるといった状況があれば、高い位置を取れたと思うのですけど、それが左の方でなかなかできなかったです。白石が間で受けて前を向いて、永戸が上がる時間を作っていたかといったらそういった状況は無かったのです。後半3点取られてから上田が入った時はそういう時間が生まれたので、永戸が上がっていくシーンは出てきたと思います。そこは個人的な話というよりも、時間を作ってくれる選手がいるとチームとしても上がっていけます。だから意図的に上がらなかったというよりは上がれなかったという状況でした。
―苦しい状況が続くが、次節へ向けて
苦しい状況というか、前期3位で終わったというのはあるのですけど、これが力だと思っています。その中で成長はもちろんしていると思うのですけど、もっと細かくいろんなことを丁寧にやっていったりとか意識してやっていかないと、勝つチャンスをこぼす試合が出てくると思います。そういったことは、一人一人がやるしかないので、そこを意識させていきたいです。一つ勝つことで変わると思うので、まずは勝てるようにやっていきたいと思います。
永戸勝也
―試合を振り返って
絶対勝ちたい一戦だったのですけど、前半は無失点で抑えるというプランが崩れてしまって、後半取り返しに行こうというときにカウンターでミスから失点してしまいました。この結果は妥当なのかなと言う気持ちもあります。ただもう少し自分たちが試合に向けて、一週間のアプローチの仕方を考えないと、簡単に勝てるゲームというのは一試合もないと思うので、あと5試合気持ち切り替えてやっていきたいです。
―明治大学と対戦した印象は
プロが何人も決まっているチームで、今日みたいにチャンスを絶対ものにしてくるチームですし、個々でみたらうちのチームと比べ物にならないという印象はあります。
―今日は前線でパスミスが目立ちましたが
前線の選手がどれだけ相手をリスペクトしていたのか分からないのですが、消極的というか怖がりながらのボールの扱いが多かったと思います。そこはやはり相手は自信持ってやっていたので、相手のDF陣はそういう(強力な)攻撃陣を相手に練習しているので、そこを比べるとうちは弱いので、そこでミスを誘発されるんだと思います。
―5試合勝ち無しですが、チームの雰囲気は
良くないというのが妥当かなと思うのですが、みんな次の試合に向けて気持ち切り替えています。引きずっている場合じゃないので、負けは受け止めないといけないんですけど、次の試合に向けて気持ちを切り替えるだけです。
―次の試合へ向けて
5試合勝ち無しという状況なので、ここで流れを変えないと降格というのも見えてくると思いますし、何としてもインカレにはでないといけないと思うので、次こそはという気持ちを持って、なにがなんでも勝ちたいです。
青柳燎太
―試合全体を振り返って
相手の方が決めるとこを決めてきて、チャンスはこっちにもあったのですけど、その差がこの結果に繋がったと思います。
―ベンチからの指示は
前向いてシュートを打って点をとってこいと言われました。
―初出場だが緊張はありましたか
緊張というよりはやれると思っていたのですけど、想像以上にプレッシャーがあって悔しさが残りました。
―iリーグの試合と違いを感じた点はありますか
球際の強さや、局面での打開の質の高さは感じました。
―メンバーとして求められていることは
ポジション的にも得点を挙げてチームに貢献することが求められていると感じています。
―流れが悪いがチームとして取り組んでいることは
今年上がってきたチームなので、初心に帰ってチャレンジしてアグレッシブに行こうとチームで話し合っています。
―試合後でのミーティングではどんな話がありましたか
先週の試合よりは内容も良く、いい方向に来ているということと、ここで勝ちきれないのがずっと1部にいるチームとの違いだということです。
―次節に向けて
チャンスを貰えたら活躍して、チームに貢献したいと思います。
ディサロ燦シルヴァーノ
先週、桐蔭大に負けて今週はやることを統一して徹底して、走ってやっていこうというと話していました。試合の入りこそ良かったのですが、一本で決められてしまって、そこからなかなかチャンスを生かせず、相手にペースを持っていかれたという感じでした。
自分たちがミスしたことで相手に決められてしまいました。こっちのミスを相手逃さずに決めてきて、相手もミスはあったのですが、そのミスを自分たちは生かせなかったです。それがずっと1部でやってきたチームと今年1部に上がってきた自分たちとの差なのかなと思います。
良いとはけっして言えないですが、もう一回自分たちが地に足を着けてやっていこうと思っています。
こういうチーム状況なので、もちろん攻撃の方が得意ですが、まずは守備から入ってという感じです。最低限守備をしっかりやっていかないといけないと言われているので、そこは意識してやっています。
点を取れていないのは事実ですし、前線でプレーしているので点を取らなきゃいけないと思うのですが。もっと練習して点を取れるようにします。
5試合勝てていないので、単純に勝つことだけ意識していきたいです。内容はどうであれ、今は勝たないといけないです。インカレに出場するためにも5位以内に入らないといけないので、ここから負けられない戦いが続くので、頑張っていきます。
フォトギャラリー
- リーグ戦初出場でゴールを決めた青柳(左)
- ドリブルで切れ込み好機を演出する青島
- FKのキッカーに山田将(右)が立つ場面も
- 不振脱却に向け後期初得点の待たれるディサロ
- 前線から献身的な動きを見せる日影
- 永戸は強力な相手DF陣に引けを取らない活躍