【自転車】第56回東日本学生選手権トラック自転車競技大会 1日目 荒井が4kmIP決勝進出!
第56回東日本学生選手権トラック自転車競技大会(東日本)
2016年5月7日(土)
福島県泉崎国際サイクルスタジアム
昨年度の今大会では男子種目8つのうち、5種目を制覇し、圧倒的実力を知らしめた法大。今年はいかなる結果を残すことができるだろうか。大会1日目となる本日は1kmタイムトライアル以外の予選が行なわれ、青野、荒井、渡部、白垣、木原、鈴木玄、近藤が決勝へ進出した。
試合結果
スプリント予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
5位 | 鈴木玄人(人2) | 10.890 | 1/4決勝進出 |
9位 | 小泉智也(人1) | 10.938 | |
16位 | 松田幸貴(法2) | 11.320 |
ポイントレース予選 1組
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
6位 | 渡部将太(人2) | 5pt | 決勝進出 |
ポイントレース予選 2組
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
5位 | 近藤翔馬(文1) | 5pt | 決勝進出 |
8位 | 白垣良祐(人3) | 3pt | 決勝進出 |
スクラッチ予選 1組
順位 | 名前(学部・学年) | 備考 |
---|---|---|
8位 | 木原孝明(文2) | 決勝進出 |
22位 | 上野恭哉(営1) | DNF |
スクラッチ予選 2組
順位 | 名前(学部・学年) | 備考 |
---|---|---|
2位 | 青野将大(法4) | 決勝進出 |
21位 | 高橋綜一郎(営2) |
4kmインディヴィデュアル・パーシュート予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
1位 | 荒井佑太(営3) | 4.45.351 | 決勝進出 |
7位 | 鈴木康平(スポ4) | 4.52.968 | |
8位 | 鈴木良(経2) | 4.54.440 |
4kmチーム・パーシュート予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム |
---|---|---|
3位 | 荒井・白垣・渡部・高橋 | 4.27.895 |
チーム・スプリント予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム |
---|---|---|
4位 | 鈴木玄・鈴木陸来(文2)・松田 | 1.05.407 |
戦評
スプリント
スプリントには法大からは、松田幸貴(法2)、小泉智也(人1)、鈴木玄人(人2)の3人の選手が出場。予選通過を目指し挑んだが松田、小泉は後半に伸び悩み失速、予選敗退となった。唯一、予選を通過したのが鈴木玄人だ。5位で予選を通過し、明日の1/4決勝へと駒を進めた。
鈴木玄は1/4決勝へと駒を進めた
ポイントレース
予選1組目は、渡部将太(人2)が出場。いきなり1回目のポイント周回で1位通過。5点を加算し、レースを有利に展開する。その後は、集団後方に下がり、ポイント獲得とはならなかったが、明日の決勝に進出。期待がもてるレースとなった。
予選2組目は、白垣良祐(人3)と近藤翔馬(文1)が出場。序盤から白垣、近藤ともに集団前方に位置し、ポイント獲得を狙う。その戦略が功を奏したか、まず白垣がスプリントを制し、ポイントを獲得。次に近藤が逃げに乗り、得点を加算していく。その後は、得点を獲ることは出来ないものの、常にレースを動かし続けた。2人そろって明日の決勝に進出する結果となった。
スクラッチ
スクラッチ予選は21名でトラック7km(21周)を走り、その着順で勝負を決める。1組目に法大から出場したのは木原孝明(文2)、上野恭哉(営1)。レースは終盤15周目までほとんど動きが無いまま展開された。大きく動き出した16周目、木原が集団から飛び出し逃げを形成。途端に、集団のスピード上がり吸収される。次に、中村(日体大)が飛び出し集団から大きく離れ始めた。仲村が加速するのに合わせて集団も加速。急な加速が原因か上野がゴールまであと2周というところで落車に巻き込まれる。残された木原はゴール直前意地のスプリントで追い上げ8位で予選を通過した。
最終コーナーでゴールスプリントを見せる木原
スクラッチ2組目は1組目と違い序盤からハイスピードで展開された。出走したのは青野将大(法4)と高橋綜一郎(営2)。まずレース中盤10周目に、高橋が集団から飛び出した。そのまま集団を引き離しトップを17周目まで独走。しかし、終盤に徐々に疲れが見え始め失速。高橋とは対照的に、集団の中で気をうかがっていた青野。ラスト1周で松本(明大)の逃げを許したものの、2位でゴールし決勝進出を決めた。
4kmインディヴィデュアル・パーシュート(4kmIP)
4kmIPでは、鈴木良(経2)、鈴木康平(スポ4)、荒井佑太(営3)の3選手が出場。鈴木康(スポ4)は、昨年の東日本インカレでこの種目を制した。また、荒井はTRSの年間チャンピオンに輝くなど、充実のシーズンを送っている。高いレベルでの戦いが予想された。まず、先陣を切ったのは鈴木良。序盤からハイペースで飛ばし順大・松山を追い越すと、そのままペースを落とすことなく最後まで走りきり、8位。少ない経験ながらもまずまずの成績を残した。次は、鈴木康。昨年の覇者も調子は今ひとつ。今までの走りも影をひそめた。7位と本来の成績とは程遠い結果となった。最終走者で登場したのは、荒井。都甲監督のアドバイスの元、ペースをマネージメントし、ゴールを目指す。その後は、1度もスピードを落とすことなく、フィニッシュラインを通過。全体順位1位で、明日の決勝に駒を進めた。
4kmチーム・パーシュート(4kmTP)
4kmTPは、昨年の東日本インカレでも優勝を果たした競技。連覇へ向かってまずは予選を通過するかと思われた。だか、主軸である青野将大(法4)と鈴木康平(スポ4)がメンバーから外れる事態に。連覇に黄信号が灯る。それでも、法大は白垣良祐(人3)、荒井佑太(営3)、渡部将太(人2)、高橋綜一郎(営2)の4人が出場し、好走を目指した。最終走行となった法大は、日大や中大とほぼ同等の好タイムで周回を重ねていく。だが、若さゆえ経験の差が出たか。終盤にタイムを落としわずかに上位2校には届かず。結果は、3位で明日の決勝に進出とはならなかった。インカレでのリベンジは果たせるだろうか。
チーム・スプリント
チームスプリントには鈴木陸来(文2)、鈴木玄人(人2)、松田幸貴(法2)の2年生トリオが出場した。エースの菊山将志(人4)が欠場し、若い力で東日本インカレ制覇を目指した。レースは松田の力強い牽引で好スタートを切る。だが、第2走者・鈴木陸、第3走者・鈴木玄にバトンタッチする度に少しずつ同走の中大との差が開いていく。結果的に、中大が明日の決勝へ進出。一方で、法大はタイムが伸び悩み、4位と予選通過とはならず。力の差を痛感したレースとなった。
予選がすべて終わり、結果としては個人種目で健闘。名だたる選手たちの中で決勝に進んだ、青野、荒井、白垣、渡部、木原、鈴木玄、近藤の決勝での活躍が楽しみだ。特に青野は最後の東日本。スクラッチ優勝に大いに期待がかかる。荒井もすでに2位以上が確定しており、初の4kmIPでの王者となれるのだろうか。近藤も1年ながらポイントレース決勝へ。厳しい戦いが予想されるポイントレースでいかに自分の力を出し切ることができるか。2日目の戦いからも目が離せない。(宮下尚子・梶山麗・野口愛優・橋爪優典)
選手コメント
青野将大
ー今日のスクラッチ予選を振り返って
自分としては予選で(決勝に)10人上がれるということで、最後先行して残り1周迎えれば10人の中に入れるかなと。全日本トラック(全日本選手権自転車競技大会 トラック・レース)のときと同じ感じで、予選は手堅くという感じでした。
ー法大としての作戦は
二人で話し合うということはしなかったんですけど、綜一郎はいつも逃げることが多くて。今回も逃げるような感じは出していたのでそれを先輩としてサポートできればな、と考えていたんですけど、二人で上がれなかったのは残念ですね。
ー具体的に目指していた順位としては
僕自身は流し先行をして残り1周で迎えれば、3着以内には入れるかなと思っていて、それ以上は特に、10番までに入れれば予選は何着でもいいので。
ー4kmTPのメンバーについて
今年のインカレ(文部科学大臣杯 全日本大学対抗選手権自転車競技大会)が終わったらあのメンバー中心でいくということと、鈴木(康平)がけがしていたのと自分が就活であまり合わせというのができなかったので、チームに合わせていない状態で走って迷惑をかけてもいけないなと思ったので、あのメンバーで走って。インカレは自分も鈴木も入ってやりたいと思います。
ーいつごろメンバー変更が決定したのですか
全日本トラックが終わって、僕自身が監督に少し就活のほうに重点を置きたいということを言って、鈴木は全日本トラックでもけがしていたので、だいたい全日本トラックくらいからですね。
ー今日のコンディション
練習は完璧というわけではなかったんですけど、3、4、5でCSCの33バンクに行って、練習はしてきたので、このバンク自体に抵抗はなくて。自分自身の調子も今日は悪くなかったので明日もこの調子でいけたらなと思います。
ー明日のスクラッチ決勝に向けて
優勝以外ないと思っていて、最後ぶっちぎりで優勝できるくらいの走りを見せたいですね。
白垣良祐
ー今日のポイントレース予選を振り返って
ポイントレースは結構久しぶりに走って、東日本(トラック選手権)でチャレンジしようかなと思って出場しました。
ー高校生の時、ポイントレースが得意だったそうですね
高校生の時、ポイントレースで全国入賞して大学に呼ばれたので、高校はポイントレース中心でやってました。
ー4kmチームパーシュートを振り返っていかがですか
法大としてチームパーシュートは初めて走ったんですけど、すごく調子は今良くて良過ぎて周りに合わせなきゃいけないっていうのが課題かなと思いました。
ーメンバーはいつ決まったんでしょうか
ゴールデンウィーク合宿があって、その前に4年生は就活とかもあって大変だからということで、この機会に4年生なしで走ってみようということになりました。
ーこれから先の4年生が引退してからのことも考えてのことですか
はい、そうですね。
ー今日まではどんな練習を
自分は普通に部活の朝練をこなして、その中で自分で課題を作ってやってって、自主練習とかは特にはあんまりせず。しっかり自分で課題を作ってやってました。
ー自分の課題とは
ペダリングっていうペダルを回す技術が皆綺麗なんですけど、自分はあまりきれいじゃないのでそれを綺麗にする意識をしながら練習をしました。
ーペダリングがきれいではないと、どんな影響が出てしまうんでしょうか
綺麗じゃないとトラックのフレーム、ロードレーサーと違って後ろのギアと連動してるので足を綺麗に回さないと、次に進まないです。綺麗に丸く回さないとブレーキがかかってしまうので、それがペダリングの重要性だと思います。
ー明日のポイントレース決勝に向けて
結構今日で体力使ってしまったので、もう着いていってポイント獲れそうだったら全力でもがいてチャレンジしていきたいと思います。
鈴木玄人
ー今日のスプリント予選を振り返って
事前の練習でもう少しタイムが出ていたので、ここだったらもう少し狙えるかなと思っていたんですけど。結果的に練習で出ていた(タイム)よりは出ていませんでした。軽いバンクだったらもっと出せたかなっていう感じではあります。
ー意識したことは
ギアをかけているので、ペースを落ちないようにっていうのを意識していました。もがける範囲内でペースを上げていくことを課題としてやりました。
ー見つかった課題点などは
やっぱり練習だと調子良いんですけど、大会だとどうしても調子が落ちてしまうというのが自分の悪い癖だと思っているので、そこが課題かなと思います。
ーチームスプリントの結果について
1走、2走が(同走の)中央大とほとんど同じタイムで走ってくれていて、良い戦いになってたんですけど、3走の自分が技術面で失敗してしまった部分が多くあって。ふらついてしまったり、コーナーのパットを踏んでしまったりっていう自分のミスでタイムをロスしてしまって。3走の自分でタイムが落ちて負けてしまったので、僕の責任かなと思います。
ーメンバーについて
3走がいない状態で、とりあえず今回は臨時で自分が入って走ってこうだったので、まだ先はどうなるか分からないです。とにかく今日は僕の技術のミスですね。
ー春合宿時に長距離を乗り込んでいると仰っていましたが、成果は
トラックレースに比べて、ロードの練習は距離を何十倍も走るので、何十倍も走ってつけた持久力が短距離の中でも、短距離要素の強い持久力につながってると思います。春にやったロード合宿の成果はしっかり出てるかなと思います。
ー長距離以外の練習はされていますか
ないです。今のところはもがきとかせず、長距離です。しいていえばウエイトトレーニングやってるくらいです。
ー今後特に強化したいこと
技術面です。普通に練習をしていれば脚力的な部分はカバーできると思うんですけど、技術的な部分はもっとつめていかないと今回のような結果になってしまうという感じなので。
ー今後に向けて
上の先輩も下の後輩も僅差でやっていて、自分が常に出られる状態で走っている訳では無いので、先輩に負けず、後輩に負けず、上下で切磋琢磨していけたらと思います。
近藤翔馬
ー今日のポイントレースを振り返って
予選を勝ち上がることが出来たのでよかったです。
ーポイントレース予選2組目の中で5ptで2位という結果でしたが
前半逃げに乗れたのでそこでポイントが取れて、余裕を持って上がれたのでよかったです。
ー全体的に積極的な動きを見せていましたが、狙いや戦略は
大学はスピードが違うので、自分がどのようにしたらポイントを取れるかを考えて、乗れる逃げには乗って取れるときにポイントを取るっていうのを考えました。
ー位置取りは前方を取るように意識していましたか
そうですね。スピードがまだ無いので後ろに下がってしまうとしんどいので、前で展開してなるべく前でもがくようにしていました。
ー東日本トラックまでにどのような練習をしてきましたか
大学に入ってから重いギアを掛けるようになったので、重たいギアを踏む練習とそれについていくスピード、スプリント力の強化をしてきました。
ーギアを重くしたのは、大学のスピードに順応するためですか
軽いギアだと足が回って心拍数も上がってしまうので。ある程度重い見合ったギアを掛けた方が楽に走れるので。
ーご自身の専門種目は
主にやっているのはポイントレースです。
ー課題を挙げるなら何がありますか
集団にいるときに無駄に足を使って、休めることが出来なかったので、疲れが残ってしまって。なるべく集団では足を休めることが出来るようにしたいですね。
ー明日のポイントレース決勝に向けて
優勝したいと思います。
フォトギャラリー
- 1年ながらも好走を見せた小泉
- 渡部は安定した走りでポイントレース決勝へ
- ともに決勝進出を決めた(写真左:白垣、右:近藤)
- スクラッチ予選では2位だった青野
- 荒井は4kmIP優勝なるか
- 通常とは違ったメンバーで走行した4kmTP
- チーム・スプリントは惜しくも決勝進出ならず