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【ボクシング】第69回関東大学ボクシングリーグ戦 対東農大 大橋がデビュー戦を勝利で飾る!2勝あげるも、優勝候補相手に敗れ4連敗

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【ボクシング】第69回関東大学ボクシングリーグ戦 対東農大 大橋がデビュー戦を勝利で飾る!2勝あげるも優勝候補相手に敗れ4連敗

第69回関東大学ボクシングリーグ戦
第4戦 対東農大
2016年6月25日(土)
後楽園ホール

ここまで3連敗と厳しい道中を進む法大。第4戦の相手は東農大。日大と共に優勝候補として名を挙げられる強豪校だ。残り2戦となった中、「1部で勝利を挙げる」という目標を果たしたい法大が、難敵に挑んだ。F級ではリーグ戦初出場となるルーキー大橋洸(文1)が見事勝利。堂々としたデビューを飾った。またここまで全勝中のM級森脇唯人(法2)が勝ち星をあげ、階級賞に王手をかけた。チームとしては2-7で完敗。4連敗という背水の陣で最終戦をむかえる形となった。

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デビュー戦で見事勝利した大橋

試合結果

トータル試合結果

2

法政大学

7

東京農業大学

 

試合結果

階級  勝敗 選手名 スコア 対戦相手
LF  ● 齋藤優雅(法4)  0-3(27-30,27-30,27-30) 桑原拓 
F  ○  大橋洸(文1) 3-0(29-28,30-27,30-26)  韓亮昊 
B1  ●  山内将大(文2) 0-3(27-30,27-30,27-30)   中野幹士
B2  ●  高山涼深(法2) 0-3(27-30,28-29,27-30)   北浦龍馬
L1  ● 鎌田稔生(文4)  0-3(27-30,28-29,28-29)※  山下碧航
L2  ● 佐藤眞男(法1) 0-3(27-30,27-30,27-30)   阿部龍征
LW  ● 黒田虎之介(キャ2)  0-3(26-30,26-30,26-30)   鈴木雅弘
W  ●  中原隆太朗(文3) 1-2(29-28,28-29,28-29)   村上仁
M 森脇唯人(法2)  3-0(30-27,30-27,30-27)   押川幸輝
 ※偶然のバッティングにより試合続行不可能なため、それまでのポイントにより勝敗を決定

戦評

 1部残留のためにも、早く勝利の欲しい法大。今日の相手はここまで3連勝中で優勝候補の東農大だ。メンバー、階級ともに大きな変更を施し、フレッシュな顔ぶれで試合に臨んだ。

 1人目となったLF級の斎藤優雅(法4)は、序盤から積極的なボクシングを展開。1Rは一進一退の攻防を繰り広げたが、スピードのある相手の攻撃を止めきれず、有効なパンチを多く食らう。3Rで巻き返すものの、0-3で敗戦。黒星スタートとなった。
 続く大橋洸(文1)はこの日がデビュー戦の1年生。「イメージとは少し違った」という相手のスタイルにも冷静に対応。2R終盤に強烈な左フックを見舞うと、3R終了直前にはダウンを奪った。これが決め手となり3-0の判定勝ち。堂々たる結果を残し、スコアを五分に戻す。

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勝利を飾った大橋を笑顔で迎える選手たち

 B1級に登場したのは山内将大(文2)。対する東農大は全日本ランカーの中野幹士。格上との対戦は、1Rから劣勢の展開を跳ね返せずに判定負け。右アッパーをヒットさせる場面もあったが、終始パンチを当てることに苦労した。
 前節、勝利を収めた高山涼深(法2)は気合十分でリングに上がる。打ち合いとなった試合は、相手のパンチをガードしながら、1R2分40秒に連続でパンチを当てるなど、高山ペースに。しかし徐々に疲れが見え始め、相手の勢いにのまれる。3Rの終盤にダウンまであと一歩ということろまで攻め立てたが、先週に続く勝利を挙げることはできなかった。
 流れを変えたい法大。L1級に出場したのは鎌田稔生主将(文4)。近距離戦となった試合に鎌田は苦戦する。相手がクリンチを多用してきたこともあり、なかなかペースを握れない。すると3R途中に、流血が原因で無念のバッティング。この時点での判定となり、終始劣勢だった主将は敗れた。

 続く佐藤眞男(法1)もこの日がデビュー戦の1年生。負けたら法大の敗戦が決まる状況での出場となったが、開始のゴングと共に一気に仕掛け、積極的な姿勢を見せる。「ボクシングが楽しくてしょうがない」というルーキーは、パンチが入る度にガッツポーズを見せ、会場を盛り上げた。手数では大きく相手を上回ったが、東農大・阿部龍征の攻撃に対してのガードが薄く、ボディを多く食らう。試合には敗れたものの、今後に光明を見いだす内容となった。

 黒田虎之介(キャ2)は普段より階級を1つ上げ、LW級に出場。Wエースの1人として大きな期待がかかったが、この日はどうも動きが悪い。相手との距離感を掴みきれず、持ち味を出せないまま時間が経過していく。追い討ちをかけるように、ホールディングをとられ減点を食らってしまった。最後まで自分のペースを引き寄せられないまま敗戦。悔しい結果となった。
 W級の中原隆太郎(文3)も階級を上げての出場。1R序盤はコーナーに追いやられるなど相手に攻め込まれたが、それを冷静に対処すると徐々に反撃。スピードのあるワンツーや、右ストレートを連続で決め、猛攻を見せる。3Rを終えた中原は勝利を確信した表情だったが、無念の判定負け。しかし、試合内容にはかなりの手応えを得ただろう。

 最後に登場したのは、ここまで3戦全勝の森脇唯人(法2)。勝利を重ねるごとに頼もしさを増すエースは、高校時代に敗れた相手に今日も落ち着いた試合運びを見せる。相手をうまくいなしながら、的確なタイミングで強烈な右ストレートや右フックを打ち込む。大柄ながらもスピード感溢れるボクシングからは、負ける気配を感じさせない。「お互いに見合う時間が長かった」と課題を挙げながらも判定でしっかりと勝利し、全勝をキープした。

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確実に勝利を重ねる森脇

 4連敗となった法大。しかしデビューを飾った2人が伸び伸びとボクシングを展開するなど、明るい材料も多い。そして次節は残留をかけた大一番となる。昨年の苦しんだ入れ替え戦を思い返すと、ここで勝利を挙げて残留を確定させたい。そしてエースの森脇が対戦するであろう駒大・鬼倉龍大はここまで全勝の強者。階級賞を手中に収めるためにも、絶対に落とせない一戦だ。

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入れ替え戦回避なるか 運命の戦いが迫る

 「1部残留」と「階級賞」の2つを懸けた決戦に向け、選手たちはすでに動き出している。(下田朝陽)

監督・選手コメント

頴川德夫 監督

―今日試合を振り返って
勝つべき所をしっかり押さえていれば勝てた、という当たり前の言葉が頭に浮かぶくらい、やるべきことをやらせてもらえなかったというのが印象です。
また試合ではラストRで良くなった選手も居ましたが、大切な最初の印象が薄かったです。最初からジャッジに強烈な好印象を放つ必要がある事ことを分かっていましたが、実践させてもらえませんでした。いくつかの誤算はありました。

―優勝候補でもある東農大の印象は
1人1人の高い技能を集結して来る、強いチームです。戦い方も、試合運びも上手いといった印象です。

―1年生2人がデビュー戦となりましたが
まず大橋洸について。身長も農大側が上回っていたと思いますが、一生懸命にパンチを撃ち続けた結果です。鎌田主将もデビュー戦に白星を挙げましたが、なかなかできることではありません。頑張りを讃えたい。今後も頑張ってほしいです。
佐藤眞男も、しっかり戦えていました。激しい打撃戦の終了後も楽しかったと語っていたので、さらなる成長を期待しています。

―全勝中の森脇選手の今試合について
最終ラウンドは良かったが、他はメリハリが無い試合だった。厳しい話をすることになるが、常に最高のパフォーマンスを発揮してほしい。次の課題が見えたと思います。

―階級を上げた選手が多くみられましたが
階級を上げたのは、相手選手の特性を予測してのことです。コーチと話した予測はドンピシャで当たりましたが、法政の良さを出しきれませんでした。組み合わせ、法政大学のメンバーはあの日のメンバーとしてあっていたと考えています。

―次戦の対戦校である駒大のM級鬼倉選手も全勝中ですが
駒沢大学の鬼倉君も、パワーのある強いボクサーです。今までの結果がそれを証明しています。
距離、スピード、撃ち終わりの早い移動と攻撃を森脇選手の持ち味を出しきれば、良い結果が出ると思います。この一戦に集中して、チャレンジャーの気持ちで戦ってくれれば勝ちが期待できます。

 森脇唯人

―今日の試合を振り返って
高校のときに負けてしまった相手だったんで、リベンジということも含めて勝ててよかったです。

―全勝で今回の試合を迎えるにあたってのプレッシャーはありましたか
次の試合も勝って全勝というのも目標なんですけど、日本一をとるための第一歩だと思うので、次も気を抜かずに勝って、その第一歩に近づきたいと思います。

―過去のインタビューで「見すぎてしまう」ということを課題にあげていましたが
今回もお互い見合って手を出さないシーンが多かったかなと思ったので、そこがやっぱり最大の課題というか、自分から仕掛ける姿勢を見せていきたいです。

―やはり距離をとってのボクシングが得意なのでしょうか
距離をとるボクシングは好きなんですけど、距離をとりすぎてつまらないボクシングになるのも嫌なので、打ち合うところは打ち合うおもしろいボクシングというのが自分の目標であり課題なので、山場をつくれるようにがんばりたいと思います。

―次の試合に向けて
次も去年負けてる相手なので、今年はリベンジの年になるので、チームとしても勝って入れ替え戦を避けて、個人としても勝って階級賞とって自分の目標である日本一の第一歩にしたいと思います。

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階級賞まで残り1勝と迫る

 大橋洸

―今日の試合を振り返って
最後にダウンをとれたことが一番良かったです。

―緊張はあったか
最初は緊張しましたが徐々にほぐれました。

―先輩からのアドバイスはあったか
とにかく楽しんでこいと言われました。

―今日のボクシングのテーマは
パンチをもらわずにとにかく前に出て、ダウンをとることを意識しました。

―相手の印象は
韓選手は左のオーソドックスだと思っていましたが、少し違って戸惑いました。

―ダウンを奪った時の気持ちは
やはり最高でした。

―今日の試合でみつかった課題は
最後にバテてしまったので体力をつけて、どんどん打てるようにしたいです。

―次の試合に向けて
ひたすら練習してレギュラーを獲りたいです。

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堂々とした戦いぶりで鮮烈デビューを飾った

佐藤眞男

―試合を振り返って
楽しかったですね。

―デビュー戦でしたがいかがでしたか
相手が強い人っていうのは前から知っていたので、やってやろうという気持ちで臨みました。

―緊張よりも楽しみの方が大きかったですか
いや、昨日の夜は全然眠れなかったんですけど、いざやるとなると自分がどこまでやれるのか楽しみでした。

―試合内容はいかがでしたか
正直勝ったかなと思いました。印象かなって感じです。

―強い相手に通用した部分はハッキリしましたか
ライト級の中では自分はスピードに自信があるので、そこは手応えあったかなと思います。

―序盤からかなり攻め立てましたね
そうですね。先に倒されるならこっちが倒してやろうかなくらいで(笑)。 開き直りじゃないですけど、やらずに負けるなら、やって負けた方がいいって思ってました。

―スタンドからは「集中しろ」という声もありましたが
いや、自分は舞い上がっちゃってあんまり外の声は聞こえないんですよね(笑)。

―パンチが入る度にガッツポーズをしているのが印象的でした
あれは高校からの癖で、試合がとにかく楽しくて、いいパンチが入ると出てしまいます。

―試合直後にも関わらず、森脇選手の試合の時にはボードをもって応援されてましたね
自分の高校の時の先輩で、自分の試合と同じくらい重要な試合なので、大好きな先輩のためにも応援しました。

―次の試合に向けて
この階級にはキャプテンと国体チャンピオンの先輩がいますけど、しっかりレギュラーに定着して、勝ってチームに貢献します。

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明るく元気なルーキーのこれからに期待だ

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