【陸上競技】第100回日本陸上競技選手権大会 1日目

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【陸上競技】第100回日本陸上競技選手権大会 1日目

第100回日本陸上競技選手権大会
2016年6月24日(金)
パロマ瑞穂スタジアム

4年に1度の五輪イヤーであり、今年で100回という節目の年を迎えた日本選手権。初日はあいにくの雨であったが、その中でも大瀬戸、長田は実力を見せつけ決勝へと駒を進めた。

IMG 8153 R準決勝では悔しい3着となった大瀬戸

種目別結果

種目 名前 記録 順位
男子100m予選 長田拓也(経4) 10秒40 4組1着
  大瀬戸一馬(スポ4) 10秒44 5組1着
同準決勝 大瀬戸 10秒39 1組3着
  長田 10秒42 2組3着
男子400m予選 矢野琢斗(スポ4) DNS  –
男子400mH予選 高田一就(スポ1) 51秒07 3組7着
  豊田将樹(スポ1) 53秒45 4組7着
 

戦評

 小雨が降りしきる中、今年で100回目となる日本選手権が愛知県のパロマ瑞穂スタジアムで行われた。 大会1日目から少数ながら出場した法大陸上部員らは悪天候の中、躍動した。

 男子400mH予選には昨年の高校陸上界を沸かせた1年生コンビの高田一就(スポ1)と豊田将樹(スポ1)が登場。先に出場した高田は今季シーズンベストの51秒07をマークする。大学入学後、悩み続けていた歩数の課題に関しても「思い描いていたものができた」とある程度の手応えを感じたレースだった。続く豊田はけが明けでのレース。雨を逆手に取って気持ちを奮い立たせたが結果的には全体最下位の53秒台でのフィニッシュ。悔しさを滲ませた。2選手共に予選敗退となってしまったが、高田は全カレ、豊田は日本ジュニアとそれぞれ次の大会へと前を向く。高校では世代のトップを走り続けていた2人だけに、今回の結果をバネにしてこれからの活躍を大いに期待したい。

 男子100㍍は主将大瀬戸一馬(スポ4)と長田拓也(経4)が出場した。10秒0台の持ちタイムを持つ桐生祥秀(東洋大)と山縣亮太(SEIKO)、ベストタイムが10秒10ケンブリッジ飛鳥(ドーム)と続く選手が好タイムでひしめく近年まれに見るハイレベルな戦いに切り込んでいった。予選は2人とも安定した走りで1位通過し迎えるは本日最終種目の準決勝。大瀬戸はケンブリッジと長田は桐生、山縣と同じ組となった。まずは大瀬戸。スタートは持ち前の飛び出しの良さで他の選手を圧倒する。しかし、後半でケンブリッジが大きく伸び、大瀬戸は固くなってしまう。そのまま結果としては3位でゴールし決勝進出を決めた。
 前半の走りが良かっただけに後半いかに修正出来るかが課題となりそうだ。 一方の長田はスタートでつまづいてしまう。本人も「予選では(スタートが)良かったが、準決勝は気負い過ぎてしまった」と分析した。ただ、それ以降の後半の走りは上位の桐生、山縣とそん色ない走りを見せた。決勝の舞台で予選のスタートが再現できれば上位を崩す鍵となるだろう。前半と後半、まさに対照的なレースとなり課題が見つかった大瀬戸と長田。決勝でオレンジの旋風を巻き起こすのはどちらか。明日の決勝はそんな“ガチンコ”のレースを期待せざるを得ない1日目の試合となった。法大陸上部の戦いは明日も続く。(宮坂天)

 

選手コメント

大瀬戸一馬主将

-今日のレースを振り返って
先週から調子があまりよくなかった中、予選はあまり良くないなと思ったのですが、準決勝で上手くそれが修正できたかなと思います。

-タイムについては
できれば10秒16を切りたいなと思っていたのですが、条件があまり良くなかったので、タイムより順位という感じで試合に臨んだんですけど目標の順位は全く取れずで。予選ももっと余裕を持って通過したかったですし、準決勝は最低でも2着でもう少し1着と競っているという形ができれば良かったんですけど。そこは調子が悪かったというのもありますが、実力がまだ足りないのかなとちょっと感じました。

-準決勝はケンブリッジ飛鳥選手(ドーム)の隣りのレーンでしたが
ケンブリッジさんだけはあまり試合に出られてなかったので、上位2人を除いて3番には入りたいなと思っていたので、ケンブリッジさん辺りと接戦になるのかなと思っていたのですが、実力の差を感じさせられました。逆に明日は挑むだけって感じですかね。

-明日の目標は
順位はできれば3番を目標にはしていますが、本当に悔いなく終われたらいいなと思います。明日は200mもあるので、そういった点も含めて、悔いなく終われればいいなと思います。

長田拓也

―今日のレースを振り返って
予選はスタートが結構良くて、パッと出て中盤から余裕ある走りというか、流して走れたんで良かったんですけど。準決勝は気負い過ぎちゃって、両サイドが山縣さんと桐生だったっていうことで、追い込みすぎてスタート出て2、3歩目でちょっとつまずいちゃって、そこで出遅れてって感じだったんですけど。中盤からはそんなに2人と離される感じではなくて、同じくらいの勢いで走れている感じはしたので、予選のスタートをちゃんとイメージしてやれば、明日の決勝もなんとか上位3人の誰かを崩したいなっていう感じですかね。  

―明日のレースに向け意気込みを
とりあえず200mの予選があるので、無難に200mの予選を通過することを考えて。100mは100mで、時間が4時間くらい開くので切り替えて、さっき言った予選のスタートと準決勝の中盤から後半っていうのをイメージ合わせて走れるように、今日の夜とか反省して、イメージを作っていきたいなと思います。

高田一就

ー今日の試合を振り返って
今までアプローチの歩数を22歩から21歩に変えて、あと他にも14歩でやってたのを13歩に変えたりして、試行錯誤していました。関東インカレや学生個人では中では思うような結果が出なかったんですけど、今回ようやく自分の思い描いた歩数で走れて、タイムもそこそこ出て、大学入ってから戻ってきたなと思いました。

ー4台目で逆足になるのも狙い通りですか 
そうですね。3台目までが13歩、7台目までが14歩、そこからあとは15歩と決めていたので、それに関しては良かったですね。  

ー今日のレースで見つかった課題はありますか
前半のスピードが足りないですね。前半13歩でなんとか食らいついていくことが出来ていたんですけど、14歩に変わった時に刻みきれなくて、前との差が開いてしまい、ラストでの差を埋めることができない結果になってしまいました。前半のスピードに乗れるかが課題ですね。

ー夏の練習とインカレの目標を聞かせてください
日本選手権が終わって、次の大きな大会が全カレなので、それまでに1からまた追い込んで全カレでは1年目から入賞目指していきたいです。

豊田将樹

-今日のレースを振り返って
思った通りに走れなくて、目標としていたタイムを全然出せなかったので情けないですね。

-目標としていたタイムは
けが明けなので、51秒5くらいでした。

-雨の影響はありましたか
雨でみんな気持ちが落ちると思うのですが、その中で自分はあえて「雨だから頑張ろう」と気持ちを上げて、ほかの人より気持ちを高めて頑張るようにしました。

-初めての日本選手権を終えて
全体のビリだったので、正直悔しい思いでいっぱいです。

-今季ここまでを振り返っていかがでしたか
高校のときから目標にしていた、アジアジュニアや世界ジュニアなどに出場することができなくて悔しい思いはありますが、とりあえずけがも治ってきて試合に出れるようになってきたので、これから上がっていけたらいいかなと思います。

-これからの目標は
日本ジュニアで自己ベストを出せたらいいかなと思います。

 

 

フォトギャラリー

  • IMG 8153 R準決勝では悔しい3着となった大瀬戸
  • IMG 8031 R悪天候ながらシーズンベストをマークした高田
  • IMG 8036 Rけが明けの豊田は苦しい走りとなった
  • IMG 8122 R納得のいかない走りながら1着で予選を通過した大瀬戸
  • IMG 8091 R長田は後半流すほどの余裕をもって予選を通過した
  • IMG 8176 R実力者のそろった準決勝で手ごたえをつかんだ長田
 

 

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