東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対明大戦
2021年5月1日(土)
早大東伏見グラウンド
優勝に向け互いに負けられない法明戦にエースの西村が登板し、9回2失点10奪三振とエースとしての役割を果たし見事初戦を白星で飾った。3回に先制を許すも4回に塩唐松、澤野、唐橋の2年生3人が適時打を放ち、4点を取り逆転する。その後の回も点を積み重ね、8点を取り、自慢の攻撃陣で明大投手陣を翻弄した。優勝に近づく大きな1勝となった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | 8 | 13 | 2 |
明大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 8 | 2 |
(法大) 〇西村-澤野
(明大) ●高島、原川、近藤、田村、上井-吉原、渡辺
二塁打:唐橋(4回)、関宮(5、8回)、古屋(6回)、鈴木(8回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 唐橋悠太(経2) | 桐光学園 | 4 | 1 | 1 | 1 | .365 |
2 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 5 | 1 | 0 | 0 | .341 |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 5 | 3 | 1 | 0 | .364 |
4 | (7) | 関宮楓馬(社1) | 静岡 | 4 | 3 | 1 | 0 | .438 |
5 | (3) | 近藤匠(経3) | 札幌第一 | 3 | 0 | 0 | 2 | .296 |
6 | (4) | 細木雄斗(社4) | 報徳学園 | 3 | 1 | 0 | 0 | .222 |
7 | (5) | 塩唐松宏将(社2) | 鳴門 | 5 | 3 | 2 | 0 | .368 |
8 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 4 | 1 | 1 | 1 | .179 |
9 | (1) | 西村勇輝(経4) | 日本文理 | 5 | 0 | 0 | 0 | .083 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西村 | 9 | 8 | 10 | 2 | 2 | 3.54 |
戦評
前週の立大との戦いでは約5時間にも及ぶ激戦となった第3試合を制し、勝ち点を獲得した法大。5月を迎え、目下2位を走る明大との直接対決に臨んだ。
先発は今季5度目の先発起用となる西村勇輝(経4)。「明大は一番手強いチーム」という西村自身の印象通り、初回から着々と走者を進めてくる明大打線の前に1死一、三塁のピンチを迎える。しかしここで西村は後続を遊ゴロの併殺打に打ち取り、簡単には点を与えない上々の立ち上がりを見せた。
先に試合を動かしたのは明大だった。3回に先頭の9番・中西壱星が中前打を放ち、二盗とゴロの間の走塁で早々に三塁へと駒を進める。1死三塁となり、打席に立った2番・齋藤悠貴にスクイズを決められ1点を先制される。一瞬の隙をも逃さない明大に、一時は流れが渡るかと思われた。
ただし、ここで黙ってはいられないのが法大打線。この日が初めての4番でのスタメン起用となった関宮楓馬(社1)が中前打を放つと、続く5番・近藤匠(経3)も投ゴロの間に出塁する。流れに乗った下位打線も続々と安打を放ち、終わってみれば打者8人、5安打4得点で見事勝ち越しに成功する。中でも6番・細木雄斗(社4)、7番・塩唐松宏将(社2)、8番・澤野智哉(社2)が3人続けて安打を放つなど、法大らしさが前面に出た攻撃回となった。
法大は続く5回にも得点機会に恵まれた。1死一、二塁から6番・細木が決めた犠打に対して相手投手が悪送球し、その間に二塁走者の関宮が本塁生還。続く7番・塩唐松が右翼方向へ適時打を放ち、さらに1点を追加した。
大量の援護を受けた西村はその後も後続を断つ投球を続け、計10奪三振を記録する快投を見せる。最終回には大粒の雨や試合が一時中断するほどの強風など、突然の気候の変化が訪れたものの、西村はそれにも動じず打者を三者凡退に抑え試合終了。西村は9回2失点、計131球での見事な完投勝利を収め、この勝利をもってチームは3連勝となった。
勝ち点3で首位を走る法大にとって、悲願ともいえる優勝が現実味を増してきた。2018年以来の春季制覇を叶えるべく、明日の第2戦も投打の噛み合った法大らしい試合で勝利し、首位独走へとつなげたい。
(記事:相田遼介、写真:渡辺光我)
選手インタビュー
西村勇輝
―今日の登板を振り返って
立大戦の2試合で先発させてもらって、不甲斐ないピッチングが続いていたので、今日はさすがに挽回しようという気持ちで臨みました。
―完投勝利となりました
明大が一番手強いチームだと思っていたので、そのチーム相手に完投できたのは自分の中では大きいと思います。
―明大打線の印象は
選手もすごく揃っていて、一人一人がしっかりした野球をしてくるので、こっちは地に足のついたピッチングで、とにかく粘って粘って頑張ろうと思っていました。
―投球の中で、バッテリー間でのコミュニケーションは
バッターが変化球を投げさせないように、打席で前に出てきたりとか工夫をしていたので、こちらもバッテリーでどういう風に対応していくかを、真っすぐで押してみようとか、変化球で逃げていいかなとか、話しながらやっていました。
―8得点を挙げた打線について
点を取ってくれるからこそ、自分もバッター一人一人としっかり向き合って投げられたかなと思うので、今日は点を取ってくれて本当に助かりました。
―次回登板への意気込みをお願いします
本当に優勝が見えてきたので、勝てるように頑張ります。
塩唐松宏将
―今日を振り返って
西村(勇輝)さんが頑張って抑えていたので少しでも援護しようという気持ちで頑張りました。
―2本の適時打を放ったが、打席で意識したことは
初球からどんどん振っていこうということと甘い球を打っていこうと思っていたので、しっかり打てて良かったです。
―自身の持ち味は
勝負強さだと思います。チャンスでの一本とかですね。
―好調の要因は
先輩の代わりに出ているということで責任も感じているのでやってやろうという気持ちが大きいからだと思います。
―ここまでのリーグ戦を振り返って
チームも良い形で勝てているので明日しっかり勝って優勝に近づきたいと思います。
―明日に向けて
明日も自分らしくどんどん振っていってチームに貢献できるように頑張りたいと思います。
関宮楓馬
ー相手投手の印象は
試合前から先輩からいい投手がいるという風に聞いていたので、どんな感じかなと思って試合を楽しみにしていました。結果的に今日ヒット2本打てたので、よかったと思います。
ー打席に入る際に意識したことは
1年生で自分が一番下なので、自分からチームに勢いを作れたらいいなと思って打席には立っています。
ー好調を維持していますが、自身の手応えは
手応えはかなりあるので、今後も状態をキープしたまま次の明日の明治戦もその次の次の東大戦もこの調子のまま入れたらいいと思います。
ー前回延長13回に及ぶ熱戦を制して迎えた試合でしたが、チームの状態は
あのような試合を勝ち切ってチーム的にもいい方向に向いていると思うので、今日勝って明日もあるんですけど気を抜かずにここからまた入れ直して連勝して、いい形でリーグ戦を終えたいと思います。
ー次戦の意気込みを
個人的に調子もいいので明日も思いっきりプレーしてチームにさらに勢いがつくように頑張りたいと思います。