3連戦に臨む法大は連勝し、首位へと躍り出た。勢いに乗る中、連戦最後となる3戦目の相手は国士舘大。共に4-4-2のフォーメーションを組むミラーゲームとなったこの試合。法大のスタメンには先日FC町田ゼルビアへの加入が内定した佐藤大樹(経4= 北海道コンサドーレ札幌U18)やリーグ初戦でチーム初得点を決めた落合毅人(経3=新潟明訓高)が名を連ねた。また、怪我から復帰したDFモヨ マルコム強志(現福2= 東福岡高校)や、1年の中川敦瑛(経1= 横浜FCユース)らがベンチ入りを果たした。
前半は国士舘大の攻撃陣に押され、攻め入られる場面が多くありながらもGK近藤壱成(経済3・ジュビロ磐田U18)の好セーブやディフェンス陣の奮闘により無失点で試合を折り返す。
先制点を奪いたい法大は後半、モヨそしてリーグ初出場となる中川敦らを投入。持ち味の仕掛けで徐々に流れを引き寄せると、試合が動いたのは後半35分。大塚尋斗(社3=矢板中央高校)がピッチに入った直後、セットプレーから頭で押し込み待望の先制ゴールを決める。試合終了直前には、相手に絶好の位置でのフリーキックを与えるも、体を張った守りでゴールを死守。大塚尋が挙げた値千金の決勝ゴールで見事3連勝を収め、首位の座をキープした。
前節にハットトリックを達成した佐藤やけがからの復帰が待たれる飯島陸(経4= 前橋育英高校)、ここまで全試合にスタメン出場している中井崇仁(スポ4= 尚志高)などに加え、今節決勝ゴールを決めた大塚尋も加わりこれからポジション争いはますます激しくなりそうだ。切磋琢磨しながらさらなるパワーアップする攻撃陣と粘り強い安定した守備陣が互いに支え合い、チームは優勝へと進んでいく。
選手コメント
長山一也監督
―見事3連勝を飾りました。試合を振り返っていかがですか
この3連戦で3連勝して天皇杯予選の決勝に向かおうという話はしていたので、それを達成できてうれしく思います。内容のところは、なかなか主導権をにぎる状況に持っていくことはできなかったですけど、そういった中でも近藤のセーブであるとか、今年の武器である粘り強い守備というストロングポイントを続けながら、今日は途中出場の(大塚)尋斗がファーストタッチ、ヘディングで決めたのも、しっかり準備してきた結果だと思うので、チーム全体で勝つことでできて良かったと思います。
―相手も4バックを採用しており、ミラーゲームに近い形となりました。この試合を戦うに当たっての狙いは
相手の守備というところでは前の4人が圧を掛けてくるので、そこを上手くかわしながらという狙いを持ってやっていたんですが、あまり上手くいきませんでした。ただ、そうした中でも、セットプレーで点を取れたので良かったですし、守備のところでは、ボールを持たれる時間もありましたけど、上手くスライドしながら優位な状況が作れたので、そこは今年のベースになっていくのかなと。しっかりと組織を作りながらチーム全体で守って、チャンスをしっかりとものにするという形は続けていきながら、内容は改善していきたいです。
―1年生の中川選手がリーグ戦デビューを果たしました
(中川)ノブは攻撃のところでもっと仕掛けて単独でも違いを作れる特徴をもった選手です。今日は守備のところで前で引っ掛けたりとか、途中出場でやらなければいけないことはやってくれていましたし、ただもっとやれる選手なので、攻撃の回数、仕掛ける回数をボールを引き出しながら増えていくと、もっと貢献できるのではないかと思います。今日に関しては守備の部分でやってほしいことはできていたので、これからもっと良くなっていくのかなと思います。
―モヨ選手など怪我で出番のなかった選手も戻ってきて迎える天皇杯予選決勝になります
まずは、自分のチーム、法政の中での競争に勝ってというところ。モヨも怪我から戻ってきましたし、中川をはじめとした1年生も力を持っている選手が多いので、そこは競争を促して、いい競争をしながら、公式戦で法政の代表としてチームを勝たせる動きをしてほしいなと思います。天皇杯予選に関しては、やはり去年決勝で負けているので、本戦に出れるように準備していきたいと思います。
大塚尋斗
ー得点場面を振り返って
3連戦で1試合も出られていなくて最後こういう形で出られて、ファーストプレーでコーナーキックだったので必ず自分が決めるという強い思いで入りました。ファーストプレーで決められて、それでチームが勝利したので自分の中では良かった形で終われたかなと思います。
ー監督やコーチから指示は
出る時は前を向いて自分が得意とするシュートどんどん振っていけと言われました。何回か得点のチャンスがあって、積極的に足を振れてそれが勢いになったかなと思います。
ー途中出場する機会が多いですが、意識していたことは
途中出場の選手が試合を決めるというのがチームとして一番勝っていく中で大事なことだと思っているので、自分が試合を決めるという強い意識を持って試合に入りました。
ー自身が思う同じポジションを競う他の選手と違う武器は
他の選手には無い自分の左足のシュートというものをもっと磨きたいです。絶対にそこだけは自信があるのでそこを伸ばしつつ、自分の苦手な部分もあるので、そういうところも伸ばしつつ自分の武器というものをもっと生かしていけたらなと思っています。
ー次戦に向けての意気込みを
メンバーに入ることもまずそうですし、メンバーにもし入れたとしてもまたこうやってチームを勝たせるということが自分役割だと思うので、次も天皇杯でチームを勝たせられるようにしたいと思います。
近藤壱成
―今日の試合を振り返って
3連戦で絶対に9ポイントを取るんだという中で、試合の入りからそうした熱量を持っていけたことで、最終的にはセットプレーでしたけど、1点を取ることができて勝てたのかなと思います。
―前半の好セーブが勝利につながりました
今年の特徴として、チーム全員が粘り強く守備ができるということがあります。失点しなければ前が点を取ってくれるということは後ろで話しているので、声を掛けながら苦しい時間帯を無失点でしのぐことができました。
―前節は中川真選手が出場するなど総力戦となっています。チームの雰囲気はいかがですか
GK陣に関しては、試合に出ているのは僕と(中川)真になりますけど、6人で練習からいい雰囲気で取り組めていますし、お互いのコミュニケーションが取れいるからこそ、試合でいいパフォーマンスが発揮できていると思います。
―国士舘大に対する対策は
相手のGKのキックがすごく距離が出るということで、その1発で裏を取られないようにしようということと、前の選手が上手くて速い選手が多いので最初に飛び込むのではなくて、我慢しながら対応しようと話していました。
―次戦は1週間後の天皇杯予選です。意気込みをお願いします
去年決勝で負けているので、今はいい流れできていますけど緩むことなく、この流れを天皇杯に持っていって、またリーグ戦でも勝ち続けられるように準備していきたいと思います。
好セーブでチームを救った近藤