• HOME
  • 記事
  • 陸上
  • 【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走直前インタビュー 第2回 中園慎太朗、松本康汰、稲毛崇斗、高須賀大勢

【陸上競技】第98回東京箱根間往復大学駅伝競走直前インタビュー 第2回 中園慎太朗、松本康汰、稲毛崇斗、高須賀大勢

箱根直前インタビュー
2021年12月14日(火)
オンライン取材

東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根)まで残すところあと5日。『総合5位以内』、そして3年ぶりの『シード奪還』を狙う。今月14日、直前合宿中の選手たちに箱根への意気込みを伺った。今回は、3年生の中園慎太朗選手、松本康汰選手、2年生の稲毛崇斗選手、高須賀大勢選手のインタビューをお届けする。
※取材はオンラインにて実施。

2年連続のエントリーとなった松本

インタビュー

中園慎太朗

―エントリーメンバーに選ばれた今の心境を教えてください
ほっとしているというのが一番です。

―前回大会を振り返って、いかがですか
個人としては10区区間15位、チームとしても目標達成ならずというところで全体的な評価は低いです。ただ、収穫はあったというか、次につながる大会ではあったのかなと思います。

―次につながる、というのは
たすきをいい位置で受け取れず単独走になりました。最後は自分の詰めの甘さと風にあおられた影響で失速してしまったんですど、20キロくらいまではそこそこの区間順位で良いイメージをもって走ることができたので、今大会では最後まで良いイメージを持って走りたいです。

―関東インカレでは3000mSCで4位入賞も果たしました。今シーズン前半の自己評価についてお聞かせください
前半シーズンの大きい試合は、関東インカレと全日本の選考会でした。関東インカレは僕の主戦場が3000mSCであるだけに、入賞することが前提だと思っていたので、入賞への満足感よりは表彰台に立てなかった悔しさの方が大きかったです。全日本の選考会も出走が叶わなかったので、苦い思いをした前半シーズンでした。

―3000mSCでは法政大学OBの青木涼真選手(令和元年度卒、現Honda)が東京五輪に出場されていました。レースをご覧になって考えたことはありますか
尊敬する先輩でもありますし、3000mSCを一緒に走らせてもらったこともある先輩です。ものすごく強い選手というのは肌で感じていたいましたが、世界で勝負をするとなったとき、さらにもう一段階上のレベルにいかなければならないのかと衝撃を受けました。青木さんの積極的なレース運びから「良いものを見せていただいた」というのもありますが、青木さんでも決勝に上がることが叶わなかったということに対して複雑な気持ちでした。

―夏合宿の手ごたえは
二次合宿までは、練習は消化していたんですけど一番上のグループでこなせないという状態で苦しかったです。三次合宿からようやく身体も動いてきてだいぶ走りの手ごたえも感じたので、苦しい場面でも最低ラインで練習を継続できたというのが取り組みとして大きかったと思います。

―夏合宿の成果を、秋以降のレースで感じましたか
全日本では申し訳ない結果を出してしまったこともあり、そこまではあまり感じることはできていませんでした。ただ、MARCH対抗戦では、28分台を出すことができました。この時は後半とにかく粘るというレースだったので、ここでは苦しい思いをして練習した成果が出たのかなと思います。

―全日本の後、気持ちを切り替えるために行ったことはありますか
責任を感じて簡単には切り替えられませんでしたし、SNS等で厳しい声を受け取ることもあって、自分自身もまいってしまいました。でも、そういった中で周りの支えてくれる人の声が自分に届いて、今までは聞き逃していた大切な声に気が付きました。応援してくださる方々の優しい声で自分を取り戻すことができたかなと思います。

―今大会の希望区間は
まだ自分の中で「ここだ」というのは決まってないんですけど、往路なら3区、復路ならもう一度10区を走りたいです。

―現在のコンディションはいかがですか
MARCH対抗戦で出し切るレースをしてしまったので疲れがあったんですけど、ようやくこの合宿で身体が動き始めました。余裕を残しつつ調整していけば、本番も動くのかなと思っています。

―残りの期間で取り組んでいきたいことは
時間は限られているので、走力の向上というよりは詰めの甘い部分をつぶしていって、余裕をもってスタートラインに立てるように心がけていきたいです。

―箱根へ向けての意気込みをお願いします
全日本では、自分の失敗のせいでシード権を逃した申し訳ない気持ちと悔しい気持ちが強くありました。箱根に出走した際にはその時の悔しい気持ちをぶつけるとともに、応援してくださる人への感謝を体現したいと思います。

(取材・窪田真一)

中園慎太朗(なかぞの・しんたろう)
社会学部3年
2000年11月24日生まれ
187cm・63kg
出身校:八千代松陰(千葉県)
10000m自己記録:28分58秒54

松本康汰

―2年連続のエントリーとなりましたが、今の心境はいかがですか
昨年のリベンジを含めやってやろうという気持ちはあります。

―現在(12月14日)のコンディションは
1週間前くらいからけがをしてしまって、走ってはいるんですけど痛みを抱えながらなので絶好調とは言えないです。

―富津合宿で意識していることは
あと20日しかないので、少しでも調子を上げられるように気を使っています。

―全日本の後はMARCH対抗戦に出場されました。レースを振り返っていかがですか
ちゃんと調整をしてタイムを狙っていく試合ではなかったんですけど、内心ではタイムを狙っていたので、もう少しタイムを出したかったというのはあります。ただ、体も動かず疲れがあった中でもベストを出せたことは良かったですし、かなり調子が戻ってきているのかなと思います。

―昨年から成長した部分は
昨年は調子が良くて、勢いでいけていた部分がありました。ただ、今年はうってかわって絶不調の年で、自分の中でも悔しい年でした。その中でもまとめ切る、粘り強さという部分が強くなった点かなと思います。

―練習で意識している選手は
内田(隼太、3年)くんですかね。去年の内田くんはけが等があって、タイムであれば勝っていたと思います。ですが、今年の内田くんは勢いがあって、本来の強さというか、高校時代の内田隼太が帰ってきたような感じがします。今、鎌田(航生、4年)さんと一緒に引っ張っていってくれているので、仲が良い同期として一緒に高いレベルにいきたいなと思っています。

―上級生になりましたが何か変化はありますか
1、2年生の時は本当にチームのことを何も考えていなかったですし、ただ陸上を頑張ろうという思いでした。3年生になって、今でも清家(陸、4年)さんをはじめとする4年生に任せっきりな部分はあるんですけど、自分たちも上級生として積極的に前に出たり、ちゃんとしなきゃいけないという思いはあります。

―陸上の話から逸れますが、今年の入学式では司会を務められました。経験してみていかがでしたか
緊張したんですけど2度とできないような貴重な経験をさせていただき、本当に良い勉強になりました。

―3年生はどういった雰囲気の学年ですか
とても仲が良いです。積極的にチームを引っ張ったり、まとめるという学年ではなくて、みんなそれぞれ陸上に向き合って頑張っているという感じです。

―仲が良いことを象徴するようなエピソードがあれば、教えていただきたいです
朝ごはんを学年ごとの席で食べているんですけど、皿洗いは各学年でやっていて、皿洗いをかけたじゃんけんで毎回盛り上がっています(笑)。

―仲が良い選手に清家主将を挙げていましたが、松本選手から見て清家主将はどういった方ですか
キャプテンとしてはチームをまとめてくれますし、しっかりしたできる男だなと思います。普段の部分はかわいらしい一面もありますし、2人でいるとうるさいです(笑)。キャプテンの清家陸と普段の清家陸はすごいギャップがあると思います。優しいですし、何でも相談に乗ってくれますし、学部学科もゼミも一緒で全部助けてもらっています。陸上に対してもストイックで本当に良い先輩です。

―4年生への思いは
1個上の先輩にはすごく迷惑をかけたな、と謝罪の思いがあります。今僕らができることは最後、みんな笑顔で終わることだと思っているので、外れてしまった4年生の思いは果たしたいと思っています。

―目標の総合5位以内に向けて必要になってくることは
駒大の田澤廉選手であったり、留学生のような一発爆発できるような選手はいないと思うので、全日本の時のようなノーミスリレーで全員が前に食らいついていく走りが求められると思います。10人全員の力が必要になってくると思うので、粘って粘って勝ち取りたいです。

―希望区間は何区ですか
3区です。前回のリベンジをしたいというのもありますし、10区間の中で自分に一番合っていて、一番力を出せるのは3区なんじゃないかなと思います。あとは、内田くんと鎌田さんが絶対良い流れで来てくれると思っているので、それをもっと勢いづける役目を僕が担いたいです。

―箱根に向けての意気込みをお願いします
今年1年間、自分は本当に苦しくて思うような走りがなかなかできませんでした。この1年の悔しさや先ほど言った4年生の思いなど含めて全部、箱根にぶつけたいと思います。

―応援してくださる方々へ一言お願いします
テレビの前で僕らの頑張りを見ていただきたいです。応援よろしくお願いします。

(取材・齋藤彩名)

松本康汰(まつもと・こうた)
社会学部3年
2000年8月24日生まれ
181cm・60kg
出身校:愛知(愛知県)
10000m自己記録:28分52秒82

稲毛崇斗

―2年続けてのエントリーですが、心境はいかがですか
去年はメンバー発表後に左足を疲労骨折してしまい、出走が叶いませんでした。今回も、10月に入ってから右足の脛骨を疲労骨折してしまい、正直メンバーに入れるか分からない状況だったのですが、入ることができて一安心です。

―現在(12月14日)の調子はいかがですか
調子を上げるというよりも、戻すというところからでしたが、今は順調に来ています。

―練習ではどのようなところに意識を持っていますか
走る前のウォーミングアップやストレッチ、走った後のダウンを丁寧にやるように心がけています。

―希望区間をお聞かせください
自分の最終目標としては、4年間で5区を走ることです。ですが、今年は山登りの準備ができていないので、往路復路の平地区間で任されたところで、『区間5位以内』を目標にしたいです。特に8区は、後半に登るところがあるので、自分の持ち味である登りの走りを生かせたらと思っています。

―登りが得意ということについては
(平地の)走力的には、まだまだ足りない部分がありますが、山に関しては他の選手より自信があります。

―状態が万全であれば、今年は5区をという気持ちはありましたか
5区に行きたいなという気持ちはありましたが、今年は、まずは他の区間で行きたいと思います。

―箱根まで残り約2週間ですが、どのように時間を使いたいですか
箱根前の2週間というのはとても重要で、1日1日の練習で調子を上げていけると僕は思っているので、ペースに慣れるという点を意識しつつ、これからさらに状態を上げていきたいと思っています。

―同じ2年生の高須賀大勢選手、宗像直輝選手、細迫海気選手もエントリーされましたが、どのような存在ですか
皆、それぞれ違うイメージを持っています。宗像だったら、後半のスピードが持ち味だったり、細迫なら山が強いですし、高須賀は実力以上のポテンシャルを秘めているので、面白いなと思います。

―普段の生活からも2年生は仲が良いのですか
そうですね。一緒にゲームなどをやっています。

―箱根が終わったらやりたいことはありますか
成人式があるので、久しぶりに友達と遊んだりしたいです。

―箱根への意気込みをお願いします
僕は今季、ずっとけがをしていてチームの力になることができなかったのですが、今回は走りで支えてくれたスタッフ陣やチームに恩返しをしたいと思っています。

(取材・大井涼平)

稲毛崇斗(いなげ・たかと)
社会学部2年
2001年4月20日生まれ
164cm・49kg
出身校:東北(宮城県)
10000m自己記録:29分14秒14

高須賀大勢

―エントリーメンバーに入った率直な心境をお聞かせください
はじめてのエントリーということで、嬉しく思っています。

―予選会を経て何かご自身の中で変化はありましたか
予選会時にチームに貢献できたということは、今の自分の自信につながっています。

―ご自身の希望区間は
8区です。

―合宿で8区を想定した練習はしていますか
合宿では特にしていないです。ただ、単独走を想定した練習はしています。

―同級生はエントリーが4人となりましたが、同級生の存在は
去年から3人は高いレベルで走っており、「自分も加わりたい」と思っていました。それなので、その3人と競り合えるくらいのレベルまで来られたことで、普段練習していてもすごく楽しいですし、刺激になっています。

―ライバル選手は
法政の同期に勝ちたいなという気持ちはあります。

―現在のコンディションはいかがですか
11月の中旬に一度故障してしまったのですが、現在は状態が上がってきており、本戦にはベストな状態で臨めるのではないかと思っています。

―ご自身の強みを教えてください
トラックは苦手なのですが、駅伝では自分の力を最大限発揮できるかなと考えています。

―尊敬している箱根駅伝の選手はいらっしゃいますか
法大OBの青木涼真さんです。
また、寮で2年間同じ部屋のため、鎌田(航生、4年)さんも尊敬しています。

―青木選手を挙げられた理由をお聞かせください
僕と同じ学部学科なのですが、青木さんは超人のような、本当に素晴らしい方で、2年次に区間賞も取っている方なので、すごく憧れています。

―高須賀選手にとって箱根とは
僕にとっての夢の舞台です。

―今季を振り返っていかがですか
春夏は故障しており、なかなか走ることができませんでした。夏明けからは状態を上げ、箱根予選会で初めて公式戦に出場することができました。そこから、11月に故障はしてしまったものの、調子を落とさず来られているので、良い年になったと思っています。

―本戦の意気込みをお聞かせください
チーム目標が総合5位ということで、そこに貢献できるような走りをしたいです。

―最後にファンの方へ一言お願いします
一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします。

(取材・芦川有)

高須賀大勢(たかすか・たいせい)
生命科学部2年
2001年4月8日生まれ
173cm・53kg
出身校:専大松戸(千葉県)
10000m自己記録:31分29秒62

直前インタビュー一覧

お知らせ

弊会公式Instagramでは選手紹介を行っています!ぜひご覧ください!
公式Instagram→
@sports_hosei

 

関連記事一覧