東京六大学野球2022春季リーグ戦 第1週 早大2回戦
2022年4月10日(日)
神宮球場
昨日から開幕した東京六大学野球2022春季リーグ戦。法大は開幕カードで早大と対戦。先発の尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)が制球に苦しみリードを許すが、昨日の勢いのままに宮﨑秀太(営4=天理)の本塁打で反撃を開始すると、今泉颯太(法3=中京大中京)の適時打で同点に追いつく。7回に相手のミスから勝ち越しに成功すると、尾﨑の後を受けた塙雄裕(法3=常総学院)、武冨陸(営3=日大藤沢)が粘りの投球で相手を振り切り、逃げ切り勝ち。2020年秋の東大戦以来となる同一カード連勝で勝ち点を獲得した。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0 |
早 大 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 5 | 3 |
(法大)尾﨑、〇塙、武冨—村上
(早大)加藤、●中森、原、伊藤大—印出
[本塁打] 宮﨑1号(6回、加藤)、海﨑1号(9回、原)、島川1号(9回、武富)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 宮﨑 | 3 | 1 | 1 | .286 | 一ゴ | 三振 | 左本① | 四球 | 四球 | ||||
2 | (7) | 中津 | 3 | 0 | 0 | .000 | 左飛 | 左飛 | 死球 | 左失 | 一犠 | ||||
3 | (4) | 齊藤大 | 4 | 0 | 0 | .000 | 四球 | 三振 | 遊ゴ | 中飛 | 右飛 | ||||
4 | (3) | 浦 | 5 | 0 | 0 | .111 | 三振 | 左飛 | 左飛 | 二ゴ | 二ゴ | ||||
5 | (6)5 | 今泉 | 3 | 2 | 1 | .500 | 二ゴ | 右安 | 三安① | 四球 | |||||
6 | (9) | 野尻 | 3 | 0 | 0 | .167 | 三振 | 遊ゴ | 三振 | 一犠 | |||||
7 | (2) | 村上 | 4 | 1 | 0 | .143 | 三振 | 捕邪 | 左安 | 二ゴ | |||||
8 | (5) | 内海貴 | 1 | 0 | 0 | .000 | 遊飛 | 四球 | 一犠 | ||||||
6 | 海﨑 | 1 | 1 | 1 | 1.00 | 左本① | |||||||||
9 | (1) | 尾﨑 | 1 | 0 | 0 | .000 | 遊ゴ | ||||||||
1 | 塙 | 1 | 0 | 0 | .000 | 三直 | |||||||||
H | 肥後 | 1 | 0 | 0 | .000 | 二ゴ | |||||||||
1 | 武冨 | 1 | 0 | 0 | .000 | 三振 | |||||||||
計 | 31 | 5 | 3 | .210 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
尾﨑 | 3 | 63 | 16 | 2 | 1 | 5 | 2 | 6.00 |
塙 | 3 | 37 | 11 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0.00 |
武冨 | 3 | 43 | 11 | 1 | 2 | 1 | 1 | 3.00 |
計 | 9 | 143 | 38 | 5 | 6 | 6 | 3 | 2.00 |
ベンチ入りメンバー
10 | 齊藤大輝(人4=横浜) | 19 | 村上喬一朗(法4=東福岡) | 25 | 内海貴斗(人3=横浜) |
11 | 扇谷莉(営4=東邦) | 22 | 是澤涼輔(現福4=健大高崎) | 31 | 鈴木大照(文2=明徳義塾) |
13 | 塙雄裕(法3=常総学院) | 32 | 久保田碧月(営3=高川学園) | 36 | 中津大和(営2=小松大谷) |
14 | 安達壮汰(営2=桐光学園) | 5 | 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) | 1 | 野尻幸輝(営4=木更津総合) |
15 | 石田旭昇(文4=東筑) | 6 | 海﨑雄太(文4=埼玉栄) | 8 | 宮﨑秀太(営4=天理) |
16 | 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) | 7 | 今泉颯太(法3=中京大中京) | 33 | 西村友哉(法2=中京大中京) |
17 | 武冨陸(営3=日大藤沢) | 9 | 浦和博(キャ3=鳴門) | 34 | 平原大靖(文4=石見智翠館) |
18 | 篠木健太郎(営2=木更津総合) | 23 | 肥後幸太(法4=法政二) | ||
2 | 大柿廉太郎(法4=健大高崎) | 24 | 高原侑希(法3=福井工大福井) |
戦評
昨日の開幕戦で、早大に勝利し、勢いそのまま開幕2連勝を目指し対戦した。
先発は尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)。昨年までは主に中継ぎとしての登板だったが、今年は開幕2戦目の先発として登板。制球が定まらず、3回2失点と課題の残る結果となってしまったが、力強いストレートと可憐な変化球で相手を翻弄した場面もあり、次回以降の登板に期待だ。
四回から尾﨑の後に続いてマウンドに上がった塙雄裕(法3=常総学院)は初登板ながらも落ち着いた投球で3つの三振を奪い、六回まで無失点で切り抜け、相手に傾いた流れを呼び戻す。
四回からマウンドに上がった塙
その好投に応えたい打線は2点を追う6回、先頭の宮﨑秀太(営4=天理)が左翼席に飛び込む本塁打で一点を返し、その勢いのまま相手の失策から出塁すると、二死ながら5番・今泉颯太(法3=中京大中京)の適時内野安打により、同点に追いつく。
2020年春以来の本塁打を放った宮﨑
7回にも相手の失策の間に一点を追加し、勝ち越しに成功する。
9回表。早大を突き放したい法大は、途中から守備に入った海﨑雄太(文4=埼玉栄)の貴重な初本塁打で、2点リードとして9回裏を迎える。
副将の海﨑は四年目にしてついに初本塁打を放った
七回から登板の三番手・武冨陸(営3=日大藤沢)は140キロ前後のストレートを軸に変化球を合わせながら早大打線を抑えていた。しかし、9回代打・島川に本塁打を打たれ、一点差とされる。なおも走者を三塁に置き同点のピンチを迎えたが、最後は相手主将・中川卓也を三振で抑え、見事開幕2連勝をつかみ取った。
粘り強い攻撃陣と投手陣により、逆転勝利を飾った法大。四季ぶりの優勝に向けて、最高のスタートを切った法大戦士への期待は、さらに膨らむばかりだ。
(記事:高橋芽唯、写真提供:法政大学野球部)
クローズアップ:塙雄裕
開幕カードを2連勝で飾った法大。2番手・塙雄裕(法3=常総学院)の力投が勝利を手繰り寄せたといっても過言ではない。
先発・尾﨑完太で始まった今試合。尾﨑が健闘するも制球が定まらず3回2失点で降板。勝利のためにはこれ以上の失点は許されない、そんな状況の中、2番手で塙の名が告げられた。
リーグ戦初登板でいきなり重役を任されたが、「ワクワクしていた」と本人も語るよう緊張を一切感じさせず、持ち味であるオーバーハンドから繰り出される直球で4回、5回と危なげない投球を披露。初球から攻める強気の投球でテンポ良く早大打線を打ち取っていく。塙の好投が流れを引き寄せたのか法大打線は、6回表に宮﨑秀太(営4=天理)の本塁打を含む2得点を挙げ2-2の振り出しに戻る。
流れが完全に法大に向くと思われたが、6回裏に最大の危機が訪れる。野村健太に左二塁打を打たれ一死2塁に。しかし、一打逆転の場面でも塙の投球は崩れなかった。冬場に投げ込んだ成果が出たのか一球一球強気に投げ込み、代打・松木大芽を三球三振で打ち取ると、続く印出太一も空振り三振に。気迫の投球で危機を乗り越えた。その後法大は7回表に逆転し、見事リーグ戦初登板初勝利となった。
絶対的エース不在で不安視されていた法大投手陣。初白星を挙げた塙の投球はそんな不安を払拭する力強いものだった。
(文・東夏紀 写真提供・法政大学野球部)
選手インタビュー
齊藤大輝 主将
ー今日の試合を振り返って
先取点を取られてしまいましたが、落ち着いて逆転出来た事はチームのプラスになると思います
ー開幕2連勝となりましたが好調の要因は
ここ最近練習から雰囲気がとてもよくて、全員が勝つという気持ちが勝ってるからです!
ーチームの雰囲気は
最高です!
ー来週の立大戦に向けて意気込みをお願いします
自分も含めまだまだ力が出せる選手が多くいますので、必ず2連勝したいと思います
宮﨑秀太 副将
ー今日の試合を振り返って
まずしっかり勝ち点を取れてよかったです。
ー試合前のコンディションは
チームとしても個人としてもよかったです。
ー6回の本塁打を振り返って
塁に出ることを考えて打席に立って狙い通りの球を仕留めれてよかったです。
ー最後に、今後に向けて一言お願いします
また来週もあるのでしっかり勝ちきれるように頑張ります。
海﨑雄太 副将
ー今日の試合を振り返って
チーム全員で勝ち切れて勝ち点を取れたことが良かったです。
ー昨日に続き途中出場となりましたがベンチで意識していることは
ベンチでは出ている選手を鼓舞できるように常に先頭に立って声掛けをすることを意識しています。
ー9回には自身初本塁打を放ちました
自分のスイングを心掛けた結果が最高の結果になって良かったです。
ーチームの雰囲気は
スタンドにいるメンバー含め全員が『一心』となって闘っているのですごくいい雰囲気です。
ー次戦に向けて意気込みをお願いします
ここからが山場になってくると思うのでまたチーム全員で引き締めて試合に臨みたいと思います。
今泉颯太 選手
ー今日の試合を振り返って
2連勝して勝ち点を取ることができたので良かったです。
ー5回にはチーム初安打を放ちました
チームに勢いづける打撃ができて良かったです。
ー6回の第三打席、チャンスでしたがどんな心境で打席に入りましたか
なんとしてでも点を取ろうと思って入りました。
ー内野安打となり、同点に追い付きました
どんな形であれ点を取れたので良かったです。
ー初回など、守備では随所に好プレーが見られました
練習の成果が出せたので今後もピッチャーを助けれるような守備をしていきたいです。
─次週の立大に向けての意気込みをお願いします
この勢いのまま勝ち点を取っていきたいです。
塙雄裕 選手
ー今日の試合を振り返って
チーム全体が一つになって最後まで気を緩めることなくできた
ーリーグ戦初登板となりました
緊張よりはワクワクしてました
ー流れを変える投球となりました。意識したことは
負けていたが今の打線はとても信頼のある打線なのでフォアボールを出さずテンポの良い投球というのを心がけました
ー自身の投球の中で良かった点は
追い込んでから甘めになりやすいが今日はしっかり投げ分けることができました
ー走者を出しても余裕のある投球に見えました
そんなことはなく一球一球投げ込むことに必死でした
ー次戦に向けて意気込みをお願いします
まだ始まったばかりなのでこの二勝に浸りすぎないように次の試合も一心で頑張っていきます