関東大学春季交流大会
対関東学院大
2022年6月5日(日)
法大多摩グラウンド
第3戦で春季大会初勝利をあげ、連勝を狙う法大は第4戦で関東学院大と対戦。前半8分にファーストトライを決めると、法大の攻撃力が爆発。前半だけで5トライを奪う。後半も攻撃の手を緩めなかった法大はさらに5トライを追加し、今季最多の10トライを奪う。62-12と大差で勝利し、春季大会2連勝とした。
(インタビューは、ラグビー部学生スタッフの方々のご協力の下、オンラインで行いました)
試合結果
トータル試合結果
62 法大 |
31 | 前半 | 0 | 12 関東学院大 |
---|---|---|---|---|
31 | 後半 | 12 |
ポイント詳細
5/5 | T | 0/2 |
---|---|---|
3/3 | G | 0/1 |
0/0 | PG | 0/0 |
0/0 | DG | 0/0 |
T:井口2、坂田2、石母田、南部、竹部、石岡、山脇、寺前 G:石岡2、熊田2、金、北川 |
※前半/後半、得点者は法大のみ記載
法政大学メンバー
No. | ポジション | 選手氏名 | 学年 | 出身校 |
---|---|---|---|---|
1 | PR | 石母田健太 | 4 | 國學院栃木 |
2 | HO | 井口龍太郎 | 4 | 静岡聖光学院 |
3 | PR | 河村龍成 | 4 | 明和県央 |
4 | LO | 竹部力 | 3 | 大分舞鶴 |
5 | LO | 木村開 | 3 | 秋田中央 |
6 | FL | 山下武準 | 3 | 法政二 |
7 | FL | 吉永昴生 | 4 | 東福岡 |
8 | NO.8 | 寺前琉達 | 2 | 報徳学園 |
9 | SH | 山脇一真 | 3 | 天理 |
10 | SO | 金侑悟 | 2 | 大阪朝鮮 |
11 | WTB | 松田陸空 | 2 | 石見智翠館 |
12 | CTB | 中井駿 | 2 | 大分舞鶴 |
13 | CTB | 南部翔大 | 4 | 京都成章 |
14 | WTB | 坂田龍之介 | 4 | 東海大仰星 |
15 | FB | 石岡玲英 | 3 | 御所実業 |
16 | Re | 四元涼太 | 3 | 鹿児島玉龍 |
17 | Re | 石川空悟 | 3 | 佐賀工業 |
18 | Re | 渡辺明志 | 2 | 佐賀工業 |
19 | Re | 佐藤達朗 | 4 | 秋田中央 |
20 | Re | 佐々木康成 | 4 | 大分舞鶴 |
21 | Re | 佐藤大知 | 4 | 秋田工業 |
22 | Re | 鈴木稜斗 | 2 | 法政二 |
23 | Re | 熊田経道 | 3 | 大阪産業大附属 |
24 | Re | 田中大誠 | 1 | 國学院栃木 |
25 | Re | 高木喜一 | 3 | 金光藤蔭 |
26 | Re | 北川拓来 | 1 | 昌平 |
戦評
前回、日体大に勝利し春季大会初勝利をあげた法大。第4戦で迎えるは同じリーグ戦のライバルであり、昨季4位の関東学院大。秋のリーグ戦に向け、前哨戦とも言える春季大会で勝利し、更なる自信と勢いをつけたい。スタメンには2試合ぶりにメンバー復帰した主将の吉永昴生(4)とLOの竹部力(3)など主力が選ばれた。日体大戦で公式戦初出場ながら2トライの活躍を見せた寺前琉達(2)は2戦連続の先発出場となった。BK陣では金侑悟(2)が今季初のSOとしての出場。また、昨季春季大会で4トライ、リーグ戦で3トライをあげた快速WTB坂田龍之介(4)が怪我から復帰し、今季初出場を果たした。
キックオフの笛が鳴り、最初のチャンスをつくったのは関東学院大だった。4分に自陣5mライン付近でのラインアウトをきっかけにゴール前まで攻め込まれるも、FWを中心とした固いディフェンスでピンチをしのぐ。するとここから法大の怒涛の攻撃が始まる。8分、左サイドのライン際でパスを受けた井口龍太郎(4)が坂田とのワンツーパスで抜け出し先制トライを奪う。その6分後、法大はターンオーバーから石岡がボールを受け、相手ディフェンスラインの裏へキック。そのまま自ら50m近くを走り抜けトライ。さらに28分、センターライン付近でパスを受けた竹部がラインブレイクし、そのまま走り切ってトライ。迫力のあるトライで点差をさらに広げる。その直後の30分には、関東学院大のキックオフボールを法大が奪取し、松田陸空(2)が脅威のランニングとステップで相手を抜き去り、一気に敵陣22mラインまで攻め込む。そのままパスを繋ぎ、最後は大外で待っていた坂田がキックオフトライを決めてみせた。坂田は復帰初戦で今季初トライを決めた。前半終了間際の37分には、敵陣22mライン付近でショートラインアウトを成功させ、そのままパスを繋ぎながら攻め込み、最後は石母田(4)がトライ。見事なサインプレーでトライを奪った。そして前半終了。前半だけで5トライを奪った法大が31-0とリードして後半へ折り返す。
2試合ぶりに出場した竹部は攻守にわたって活躍
後半も法大は攻撃の手を一切緩めなかった。46分に関東学院大に1トライを返されるも、ここから再び怒涛のトライラッシュが始まる。64分、敵陣5mライン付近でのラインアウトからモールで押し込み、最後は井口がこの日2つ目のトライを奪う。70分には坂田が自陣からラインブレイクし抜け出すと、サポートしていた山脇一真(3)にパス。そのまま華麗なステップで3人をかわしてトライ。SHらしからぬプレーでさらに差を広げる。73分にはターンオーバーから寺前琉達(2)が抜け出し、50m近くを走り切りトライ。寺前はこれで直近2試合で3トライと絶好調。その2分後には、3試合連続トライ中とこちらも絶好調の南部翔太(4)がターンオーバーからパスを受け、ラインブレイクからグラウンドの真ん中を走り抜けトライ。南部はこれで4試合連続トライと勢いが止まらない。さらにその2分後、自陣22mライン付近まで攻め込んできた関東学院大のパスを坂田がインターセプト。そのまま80m近くを独走し、怪我明けを全く感じさせず、今日2つ目のトライを奪う。法大は7分間で4トライと驚異的なペースでトライを量産し、関東学院大にとどめを刺しにかかる。後半ロスタイムのラストプレーでラインアウトからトライを返されるも、ここでノーサイドの笛。終始圧倒的な攻撃力で今季最多の10トライを奪った法大が62-12の大勝。これでチームは連勝し、春季大会の勝率を五分に戻した。
復帰戦で2トライと躍動した坂田。相手を一瞬で抜き去る快速は健在だ。
法政らしさ全開でつかみ取った勝利だった。グラウンドを広く使い、素早いパス回しとランニングを継続しながら攻め込み、トライを奪う。まさに法大が伝統としている『展開ラグビー』を体現した試合となった。チームはこれで2連勝。共同主将の吉永昴生(4)も「自分たちのミスが少なくなったことが勝因。継続してアタックでき、得点につながっている」と好調の要因を分析する。次戦はいよいよ春季大会最終戦。迎え撃つは昨季リーグ戦、ラストプレーで逆転負けを許した流経大。リベンジを果たし秋のリーグ戦に向けて弾みをつけるためにも、絶対に勝利し、3連勝で気持ち良く大会を終えたい。
(記事・写真:板倉大吾)
インタビュー
吉永昴生(4年、FL、東福岡)
—試合を振り返って
ミスなく法政のアタックができたと思うのですが、ペナルティが多かったので、今後規律を守っていきたいと思います。
—ここ2試合は失点も少ないですが、ディフェンスの出来は
新チームになって新たなディフェンスのシステムで行なっているので、動きなどにようやく慣れてきて上手く相手にプレッシャーをかけることができていると思います。まだ失点があるので、もっとしっかりと落とし込むことが必要だと思います。
—連勝しましたが、チームの好調の要因は
自分らのミスが少なくなったことが勝因であると思います。継続してアタックでき、得点につながっているので、この部分はこれからも継続することが重要だと思います。
坂田龍之介(4年、WTB、東海大仰星)
—2つのトライを振り返って
まずは、久しぶりの公式戦で2つのトライを取ることができたことを嬉しく思います。2つの場面ともチームとしてやりたいことをやれたところから生まれたトライだったので、こういった良いイメージをさらに試合の中で伸ばしていきたいです。ウイングの仕事としてトライを取り切ることが1番求められると思うので、次戦でもチームの決定力となれるよう練習に励んでいきます。
―今季初の公式戦でしたが、試合勘の戻り具合は
公式戦への出場はかなり久しぶりになってしまいました。長い期間怪我によって練習や試合に参加できずにいたのですが、その間もできることは少しずつ行なっていたので身体面で不安に思うことはあまりありませんでした。しかし、新チームのシステムに対してまだ実践の中での積み重ねが少なく、今回の試合でもチームに負担をかけてしまう場面も多々ありました。公式戦にチームの代表として出場するためにも徹底して見直していきます。
―バイスキャプテンとして意識していることは
チームは数試合を通して、ペナルティを取られてからの失点が多かったため、練習中から規律という点を特に意識していました。オフサイドのようなペナルティは基本的には選手の意識次第で減らしていくことができるので、そこに対して外から声をかけることを意識しました。今後の試合で失点を減らすためにも、全員が意識することが大切だと思います。そこをさらに改善することでDF力の強化に繋げていきます。
山脇一真(3年、SH、天理)
—試合を振り返って
ペナルティが多く規律が甘かったのが反省点です。特に前半だけで多くのペナルティをもらいました。スコアはされなかったですが、これから勝ち抜いていくには確実に修正していかなければならないところだと思います。
―トライシーンを振り返って
味方のラインブレイクに対してうまくサポートできたことがトライにつながったと思います。味方のつくったチャンスをスコアに繋げられたことはよかったと思います。
―ボールの配球で意識していることは
ボールを下から持ち上げずに捌くことを意識しています。それとレシーバーの胸元に綺麗な回転のパスを投げられるように、練習から意識しています。