東京六大学野球2022秋季リーグ戦 第7週 東大2回戦
2022年10月23日(日)
神宮球場
今季初の勝ち点獲得がかかった東大2回戦。今季初勝利を狙った尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)は序盤から低めを丁寧に突き、6回まで7奪三振に抑える。さらに自身の打撃でも4回に適時二塁打を放つなど、2安打2打点の活躍でチームに貢献。5-0の快勝で今季初勝利をあげた。これで今年度の法大のリーグ戦は終了した。秋は3年連続5位で今季も上位に食い込むことはできなかった。この悔しさを力に変え、来年こそは優勝を誓う。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 1 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 7 | 0 |
東 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 |
(東大)●西山、齊藤、木戸、松岡由、井澤ー松岡泰
(法大)〇尾﨑、吉鶴、石田—村上
[本塁打] 浦1号ソロ(2回、西山)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 出塁率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (7) | 中津 | 3 | 0 | 0 | .139 | .184 | 二ゴ | 捕犠失 | 一ゴ | 右飛 | |||||
H | 平原 | 1 | 0 | 0 | .000 | .000 | 右飛 | |||||||||
9 | 野尻 | — | — | — | .000 | .500 | ||||||||||
2 | (8) | 西村 | 2 | 0 | 1 | .200 | .200 | 中飛 | 遊ゴ① | |||||||
H8 | 宮﨑 | 3 | 0 | 0 | .139 | .162 | 二ゴ | 左飛 | 三振 | |||||||
3 | (4) | 齊藤大 | 3 | 2 | 0 | .231 | .388 | 四球 | 三ゴ | 左安 | 二安 | |||||
4 | (6)5 | 今泉 | 4 | 0 | 0 | .209 | .286 | 中飛 | 三振 | 右飛 | 二ゴ | |||||
5 | (9) | 浦 | 3 | 2 | 1 | .250 | .283 | 右本① | 右安 | 四球 | 一飛 | |||||
1 | 吉鶴 | — | — | — | .000 | .000 | ||||||||||
1 | 石田 | — | — | — | — | — | ||||||||||
6 | (2) | 村上 | 3 | 0 | 0 | .308 | .412 | 三振 | 投犠失 | 捕邪 | 右飛 | |||||
2 | 是澤 | — | — | — | .000 | .000 | ||||||||||
7 | (3) | 内海貴 | 3 | 0 | 0 | .143 | .250 | 三振 | 投犠 | 三振 | 三振 | |||||
3 | 松田 | — | — | — | .167 | .286 | ||||||||||
8 | (5) | 松下 | 3 | 0 | 0 | .000 | .000 | 遊ゴ | 中失 | 遊飛 | ||||||
56 | 海﨑 | 1 | 0 | 0 | .259 | .323 | 三振 | |||||||||
9 | (1) | 尾﨑 | 3 | 2 | 2 | 300 | .300 | 右安 | 右二② | 三振 | ||||||
97 | 木下 | 1 | 1 | 0 | .333 | .500 | 中安 | |||||||||
計 | 33 | 7 | 4 | .202 | .269 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
尾﨑 | 6 | 67 | 19 | 2 | 7 | 1 | 0 | 5.45 |
吉鶴 | 2 | 17 | 6 | 1 | 1 | 0 | 0 | 3.75 |
石田 | 1 | 24 | 6 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0.00 |
計 | 9 | 108 | 30 | 3 | 10 | 3 | 1 | 4.23 |
ベンチ入りメンバー
10 | 齊藤大輝(人4=横浜) | 22 | 是澤涼輔(現4=健大高崎) | 31 | 鈴木大照(文2=明徳義塾) |
13 | 塙雄裕(法3=常総学院) | 3 | 内海貴斗(人3=横浜) | 1 | 野尻幸輝(営4=木更津総合) |
15 | 石田旭昇(文4=東筑) | 5 | 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) | 8 | 宮﨑秀太(営4=天理) |
16 | 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) | 6 | 海﨑雄太(文4=埼玉栄) | 33 | 西村友哉(法2=中京大中京) |
17 | 武冨陸(営3=日大藤沢) | 7 | 今泉颯太(法3=中京大中京) | 34 | 平原大靖(文4=石見智翠館) |
18 | 篠木健太郎(営2=木更津総合) | 9 | 浦和博(キャ3=鳴門) | 36 | 中津大和(営2=小松大谷) |
21 | 吉鶴翔瑛(営2=木更津総合) | 24 | 高原侑希(法3=福井工大福井) | 37 | 木下将吾(文4=静岡) |
2 | 大柿廉太郎(法4=健大高崎) | 25 | 山根滉太(文3=小松大谷) | ||
19 | 村上喬一朗(法4=東福岡) | 29 | 松下歩叶(営1=桐蔭学園) |
戦評
初戦で勝利を収め、2連勝で今季初の勝ち点を奪いたい法大。その重要な一戦で先発のマウンドを任されたのは左のエース・尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)。尾﨑は初回、1死一塁から牽制球でアウトを奪うと、続く打者を決め球の変化量の大きいカーブを駆使し空振り三振に取って見せた。
尾﨑は完璧な投球で今季初勝利だった
すると続く2回表、先頭打者の5番・浦和博(キャ3=鳴門)が右中間への豪快なソロ本塁打で先制点を挙げる。そのまま勢いにのる法大打線は3回、先頭尾﨑の右前安打から犠打や内野ゴロで着実に追加点を得る。さらに4回にもリーグ戦初出場の1年生、松下歩叶(営1=桐蔭学園)が放った当たりが相手の落球を誘うなど、ミスから生まれた好機を生かし尾﨑の一塁線を抜ける適時二塁打などでこの回計三点を奪った。
浦の本塁打で先制した
投打ともに好調の尾﨑はその後6回までを無失点に抑え降板。二塁すら踏ませない圧巻の投球だった。5点差を守り抜きたい法大は、続く7回裏のマウンドを今季リリーフとして活躍を見せる吉鶴翔瑛(営2=木更津総合)に託した。吉鶴はこの日も持ち味の直球が光り東大打線を圧倒。2イニングを投げ無失点で最終回へつなぐ。
吉鶴は今季7試合に登板。確かな成長を見せた
そして迎えた9回表、1死走者なしの場面で7回から途中出場した木下将吾(文4=静岡)がこの日リリーフとして登板した東大のエース・井澤駿介を相手にリーグ戦初安打を放った。この日一番の盛り上がりを見せたベンチに対して一塁ベース上からガッツポーズで応える木下の笑顔は大変印象深いものだった。後続を打ち取られ得点には結びつかなかったものの、木下の中前安打は最後の守りを前に法大ナインを勇気づけるものとなった。
木下は最終打席でリーグ戦初安打を放ち、ベース上で笑顔を見せた
今季リーグ戦を締めくくる9回裏、マウンドに上がったのは石田旭昇(文4=東筑)だ。また右翼には野尻幸輝(営4=木更津総合)、捕手には先日のドラフト会議で埼玉西武から育成5位指名を受けた是澤涼輔(現4=健大高崎)が入るなど、多くの4年生が起用された。今季初登板となった石田は4番・別府洸太朗との『東筑対決』に右前安打を浴び敗れ、2死満塁とするも冷静に後続を打ち取り無失点で試合を締めた。
石田は今季初登板を果たした
昨日から2連勝で勝ち点を奪った法大。リーグ戦を通して満足し難い戦いが続いた中で最終カードを勝ちきれたことは法大にとって大きな自信となったことだろう。今日の試合で見せた4年生の勇姿は必ず後輩たちの力になるはずだ。
右から齊藤大、海﨑、村上、大柿、松田、野尻。四年生の示した背中は後輩たちもきっと見ている。
(記事:嘉藤大太 写真:東夏紀、大井涼平)