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【硬式野球】東京六大学野球2023春季リーグ戦 慶大2回戦 内海貴先制2ラン、篠木好投も逆転負けを喫する。

東京六大学野球2023春季リーグ戦 慶大2回戦
2023年4月9日(日)
神宮球場

昨日行われた1回戦で大勝を収めた法大。2連勝で勝ち点を獲得し、開幕ダッシュを成功させたい法大は篠木健太郎(営3=木更津総合)を送り込む。篠木は初回から150㌔超えの直球を投げ込みエンジン全開。無失点に抑えると、直後の1回裏、武川廉(人3=滋賀学園)の二塁打を皮切りに好機を作る。4番・内海貴斗(人4=横浜)が豪快に2点本塁打を放ち今日も先制する。その後試合は篠木と慶大先発・谷村然の投げ合いに。篠木は8回を投げて無失点と好投するも、2番手の吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)が打ち込まれ3失点。その後の一打サヨナラの好機も生かせず逆転負けを喫した。


先制本塁打の内海貴

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
慶 大 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3 8 1
法 大 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 5 0

(慶大)谷村、○小川琳、外丸—宮崎
(法大)篠木、●吉鶴、塙ー𠮷安
[本塁打]内海貴(1回2ラン、谷村)、村上(9回2ラン、吉鶴)

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (5) 武川 5 2 0 .429 .600 右2 中飛 四球 四球 四球
2 (7) 鈴木照 3 0 0 .125 .125 投ギ 左飛 遊ゴ 三振
H 福岡 1 0 0 .000 .000 ニゴ
3 (6) 今泉 4 0 0 .167 .375 三振 三振 三ゴ 左飛
4 (3) 内海貴 3 1 2 .143 .333 右本➁ 三飛 四球 三振
5 (4) 高原 4 1 0 .444 .444 右飛 遊飛 中飛 右安
6 (8) 中津 4 0 0 .000 .111 三飛 右飛 二直 右飛
7 (9) 4 1 0 .222 .222 三振 遊ゴ 一ゴ 中安
R 石黒
8 (2) 𠮷安 1 0 0 .333 .500 死球 一失 死球 投ギ
9 (1) 篠木 1 1 0 1.00 1.00 右2 投ギ 投ギ
1 吉鶴
1
H 山根 1 0 0 .000 .000 左飛
28 5 2 .231 .333

 

投手成績

球数 打者 防御率
篠木 8 114 30 5 8 2 0 0.00
吉鶴 0 1/3 10 4 3 0 0 3 81.00
0 2/3 7 2 0 0 0 0 0.00
9 131 36 8 8 2 3 1.50

 

ベンチ入りメンバー

10 今泉颯太(法4=中京大中京) 27 吉安遼哉(法3=大阪桐蔭) 28 石黒和弥(法2=高岡商)
1 尾﨑完太(キャ4=滋賀学園) 2 鈴木大照(文3=明徳義塾) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)
13 塙雄裕(法4=常総学院) 3 内海貴斗(人4=横浜) 7 伊藤勝仁(文4=常葉大菊川)
17 武冨陸(営4=日大藤沢) 5 真鍋駿(文4=広島商) 8 福岡大真(法4=筑陽学園)
18 篠木健太郎(営3=木更津総合) 6 高原侑希(法4=福井工大福井) 36 中津大和(営3=小松大谷)
19 一柳大地(人4=星槎国際湘南) 9 浦和博(キャ4=鳴門) 38 秋丸大成(スポ4=横浜隼人)
21 吉鶴翔瑛(営3=木更津総合) 23 品川侑生(文2=三重) 39 大沢翔一郎(法3=上尾)
12 久保田碧月(営4=高川学園) 24 武川廉(人3=滋賀学園)
22 田所宗大(キャ3=いなべ総合) 25 山根滉太(文4=小松大谷)

戦評

昨日の慶大との1回戦では打線が爆発、投手陣も無失点に抑え勝利し、幸先の良いスタートを切った法大。勝ち点1を獲得すべく、連勝を目指して2回戦に挑んだ。

法大の先発投手は右のエースである篠木健太郎(営3=木更津総合)。初回に先頭を抑えた後、2番・橋本駿に安打を許すも続く3番・本間颯太朗を三振ゲッツーに仕留め、結果的に三者凡退という形で初回を無失点に抑えた。

篠木がリズムよく抑え、迎えた法大の初回の攻撃。昨日マルチ安打を放った先頭の武川廉(人3=滋賀学園)が、右翼へ強烈な二塁打を放つ。続く鈴木大照(文3=明徳義塾)が犠打を決め、1死三塁のチャンスを作る。3番の主将・今泉颯太(法4=中京大中京)は三振に倒れるも、4番を任された内海貴斗(人4=横浜)が「少し詰まっていたのですが、風がうまくのせてくれました」と、右翼スタンドに突き刺さる2点本塁打で先制した。

4番として価値ある先制弾を放った内海貴(右)

援護点を貰った篠木はここから圧巻のピッチングを見せる。150キロを超えるストレートとキレのある変化球で、慶大打線を寄せ付けない。2回も二つの三振を奪うなど、三者凡退に抑えた。

追加点が欲しい法大は2回裏に2死から𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)が出塁し、打席には篠木。右翼線に鋭い二塁打を放ち、一塁走者の𠮷安が果敢に本塁を狙うも、ここは惜しくもアウトになってしまう。

その後は、慶大先発の谷村然と篠木の好投が光り、試合はこう着状態となった。法大2点リードのまま8回表、篠木はこの試合初めて先頭に安打を許し、連打で無死一、二塁とされると、さらに犠打で送られてピンチを迎える。しかしここで崩れないのが今日の篠木。橋本を三邪飛、本間を空三振に抑えスコアボードに0を並べた。

ギアを上げてピンチを切り抜けた

リードを守り切れば法大の勝利というところで、9回のマウンドを託されたのは吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)。しかし慶大打線に捕まってしまう。先頭の廣瀬隆太に三遊間を破られると、1死から代打・佐藤一朗の中適時二塁打で1点を返される。流れを断ち切りたい場面。吉川海斗がセーフティバントを試みるも失敗しファウルになるとこのタイミングで堀井哲也監督が動いた。代打に村上真一朗を送ると、その村上に逆転の2点本塁打を浴び、2-3と試合をひっくり返された。

反撃したい法大は9回裏に先頭の浦和博(キャ4=鳴門)が中安打で出塁し、𠮷安が犠打でつないで得点圏へ走者を進めるも後続が凡退。連勝で勝ち点獲得とはならなかった。

勝ち点の行方は3回戦へ

(記事、写真:大嶽佑斗)

クローズアップ:篠木健太郎『8回無失点114球の好投。目標の5勝へ。』

1年から先発の機会を得て、昨年から法大のエース番号『18』を背負うのは篠木健太郎(営3=木更津総合)。しかし、これまでの2年間を「とても不甲斐なかった」と語る。「この春納得のいくような成績を残せるように頑張っていきたい」。そう意気込んでオフに強化、投球フォーム改造にも着手した。

そして迎えた今日の開幕2戦目を任されたエース・篠木は初回から150キロを超えるストレートと変化球で慶大打線を封じ込み、球数をできるだけ抑える投球で順調な滑り出し。オープン戦の良かった調子から「そのまま良い感じで入れました」と自信の表れが感じられた。

初回に内海貴斗(人4=横浜)の2点本塁打で援護を貰った篠木は力みが抜け、スレートに更に磨きがかかったように思われた。ボールが先行する場面や安打を打たれた時も常に落ち着いた投球で、踏ん張る声と乾いたミットの音が響き渡り、不安の文字は一切なかった。

走者を出しても後続を討ち取り反撃の目を摘んでいく。しかし100球近くを迎えた8回、安打と犠打の処理が少し遅れて、1死二、三塁のピンチを迎える。勝負所のもうひと踏ん張り。大島公一助監督はよく口にするという。篠木もそれにこたえるようにギアを上げた。終盤に入っても衰えを感じさせない154㌔の力強い直球を投げ込む。3番・本間颯太朗にはあわや本塁打の大飛球を放たれるも最後は空振り三振で乗り切った篠木。天真爛漫の笑顔をのぞかせた。

勝利投手の権利を持ってマウンドを降りたが、9回表に3点を取られ、惜しくも勝利投手とはならなかった。しかし、「3戦目しっかり勝って勝ち点取りたいと思います」と次回に向けて早くも意気込んでいた。フォームだけでなく、直球と言った投球内容も一味違う篠木。5勝を目標に掲げ、納得の成績を上げる。

(高橋芽唯)

選手インタビュー

今泉颯太 主将

―今日の試合を振り返って
勝ち試合を落としたので悔しいです。

―大量10得点から一夜明けての試合でした。打線で意識していたことは
昨日の試合は切り替えて粘り強い攻撃をしようと心がけました。

―今日の試合を踏まえて、明日に向けて修正したい点は
勝ち切る為の終盤の粘り強さです。

―明日の3回戦への意気込み
勝ち点取ります。

内海貴斗 選手

―昨日勝利しての2戦目、どのような思いで試合に挑んだか
2勝しないと勝ち点が取れないので2連勝できるように最善の準備をして試合に臨みました。

―1打席目は見事なホームランでした。どんなことを意識して打席に入りましたか
昨日打てなかったのでチームのために打とうと思いました。

―ホームラン打った瞬間の手応えは
少し詰まっていたのですが、風がうまくのせてくれました

―今季はここまでチームの4番として出場しています。
勝ちに繋がる打撃を意識していますね

―明日の試合への意気込みをお願いします
絶対に勝って勝ち点とります

篠木健太郎 選手

―今日の試合を振り返って
自分としてはとても良い投球ではありましたが、チームとして勝ちきれなかったので悔しいです。ですが、3戦目しっかり勝って勝ち点取りたいと思います。

―150キロを超える力強いピッチングでした。調子は
調子はオープン戦から良かったので、そのまま良い感じで入れました。

―8回には1死2、3塁のピンチがありました。あの場面どのような気持ちでバッターに臨みましたか
勝負所でのもうひと踏ん張りということを助監督が良くおっしゃっていたので、ここだと思ってギアを上げられました。

―8回無失点で抑えられました
結果に囚われすぎることなく、チームを勝たせて行けるよう頑張って行きたいと思います。

―次回の登板に向けて意気込みを
チームの勝利に貢献します。

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式インスタグラムに掲載いたします。

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