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【硬式野球】東京六大学野球2023春季リーグ戦 慶大1回戦 高原が先制3ランを含む7打点の大活躍!投手陣も無失点リレーで白星発進!

東京六大学野球2023春季リーグ戦 慶大1回戦
2023年4月8日(土)
神宮球場

ついに開幕した東京六大学野球2023春季リーグ戦。2020年春以来の優勝を目指す法大は開幕日から慶大と対戦。試合は初回から動きだし、2死から失策と四球でもらった好機を高原侑希(法4=福井工大福井)の本塁打で3点をいきなり先制。3回にも失策と高原の適時打で3点を追加すると、6点の援護をもらった尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)は与四球1と安定した投球で慶大に反撃の隙を与えない。9回には高原のこの日3安打目となる二塁打、浦和博(キャ4=鳴門)の三塁打でさらに3点を追加。10-0と投打に圧倒した法大。優勝に向けて最高の滑り出しとなった。


先制弾を放ちスタンドの部員に手を振る高原

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 3 0 3 0 0 0 1 0 3 10 10 1
慶 大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 4

(法大)○尾﨑、塙—𠮷安
(慶大)●外丸、浮橋、森下、荒井駿、広池ー宮崎
[本塁打]高原1号3ラン(1回、外丸)

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (5) 武川 5 2 0 .400 .400 二ゴ 中安 右飛 左安 遊ゴ
2 (7) 鈴木照 5 1 0 .200 .200 左飛 投ギ失 左飛 遊ゴ 二安
3 (6) 今泉 2 1 0 .500 .750 左失 三ギ 中安 四球 四球
4 (3) 内海貴 4 0 0 .000 .200 四球 遊飛 遊飛 三振 一ゴ
5 (4) 高原 5 3 7 .600 .600 左本③ 左安① 右飛 三ゴ① 右2➁
6 (8) 中津 4 0 1 .000 .200 左飛 遊ゴ① ニゴ 四球 三振
8 伊藤勝
7 (9) 5 1 1 .200 .200 三振 遊直 ニゴ 三振 中3①
9 福岡
8 (2) 𠮷安 5 2 0 .400 .400 三振 中安 三安 遊ゴ 左飛
9 (1) 尾﨑 1 0 0 .000 .000 三振 投ギ 投ギ
H 真鍋 1 0 0 .000 .000 三振
1
37 10 9 .270 .341

 

投手成績

球数 打者 防御率
尾﨑 7 103 25 3 5 1 0 0.00
2 19 6 0 2 0 0 0.00
9 122 31 3 7 1 0 0.00

 

ベンチ入りメンバー

10 今泉颯太(法4=中京大中京) 27 吉安遼哉(法3=大阪桐蔭) 28 石黒和弥(法2=高岡商)
1 尾﨑完太(キャ4=滋賀学園) 2 鈴木大照(文3=明徳義塾) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)
13 塙雄裕(法4=常総学院) 3 内海貴斗(人4=横浜) 7 伊藤勝仁(文4=常葉大菊川)
17 武冨陸(営4=日大藤沢) 5 真鍋駿(文4=広島商) 8 福岡大真(法4=筑陽学園)
18 篠木健太郎(営3=木更津総合) 6 高原侑希(法4=福井工大福井) 36 中津大和(営3=小松大谷)
19 一柳大地(人4=星槎国際湘南) 9 浦和博(キャ4=鳴門) 38 秋丸大成(スポ4=横浜隼人)
21 吉鶴翔瑛(営3=木更津総合) 23 品川侑生(文2=三重) 39 大沢翔一郎(法3=上尾)
12 久保田碧月(営4=高川学園) 24 武川廉(人3=滋賀学園)
22 田所宗大(キャ3=いなべ総合) 25 山根滉太(文4=小松大谷)

戦評

球春到来。観客の声援が戻ってきた神宮で今年も東京六大学野球が無事に開幕。2019年秋以来の6校そろっての開会式が行われた後の第2試合、スタンドの声に押されながら、法大ナインが慶大との今季初戦に挑んだ。

開会式に参加する法大ナイン

先攻法大、後攻慶大で始まった試合はいきなり初回から動く。慶大先発・外丸東眞に簡単に2死を奪われた後に、相手のエラーと四球で2死一、二塁のチャンスを作ると、5番・高原侑希(法4=福井工大福井)に打席が回る。その3球目を捉えると打球は左翼スタンドに一直線。打った本人も手応え十分の3点本塁打で試合の主導権をいきなり握る。


高原(左)の一振りで先制した

その裏、法大の開幕投手を任された尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)がマウンドに登る。いきなりの援護もあり、1死から二塁打を許すものの、その後は落ち着いた投球を見せ立ち上がりを無失点で切り抜ける。

次に試合が動いたのは3回表法大の攻撃。この試合リーグ戦初出場、初スタメンながら1番を任させた武川廉(人3=滋賀学園)が中堅前に運ぶと、続く鈴木大照(文3=明徳義塾)が投手前に転がす。しかし、これを外丸が二塁へ悪送球し、思わぬ形で好機が拡大。無死一、二塁とし、3番主将・今泉颯太(法4=中京大中京)も上手く三塁手前へ転がすと、今度は三塁手が一塁への悪送球。武川が二塁から一気に生還し4点目のホームを踏んだ。さらに先程の打席で本塁打を放った高原の適時打と、中津大和(営3=小松大谷)の内野ゴロの間に2点を追加しリードを6点に広げた。

投げては先発の尾﨑がテンポの良い投球で、相手打線に的を絞らせない。四死球の多さが昨季の尾﨑の課題であったが、この日は4回に四球を一つ与えるのみという抜群の制球力で、6回までスコアボードに0を並べ続ける。


開幕投手の大役を全うした尾﨑

6-0で迎えた7回表。4回以降、なかなか得点圏に走者を進めても次の1点を奪えていなかったが、慶大3番手・森下祐樹から、1死三塁と好機を作り、この日5打点目となる高原の内野ゴロで7点目をあげる

8回裏、「援護が凄く楽に投げられたが、0点に抑えることを意識した」と試合後本人が語ったように、先発の尾﨑は7回被安打3、無失点の快投で先発の役目を終え、2番手・塙雄裕(法4=常総学院)へ後を託す。試合中盤から降り始めた雨が強くなり、体感温度もぐっと下がり始めた中でも、半袖といういつもの着こなしでマウンドに登った塙。わずか11球で慶大打線を三者凡退に切ってとり、試合は最終回へ。


塙も無失点の圧巻の投球だった

9回表の攻撃もまだまだ手を緩めない法大。この回から登板の慶大5番手・広池浩成を攻め立て1死二、三塁とし、迎えるは今日ここまで5打点と大活躍の高原。4球目の外角球を捉えると、右翼手の頭を超える2点適時二塁打となりこの日7打点目。さらに2死二塁となった後に、ここまで4打数無安打だった浦和博(キャ4=鳴門)にも中越え三塁打が飛び出し10点目を挙げ勝負を決めた。

裏の慶大の攻撃は、塙が2イニング続けて三者凡退で片付け試合終了。今季の開幕戦を白星で飾った。

打線は高原を中心に10得点、一方投手陣は尾﨑-塙の完封リレーという投打ががっちり噛み合った大勝でこれ以上ない開幕ダッシュを決めた法大。明日の2戦目でも勝利を収め、勝ち点獲得となるか。昨季5位からの逆襲はまだ始まったばかりだ。

(記事:野田堅真、写真:盛岡惟吹)

クローズアップ:高原侑希『開幕スタメンに応える大暴れ!”有言実行”の7打点!』

「得点圏で必ず打つ」。開幕前に行われたアンケートにある今季の目標欄に高原侑希(法4=福井工大福井)はそう綴った。取材時にも度々得点圏での一打、勝負強さを語る高原。そんな高原の真骨頂が存分に出た1戦だった。

初回、いきなり得点圏で高原に打席が回る。マウンド上には慶大のエース・外丸東眞。1ボール1ストライクから投じられた3球目、内角のスライダーを思いっきり振りぬいた。「打った瞬間確信しました」と打った本人も満足の一発で大きすぎる3点をもたらした。

この日の高原の活躍はこの3点本塁打にとどまらない。続く第2打席でも前進守備の三遊間をしぶとく破る適時打を放つ。三度得点圏で打席が回った第4打席では低めの球にしぶとく食らいつき、生還できるような絶妙な内野ゴロで得点に貢献。第5打席では、右方向へ二塁打を放ち2打点。連盟記録にはあと1打点たりなかったものの、一人で7打点をたたき出す大活躍だった。

1試合打点の連盟記録にあと1と迫る大暴れを見せた高原。中軸として、最上級生として、自覚を胸に法大の勝利につながる一打をかっ飛ばす。

(皆川真輝)

選手インタビュー

今泉颯太 主将

―今日の試合を振り返って
初戦で緊張していましたが、先制することができて、自分たちのペースで試合を進められました。

―試合前にチームで意識されたことは
隙のない野球で勝ちにこだわっていこうとチームに意識づけしました。

―自身も1安打を放ちました
なかなか調子が悪い中での一本だったのでここからさらに上げていきたいと思います。

―応援席からの大声援を受けての試合でした
素晴らしい応援の中で野球ができていることに感謝してこれからも戦っていきたいと思いました。

―明日以降の試合に向けての意気込み
一喜一憂せずに目の前の試合を勝ちにいきます!

尾﨑完太 選手

―今日の試合を振り返ってコメントをお願いします
チームが勝てたことがなによりです。

―今日の調子の方は
良かったです。

―開幕戦のマウンドに上がりました。どんな思いでマウンドに上がられた
緊張はしていたんですけど、チームのために抑えようと思いマウンドに上がりました。

―大量の援護を受けての登板でした。意識されたことは
援護が凄く、楽に投げられました。意識したことは0点に抑えることです。

―7回を無失点で抑えられました
素直に嬉しく思います。まだ一戦目なので、これからもっとレベルアップしていきます。

―次回の登板に向けて意気込みをお願いします
次投げる時も自分なりのピッチングをします。

高原侑希 選手

―今日の試合を振り返って
初戦だったのでまず勝ててよかったです。

―第1打席、チャンスでの場面でした。打席に入る前に意識したことは
自分に必ず回ってくると思っていました。

―その打席で本塁打を放たれました
打った瞬間確信しました。最高でした。

―打った球種は
スライダーだと思います。

―今日は7打点をあげる活躍でした。要因は
みんながチャンスで回してくれたので集中できました。

―明日以降に向けての意気込み
必ず明日勝って勝ち点を取ります!

𠮷安遼哉 選手

―今日の試合を振り返って
守備ではテンポ良くストライク先行で打撃では甘い球を逃さず相手のミスにつけこむというやりたい野球ができました。

―リーグ戦初安打を放ちました
素直にホッとしてます。

―守備では慶大打線を無失点に抑えました。今日の投手陣について
ピッチャー陣みんな素晴らしいストレートを持っているので交わさずに強気に行けたのがよかったです。

―ご自身の守備を振り返って
まだまだ細かいミスもあったんですけど0に抑えれたのは自信になりました。

―明日に向けて意気込みを
二勝しないと勝ち点は取れないので明日は厳しい戦いになると思いますが粘り強く戦いたいです。

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式インスタグラムに掲載いたします。

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