2023年4月29日(土)
JR東日本カップ2023第97回関東大学サッカーリーグ
第4節 法大-拓殖大
相模原ギオンスタジアム
法大主催試合では今季初の有観客試合となった今節。800人を超える観衆が集まった。4月最後の試合に、開幕節以来の勝利へ期待がかかる。
追い風を生かした攻撃を見せ、松村がうれしいリーグ初ゴールを記録する。しかし前半終了間際に追いつかれ前半を1-1で折り返す。
後半には逆転を許すも、交代策が成功し、終了間際にエース・中川のゴールで勝ち点1を拾った。
これでリーグ戦は三試合連続2-2のドローと順位を2つ落とし暫定5位とした。
貴重な同点ゴールを記録した中川敦
試合結果
トータル試合結果
2 法政大学 |
1 | 前半 | 1 | 2 拓殖大学 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 1 |
試合スタッツ
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
38分 | 得点 | 法大 | 松村晃助 | 1-0 |
45分 | 得点 | 拓殖大 | 日野翔太 | 1-1 |
59分 | 交代 | 法大 | 中村翼→髙橋馨希 | |
70分 | 交代 | 法大 | 久保征一郎→石井稜真 | |
77分 | 得点 | 拓殖大 | 日野翔太 | 1-2 |
80分 | 交代 | 法大 | 林航輝→揖斐俊斗 | |
89分 | 交代 | 法大 | 松村晃助→相澤デイビッド | |
90分 | 得点 | 法大 | 中川敦瑛 | 2-2 |
スターティングメンバー
背番号 | ポジション | 選手名 | 学部・出身校 |
12 | GK | 鈴木涼太郎 | 経済4・法政二 |
2 | DF | 竹内豊 | 現福3・新潟明訓 |
4 | DF | 細谷航平 | 社会4・サンフレッチェ広島ユース |
7 | DF | 今野息吹 | 経済4・三菱養和SCユース |
17 | DF | モヨマルコム強志 | 現福4・東福岡 |
11 | MF | 中川敦瑛 | 経済3・横浜FC ユース |
13 | MF | 林航輝 | 現福4・清水エスパルスユース |
14 | MF | 吉尾虹樹 | 現福4・横浜F・マリノスユース |
23 | MF | 松村晃助 | 経済1・横浜F・マリノスユース |
25 | MF | 中村翼 | 経済3・横浜F・マリノスユース |
9 | FW | 久保征一郎 | 経済4・FC東京U-18 |
サブメンバー | |||
---|---|---|---|
1 | GK | 中川真 | スポ4・徳島市立 |
3 | DF | 木村恵風 | 社会3・横浜F・マリノスユース |
29 | DF | 日高華杜 | 経済2・大津 |
10 | DF | 髙橋馨希 | 社会4・常葉大付属橘 |
15 | MF | 揖斐俊斗 | 経済3・柏レイソルU18 |
16 | MF | 島田春人 | 社会1・横浜F・マリノスユース |
18 | MF | 小湊絆 | スポ1・青森山田 |
19 | FW | 石井稜真 | 経済3・アビスパ福岡ユース |
20 | FW | 相澤デイビッド | スポ2・日本文理 |
試合後順位表
順位 | 大学名 | 勝点 | 試合数 | 勝-分-負 | 得点/失点 | 得失点 |
1位 | 筑波大 | 8 | 4 | 2-2-0 | 11/3 | 8 |
2位 | 日本大 | 7 | 4 | 2-1-1 | 7/5 | 2 |
3位 | 東洋大 | 6 | 4 | 2-0-2 | 8/5 | 3 |
4位 | 明治大 | 6 | 4 | 1-3-0 | 7/4 | 3 |
5位 | 法政大 | 6 | 4 | 1-3-0 | 8/7 | 1 |
6位 | 桐蔭横浜大 | 5 | 4 | 1-2-1 | 7/7 | 0 |
7位 | 東海大 | 5 | 4 | 1-2-1 | 5/5 | 0 |
8位 | 拓殖大 | 5 | 4 | 1-2-1 | 4/6 | -2 |
9位 | 流通経済大 | 4 | 3 | 1-1-1 | 6/6 | 0 |
10位 | 東京国際大 | 4 | 3 | 1-1-1 | 2/3 | -1 |
11位 | 国士館大 | 2 | 4 | 0-2-2 | 4/13 | -9 |
12位 | 中央大 | 1 | 4 | 0-1-3 | 3/8 | -5 |
試合スタッツ
節 | 日付 | 対戦校 | 結果 | 会場 |
1 | 4月2日 | 東洋大 | 〇2-1 | 非公開 |
2 | 4月8日 | 国士館大 | △2-2 | 国士舘大学楓の杜キャンパスサッカー場 |
3 | 4月15日 | 東海大 | △2-2 | 東海大学湘南キャンパスサッカー場 |
4 | 4月29日 | 拓殖大 | △2-2 | 相模原ギオンスタジアム |
5 | 5月13日 | 筑波大 | - | 味の素フィールド西が丘 |
6 | 5月27日 | 中大 | - | 会場非公開 |
7 | 6月3日 | 日大 | - | 会場非公開 |
8 | 6月10日 | 明大 | - | 会場非公開 |
9 | 6月17日 | 東京国際大 | - | 会場非公開 |
10 | 7月15日 | 流通経済大 | - | 会場非公開 |
11 | 7月23日 | 桐蔭横浜大 | - | ニッパツ三ツ沢球技場 |
12 | 7月29日 | 中大 | - | 中央大学多摩キャンパスサッカー場 |
13 | 8月5日 | 筑波大 | - | 筑波大学第一サッカー場 |
14 | 8月12日 | 流通経済大 | - | 流通経済大学龍ヶ崎フィールド |
15 | 9月30日 | 日大 | - | スポーツ日大 アスレティックパーク稲城 サッカー場 |
16 | 10月7日 | 拓殖大 | - | 拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場 |
17 | 10月14日 | 東京国際大 | - | 東京国際大学坂戸キャンパス第一グラウンド |
18 | 10月22日 | 明大 | - | AGFフィールド |
19 | 10月28日 | 東海大 | - | 会場非公開 |
20 | 11月4日 | 桐蔭横浜大 | - | 会場非公開 |
21 | 11月11日 | 国士舘大 | - | 会場非公開 |
22 | 11月18日 | 東洋大 | - | 埼玉スタジアム2002 第2グラウンド |
マッチレポート
法大主催試合では今季初の有観客試合となった今節、風速10m/sを超える強風が吹く相模原ギオンスタジアムで872人の観衆が見届けるこの一戦。スターティングメンバーには林航輝(現4=清水エスパルスユース)、中村翼(経3=横浜F・マリノスユース)が今シーズン初スタメン、鈴木涼太郎(経4=法政二)がリーグ戦初出場と、メンバーを入れ替え挑んだ。
前半は追い風の力を生かし、果敢なプレスで相手にロングキックを蹴らせ、セカンドボールを拾う戦い方を見せた。2分に中村の抜け出しに松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)、4分に松村のCKから久保征一郎(経4=FC東京U-18)が頭で合わせるが、いずれもゴール左に逸れる。14分にはピンチを迎えるもDF陣の戻りで難を逃れる。その後も法大ペースで試合が進み、16分には左サイドを崩し、最後は林がシュートを放つも、相手DFに阻まれる。21分にはハーフウェーライン付近から吉尾虹樹(現4=横浜F・マリノスユース)がロングシュートを狙うもこれも枠を外れる。30分、拓殖大のスルーパスに抜け出されピンチを迎えるも、GK鈴木のファインセーブで相手に流れを渡さない。すると38分、中川敦瑛(経3=横浜FCユース)のクロスに合わせたのは松村。嬉しいリーグ戦初ゴールで3試合ぶりの勝利を目指す法大が先制点を奪う。前半もそのまま終わるかと思われた45分、ミドルシュートをゴール左に決められ1-1で前半を折り返す。
後半は風の影響も受け、ロングボールが思ったように進まない展開になる。59分に髙橋馨希(社4=常葉大橘)、70分に石井稜真(経3=アビスパ福岡U-18)を投入し勝ち越しを狙う。しかし77分、センターバックの間を突かれまさかの逆転を喫す。80分に揖斐俊斗(経3=柏レイソルU-18)を投入し、ボール回しのテンポを上げる法大。83分には、中川の突破から石井がシュートを放つも相手DFに阻まれる。89分に相澤デイビッド(スポ2=日本文理)を投入し最後のチャンスを狙う。するとその1分後、相澤が右サイドを突破しクロスを上げる。ファーで待っていた中川のシュートはゴール左下に決まり”粘りの法大”がまたしても終了間際に追いつく。しかしこの後は両チーム得点を奪えず、2-2のドローとなった。
これでリーグ戦3試合連続2-2となった法大。公式戦7試合連続複数得点と、攻撃陣が好調を維持している。課題の前後半終了間際の失点は、今節も喫してしまったが、後半終了間際に同点に追いつくことができた点は大きな収穫だろう。次節は得点数がリーグ1位の11点を記録する筑波大との対戦だ。同2位の8点を記録する法大との、矛と矛の激しいぶつかり合いが予想される。4月に行われた5試合を踏まえた戦い方に期待がかかる。
(取材・撮影:大草拓馬、中田沙羅)
うれしいリーグ戦初ゴールを記録した松村。今節はプレースキッカーも担った。
井上監督
ー試合振り返って
今日は本当に試合内容より”勝ち”にこだわったゲームだった。ここ3週間勝ててなかったし、我々のミッションである笑顔にする、ということに繋げるには、”勝つ”ことが大事だと思っている。結果的に引き分けたから満足ではないけど、まぁ引き分けということで、まぁ追いつき方もポジティブではあったから前向きに捉えようとはしています。
ースタメンを入れ替えてきた、GK鈴木の抜擢
彼は法政二高で入って来て、基本的にはどの年もA.Bでセカンド、サードGKとして頑張って来て、腐らずに一生懸命頑張って来ているGK。最近失点が続いて、前回も3失点で負けてしまって、その週の頭のトレーニングの中で、(中川)真より、鈴木の方が前向きな声が、(中川)真以上に声が出ていた。寮長で頑張っていて、彼が出ればチームとして涼太郎に勝たせてあげようと、より一体感が生まれて、このゲームで勝てるかなという要素もあるのかなと、思って使った。ビッグセーブもあったので、ポジティブな面しかない。声もしっかり出してて、本人は「風であまり声が届かなかった」と言っていたが、初めてリーグ戦に出て、十分やってくれた。
ーボランチも揖斐やなど多くの候補があったが、林を抜擢した
パフォーマンスが良かったから選んだ。林の良さは前向きなポジティブなことをなんでも発信ができる。こういう状況に適している選手だなと思って、難しい状況でも常に前向きに発信してくれるし、だからこそ、最後の最後で勝ちに持っていってくれる期待感を持たせてくれる選手だったので、(コンディションの良い)林を選んだ。
ー中村翼も初スタメン
怪我も治って、別のチョイスもあって、拓殖のスカウティングの中で背後というより関わりをバイタルエリアで持ちたかった。(中村)翼を途中から投入して背後という策もあったが、たまたまその選手が怪我しちゃったので、事前から交代で入れようとしていた(中村)翼を起用した。
ー揖斐は久しぶりにベンチ入り
調子があまり良くなかった。彼自身も自信を持ってピッチに立てているかと言われたら、立てていない部分もある。パフォーマンスを見ても左足のキックが上手なのに、ミスが多かったから、自信が持てていなかった。コミュニケーションを取る中で少しずつ良くなって来ていたので、ビルドアップのところも揖斐ちゃんを入れた方が(今野)息吹をスッと高い位置にあげられる。左サイドには左利きの選手をできるだけおきたい、だから揖斐ちゃん入れて(今野)息吹をスッと上げた。
ー代表に選ばれた今野の特徴
縦の仕掛けやドリブル突破だと思うんだけど、ビルドアップのところで3枚のところで内側に入ってちょうど低い位置で関わってもらったりしてる分、多分彼の本調子のでてる試合があんまりない。申し訳ない。彼とのコミュニケーションをとりながらやってる中で、彼のパフォーマンス7-8割しか出せてない。。でも失点を抑えたいから守備重視で、でも内側で取られてしまって。。
競争する選手がいればなんだけど、(大迫)蒼人が怪我してて、(日高)華杜を左で使ってもいいんだけど、中カットインとかして面白い持ち方をするんだけど、他の選手を試してて、(木村)恵風を入れたりとかして守備固めでCBを置いてたんだけど、攻撃の部分の関わりがスッとこなくて(今野)息吹を入れた。彼も相当今悩んでる、失点に絡んでるし。。
ー筑波戦に向けて
やっぱり勝つことで色んな人を笑顔にできると思ってるし、勝って笑顔にしたいし、みんなもそう思って頑張ってて、みんなのお父さんお母さんや友だち、大学関係者もそうだし、本当に色んな人が応援してくれてる。筋トレ場に行って、多摩体育科の人に会う時に「残念でしたね、、」って言われてしまうけど、勝った時は本当に笑顔で来てくれる。やっぱり勝つことで色んな人が幸せになると思う。筑波戦も今日同様どんな形であれ勝って色んな人を笑顔にする、何がなんでも勝ちたいと思います。
松村選手
ー試合を振り返って
まず勝ちきれなかったことがすごい悔しいというのが率直な感想です。
ーリーグ戦初ゴールを振り返って
試合に出させてもらっている中で点を取れていなくて少し焦りもあったのでホッとしてるというのが感想ですし、ノブくん(中川敦瑛)がすごくいいボールをあげてくれたので本当に感謝しています。
ー今日はプレースキッカーも担ったが、自信はあった?
いや、あんまり自信は…(笑)高校の時も蹴っていなかったのであまり自信はなくて、何本かミスキックもあって、風がある中で考えながらでしたけど、前半は結構本数あったので、そこで自分のセットプレーから点を取れたら結果も変わっていたのかなと思うと悔しいところです。
ー今日の試合や代表では右サイドもやっていたがいかがでしたか
高校の時も右サイドでプレーしていたので、まあどのポジションでも自分の特徴を出すっていうのは意識していることではありますし、そんなに大外張って1人で打開するタイプではないので、内側絞って周りのチームメイトと関わりながらやっています。
ー次節、筑波大戦に向けて
まずここ3試合関東リーグは引き分けで勝ち切れていない状況が続いているというのと、東海大戦と天皇杯のクリアソン新宿戦で最後に点を取られて勝ち点を落として、前の試合(クリアソン新宿戦)では今年初めて負けていて、まあ今日は勝ち切れなかったですけど最後に点を取って勝ち点1を取れたというのはすごくプラスになることだと思いますし、ここからチームが上に上がっていけるようにまずは筑波戦にフォーカスして絶対に勝ち点3を取れるように、自分自身も結果をしっかり残せるように、頑張っていきたいと思います。
ー次節はユースのチームメイトでもあった内野選手がいますが意識していますか?
内野はマッチアップとかではないのであれですけど、まあ決められないように、内野には点を取られないように頑張ってもらって、自分が点を取れれば良いかなと思います(笑)
中川敦選手
ー試合を振り返って
今日は風が強い中で、前半自分たちとしては決めたかったんですけど決められても1点で、ミーティングでも最初と最後の10分は集中してやろうって言っていた中で終了間際に(相手に)決められて、そこは自分たちの緩さも出てしまいました。後半に入ってもう1段階ギアを上げていく中でまた失点してしまったんですけど、その中でも最後決められたのは良かったのかなという風に思っています。
ーゴールシーンを振り返って
最後デビ(相澤デイビッド)がドリブル突破してくれて、風があったので戻ってくるだろうなと思って、(ニアに)入りすぎずファーで待っていれば来るかなと思っいたらそこに良いボールが来て、まあ決めるだけって言いたいですけどちょっと難しかったので、決められて良かったなと思います(笑)
ーユースや去年はセンターラインでのプレーが多かったが、今年は法政でサイドをやっている。違いや気づきはありますか?
中盤の時はやっぱり後ろからも前からもプレスが来て、サイドハーフの時は後ろからは来ないので、そこのプレッシャーの感じ方が違うというか、まあでも自分が今日左サイドハーフに入ったのは監督の中でプレーして欲しいという意図があったので、今日は中でプレーしていました。
ーサイドとセンター、こだわりはありますか?
あんまりないですね。まあ、どっちも得意です(笑)
ー代表を経験して得た刺激など
結果的に見たら点は取れているんですけど、1個1個の内容だったりとか自分のプレーの質だったりとかを見ていったら、ミスも多くて質も低かったので、もっとそこをあげていかないと次の代表活動には呼ばれないのかなという風に思っています。
ー次節、筑波大戦に向けて
これで4週連続勝ちがないということで、今自分たちも守備の強度だったりが欠けているので、また1週あいて再来週からなので、2週間しっかり良い準備をして、筑波は強いのでもう1回一丸となって勝てるように頑張っていきます。