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【バスケ】 ”ベスト8″狙うも第4Qでまさかの失速…延長戦でも流れ掴めず無念の幕切れ / 第74回関東大学バスケットボール選手権大会

第74回関東大学バスケットボール選手権大会 対山梨学院大学
2025年4月30日(水)
大田区総合体育館

スプリングトーナメント第3戦の相手は、昨季1部リーグ所属の山梨学院大学。序盤からリードを保ったまま試合を進めるも、第4Qでまさかの失速。延長戦でも流れを掴むことはできず、目標としていた「ベスト8」は来年へ持ち越しとなった。

▼試合結果

⚫️法政大学 73-79山梨学院大学⚪️

26<1Q>14

10<2Q>15

22<3Q>12

9<4Q>28

6<OT>10

▼スターティングメンバー

#7 本山 遼樹(法4=福大大濠)PG

#14 佐藤正樹(社4=法政第二)SF

#32 菅野汰樹(人環3=法政第二)PG

#55 佐渡樹也(法2=中部第一)SF

#75 柳田大斗(営4=國學院久我山)C

▼ベンチ入りメンバー

#0 杉信 イフェアニ(文4=洛南)PG

#2 首藤 怜(文3=仙台大明成)PF

#10 坂本 温人(現4=法政第二)PF

#12 伊藤 舷人(法1=法政第二)PG

#13 宇津木 雅樹(法4=國學院久我山)SG

#14 佐藤 正樹(社4=法政第二)SF

#18 八重沢 連(法3=八王子学園八王子)PF

#31 西海土 成嘉(法1=北陸学院)SF

#37 石井 友人(文2=國學院久我山)PF

#80 武川 暖(理工3=法政第二)SG

戦評

第1Q。法大は立ち上がりから堅実なディフェンスとテンポの良いオフェンスで主導権を握った。相手からファールを受けた#75 柳田のフリースローで同点に追いつくと、#7 本山が連続得点を挙げて流れを引き寄せる。本山はその後も、スティールからゴール下まで一気に駆け上がって得点する場面や、#0 杉信からのパスを受けて3Pを射抜くなど、第1Qから圧倒的な活躍を見せる。途中から交代で出場した法政二高出身の1年生・#12 伊藤(舷)や#18 八重沢もそれぞれ得点に絡み、ベンチメンバーの底力も光った第1Q。法大らしい積極的なディフェンスが奏功し、26-14と快調なスタートを切る。

12点リードでスタートした第2Q。まずは#55 佐渡が、2人のディフェンスを抜き去る見事なドリブルから、シュートを決め会場を盛り上げる。その後は相手に連続で得点を許し、点差を詰められる場面もあったが、#25 鍋田の3Pや、#0 杉信とこの日絶好調の#7 本山の合わせプレーで得点を重ねる。第2Q終盤には、#25 鍋田が軽々と相手ディフェンスを置き去りにしてレイアップを決めるなど、攻めの姿勢を崩さない法大。しかし、山学大もコンスタントな攻撃を仕掛け点差は徐々に縮小。36-29と7点リードで試合を折り返す。

▲山梨学院大の強力な留学生にも引けを取らない活躍を見せた#75 柳田。法大に欠かせない頼れるビックマンだ。

7点リードで始まった第3Qは、#75 柳田の連続得点からスタート。パスカットからそのまま自らリングまで押し込むパワープレイでチームを勢いづける。そして、リバウンドからの速攻で#25 鍋田が得点するなど、一気に15点差まで広げる。ここで山学大はたまらずタイムアウト。だが、法大も簡単に流れは渡さない。山学大の得点を打ち消すように、#7 本山や#18 八重沢が落ち着いて3Pを沈め、点差を守り続ける。終盤には、#12 伊藤(舷)が体を張ったプレイで得点を重ね、さらにチームを盛り上げる。ディフェンス面でも相手の得点を抑え込み、58-41と点差を17点にまで広げた法大。勝負は最終第4Qへ。

第4Q。序盤、法大は#12 伊藤(舷)の得点で60-47とリードを広げ、試合を優位に進める。さらに#32 菅野のミドルシュートや#7 本山のドライブで、65-51と一時14点の差をつける展開に。選手交代を柔軟に活用しながら、ディフェンス面でも集中力を保った。しかし、ここから流れが一変。山学大の#14の選手を中心とした連続得点、特にフリースローで確実に加点され、残り4分半には65-62と点差はわずかに。ここで法政はタイムアウトを取り、流れの修正を図る。その後#25 鍋田の3Pで再びリードを広げたが、終盤に法大のファウルがかさんだことで、山学大にフリースローを次々と献上。残り1分半の場面で67-67と、ついに山学大に追いつかれてしまう。#10 坂本は「もう一回もう一回!」とチームを鼓舞する。残り時間6.9秒、法大は最後のタイムアウトを使うも得点には繋がらず、67-67で試合はOT(延長戦)へと持ち込まれた。

OT。法大は#7 本山の得点、#25 鍋田の3Pで冷静にオフェンスを展開する。しかし、山学大の#5の選手の勢いが止まらず、個人技とフリースローによる得点で、流れは再び山学大に。法大はファウルが響き、試合残り20秒でタイムアウトを取るも、反撃には至れず。7379で惜しくも敗戦を喫した。

▲「ベスト8」を目標に掲げた今大会だったが、無念の敗退となった。秋季リーグでは1.2年生の成長と力のある3.4年生が融合した、新生・法政ORANGEに注目だ。

[記事:髙瀬真帆、真中咲輝、寺地愛歩 写真:紺野真帆]

試合後インタビュー
佐藤俊二監督

ー今日の試合を振り返って

3Qまである程度優位を保った状態ではいられたんですけど、4Q最後にちょっとバタバタして、結果的には負けてしまったので残念な結果ですね。

ー本日の試合のプランは

相手のやっている事っていうのはスカウティングで分かっていたので、特に3Pを打ってくるっていうところと、かなり強烈な留学生がいるので、そこでリバウンドで負けないってところをやって。オフェンスは自分たちがやっている形があるので、それをしっかりやれば必ずノーマークが作れるってことは分かっていたので、練習でしっかりやってきたことを出そうってことでやっていました。

ー本日の試合の敗因はどこにあるとお考えですか

相手に流れがいって、特に相手がオールコートで当たってきた時にバタバタしたプレーが続いてしまって。1回でミスを断ち切れず何回もこちらのミスが続いてしまったので、そこで一気に流れがいってしまったのかなと思います。

ーこのトーナメントを通して見つかった課題は

今年から國吉くんというコーチが新しく加わって、2年前と昨年と、入れ替え戦までは行ったものの勝てなかったっていうところを改善しようと思って、オフェンスの所の整理っていうのをしようとしていて。それはかなり整理されていて、試合でも去年より良い状態で点を取れているので、そこは良かったと思います。けれども、それを試合を通してやり続けるっていうタフさのところはもっともっと追求し続けなければならないし、あとはローテーションに絡むメンバーを、もっと増やしていかなければならないです。秋のリーグ戦は長いので、今日の試合に出ているメンバーだけだと、やっぱりけがだったりリスクが高まってしまうので、もっともっとチーム全体の底上げが必要かなと思います。

ー次に3.4年生が中心となってプレーする舞台は秋季リーグになると思いますが、それまでの期間に注力していきたい事、強化していきたいことは

次は1.2年生の新人戦もあって、今回のトーナメントは1.2年生はほとんど絡んでないので、そこでもう少し戦力の発掘というところに注力していきたいですね。あとは3.4年生含め、もう少しフィジカルだったり基礎的なところのベースアップはしていかないと、1試合を通して戦い続けられる、相手を圧倒できる力を手に入れないと2部を勝ち抜くのも大変なので、そこはまだ時間があるからこそ、もう一回体づくりのところからフォーカスしていきたいと思います。

ー新しく1年生も入ってきてチームの雰囲気に変化もあったかと思いますが、今年の法大の強みは

昨年から大きく主力は変わっていなくて、鍋田、本山、イフェアニとか、ガード陣がかなり強烈なのは間違いないので、そこでアドバンテージ取っていきながら、周りの選手がどれだけそこをサポートしていけるかっていうのは変わらないと思います。その厚みのところをどう足していくかというところで、1年生もかなりいい子たちが集まっているので、体づくりをしながらリーグ戦の中でより厚みのあるチームにしていきたいなと思います。

ー次の新人戦に向けて

早稲田大とやるということで、ここ数年新人戦も1回戦2回戦で負けたりしているので、1年生はなかなか試合に絡めないからこそ試合に出ることでレベルアップできると思います。とにかく成長の機会にしてもらって、またレベルアップして、リーグ戦に繋がるような大会にしてもらいたいなと思います。

ー新人戦の結果によっては秋のリーグ戦で1年生が観れるということも

そうですね。ローテーションに今回絡んでいないメンバーでも入る可能性は十分あると思うので、そこは頑張って欲しいなと思います。

ー最後に、応援してくださるファンの皆様へ

いつも応援ありがとうございます。結果は残念だったのですが、去年一昨年と達成できなかった1部昇格に向けてチームとして新たなチャレンジをしているので、リーグ戦では必ずいい結果を見せられると思います。引き続き応援よろしくお願いします。

國吉柾高アシスタントコーチ

ー今日の試合を振り返って

新チームが始まって、シーズン初めの試合としては内容がいい部分もあったんですけど、やっぱり自分たちのミスから崩れてしまったりとかは今後のこのチームの伸びしろなのかなと思っています。秋のリーグ戦に向けていいチームにできたらなと思っています。

ー試合の中でよかった点は

第1Qのところで、相手のディフェンスを見て判断してショットを打ち切るというところで26点、1Qの中で得点できたというのはすごいよかったところかなと思っていて。特に今年のバスケットは、そこを重視しているので自分たちのやりたいこと、やるべきことを表現できた第1Qはすごい良かったのかなと思います。

ー山学大の留学生への対策プランは

フィジカルにリバウンドを戦い続けるというところが大事なのかなと思っていて。留学生の選手はいますけど、うちにも柳田という高身長の選手がいるので。フィジカルに戦いながら、周りの人たちがそれを助けてあげるというところが一つ対策としてあったかなと思います。

ー相手のスクリーンプレイに対するディフェンスの指示は

強く出るディフェンスではないんですけど、その分ボールマンにしっかりプレッシャーをかけ続けるっていうのは、今年の法政で一つ強みになるかなと。もともと昨年度からずっと強みだったところだと思うんですが、アグレッシブにボールマンにプレッシャーをかけるっていうところはこの試合中もずっと強調して話していました。

ー第4Qや延長線の緊迫した場面ではどのような声掛けをしていたか

常にチャレンジャーの精神を忘れないで、強く強く、強気でという声掛けをしていました。やっぱりあのようなシチュエーションって少し及び腰になったりとか、受け身になったりしてしまう選手も多いんですけど、やっぱり我々チャレンジャーだよねって。今日の試合通して、ずっとチャレンジして強くやるっていうことをテーマにしていたので、そこをもう一回強調した形になります。

ー6月に行われる新人戦の意気込み

新人戦は普段出れていない選手たちが経験を積めるいい場なので、しっかりそこの経験値積みつつ、勝ちきりたいです。それを最終的にリーグ戦で結集して3、4年生と1、2年生の力をヒュージョンして、リーグという長いマラソンみたいな大会を走りきれるように一つずつ強くしていきたいなと思います。

ー応援してくださっているファンの方々へ

今年はすごい頑張る選手も多くて、その中で1部昇格という今までこの2シーズンできなかった悲願を達成するために、懸命に練習しています。これからも継続して応援よろしくお願いします。

▲多彩なベンチワークでチームを引っ張る監督・コーチ陣

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