春季関東大学男子1部リーグ戦 対 早稲田大学
2014年4月12日(土)
日体大世田谷キャンパスメインアリーナ
一年ぶりに復帰した1部の舞台。初戦の相手は、昨年全日本インカレを制した早大。そんな王者・早大を前に、2部から這い上がった法大が挑戦者の力を見せつけ、今後を勢い付ける重要な初勝利となった。
試合結果
トータル試合結果
3 法政大学 |
25 |
1セット |
22 |
1 早稲田大学 |
25 |
2セット |
21 |
23 |
3セット |
25 |
25 |
4セット |
16 |
― |
5セット |
― |
法政大学スターティングメンバー
選手名 |
学部/学年 |
ポジション |
#22 榎本 京祐 |
法1 |
レフト |
#1 村上 竜也 |
営4 |
センター |
#7 木村 築 |
デ工4 |
ライト |
#10 千住 治 |
営3 |
レフト |
#11 田中 尚 |
法3 |
センター |
#12 長谷川 優太 |
法3 |
セッター |
#27 小林 慎平 |
営1 |
リベロ |
戦評
第1セット、試合はルーキー#22榎本京祐(法1)のサーブポイントで幕を開ける。相手のサーブミスに助けられ、7-7と序盤から王者・早大にしがみ付いていく。今季チームの柱となる#7木村築(デ工4)がレストからスパイクを決めると、#10千住治(営3)が相手の攻撃を一枚でシャットアウト。9-8と一歩リードし、流れは法大に。しかし、相手の早大も王者の意地を見せ、なかなか点差は開かない。試合はそのまま中盤まで進み、15-15の場面で再び#10千住が一枚ブロックを決める。なんとかして終盤まで勢いを付けたい法大は、この日1年生ながらスタメン出場していたサイドの#22榎本に代わり、昨年までリベロとして活躍していた#5久保田雅人(営4)を投入。安定したレシーブがコンビバレーにつながり、アタッカー陣を助ける。終盤、#11田中尚(法3)の速攻やブロック、#7木村の強烈なスパイクが決まり、少しずつリードを広げていく。最後は主将・村上竜也(営4)の速攻で、早大から1セット目を先取。
続く第2セット、#11田中、#1村上のブロックポイントや、#7木村のスパイクで10-6と法大ペースで進む。中盤、相手の速攻で連続失点し14-13と迫られるも#22榎本の得点がチームを勢い付ける。しかし終盤、早大が粘りの追い上げを見せ、18-18とピンチを迎える。#10千住がレフトからフェイントを決めると、相手のミスを誘い3連続得点。早大はすかさずタイムアウトを取るも流れを変えられず、最後はサーブミスで2セット目を勝ち取った。
このままストレートで勝ちで今後に勢いを付けたい法大。第3セットは、センターの#11田中、#1村上がチームを引っ張り序盤から5連続得点でペースをつかむ。しかし、早大の反撃に耐えることができず、13-12の場面でこの試合初めてタイムアウトを取る。ルーキー#22榎本の活躍もあり、再び21-17と突き放すも、後がない早大が粘りを見せる。終盤に相手の鋭いスパイクに苦しみ5連続得点を許すと、勢いを止めきれずそのままこのセットを落としてしまう。
なんとか立て直したい第4セット。相手のファールやミスもあり、試合はシーソーゲームで進む。エース#7木村のフェイントやバックアタックも利き、16-11と点を重ねていく。さらに#7木村のブロックも決まり、21-14まで差をつける。このまま勢いを保ちたい法大は、#1村上に代えピンチサーバーに#21喜舎場洋平(国2)を送る。交代した#21喜舎場が相手のレシーブを崩し、雰囲気は絶頂に。最後は相手のアタックミスで試合終了。一年ぶりに帰ってきた1部の舞台で、昨年の全カレ王者・早大から貴重な初今季白星をあげた。(村上 紗規)
コメント
濱口 純一監督
―今日の試合のふりかえりをお願いします
点数的にこっちがリードして試合を展開できたので、よかったと思います。あとは相手のジャンプサーブの子たちがミスが多かったので、そのミスに助けられました。
―では、今日の勝因はリードしている展開を作れたことと、相手のミスということでしょうか
そうですね。あとはサーブレシーブで千住君と小林君がきっちり返してくれたので、セッターの長谷川君のトスワークも冴えたということですね。
―池田選手が怪我をしていると伺いましたが、今日のスタメンの起用の意図は
池田が怪我をしてそこに新入生の榎本君が入って合流してまだ一ヶ月ちょっとなので多少不安もありましたが、新入生らしく思いっきりプレーしてくれたのでよかったと思います。池田に関しては、怪我は大分良くなってきてはいるので、5月の連休明けくらいから試合に出れたらいいなと思い調整しています。
―監督から見た選手個々の調子は
全体的に去年よりも落ち着いて試合に入れたかなという感じはするので、調子が悪そうなのはいなかったんじゃないかなと思います。
―久々の1部でしたが
去年の例もあるので、最初の土日の試合をいかに入っていくかというのをリーグ戦が始まる前からずっと言っていたので、こんな形で一勝できたのでよかったと思います。
―一勝して、チームの雰囲気は
法政らしさと言うか、いつもの彼らの持ち味と言うか、ムード的にもうちのムードで展開できたのでそれがよかったと思います。
―相手の早大の印象は
去年のインカレ王者で、いい新入生も入ってきて守りもいいチームだと聞いていましたので、うちはどういう展開に持っていくかということが一番の課題だったと思うんですけど、向こうがサーブミスを連発してくれたのでこっちとしてはサーブをミスせず入れていって、
先行できたというのが良かったと思いますね。
―明日への意気込み
一勝できたので明日も1セット目から今日みたいなゲームの入りができれば、いいゲーム、勝てるゲームができると思います。
村上 竜也主将(営4=鎮西高)
―今日の試合を振り返って
初戦だったので最初はみんな固い部分があったんですけど、下級生が今日は盛り上げてくれたので、そこは助かったと思ってます。
―緊張をほぐすにはどのようなことを
いつも通りやっていこうと声をかけました。
―相手は昨年王者の早稲田でしたが
去年とはチームがガラッと変わっていたので、強いと言えば強かったんですけど、やってみたらそうでもなかったので、自分達のプレーが出来たかなと思っています。
―4セット目はどのようにたて直しましたか
3セット目の終盤でこっちのミスで負けてしまったので、自分達のミスをしないようにということを伝えました。
―ミスとは具体的には
スパイクのミスだったり、サーブのミスだったり。レシーブのミスは今日は少なかったので、今日は攻撃面でのミスが目立ちました。
―守備は向上したということでしょうか
そうですね。レフトの千住とリベロの久保田と小林がキャッチをしてくれているので、そこはすごく助かってます。
―春休みの練習試合の手応えは
1部のチームと練習試合をして結構勝つことが多かったので、そこはみんな自信になっているのかなと思います。
―1年生が活躍していますが
1年生なので声を出して思いっきりプレーするだけで良いので、思いっきりやってほしいですね。
―センターということでコートとベンチ半々ですが難しさなどはありますか
特にはないですね。普段からあまり指示はせず、自分達でやるようにということなので。僕がコートに居なくても、しっかりやってくれるので信頼してます。
―明日の東海大戦に向けて
今日はレシーブが返っていたので、あとは攻撃面でのミスを無くしていつも通りやれば勝てると思うので、無理をしないようにミスをしないように、ということを心がけてやっていきたいと思います。
木村 築(聖徳学園高=デ工4)
ー今日の試合を振り返って
他のチームに比べリーグ初戦の緊張がいい意味で少なく、チーム全体の雰囲気がとてもリラックスできていました。その最大の要因が「第1セットから一本ずつ落ち着いて我慢していこう」という事を確認できていたからだと思います。その結果第1セットがとれたことが流れに乗るきっかけだったと思います。法大は勝つと流れに乗るチームだと思っているので、今日初戦を早大相手に勝てたことで明日の試合が今からとても楽しみです。
ー早大の印象
キャッチがすごく固いチームで、レフトが確実にボールを返してそこからライトやクイックに回す総合力のあるチームだと分析していました。また、ジャンプサーバーを警戒していたのですが、アウトになる事が多かったのでそこは運が良かったのかなと思います。
ータイムアウト後のプレーを意識していきたいとおっしゃっていましたが
相手がタイムアウトをとって自分たちの流れを切ろうとしている時に得点を確実にとって相手に流れを引き渡さないことが今後の課題です。逆に自分たちがタイムアウトを取った後のプレーは確実に得点につなげていきたいです。
ースパイクの調子は
今日は落ち着いて打てていたとは思うのですが、第3セットの終盤に決めきれないところがありました。しかし以前までは決めにいきたいところで技術不足が原因で決めきれない事があったのですが、今日は自分のワンタッチを取られたり不運なところもあったので、そこを確実に得点につなげていく事が反省点です。
ー出場した1年生の選手のプレーはどうでしたか
榎本は自分があげた2段トスを決めたりしていて、1年生ながらよく打っているなと思いました。小林の方は何も言わなくてもレシーブしてくれるので試合を通して安定したパフォーマンスを見せてくれたと思います。
ー今日の勝因は
今日のようなシーソーゲームの試合の中で結果的に第3セットの途中まで落ち着いて試合に臨めたことです。第3セットの終盤に「決める自信」があったので勝ち込みにいく場面があったのですが、「確実に決めにいく」選択肢もあったのかなとも今考え直すと思いますが。今日のチームは第3セット取られてからが非常に雰囲気がよく、それがいい方向に向いたのだと思います。
ー東海大戦の抱負
東海大は早大と似た攻撃をしてくると思うので、今日と同じような攻撃を仕掛けていきたいと思います。ただ、相手云々ではなく自分たちがどうやっていくのかが春季リーグ戦の課題だとも思っています。個人的には今日やりきれなかった2段トスで相手の守備が崩れた時に確実に決めきる事を明日は意識していきたいです。
田中 尚(宇部商高=法3)
―今日の試合を振り返って
今日は初戦だったので絶対に勝ちたいなと思ってやって、勝てたのでよかったです。
―今日の勝因は
相手がサーブミスとか多くて助けられたんですけど、こっちがムードよくサイドアウト取れたことじゃないかと思います。
―久々の1部リーグでしたが
1部で勝った経験がないので最初は緊張しましたけど、チームが団結して勝てたのでよかったです。
―田中選手自身好調のように見えましたが、今の調子は
全日本インカレが終わって4ヶ月練習できたので、そこで結構セッターとのコンビとかちょっとレベルアップできたのかなという感じですね。
―ブロックの方も今日は結構止められていましたね
そうですね。サイドは止められたんですけどセンターはなかなか止められなくてサイドアウト切られたので、明日はセンターをしっかりマークしたいです。
―相手の早大の印象は
早稲田って身長低くて倒しやすいのかなと思ったんですけど、やっぱり個人のレベルが高くてなかなか勝たせてもらえなかったので、3セット目も本当は勝てたんですけどちょっとしたミスがあって…。背は小さいんですけどコート内でいろいろやってくるので、対応し切れなかったのが残念です。
―一勝して、チームの雰囲気は
明日勝てれば本物かな、と。明日もし東海戦で勝てれば乗っていくんじゃないかと思います。今日は勝ったんですけど盛り上がるリズムじゃなかったので、明日どうなるかで変わってきます。
―明日への意気込み
明日も絶対勝ちます!
榎本 京祐(札幌藻岩高=法1)
―今日の試合を振り返って
最初はリーグの初戦ということと、自分はまだ1年なので緊張したのですが、先輩方が周りからすごい声をかけてくれたので自分も思い切りやることができました。少しミスは出たんですけど、思い切って自分のやれることはやり切りました。
―1年生でのスタメン起用ですが、入部してすぐ声がかかったのですか
4年の池田さんがけがをしていて、それで自分が最初練習に出させてもらってました。
―今日の調子は
自分は、大会ということで調子はすごいよかったです。自分のプレーをすることができて、あとは1年なので声を出して頑張っていこうという感じでした。
―相手の印象は
今日はサーブミスが多かったので自分たちは助けられた感じですね。
―サイドとしてレシーブする場面もありますが、レシーブは得意ですか
一応高校ではやってきたんですが、まだまだ先輩方には届かないです。
―法大バレー部について
先輩方はレギュラーはすごくメンバーがそろっていて、4年生の木村さんや村上さんなどみんな全国に行ったりした経験があって。チーム的にはすごい選手がそろっているなと思います。
―次戦に向けて一言
明日は東海大で高さがあるチームなので、思い切り打って打ち負けないように頑張りたいと思います。
小林 慎平(習志野高=営1)
ー今日の試合を振り返って
試合が始まる前は緊張していたんですけど、大学入っての初戦でも(試合が始まってからは)いつも通りのプレーができたかなという感じです。
ー初試合ながら安定したプレーをしていましたが、何か秘訣などはありますか
とにかく、焦らないというか、なんていうんですかね。まあ、焦らなかったんですけど周りの先輩たちがカバーとか声をかけてくれたので落ち着いてプレーできたのかなと。秘訣というよりは周りの先輩に助けられた部分はありました。
ー練習で力をいれていることはあるか
入学して間もないですけど、しっかり大学のバレーに慣れるためにサーブ、レシーブと強打レシーブの練習をとにかく必死でやりました。だいたい毎日2時間近くやりましたかね。それでなんとか今日はうまくこなせた感じですね。
ー明日の東海大戦へ向けて一言
(相手の身長が)高いと思うので、パワー負けしないようにしっかりとボールに食らいついて最後まで拾って行きたいです。あとは、サーブカットは今日みたいにミスをださないように安定感のあるプレーをしたいと思います。