【テニス】平成27年度全日本学生テニス選手権大会 単複ともにストレート負け、ベスト4で今大会を終える
平成27年度全日本学生テニス選手権大会
2015年8月21日(金)
岐阜メモリアルセンター
全日本学生テニス選手権大会(インカレ)も大詰め、準決勝となった。杉本椋亮(社4)がシングルスの試合に臨み、ゲームを取りきれずに敗戦。大友優馬(スポ4)・杉本ペアがダブルスに臨んだが、完敗を喫した。
試合結果
男子シングルス準決勝
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 杉本椋亮(社4) | 3-6,4-6 | 諱五貴(明大) |
シングルス
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 大友優馬(スポ4)・杉本椋亮 | 1-6,1-6 | 上杉海斗・高田航輝(慶大) |
戦評
迎えた準決勝。まずは杉本が、シングルスで諱五貴(明大)との試合に臨んだ。諱のサービスゲームではじまったファーストセット、杉本のリターンが入らず、いきなりラヴゲームでのスタートになる。このまま流れを奪われてしまうかと思いきや、続く杉本のサービスゲームもラヴゲームでキープし、第3ゲーム。ラリーで積極的に仕掛けていき、諱もそれに素早く反応をするも裏をついて鋭い打球を放つと客席から歓声があがった。勢いそのままに杉本はこのゲームをブレイク。さらに第5ゲームもブレイクのチャンスが巡ってくるが、ここを取り切れず。第6ゲームで今度はブレイクバックされてしまう。両者厳しい表情を浮かべていたが、より良い打球が出ていた諱が徐々にギアを上げて、杉本は押され始める。第8ゲームも途中から巻き返され、前へ前へ攻めてきた諱にまたもやブレイクされるとそのまま3-6でこのセットを落とした。セカンドセットも序盤から危ない場面があるが、気力でキープを続ける。第5ゲームをブレイクされるも、すぐさま6ゲーム目でブレイクバックし、もうワンブレイクしてセットを取りたいところだったが、9ゲーム目で逆にブレイクされてしまう。第10ゲームもリターンのミスが響き、4-6のストレートで敗戦を喫した。
休憩を挟んで、続くダブルスの準決勝。相手は、第2シード上杉・高田ペアだ。立ち上がりから、大友・杉本ペアはサービスもリターンもなかなか入らず、自分たちのテニスが全くできない。対して上杉・高田ペアは、前日の試合ではあまり好調ではなかったと言うが、今日に向けて調整してきた様子で絶好調。大友・杉本ペアがミスせず入れてきた時でも、すぐさま反応しいいところにボールを返してくる。全く歯が立たずに4ゲームを先取されてしまい、続く大友のサービスゲームは競った末に辛くもキープするが、第6ゲーム。こちらがブレイクポイントを握るも、ミスが響き一気に盛り返されてしまう。結局このゲームはキープされ、またもや勢いを失った大友・杉本ペアは次のゲームをブレイクされて1-6の大差でファーストセットを落としてしまった。セカンドセットも切り替えがうまくいかず、ゲームを連取される。自分たちのミス、そしてやりたいことをやらせてもらえる隙を与えない相手のテニスに手も足も出ず、5ゲームを失う。ワンゲームをキープするも、全く反撃のタイミングもなく試合終了。1時間にも満たない、圧倒的な試合となった。
話し合ったこともプレーに表すことができず苦しんだ
今日の試合は、内容としてなかなか悔いがないとは言い難い試合であったが、杉本のベスト4の戦績は好成績である。だが、リーグ戦直前の今大会、見つかった課題も多い。第1.2戦が山場となるであろうリーグ戦にむけて、どこまで調整していけるか。テニス部の夏はまだまだこれからだ。(須藤未来)
監督・選手コメント
植村直己監督
―杉本選手は今大会ベスト4でした、これについてはいかがでしょうか
就活でなかなか練習不足な部分もありましたが、練習に来た時はしっかり練習に集中してやっていたので、今回のベスト4という結果は正直驚いています。技術的にも進歩していたところもあったし、戦術も良かったですね。今日の試合はちょっと、疲れがたまっている部分があったと思いますが、相手のほうが良い当たりをしていて、最初に3-1でリードしていて4-1にできるポイントがあったんだけど、そこをとれずにあそこから相手がギアを上げてきた感じはありました。出だしは杉本もフォアハンドがよく入っていたんだけど、リードしたことによって気持ちが守りに入ってしまったようにも思いましたね。昨日までは中に入って打つというのができていたんだけど、今日はだんだん防戦一方になってしまいました。ただ長いラリーでもしっかり走ってポイントを取っていたので、疲れがたまっている中でもそこはよく頑張ったなと思います。高校時代そんなに個人戦の成績があったわけでもないのに関わらず、インカレのベスト4という結果は誇れる結果だと思うので、大学に入ってから相当進歩したということで、それは非常に大きな成果だと思います。
―ダブルスはいかがでしたか
昨日まで早稲田との対戦が多くて、こちらもかなり接戦が多かったのです。特に3回戦は非常に危ない試合だったんだけど、そこをなんとかファースト2-5から巻き返して、ああいう良いプレーができてるとね。サーブもリターンも動きもよくて、そうするとボレーもきっちり入ってくるので。今日はちょっと全部良くなかったんだけど、ファーストサーブも入らないとリターンも消極的になってしまうし、動きもよくない。逆に相手は全部良くて、最初からしっかり動けていたし、こちらはファイトしていなかったですからね。2度とこういう試合をしてほしくないですし、インカレの準決勝でこういう試合をして本当に残念ですが、結果は事実なので、リーグ戦前にしっかりを疲れをとって調整してほしいなと思います。
―今大会ベスト16に残ることができた選手が少なかったですね
大友も小村(拓也・経4)もファイナルセットで負けているので、やっぱりもっと強気でファイトしていかないといけないですね。負けた試合に関しては、気持ちを前面に出すというのが相手が上回っていたように思います。ミスを恐れず、気持ちでいくのがね。小村も途中まではよくて、ファイナルの0-40を挽回したところは非常に良かったんだけど、タイブレークに入ったらサーブが全く入らなくなってしまって、そういうところで気持ちが引いてしまっているのがあって、そこはちょっと今後に不安を残すような試合でしたね。リーグまでにはなんとか調整していきたいところです。大友にはもうちょっと気持ちの面で積極的なプレーをしてほしいなと思うんですけど、4年生の意地というか、そういうのを後輩に見せていってくれればいいなと思います。あとは、技術面は基本的なところの練習をしっかりしていってもらいたいと思います。
―リーグ戦にむけて
やれることはこの1年間いろいろやってきたので、チームワークができてきているように思うのですが、一週間弱しかないので、休養もはさんで試合の練習をしていって、うまく調整していきたいですね。当日はチャレンジャーの気持ちで、守るのではなく戦う気持ちを出していってほしいです。そういう気持ちを前面に出して負けたらそれは仕方がないので。山場は1.2戦だと思うんですけど、選手もそこを勝たないといけないというのは分かっていると思うので、まずは第1戦ですね。
大友優馬・杉本椋亮ペア
―杉本選手、シングルスの試合を振り返って
杉本:春関で負けている相手だったので、絶対今度は負けないぞと思って試合に臨んだんですけど、空回りしたというか、気持ちだけ行き過ぎてしまって、テニスのほうがついてきてなかったです。勝ちたい、勝ちたいという思いになってしまって、ちょっとそこでギャップというかズレが生じてしまって、ミスが出てしまいました。こんなはずじゃないのに、とか思って不安になってしまって、相手もすごく攻めてくるテニスだったので…。自分のテニスができずに、攻め込まれて負けてしまったかなと思います。
―両選手とも決めたがっている印象を受けましたが
杉本:そうですね、そこでもうちょっと僕が我慢できれば良かったんですけど、打ち合ってしまったところはありました。インドアコートなのもありますし、打ってると気持ちよくなってしまってつい打ち合ってしまったんですけど、そこでもうひと踏ん張り我慢できれば良かったかなと思います。
―ダブルスの試合を振り返って
大友:何もさせてもらえずに、全部先手先手でやられてしまって、勢いで持っていかれてしまったところはありました。
―試合前に攻め方は話し合われましたか
大友:一応考えはあるんですけど、いかんせん下手くそすぎて、ファーストをいれてどうこうって思っていても、ファーストが入らないしリターンも入らないしで作戦通りにならず、それで入ったとしても相手がそれを計算していて、嫌なところを打たれ続けました。
杉本:研究されてたね。完全に弱みをつけこまれてました。
―今大会を振り返って
大友:シングルスは昨年ベスト4で、インカレインドアも2大会連続ベスト4で、春関も準優勝で第2シードで臨んだですけど。気負ってもいけないと思って、気持ちを入れすぎずにいこうと思ったんですけど、何もかもがかみ合わずにって感じでした。ファイナル5-6から最後ブレイクされて終わったんですけど、それまでも先にブレイクしてキープするポイントのチャンスボールでミスしたり、ブレイクポイントが何本もあってチャンスボールがきているのに取りきれなかったりしたので、惜しいポイントと言えばそうなんですけど、なかなかうまくいかないゲームでした。
杉本:正直いまはベスト4といってもまだ実感が湧いてないというか、そういう気持ちなんですけど、今までの高校時代や大学に入ってからの自分を見てみると成長はしてるかなと思います。ベスト4というなんとも中途半端な結果で終わってしまったんですけど、1年生の頃とかに比べるとしっかり努力してきたことが身についてるのかなというのは、今大会を通してすごく学べた部分があります。でも、やっぱりまだ上にはたくさん人がいるので、リーグではそういう人たちに勝たなければいけないので。正直、今大会が始まる前は全然調子が出なかったので、1回戦に勝てるかどうかすら危うい状態だったんですけど、リーグで勝てればいいやという甘い考えで大会に臨んで、今は負けた後なのでそういう気持ちにはなれないですけど、ベスト4という結果はまあまあ、ですかね。
―リーグ戦にむけて
杉本:安田(忍・トレーニングコーチ)さんにも言われたんですけど、僕と優馬が鍵になるということで、ダブルス1固定で僕ら次第というところが本当にあるので。リーグはダブルスが一番大事と言っても過言ではないので、僕らがどれだけ頑張れるかでチームの勢いや勝ち負けにつながると思うので、とにかくまずはチームのためだったり、僕らは最後のリーグでもあるので、これまでお世話になった両親や監督やOBや安田さんに恩返しができるように、結果が残せるように頑張りたいと思います。
大友:今回のインカレで、少し残っていた自信がマイナス100くらいまで落ち込んでしまったので、全く自信がない状態でリーグに臨むことになるんですけど。さらにシングルスもダブルスも1固定で、信じられないくらい強い相手も出てくる中で勝てと言われていますが、全く自信がない状態になったので、開き直っていきたいと思います。もしかしたら最後の試合になってしまうかもしれないので、テニス楽しかったなと思えるように、ある程度力を抜いて意気込みすぎずにいきたいと思います。そういうテニスを楽しむ気持ちを忘れずにいつつ、勝ちにもこだわって頑張ります。
フォトギャラリー
- 上杉・高田ペアに完敗した
- シングルス準決勝に臨んだ杉本
- 積極的に攻め込まれ、ネット際でのラリーも多かった
- なかなか自分のテニスができなかった
- 試合後「不安になってしまっていた」と語っていた杉本
- 「何もさせてもらえなかった」試合だった
- 大友もなかないつものプレーが見られなかった
- リーグ戦では持ち直してこられるか