【バドミントン】関東大学バドミントン秋季リーグ戦 第4戦 長いトンネル抜け出せず…男子は連敗ストップならず、女子も悔しい2連敗
関東大学バドミントン秋季リーグ戦
2017年9月17日(日)
日体大健志台キャンパス米本記念体育館
男子の第4戦の相手は早大。春リーグ、東日本インカレで優勝を飾った強敵だが、野田悠斗(経2)、西智寛(経4)・野村拓海(社2)が白星を挙げ、勝負を第3シングルスに持ち込むも、一歩及ばず敗戦。開幕から未だ勝ち星のない厳しい状況だ。一方の女子は専大との対戦。第2シングルスの前田悠希(営4)が4年生の意地を見せストレート勝利を飾るも、ダブルス陣が振るわずまたしても勝利ならず。今季1部昇格の専大に悔しい敗戦となった。
試合結果
総合試合結果(男子)
法政大学 2 |
– |
早稲田大学 3 |
詳細結果(男子)
試合 | 試合詳細(後者が対戦相手) |
---|---|
第1シングルス | 桐田和樹●0-2古賀穂(13-21、19-21) |
第2シングルス | 野田悠斗〇2-0渡辺俊和(21-11、21-15) |
第1ダブルス | 西川裕次郎・小森園隆平●0-2中里裕貴・小野寺雅之(11-21、12-21) |
第2ダブルス | 西智寛・野村拓海〇2-1浅原大輔・吉村徳仁(21-12、20-22、21-13) |
第3シングルス | 荒木惇●0-2小野寺(20-22、16-21) |
総合試合結果(女子)
法政大学 2 |
– |
専修大学 3 |
詳細結果(女子)
試合 | 試合詳細(後者が対戦相手) |
---|---|
第1シングルス | 勝俣莉里香●1-2重山智佳(21-12、16-21、13-21) |
第2シングルス | 前田悠希〇2-0石井奈都(21-19、21-13) |
第1ダブルス | 宮浦玲奈・勝俣●1-2涌田綾乃・谷澤安衣(21-19、19-21、19-21) |
第2ダブルス | 伊東佑美・清水一希●0-2加藤智香・森瑞希(12-21、13-21) |
第3シングルス | 岡部天〇2-0森咲和佳(21-15、24-22) |
戦評
男子
今季3戦3敗とここまで白星がない男子。何としても1勝を挙げたい第4戦は、昨季王者の早大との対戦となった。
第1シングルスは昨季同様、桐田和樹(経3)と古賀穂のエース対決に。序盤から古賀の鋭いスマッシュが炸裂し、対応することができない。5-11でインターバルを迎えるとそのまま相手の勢いに押され、第1ゲームを奪われる。このままでは終われないと桐田が意地を見せ、第2ゲームは第1ゲームと対照的な桐田ペースの展開に。まず4点を先取すると、着実にリードを広げていく。だが、終盤にミスを連発し勝ち越しを許すと、流れは再び相手に傾きストレート負けを喫した。
宿敵とも呼べる古賀との対決にまたしても敗れた
第2シングルスに出場した野田悠斗(経2)は、巧みな配球で相手を揺さぶり得点を重ねていく。武器である高い打点からのショットも次々と決まり第1ゲームを奪うと、第2ゲームも安定した試合運びで勝利。貴重な白星をしっかりと勝ち取った。
野田の1勝はチームを勢いづける
第1ダブルスには昨日の試合で強敵相手に勝利を収めた西川裕次郎(社4)・小森園隆平(社3)ペアが挑む。しかし昨日とは一転、序盤から苦しい展開に。コートの穴を狙われ体勢を崩されると、ミスが多発。6連続失点を食らってしまう。気を取り直して奪い返したい第2ゲームであったが、第1ゲーム同様終始相手ペースで試合が進む。大きく点差を離されての敗戦となった。
昨日とはうって変わり悔しい敗戦となった
これ以上負けが許されない状況で、第2ダブルスには西智寛(経4)・野村拓海(社2)ペアが出場。息の合ったプレーで相手を圧倒すると第1ゲームを21-12で先取する。しかし続く第2ゲームは勢いに押され、相手を追う展開に。気迫のこもったプレーで同点に追いついたが、最後は足元を狙われ20-22で惜しくもこのゲームを落とす。そして迎えた第3ゲーム。粘り強いラリーで相手のミスを誘えば、さらには野村のスマッシュが冴え渡り得点を重ねていく。21-13で快勝し、勝利への望みをつないだ。
「ファイナルゲームで気持ちを切り替えられた」と西
勝負を決める第3シングルスには、荒木惇(国4)が送り込まれた。4連続失点を許すなど苦しい立ち上がりとなるが、徐々に調子を上げると強烈なプッシュが次々に決まりインターバルを奪うことに成功。しかし、相手も粘りを見せ逆転されてしまう。手に汗握るデュースの末、最後は相手の強打に足が追いつかずこのゲームを落とす。第2ゲームも両者譲らぬ互角の戦いに。1点リードでインターバルを迎えたが、その後は甘く浮いた球を次々とコートに沈められ悔しい敗戦となった。
くり広げられる熱戦にベンチも盛り上がりを見せる
昨季王者の早大相手に善戦するも、今季初白星を挙げることはできなかった法大。しかし、決してチームの士気は落ちてはいない。ついに秋季リーグも残すところあと一日。プレーヤーとベンチが一体となり、何としても勝利で締めくくりたい。(下河辺果歩)
女子
昨日の日体大戦に敗北し、ここまでの成績が1勝2敗となる法大。リーグ戦も残り2戦となり負けられない状況で専大と対峙する。
第1シングルスで登場したのは勝俣莉里香(営3)だ。持ち前の力強いスマッシュで相手を圧倒し、第1ゲームを21-12で奪い取る。しかし、続く第2ゲーム、第3ゲームでは相手の勢いに押し切られ16-21、13-21で落とす結果となった。
またしても接戦に勝ち切ることができなかった
第2シングルスでは前田悠希(営4)を起用。コートを全面に使い繰り出される配球の良さやキレのあるドロップショットから相手のミスを誘い出し、21-19、21-13の安定したプレーで相手を下し、チームのために着実に勝利を積み重ねる。
チームの成績が振るわずとも、安定して勝利を重ねている
第1ダブルスは、エースの宮浦玲奈(国4)・勝俣ペアが出場。第1ゲームは宮浦が強打で相手の体勢を崩し、甘くなったところを勝俣が押し込み得点する息の合ったコンビネーションで相手ペアを圧倒。しかし、第2ゲームは一転し、攻め球が中々決まらず、相手に拾われる状況になり19-21で奪われ、ファイナルゲームへと持ち越された。ファイナルゲームも互いに譲らぬ攻防を繰り広げられたが、あと一歩及ばず19-21で悔しい敗戦となった。
あまりにも悔しい敗戦に肩を落とす
第2ダブルスは伊東佑美(営2)清水一希(人2)が起用された。序盤こそ両者譲らぬ攻防で点数が均衡していたが、中盤の連続失点により主導権を握られる展開となる。その後も流れを引き寄せられないまま12-21、13-21のストレート負けとなった。
悪い流れを断ち切れずにいる
第3シングルスには岡部天(国1)が出場。第1ゲームで、一時はリードを許すものの、終盤になるとラインギリギリの角度のあるスマッシュが冴え渡り21-15で奪取する。第2ゲームはデュースに持ち込まれるものの粘り見せて24-22で見事競り勝った。
岡部の成長は今大会の大きな収穫だろう
ここまでのリーグ戦の成績を振り返って「インカレ前の丁度良い試練である」と宮浦。その言葉通り、チームは苦しい状況ではあるものの、その分多くの収穫もあるはずである。明日のリーグ最終戦に勝利し、インカレに向け弾みをつけたいところだ。(杉本ひかり)
選手インタビュー
西川裕次郎主将
ー今日の試合を振り返って
第1戦、第2戦よりはチームとしても変わってきていると思うのですが、2-3で回ってきたときに、1本が取れないと言う感じですね。流れとか雰囲気は悪くないのですが、1本を取れるか取れないかというのが今のチームに足りないことかなと思います。
ー昨日からダブルスでペアを組んでいる小森園選手との相性は
全然練習をしていないので、相性というより勢いで流れを作っていこうという感じですね。
ー逆に今までペアを組んでいた野村選手との強みは
強みは野村が打って、自分が前衛に入ることなのですが、逆に自分がもっと打っていかないといけないのでそこを練習では意識しています。
ーチームとしては4連敗となってしまいました
どこが勝ってもおかしくない大会なので、そこで4連敗をしているということは何かが足りないのですが、どんどんみんな良くなってはきています。なのでそこをマイナスに捉えるのではなくて、プラスに捉えて、とりあえず勝ちたいのはインカレなのでそこに帳尻を合わせていければと思います。
ー東日本では個人戦ダブルスで優勝しましたが、その経験が今につながることはありますか
東日本は通過点ですし、ユニバーシアードで強い選手が出ていなかったので、たまたまだと思っています。でもそこで勝てたということを自信にして、今後また負けないようにやっていかなければいけないなと思います。
ー明日への意気込みは
明日はとにかく負けられないので、出場する一人一人が絶対1本取って、5-0で勝つという気持ちで後ろに回していけたらいいなと思います。
西智寛・野村拓海ペア
ー今日の試合を振り返って
西:1ゲーム目は割と簡単にとってたんですが、中大戦でも1ゲーム目結構楽に勝ってて、2ゲーム目で負けて3ゲームで負けるってパターンだったので、今日は2ゲーム目を取られて「危ないかな」と思っていました。でもファイナルゲームで気持ちを切り替えてやれたのでそこはよかったなと思います。
野村:内容的なことは一緒なんですが、入れ替え戦がもう目の前にある状態なので、今日はなんとかしてでも勝たなければいけない状態でした。そこで勝てたっていうのはよかったなと思います。
ー野村選手は以前ペアを組んでいた浅原選手との対戦でした
大学に入って初めてでした。負けたくなかったですね(笑)。そんなに力が入ることもなく普通にはできたかなと思っています。
ー昨日の日体大戦については
西:デュースになってからいいところで自分がミスしましたね。仕掛けてるのには仕掛けてるんですけど、最後詰めきれないのがまだ甘いのかなと思います。悪くはないんですけど、いけるかな、と思った時にやっぱりミスしてしまうのが詰めきれないところです。そこでやっぱり勝つか負けるか出るんですよね。そこを詰めるような練習が足りなかったのかなと思います。
野村:春は西川さんと組んでいたんですが、関選でもあたっているので少しはやり慣れている部分はあるんですけど、玉手さんには負けてばかりなので、次あたったらその時はちゃんと勝てるように頑張りたいです。
ー昨日の試合からそれぞれのペアを組みかえている狙いとしてはどういったものがあるのでしょうか
西:自分と小森園が組んでいたんですけど、1試合目2試合目で負けちゃって。競るけどどうしても勝てない、みたいな感じなので、リフレッシュも兼ねているんだと思います。自分たちが勝つイメージをつけるというか、負け癖がつかないようにっていう意図があるのかなと思いますね。(ー普段から練習されているんですか)そんなにはしてないですね。たまーにくらいです。
ー4連敗となりましたが、チームの雰囲気としては
西:雰囲気とかは多分別にそんな悪くないと思うんですけど、紙一重の試合をものにできないんですよね。特に自分なんですけど、勝たなきゃいけないところで勝てない。いつもいいところで負けてるんですよ。自分が勝ってれば勝ってる試合もあるんですよね。
野村:雰囲気は全然悪くないと思いますし、どうなろうと明日はやるしかないので、負けたらその時は気持ちを切り替えて入れ替え戦頑張るしかないし、明日はやるだけやりたいと思ってます。
ー西選手は最後のリーグ戦です
それはまあやっぱり最後くらいは勝って終わりたいですね。全敗で終わるわけにはいかないので、みんなで意地を見せてやっていきたいと思います。
ー改めて明日の試合への意気込みを
野村:今一番下ですし、本当にもうやるしかないです。しっかり明日やれるだけやって、考えちゃダメだとは思うんですけど、ダメだったらダメで入れ替え戦で頑張るしかないと思います。とにかく明日全力を尽くして勝ちたいと思います。
宮浦玲奈主将
ー今日の試合を振り返って
絶対に勝たなきゃいけない場面で私が負けてしまったのでチームのみんなに申し訳ないです。
ー最後のリーグ戦になりますが
最後のリーグ戦ですが、1、2年生のためにはしっかり一部に残って勝たなきゃいけないところで4年生の私の力不足でこのようになってしまって下級生に申し訳ないです。
ー今のチーム状況をどのように見ていますか
前田が凄く我慢している試合が多いので、前田を少しでも楽させるような試合をして、チーム全体がそのような気持ちでいけたら良いかなと思います。
ーここまでのリーグ戦の成績を振り返って
インカレ前に丁度良い試練だと思います。しっかりとそこを受け止めて明日からやっていきたいです。
ーユニバーシアードを経験して
刺激になることが多かったですが、それをまだ活かしきれてないのでそこをしっかり活かせるようにやっていきたいです。
ー海外選手と試合をして得た収穫は
海外選手は力も強くて、振りもコンパクトで日本人と全然違いました。
ー明日の試合に向けて
明日は気持ちを切り替えて頑張っていきます。
フォトギャラリー
- 気迫のプレーでフルゲームの熱戦を制した西(左)・野村ペア
- 敗れたものの本来の力を取り戻しつつある桐田
- 安定した試合運びで勝利を収めた野田
- 敗戦が続いてはいるものの、明るいベンチはチームの士気を高める
- ストレート勝利で4年生の意地を見せた前田
- 大熱戦に惜しくも競り負けた宮浦(右)・勝俣ペア
- 伊東(左)・清水ペアも正念場を迎えている
- 確実な一本へ、期待がかかる(岡部