【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対早大1回戦 王者の貫禄!12安打12得点と打線が爆発!!優勝しても手を抜くことなく4連勝を飾る!!!
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対早大1回戦
2018年5月26日(土)
法大多摩グラウンド
前カードで優勝を決めた法大だが、全チームから勝ち点奪取のためにほぼベストメンバーでの先発。その中でも、中川大輔(社2)や三品勇人(社4)といったリーグ戦では目立った活躍の少なかった選手が躍動し12安打12得点と大勝で4連勝を飾った。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早 大 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 5 | 4 |
法 大 | 2 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 4 | × | 12 | 12 | 3 |
(早大)江藤、福川、古賀、久郷−吉田
(法大)竹内、尾崎−乘松
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (3) | 佐々木勇哉(社3) | 花巻東 | 3 | 1 | 2 | 2 |
2 | (8) | 中川大輔(社2) | 日大三 | 5 | 4 | 5 | 0 |
3 | (7) | 鳴川宗志(社4) | 鳴門 | 3 | 0 | 1 | 0 |
4 | (9) | 石橋優一郎(法4) | 徳島北 | 4 | 1 | 0 | 1 |
5 | (7) | 土倉徳(社3) | 遊学館 | 3 | 1 | 0 | 2 |
6 | (4) | 三品勇人(社4) | 報徳学園 | 5 | 1 | 2 | 0 |
7 | (2) | 乘松幹太(現3) | 新田 | 5 | 1 | 0 | 0 |
8 | (1) | 竹内悠(社3) | 藤代 | 2 | 0 | 0 | 1 |
1 | 尾崎海晴(社2) | 鳴門 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (6) | 海津裕太(経3) | 日本文理 | 4 | 3 | 0 | 0 |
三塁打:佐々木(2回)中川(4回)
二塁打:海津(2回)乘松(7回)中川(8回)
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
竹内 | 6 | 4 | 0 | 1 | 1 |
尾崎 | 3 | 1 | 3 | 1 | 1 |
戦評
前カードの明大戦で2連勝し、今季優勝を決めた法大。最終カードである早大との対戦が行われた。迎えた1回戦。法大は初回から敵失や四球が絡み、2死満塁から6番三品勇人(社4)の適時打で2点を先制。幸先の良いスタートを切った。
2回に5番池上に初球から安打を放たれ出塁を許すと、送りバントの処理でエラーを起こしたことから1点を取られてしまう。その後は3回に先発竹内悠(社4)が今試合初の四球によって出塁を許し、3番永井の犠飛でさらに1点、7回に投手交代でマウンドに上がった尾崎海晴(社2)が無死満塁に追い込まれ、2番森田の犠飛でもう1点取られてしまった。
早大に3点を許した法大だが、攻撃は初回の2点で終わらなかった。2回の攻撃で法大は、海津裕太(経3)の二塁打や佐々木勇哉(社3)の三塁打などで3点を追加する。続く4回でも1番佐々木勇哉(社3)が四球で出塁すると2番中川大輔(社2)が三塁打を放ち、続く3番キャプテン鳴川宗志(社4)の犠飛で3点を追加した。さらに、ダメ押しとばかりに8回に4点を取り12-3で早大に圧勝した。 今試合は法大の打線が好調だったのに加え、投手陣も安定した投球を見せていた。続く明日の2回戦でも勝利を収めることができるのか。注目がかかる。(村井美咲)
野手陣を迎え入れるベンチ陣
Pick Up
ベールを脱いだ法大の秘密兵器!ベンチの温め役はもう終わり 我らが盛り上げ隊長、海津裕太!!
優勝が決まって迎えた最終カードの早大戦。ここに来て初めてスタメンにあの男の名前が並んだ。その名は、海津裕太。法大が誇る我らが盛り上げ隊長だ。
彼の持ち味は、豪快な打撃でなければ、華麗な守備や快足を生かした走塁でもない。誰にも負けないベンチからの声出しだ。勝敗の展開に関わらず常に全力プレーをモットーにリーグ戦期間もベンチから選手に声を掛け続けた。選手が落ち込んでいるのを見つければ笑いを誘い、味方が失策をすれば「俺に代われ」と言わんばかりに内外野に関わらずグローブを手にしてベンチの前で全力でキャッチボールを始める。その姿に準硬ファンの間で、いつしか『法大のコメディアン』と彼を呼び親しまれてきた。
あまりに目立った声掛けに、時には「ふざけている」と周囲から思われたこともある。しかし、海津の声は確実にチームの大きな武器だ。3月に行われた関東選手権の準々決勝、国士舘戦。2-11と法大はコールド負け寸前まで追い込まれていた。その9回最後の攻撃。誰もが諦めムードに入り「終わったな」と一部の選手が敗戦の弁を漏らすなか、海津は違った。「諦めるな、星稜魂を見せるぞ」とベンチの前に飛び出すと素振りを繰り返し、打席に入る選手に激を飛ばした。『星稜魂』というのは、2014年夏の高校野球選手権石川県大会の決勝で9回に星稜高校が8点差を一気にひっくり返して甲子園出場を決めた試合のことを意味している。つまり、「どんな時でも諦めなれば同じように逆転できるぞ」と選手に伝えたかったのだ。結局、この試合は大敗したものの法大は、ここからリーグ戦で攻守に渡って何度も執念の粘りを見せ、リーグ優勝を成し遂げた。特に優勝を決めた明大戦での驚異的な粘りからの逆転勝利は、まさに今年の法大を象徴した場面だ。これも海津の諦めない心がチームに伝染していった証拠に違いない。
その海津が今季の最終カードで、リーグ戦初となる先発出場。同学年の佐々木が「彼は元々打撃は良いので、出たら活躍してくれると思っていました」と話すように、スタメン起用に応える3安打猛打賞の固め打ち。プレーヤーとしての存在感を見せつけた。日本文理高校時代には、1学年上の飯塚悟史(現横浜DeNA)や鎌倉航(現法大硬式野球部)と共に甲子園の土を踏み、春の選抜では途中出場。さらに、そこで安打も放つなど実力は折り紙つきだ。「同学年は、どんどん試合に出ていて悔しい気持ちもある」とスタメン奪取に意欲を見せた海津。全日での活躍も誓った。ベンチの温め役は、もう終わり。今度は、プレーヤーとして『海津裕太劇場、第二章』が幕を開けようとしている。(具志保志人)
猛打賞と大車輪の活躍を見せた海津
選手インタビュー
中川大輔(2番打者として4安打と大暴れ!)
ー今日を振り返って
今日は”初球から積極的にいけた”というのが大きかったと思います。
ー今日は5打数4安打だったが、打席でどのような事を考えているか
打席でしっかりタイミングをとることと、野手の間を抜く打球を打つ事を心掛けています。
ー優勝が決まったが、今の率直な気持ちは
とにかく嬉しいですね。1年生の時はできなかったので、単純に嬉しいです。
ー中川選手は2番や9番を流動的に努めることが多いが、監督からはどのような話をされているか
自分がクリーンナップを打つような打者ではないことは自覚しています。また2番も9番も繋ぎの役割であることは監督からも求められていますし理解しているので、とにかく打線をつなげられるように意識してプレーしています。
ー中川選手は2年生で外野の要であるセンターを任されているが、ライトとレフトの両翼の選手とはどのような話をしているか
打順だったり状況に応じて、自分から指示をするようにしています。
ー今後のセンター定着に向けて
1試合でも多くチームに貢献していきたいです。
海津裕太(初スタメンに猛打賞でアピール成功!!)
ー今日を振り返って
「どこかで必ず使う」とおっしゃっていた監督の起用に応えて、思い切ってバットを振ることができました。
ーリーグ戦初スタメンはどのような気持ちで出場したのか
スタメンは昨日伝えられたのですが、絶対に活躍しようと思って試合に臨みました。
ー優勝が決まったが、今はどのような事を考えながらプレーしているのか
全日に向けて、少しでもアピールしようとポジティブに考えながらプレーしています。
ー普段はベンチでのムードメーカーの役割だが、そのことについてはどう思っているのか
声を出すことがチームの力になるのならもちろん嬉しいです。ですが、同学年たちはどんどん試合に出ているので悔しい気持ちもあります。それも含めて、今日は出場できて嬉しいです。
ー同じ内野には同学年の佐々木選手や土倉選手、堀選手などがいるが、何か思うところは
もちろん同じ内野を守る選手として尊敬するところもありますが、やはり悔しいとも感じます。その気持ちが今日の3安打に繋がったと思っています。
ー今後の試合について
出場したらもちろん活躍したいです。それと同時に、自分に求められているムードメーカーとしての役割もきちんとやっていきたいですね。
フォトギャラリー
- 先制打を放った三品(左)と出迎える佐々木(右)
- 4安打5打点と大活躍した中川
- 塁上でガッツポーズを見せる海津
- 軽快な守備も見せた(海津)
- 先制打を放つなど気を吐いた三品
- 4番として安定感のある石橋
- 6回1失点と好投した竹内
- 尾崎は最後を締めた