【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大2回戦 陸の王者に逆転負けで自力優勝が消滅 昨秋ぶりに勝ち点を落とす
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対慶大2回戦
2018年10月7日(日)
早大東伏見グラウンド
優勝に向けて負けられない一戦となった慶大戦。両者譲らず中盤まで3-3と同点で終盤7回に法大が勝ち越しに成功したがその裏、後を引き継いだエース竹内が慶大打線の前につかまり、この回3失点で逆転され、痛い敗戦を喫した。今試合の翌日に行われた早大が勝ち点を挙げたことで、法大の自力優勝が現時点で消滅。優勝の行方は、早慶戦の結果次第ということになった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 | 8 | 1 |
慶 大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 3 | 0 | × | 6 | 8 | 2 |
(法大)西村、●竹内、八木–乘松
(慶大)神田、◯菅、長澤、村石–高野
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 大石悠月(経2) | 静岡 | 3 | 1 | 0 | 2 |
2 | (6) | 大石智貴(経3) | 静岡 | 4 | 2 | 1 | 0 |
3 | (7) | 鳴川宗志(社4) | 鳴門 | 3 | 0 | 1 | 1 |
4 | (3) | 佐々木勇哉(社3) | 花巻東 | 4 | 1 | 0 | 0 |
5 | (9) | 石橋優一郎(法4) | 徳島北 | 4 | 0 | 0 | 0 |
6 | (5) | 鎌田航平(社2) | 鳴門 | 3 | 0 | 0 | 0 |
5 | 江間大賀(スポ4) | 法政 | – | – | – | – | |
PH | 岩本大河(スポ2) | 浜松西 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
5 | 細木雄斗(社1) | 報徳学園 | – | – | – | – | |
7 | (2) | 乘松幹太(現3) | 新田 | 4 | 1 | 0 | 0 |
8 | (1) | 西村勇輝(社2) | 鳴門 | 2 | 0 | 0 | 0 |
PH | 土倉徳(社3) | 遊学館 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
1 | 竹内悠(社4) | 藤代 | – | – | – | – | |
1 | 八木達也(社1) | 日大三 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (4) | 三品勇人(社4) | 報徳学園 | 4 | 3 | 2 | 0 |
本塁打:三品(2回)
二塁打:大石智(2回)
盗塁:三品(9回)
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
西村 | 5 | 4 | 4 | 2 | 2 |
竹内 | 2 | 4 | 1 | 1 | 3 |
八木 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
リーグ戦途中経過(10/8現在)
早大 | 法大 | 慶大 | 立大 | 明大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早大 | ―― | ●○● | 13,14 | ○●○ | ○○ | ○○ | 10 | 7 | 3 | 0 | 3 | .700 |
法大 | ○●○ | ―― | ●● | 20,21 | ○○ | ○○ | 9 | 6 | 3 | 0 | 3 | .667 |
慶大 | 13,14 | ○○ | ―― | △○●○ | ●● | ○○ | 10 | 6 | 3 | 1 | 3 | .667 |
立大 | ●○● | 20,21 | △●○● | ―― | △○●○ | ○●○ | 14 | 6 | 6 | 2 | 2 | .429 |
明大 | ●● | ●● | ○○ | △●○● | ―― | 13,14 | 10 | 3 | 6 | 0 | 1 | .333 |
東大 | ●● | ●● | ●● | ●○● | 13,14 | ―― | 9 | 1 | 8 | 0 | 0 | .111 |
【注】洋数字は対戦日
戦評
ここまで全カードで勝ち点を奪ってきた法大。1敗で迎えた慶大との2回戦は、攻守ともに粘りを見せるも及ばず。3季連続優勝へ近づく勝ち点『1』をつかむことはできなかった。
先制の好機をつかんだのは法大だった。立ち上がりの2回、1死走者なしから7番乘松幹太(現3)が右中間安打で出塁すると、隙を見て二塁へ。2死二塁で打席には1回戦から好調を見せていた9番三品勇人(社4)。高めに浮いた球を右方向へ放つと、打球は大きく弧を描き、本塁打に。加えて、1番大石悠月(経2)が中前安打で出塁すると、2番大石智貴(経3)が左適時二塁打を放ちこの回3点を先制する。しかし、3回に連続安打などが絡み1失点すると、5回には途中出場の市野澤文太の本塁打などで2点を追加され勝ち越しを許してしまう。
明暗を分けたのは7回だった。先頭の三品が右前安打で出塁。その後1番大石悠の死球、続く大石智の犠打で1死二、三塁と得点の好機を得ると、3番鳴川宗志(社4)の放った打球が敵失を誘い三品が生還。勝ち越しに成功する。しかしその裏、6回から継投した竹内悠(社4)が先頭の1番市野澤に2打席連続の本塁打を放たれ同点に追いつかれると、その後も安打と四球などが続き1死二、三塁のピンチを迎える。この好機に杉浦正敏が代打で送りこまれる。竹内が腕を振って放ったツーシームを捕えられ、一、二塁間を切り裂く適時打となり走者が生還。2点差の厳しい展開になると巻き返しはかなわず、今季初の2連敗を喫した。
「最終戦を2連勝する、そのために空き週を有効に使う」。試合後にチーム全員が共有したことだ。今季優勝へ向けて、再始動を図る法大ナイン。最善を尽くし、最終戦の立大戦へ臨む。
(記事:梅原早紀・写真:具志保志人)
監督・選手インタビュー
本間隆洋監督
―今日の試合を振り返って
完全に力負けの試合でしたね。まずは、初回に得点ができそうな攻略機みたいなものが、あったのですが、やっぱり拙攻のオンパレードで、得点できなかったのは立ち上がりからつまづいたのかなと思います。
―一方で打線は好調になってきました
特に三品であり、上位でいけば大石智貴などに明るい兆しが見えてきたのは、この先につながるのかなと思います。
―最後のミーティングで話したこと
対慶大さんは、落としたのだけども、まだ試合は残ってるので優勝の可能性はどうとか、自分の頭の中で考えて星と表を作って勝手な計算をするなと言いましたね。試合がある以上、目の前の試合をとにかく全力でねやるというのが選手の務めだろうと話しました。4年生は最終カードですよね、そういう意味では全員野球で頑張っていこうと話はしました。
―エースの竹内投手が打ち込まれてしまいました
ミーティングで竹内には厳しい言い方をして、全日本、今日のリーグ戦も天王山になる一戦と節目節目で結果を残せずチームが負けてる中で、竹内にはきちんと考えなさいと、そういう話はしました。やはりそれは、今までエースという形でチームを背負っていくという意味で貢献はしてくれてるんですけど、ここにきてチームを勝たせていかないとなのでね。こっちも見込んで使ってるので、明治戦では立ち上がりに不安定な部分があったり、今日も正直なことを言うと踏ん張って欲しかったなと思いますね。もう今は、1イニングしか持たないのかと、そういう見方も対戦相手からしたらするんじゃないんですかね。怖さも感じないと。だから、敢えて竹内に関しては名前を出してそこは指摘しました。最後のカードを前に奮起してくれればと、そういう思いもあります。
―八木選手も急遽登板したかと思います
元々、あの高校の時から大崩れするタイプじゃないというのはありましたので、あそこは最後の良い投球でした。また彼の場合は打順が回ってきても、投手だけじゃなく野手として機能しますので、そういう意味では、ここ最近はベンチを温める役に回ってたんですけど、良いきかっけに使ってくれたらと思います。
―三塁手の起用について
これは、空き週真剣に考えます。スローイング見て、相手に対してって言う前に、味方でもあれがあると苦しいですよね。正直、鎌田にとっても苦しい試合だったと思うんですよね。「三塁手に捕らせろ」とか野次も飛んでいましたので、何とかこっちも三塁手のポジションをね安定したレギュラーになって欲しいのはあるんですけどね。傷が深くならないように空き週を上手く使って、スローイングに関する部分なので、そこは慎重にいきたいと思います。
―立大戦は、2連勝が絶対条件になると思います
2連勝できると思います。逆に言えば慶応との試合を良く使って、意外と競った試合で我慢して良い試合展開ができたので、残り2戦頑張っていきます。
竹内悠(2回3失点と本来の投球ができず)
ー今日の試合を振り返って
本当に悔しいですし、僕の責任かなと思います。
ー苦しい展開での登板になったが
そうですね、監督からびしっとしっかりエースらしく投げてくれと言われました。貫禄のある投球をしたかったのですが、出来なくて悔しいです。
ー投手交代後立ち上がりは力まず投球をしていた印象を抱いたが
そうですね、あまり力感なく投げようと思っていたのですがそれが逆に向こうに上手く捕らえられてしまったことが良くなかったと思います。
ー7回に勝ち越しを許した際の球種は
あれはツーシームでしたね。その前の打席で4番の大町選手が回ってきて、あの場面は少し際どい選択でしたが勝負しました。結果犠打だったのですが、きちんとその選択も頭をよぎってはいたので対応が出来ました。
ー今季は竹内選手に頼らないように下級生の活躍も見受けられるが
そうですね、今季は尾崎と1年生の石橋、西村を中心に本当に良く投げてくれていると思います。僕が必要じゃないのかと思うくらい、しっかりやってくれているので良い感じでサポートに回れていると思っています。
ー最終戦の登板は
やはり投げたいので、投げられるようにしっかりと調整していきます。
ー試合後のミーティングの内容は
今日負けてしまったことは仕方がないので、次週の空き週をしっかりと有効に使って最終戦を連勝しようという内容でした。
ー最終戦へ向けて一言お願いします
しっかりと連勝して、今季もリーグ優勝したいです。頑張ります!
フォトギャラリー
- 悔しい敗戦となった
- 2回に適時二塁打を放った大石智
- 三品は自身初となるリーグ戦で本塁打を放つ
- 最上級生エース竹内が登板
- 八木は今季初登板を果たす
- 生還後ベンチでハイタッチをする三品
- 悔しさを見せる大石智
- 1年生ながら先発を務めた西村