【アメフト】4年生引退インタビュー最終回! 第4Q ディフェンス編
引退インタビュー
2018年12月2日(日)
法大武蔵小杉グラウンド
最終クウォーターとなる今回は、鉄壁のディフェンスを誇ったディフェンスチームの要の4年生たちの声をお届けする。明大戦での残り32秒からの逆転劇、優勝のかかった早大戦での心境など、アメフト部での四年間を赤裸々に語ってもらう。
※この取材は12/2に行われたものです。人数の都合上、スペシャルチームの選手も合わせての取材とさせてもらいました。
選手インタビュー
三宅俊介K/P(キャ4)×手塚滉貴DL(経4)×利根川公紀 DL(営4)×山下泰輝LB(法4)×横川慎太郎LB(経4)×藤田廉三郎DB(国4)×木村 奎介K/P/(経4)×大畑朝丈LS(社4)
ー早大との最終戦について
利根川:日本一になると思って挑みました。
山下:全員が人生の全てが詰まった試合にしようというのは全員で話し合っていました。負けてはしまいましたが、一番大きな試合だったと思います。
手塚:怪我をしてしまい、試合に出れるか不安の中戦っていた最終戦でした。
利根川:僕は、相手を倒してやろうという気持ちで戦っていました。僕は!
一同:(笑)
利根川:タックルをたくさんやって最終戦まで輝いていようと思いました。僕は!!!
一同:(笑)
利根川:試合が終わった後に良いイメージしかなかったので、負けるとかは考えていませんでした。
取材開始早々に個性を爆発させる利根川は意気込み通り最終戦まで輝いていた
ー今シーズンを振り返って
大畑:最高学年ということもあり、一番日本一になりたいと思いましたし、可能性としても一番大きかったと思います。
木村:最高学年で可能性は1番あると思っていました。大学生活全てをかけてきた集大成でしたので、気合もありました。
藤田:終わってみると全部楽しかったと思いました。毎試合、目の前の試合に集中してできていましたし、それに変に気負うこともなく良かったと思いました。
横川:4年のすぐに怪我をしてしまい、選手を続けられるか危うい状況で辛い一年でした。毎年、歳を重ねるごとに楽しくなっていたので、今年も楽しくなると思っていましたが、自分自身としては輝けなかったですが、同期や後輩が輝いていたので満足です。
山下:辛い時期が多かったです。周りで支えてくれる人の影響が大きかったです。横川とかもチームに貢献しようとしていましたし、自分としてもスタッフに移ったやつのために自分は頑張ろうと思えていました。
利根川:試合をする中で、個人的に思っていたことは相手も同い年や歳下が多いので、同い年には負けないと思っていました。自分のことが大好き人間なので、自分が活躍できることが第一でその後にチームのことを考えていました。恥ずかしいなぁ。
一同:(笑)
手塚:秋のシーズン重ねるにつれて、自分のユニットが自信をつけていて、自分たちが一番強いなという確固たる自信を持ったままシーズンに挑めたと思いました。
三宅:シーズンを通して、自分のプレーの完成度を高められたのが一番良かったと思いました。
ー3位という結果について
三宅:悔しいです。
一同:めちゃめちゃ悔しい。
利根川:自分たちが入学した頃は絶対に一回は甲子園に行けるよって言われてました。なので、勝手に行けるという自信があり、行けなかったのが悔しいです。
ー今季のターニングポイントになった試合は
一同:明治でしょ(笑)改めて弱さを実感させられました。
横川:明大は強かったですが、負けるとは思っていませんでした。予想外でした。
利根川:負ける気はなく負けてしまったので、自分たちはこんなに弱いんだなぁと思いました。
横川:明大戦でプレーヤーとして引退しようと思っていましたが、負けた時にこのままでは終われないなぁという気持ちが凄くしました。
ターニングポイントはやはり明大戦。残り32秒、1点差を守り切れず歴史的敗戦を喫した。
ー引退してからの現在は
三宅:旅行の計画です。
利根川・山下:えー、サウナスーツを着て、3回目で股が破けました。
ー旅行の計画は
利根川:ディフェンスでセブ島に行きます。
一同:4泊してきます。
利根川:オフェンスとディフェンスで別々に行きます。一緒には行かないです(笑)
ー4年間のアメフト人生は
三宅:めっちゃ短かったです。大学から始めたというのもありますが、最初の1年はルールを覚えるだけで終わり、怪我もあったりでした。なので、凄く短く感じました。
手塚:我慢の連続でした。粘り強く腐らないように頑張った4年間でした。
利根川:選手の中で一番おいしいポジションにいたと思います。1年生の頃から、試合に出させてもらっていて、幹部も入っていなかったので好きなように練習していました。それに、ミーティングが終わったらすぐに帰って、またフットボールをしていました。チームの現状についての話し合いなどにも参加したことがなくて、本当においしいポジションにいたと思います。そんな4年間でした。
山下:長かったです。高校は別の競技をやっていて、未経験でした。その中で、トレーニングを重視していないやつが多かったので、自分は重視していたのでトレーニングを大事にしようという流れを作り出した4年間だったと思います。
横川:おいしくないポジションでした。買い出しとかで死にそうになっていました(笑)。おいしくないポジションから始まって、2年生で怪我をして試合に出れなくて、3年生は少し試合に出ましたが、4年でまた怪我してという通しておいしくなかったです(笑)。
藤田:僕も恵まれていた方だと思います。怪我もなかったですし、チャンスをもらったりなど頑張った分評価をしてもらえていたかなと思います。
木村:辛いことが3の楽しいことが1だった4年間でした。1年はアメフト始めたばっかりで全然分からないことが多くて、色んな人に「お前はいつ辞めるんだ」や「試合出れない」みたいなことを言われていた1年でした。2年では試合に出れて楽しい1年間を過ごしたなって感じでした。3年、4年でチームが変わった時に干されたような状況で面白くなかったですし、きつくて辞めたいなと思っていることも多かったですが、沢山の仲間やOBが助けてくれたこともあり、やり切れたと思いましたし自信になっています。
大畑:高校から始めていますが、大学では怪我もしていてやる予定もなかったですが、たまたま誘われて強豪である法政に入って何で貢献できるかを考えていました。足の間から球を投げることをやり続けたら、試合に出れたので、4年間どんなことでもやり続ければ努力は実ると実感しました。
ロングスナッパーして出場を果たした大畑
ー大学から始められた方も多いようですが
利根川:大学から始めました。
山下:ちょっと、嘘つかないで!
木村:法政二校サッカー部です。僕と三宅は。
利根川:山下は二校バドミントン部です(笑)
山下:ラグビーです!
利根川:間違えた!
山下:間違えるなよ!
利根川:僕は昭和第一学園高等学校です。アピールしておきます!僕は同期がいなかったので一人でやってました。最初は部員が3人でした。
サッカーの経験を生かし安定したFGを決めていた三宅㊨
ー高校からアメフトされていた時はお互いのことを知っていましたか
一同:全然知らない
木村:二校が一緒だったので、三宅は知ってました。
ー部内で変化が多かった4年間だと思いますが
利根川:トマホークスからオレンジになって良いところも悪いところもありました。
山下:良くはなってると思います。チーム的には良くはなってる。でも、自分たち個人として負うものが多すぎました。そのため、勿論不満も出ますし、変えられない中でたくさん意見が出て飲み込むのにも時間がかかりました。
横川:昔の方が良かったと思うことも多々あります。昔のことを駄目なものとして、切り捨てるのではなく、良かったことは残していってほしいです。
利根川:今は少しフラット過ぎるところがあると思います。挨拶しなかったり、社会人になるにあたっての当たり前ができていないと思います…。変えられなかった自分たちも悪いですが、そこを今後変えていければ更に良いと思います。
ー1番変わったと思うところは
横川:買い出しがない(笑)!
一同:(笑)。それはお前だけ!
山下:抑圧された環境はないです。
手塚:緊張感は良い意味でも悪い意味でも一切ない。
利根川:トマホークスの時は、練習が始まる前に毎回緊張していました。でも、オレンジからは変な緊張感はなくなりました。先輩の怖さとか…。
手塚:良い意味で言えば、のびのびできてますが、緊張感がないので一つの練習に対する重要性や密度は減ってる感じがします。
利根川:自由になった分、練習をしっかりやったやつは伸びて、やってないやつは伸びてないですね。
買い出しから解放された横川㊧
ー4年間で印象に残ってる試合は
三宅:一つに絞れなくて、2試合挙げるとしたら、2年で日大に初めて勝ったときと先日の早大に勝てなかったときが1番印象に残ってます。
手塚:大学2年のときの成蹊大学戦です。4サックしてファンブルリカバーしました。先輩に結果を出してくれたら、上に打診できるから結果を出してくれと言われてる中で、結果を出してこれで打診できると言われた試合でした。なので、1番印象深いです。
利根川:1番は大学2年のときの日大戦です。理由としては、過去3年日大に勝てていない状況でスターターとして出場させてもらった試合でした。自分も日大に憧れていて元々日大に行きたかったという思いも重なりました。実際戦ってみて、逆転勝ちできて試合中もワクワクしていて、負けてる際中もそんな感じがしない1番楽しい試合でした。
山下:今年の日体大戦です。明大に負けて、自分たちが何をやってきたのか分からなくなって、こんなに辛い思いをしてやってきたのに入替戦にでもなるのかなと思いました。日体大戦は明大に負けてからの自分たちにとって良い起点となった試合だと感じてます。
横川:昨年の日大と京大戦です。日大にボコボコにやられたことが勝てはしましたけど悔しかったです。相手もメンツを落としていましたし…。それで迎えた京大戦で自分の中でベストパフォーマンスができて結果を残せて、自分自身でやったことが成果として出たことが嬉しくて印象に残っています。
藤田:3年のときの慶大戦です。普段は観客の声とか聞こえないんですが、3Qとか4Qの負けてるときにベンチに座ってたら負けてても大きな声で応援してくれているのが聞こえました。それに気づいて、その後に逆転して勝てたことが嬉しかったです。
木村:一つ目は2年の秋の日大戦です。アメフト始めた当初から日大凄いなと思ってて、その試合に出てるとも思ってませんでした。観客の声を受けたときにこれが本当の舞台なんだと感じました。もう一つは昨年の東京ボウルの京大戦です。1番楽しくしてた試合だったので印象に残っています。
大畑:僕はこの間の早大戦です。大阪出身で父がずっと試合に来れなかったのですが、最後の試合かもしれないと思って来てくれました。パントのスペシャルを4年間やってなかったですが、切羽詰まった状況で関東のトップクラスの相手に最低限の仕事ができて、スペシャルが成功できたことが嬉しかったです。
ー4年間の思い出は
山下:両親やスタッフ、監督など全員に感謝しかないです。こんなに素晴らしい仲間と出会えたことは自分の中で良い思い出になりました。
利根川:1番の思い出はU23の日本代表に選ばれたことです。そこで世界のアメフトを知りました。中国や韓国は日本よりレベルは低かったですが、アメリカやメキシコは自分よりも体が大きくて震えました。その舞台で戦えたことが思い出です。
三宅:部活を悔いなく全力で4年間やり続けれたことが達成感があります。普段の学校でも仲良い友達と楽しく勉強できたことも思い出に残ってます。
手塚:精神的に強くなった思い出です。でも、これっていった思い出は特にそんなにないです(笑)。
横川:オフの日です。試験期間にオフが長かったので、車中泊で大阪行ったりしました。その日にいきなりあみだくじで決めてました(笑)。1、2年のときは試合に出てなかったので、試合終わったらどこ行くかの予定を立ててました。
木村:特にないです。辛い思い出しかなくて楽しい思い出はあんまりないです。
大畑:元々自主マス講座に入りたくて、法政を本気で受験してきました。ちょっとしたきっかけでアメフト部に入って、初めの頃はやっぱり自主マスに入ってれば良かったなと思ってましたが、今では全部が思い出ですしこっちに入って良かったなって思ってます!
藤田:友達ができたことです。
一同:小学生かよ!
藤田:部室とかで一緒に遊んだり全部が思い出です。
小学生と一同に突っ込まれた藤田(中央)
ー同期の皆さんとの思い出は
手塚:大学2年の夏に海に行きました。
利根川:それがオフェンスとディフェンスが全員集まった最初で最後の遊びです。
山下:それっていった思い出はあんまりないです。でも、毎日部室に来て当たり前のように話して馬鹿みたいなことをできたことが凄く楽しかったですし、これがないって思うと寂しい気持ちになります。
利根川:1日1日が思い出です。
三宅:みんなで真剣に話し合ったり、その後で4年生で練習を盛り上げていったことが1番の思い出です。
ー感謝してる人は
横川:DBのコーチの小倉さんです。1年生のときから目をかけて下さって、細かくいろんな面で教えて頂いて感謝の気持ちが絶えません。
山下:アメフト以外の部分でもフォローしてくれました。同期の間で色々あった時も間に入ってくれた方です。
利根川:みんな絶対に両親には感謝してると思います。毎試合来てくれてました。
手塚:徳山さん(=翔輝 H30卒)に特にお世話になりました。
利根川:じゃあ、ゴリポン!じゃあ、ゴリポン!僕は本当に両親に感謝しています。あんまり、怪我をしない体質なのも日々のご飯を考えて怪我しない体にしてくれたり、ママの手料理には感謝です。やべぇ、ママって言っちゃった(笑)。
ー何が一番好きですか?
利根川:ママのご飯全部美味しい!
一同:(笑)
山下:選手からSAにいったやつが1人いるんですが、同じポジションですごく悔しそうで、なんでそいつじゃなくて自分が残っちゃったんだろうとか考える時もありました。でも、そいつのために心から本気で頑張ろうって思えたことが印象に残ってます。利根川とか吉田とかも支えてくれてました。
手塚:俺のこと忘れてるし!
山下:手塚はずっとライバルだったので仲良くなれなかったですね(笑)。
一同:(笑)。
山下:ライバルとはスポーツ的に仲良くなれないです。気持ち的に溝を作っちゃうんで(笑)。
利根川:手塚は強かったですが、自分と吉田は弱いので山下の眼中に入ってこなかったんだと思います(笑)。
山下:でも、本当にみんなに感謝してます。
ライバルの為、仲良くなれなかった山下㊧と手塚㊨とママのご飯が好きな利根川(中央)
ー期待の後輩は
横川:自分の可愛がってる横川ファミリーがいます。ファミリーが斎藤清志郎(キャ2)と本田瑛寛(文1)の2人います。2人とも可愛がっていたので、その分来年結果として返してもらいたいです。
手塚:2年生の藤田健佑(文2)に頑張って欲しいと思います。
山下:森田は、自分が試合に出てないときでも、「山下さんのことを尊敬してます」と言ってくれたので個人的には凄く頑張ってほしいです。
藤田:DBは全員が試合出る可能性があって、引っ張れる奴らなのでユニットとして期待しています。
利根川:山岸達矢(社2)です。今シーズンもずっと一緒に戦ってきて、向こうも僕がいないと不安があるくらい信頼関係が築けたのでDLユニットを引っ張っていってもらいたいです。あとは、1年生の藤田竜一(文1)、千頭和祐貴(経1)、増田源太郎(法1)は、僕たちがいたからか自分を出せていなかったので、今後はどんどん暴れてほしいです。
木村:3年生の小泉宏樹(法3)に期待したいです。三宅と自分がいて中々試合出る機会はなかったですが、自分を信じて頑張ってきた子なので、キッカーが来年不安だと言われてる中で結果を残せる選手だと思ってます。それに、上がいなくなったときの責任感を持てる選手は、自分自身経験してきて物凄く伸びると思うので、来年は良い結果を出してくれると思います。
大畑:自分のポジションのスナッパーの1年生です。スナッパーは、怒られることはあっても褒められることはない中で、練習中に向こうから歩み寄ってきてくれたことが印象に残ってます。勤勉に頑張ってるので来年以降も頑張ってほしいと思います。
三宅:新入生のスポーツ推薦のQBです。噂で上手だと聞いているので、1年生から試合に出ればチームも強くなると思うので期待しています。
4年生とともに試合経験を多く経た山岸が来年以降DLを引っ張っていけるかが鍵を握る
ー皆さんにとってアメフトとは
利根川:僕は、人生の一部だと思ってます。アメフトをやってきたから勉強もしたし、いろんなことを頑張れたと思ってます。なので、社会人でも続けたいと思いました。
山下:生活の一部です。どんなに辛くても辞めるという選択肢を取らなかったのは、自分の大学生活においてなくてはならないものだからかなって思います。
大畑:股の下から球を投げることしかしてなかったですが、飽きることなく高1からやってきて趣味みたいな感じでした。
ー後輩の皆さんに向けて
山下:謙虚に挨拶をしっかりして、トレーニングを頑張って、社会人になってほしいです。
利根川:自分たちが勝てなかった分、勝ってほしいです。
三宅:甲子園ボウルに行ってほしいです。
ーファンの皆さんに向けて
三宅:1番の恩返しは、優勝することなのにできなかったことは申し訳ないですが、ホームカミングデーなど応援が盛り上がっていて自分もテンションが上がって楽しかったです。ありがとうございました。
山下:もっと楽しいアメフトを見せられるチームになりたかったです。なので、来年以降はもっと楽しいアメフトを見せてくれると思うので応援宜しくお願いします。
利根川:自分が本気でやってる姿を見て、感動してくれることは凄く嬉しいことなので、社会人になっても自分の姿を見て感動してほしいです。
フォトギャラリー
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- 利根川劇場その②:自らインタビュアーになる利根川
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