2021年10月23日（土）
不定期連載の記者コラムとなる『暁の勇者』。紙面やウェブサイトに書ききれなかった出来事などを担当記者がお届けします。今回は23日に今季初打点を挙げた海﨑雄太選手(文3＝埼玉栄)についての記事を掲載します。
『法大の切り込み隊長へ、海﨑雄太は前進する』
10月23日の東大1回戦。法大の守備職人についに快音が。5回裏、海﨑雄太（文3＝埼玉栄）の放った打球は左中間へ。念願の今季初打点となった。
昨季は自身初の全試合出場を果たし、守備の要としてチームに貢献してきた。今季も当然レギュラーとしてチームを引っ張ると思われたが、ここまで好機に結果が出ず、打点無し。早大1回戦では出場なし、立大戦では2戦とも代打を出されるなど悔しい思いをしていた。しかし、海﨑はここで終わらなかった。「身を引き締める」べく、背番号『6』となった今季。その言葉通り、慶大戦以降、守備の際には誰よりも声を出し、上級生としてチームをけん引した。また、打撃不振を改善するため、より一層気持ちを強く持ち練習に取り組んだ。
東大1回戦の5回裏、ついに努力の結晶が実となった。2死一、二塁の場面で海﨑に打席が回ってきた。以前は好機で回ってくると代打を出されていた海﨑。しかし、今試合は代打の宣告はなかった。「みんながつないで回してくれた場面なので、初球から振りに行こうと思って入った」と語るように、積極的に打ちに行く姿勢を見せる。6球目、振り切った打球は中堅手の頭上を越える。試合を決定づける2点適時二塁打となり、念願の今季初打点となった。
また、守備の際にも持ち前の堅実さを発揮した。4回には大音周平の鋭い打球を華麗に捕球し遊直とする。その後、6回にも大音の緩い打球を自慢の強肩でアウトに。攻守ともに海﨑らしさが戻った試合となった。
自身の調子について、「良くなっている」という海﨑。今季残すは『血の法明戦』のみ。2連勝を飾るべく、『自信と誇り』を胸に前進する。
（東夏紀）
