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【硬式野球】東京六大学野球2023秋季リーグ戦 東大1回戦 先制を許すも今季3度目の10安打6得点で快勝!秋季リーグ後半戦は白星発進!

東京六大学野球2023秋季リーグ戦 東大1回戦
2023年10月7日(土)
神宮球場

惜しくも勝ち点を落とした慶大戦から1週間、月も変わって神無月。仕切り直しの3カード目となる東大戦が幕を開けた。その初回、先発はエース・篠木健太郎(営3=木更津総合)だったが、押し出しを含む3四球で1点を失う。しかし、この日4番に入った浦和博(キャ4=鳴門)が中前へ適時打を放って同点に。その後は2番手・吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)が東大打線を封じ込めると、3回に浦の犠飛で勝ち越し。その後は7回の武川廉(人3=滋賀学園)の2点適時打、8回の浜岡陸(法2=花咲徳栄)の犠飛、𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)の適時打で6-1とした法大が快勝した。


同点打と勝ち越し打で勝利に貢献した浦

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
東 大 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 7 2
法 大 1 0 1 0 0 2 2 0 × 6 10 2

(東大)●平田、三田村、鈴木健—和田
(法大)篠木、○吉鶴、塙、武冨、古川―𠮷安
[本塁打]
東:
法:

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (5) 武川 5 2 2 .233 .303 三振 中安 遊ゴ 左安➁ 三ゴ
2 (8) 中津 3 1 0 .333 .414 四球 四球 中安 三振 ニゴ
3 (6) 今泉 4 1 0 .292 .452 遊ゴ 右飛 四球 左飛 左安
4 (3) 3 2 2 .423 .464 中安① 中犠① ニゴ 左安
R4 高原 1 0 0 .077 .143 右飛
5 (4)3 松下 5 0 0 .300 .300 三振 二飛 中飛 二失 投ゴ
6 (7) 西村 4 1 0 .304 .333 三ゴ 右安 二ゴ 三振
7 (9) 浜岡 2 2 1 .333 .375 四球 遊安 右2 中犠①
9 鈴木照 .000 .000
8 (2) 𠮷安 3 1 1 .240 .345 左飛 遊ゴ 四球 中2
9 (1) 篠木 .000 .000
1 吉鶴 2 0 0 .000 .000 遊ゴ ニゴ
H 山下 0 0 0 1.00 四球
1 0 0 0 1.00 四球
1 武冨 .000 .000
1 古川
32 10 6 .250 .328

 

投手成績

球数 打者 防御率
篠木 1 28 7 1 0 3 1 2.82
吉鶴 5 76 18 3 5 0 0 0.00
2 22 8 3 1 0 0 3.60
武冨 0 2/3 16 3 0 2 1 0 4.26
古川 0 1/3 2 1 0 0 0 0 0.00
9 144 37 7 8 4 1 2.63

 

ベンチ入りメンバー

10 今泉颯太(法4=中京大中京) 32 中西祐樹(法1=木更津総合) 35 浜岡陸(法2=花咲徳栄)
11 山城航太郎(キャ3=福岡大大濠) 5 真鍋駿(文4=広島商) 2 鈴木大照(文3=明徳義塾)
13 塙雄裕(法4=常総学院) 6 高原侑希(法4=福井工大福井) 9 浦和博(キャ4=鳴門)
17 武冨陸(営4=日大藤沢) 23 品川侑生(文2=三重) 33 西村友哉(法3=中京大中京)
18 篠木健太郎(営3=木更津総合) 24 武川廉(人3=滋賀学園) 34 姫木陸斗(人3=日大藤沢)
21 吉鶴翔瑛(営3=木更津総合) 25 山下陽輔(営2=智辯学園) 36 中津大和(営3=小松大谷)
47 古川翼(キャ1=仙台育英) 28 石黒和弥(法2=高岡商) 39 大沢翔一郎(法3=上尾)
22 田所宗大(キャ3=いなべ総合) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)
27 吉安遼哉(法3=大阪桐蔭) 31 増田凜之介(社2=春日部共栄)

戦評

ここまで2カードを終えて勝ち点1、早大と並んで3位につける法大。1つ勝ち点を落とすもまだ優勝の可能性は残っている。優勝のためには何とか勝ち点を増やさなければならない。リーグ戦後半の大事な3週間が幕を開けた。

その最初の相手は東大。先発のマウンドに上がった篠木健太郎(営3=木更津総合)は苦しいマウンドとなった。1本の安打を許しながら2死までこぎつけるも、そこから4番の大井温登から6番の山口真之介まで全てストレートの四球を与える。6番の山口真の四球が押し出しとなって最初の1点は東大に入った。

しかしその直後、2番・中津大和(営3=小松大谷)が四球を選ぶと、盗塁と内野ゴロで三塁へ。この日4番に入った浦和博(キャ4=鳴門)は「早い段階で追いつかないといけないと思っていたので、絶対打とうと思ってました」と追い込まれるもそこから粘ると、外角の変化球をはじき返して二遊間を破った。法大がすぐさま1-1の同点に追いつく。

4番に入った浦が適時打を放った

2回、篠木に代わって吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)がマウンドに。2回と3回ともに得点圏へ走者を進められるも、勝ち越しは許さず。無失点で切り抜けると、3回裏の先頭で打席に入った武川廉(人3=滋賀学園)が安打、中津が四球を選んで得点圏へ走者を進める。この場面でまたしても打順は浦に回った。「最低限の仕事ができて満足しています」と浦。今度は犠飛となる外野への大飛球を放って1点を勝ち越し。

浦(左)はこの日2安打2打点の活躍だった

援護をもらった吉鶴はその後も安定した投球を見せる。4回から5回にかけて3者連続三振を奪った。追加点こそ入らないが、吉鶴が1点のリードを保つ。

2番手で力投した吉鶴

すると6回、東大先発・平田康二郎の投球数が100球を超える頃になり疲れが出始めたのか、7番・浜岡陸(法2=花咲徳栄)が二塁打を放って好機を演出。続く𠮷安遼哉(法3=大阪桐蔭)と吉鶴の代打・山下陽輔(営2=智辯学園)が四球を選んで1死満塁。打った武川本人は「少し詰まったんですけど、良いところに落ちてくれました」としながらも、貴重な2点をもたらす。

ここまで苦しんでいた武川にも2安打が飛び出した。この2本を飛躍のきっかけにする。

さらに7回、安打と失策で続けざまに得点圏へ走者を進めると、浜岡の犠飛、さらに𠮷安が右中間を真っ二つ。終盤に入ってさらに2点を追加し6-1。さらに東大を突き放す。
追加点を挙げた後の8回を7回からマウンドに上がった塙雄裕(法4=常総学院)が抑えると、9回のマウンドには武冨陸(営4=日大藤沢)が。先頭に死球を与えるなど、少しボールが高めに浮く場面も見られたが、打者2人から2奪三振などスライダーのキレはあった。
2死からは古川翼(キャ1=仙台育英)が初登板。「思い切って投げようと思ってました」と古川。さらには「アウト1つフォアボールを出しても打たれてもいいから思い切って投げて来い」という加藤重雄監督からの言葉を胸に、打率3割越えの酒井捷と真っ向勝負。2球目を打ち上げさせ、最後は遊撃手の今泉颯太(法4=中京大中京)が強風の吹く難しい環境ながらも飛球をしっかりつかんで試合終了。

ついに神宮デビューを果たした古川

ここまで4番を打っていた内海貴斗(人4=横浜)を欠き、さらにはエース・篠木が1回で降板するなどアクシデントもあったが、全員でその穴をカバーした。救援陣は無失点リレー、打線も今季3度目の2桁安打を記録。後半戦の開幕戦で法大が快勝した。

(記事:皆川真輝、写真:高橋芽唯)

クローズアップ:浜岡陸『今季初スタメンの起用に応える2安打1打点』

今季はここまで代打での起用があったものの、相手の好捕に阻まれるなど結果に結びつかず悔しい思いをしてきた浜岡陸(法2=花咲徳栄)。

3カード目の東大戦で初めてスタメンの座を獲得し、アピールのチャンスが回ってきた。スタメン争いに頭角見せれるか期待された浜岡は「どこかでスタメンはあるんじゃないかと予想はしていたので、準備はできていました。期待に応えたいのと楽しもうという気持ちです」と気合い十分に臨んだ。

注目の1打席目は四球を選び、2打席目。フルカウントから打ち上げるも、強い風が吹くこの日の神宮。打球が風に流されると、相手遊撃手が落下点に入り切ることができず安打に。「自分らしい泥臭いヒットが打てた」と笑顔を見せた。6回裏の第3打席も初球から積極的に振りにいき、一塁線を破る二塁打を放って法大打線を勢いづけた。今度は7回1死二、三塁の場面で打席が回ってくる。4球目で打球をセンター方向に高く上げて5点目となる犠飛を放った。チャンスの場面で見事役割を果たすプレーで猛アピール。打った浜岡は「少し浅いかなとおもったのですが高原(侑希、法4=福井工大福井)さんが走ってくれて感謝しています。高原さん大好きです」とヘッドスライディングで本塁へ突入する激走を見せた三塁走者の高原へ最大級の賛辞を送った。

浜岡のミート力のある打撃もあって、チームは勝利した。「これからもチームを引っ張り勝たせる気持ちでプレーしたい」と話し、豪快に振り切るスイングで勝利へ導く。

(髙橋芽唯)

選手インタビュー

今泉颯太 主将

―今日の試合を振り返って
序盤はなかなかうまくいきませんでしたが終盤にかけて自分たちの野球ができたかなと思います。

―空き週があっての試合でした。入る前に意識されたことは
監督さんは「6連勝して優勝」という言葉を常に言われていますが、一戦必勝という事で「目の前の試合を全力で勝ちにいこう」と声かけしました。

―空き週ではどういった練習を
基本練習をもう一度こだわってやったことと私生活・練習での姿勢に対する部分を見直しました。

―個人では今日も安打がありました
一本打てて良かったです。

―今の状態は
調子は良いので結果に繋がるように準備していきたいと思います。

―ここから3週連続で試合が組まれております。どういった3週間にしていきたい
体力・気力で相手を勝り、今までやってきた全てを出し切ります!

―明日の2回戦への意気込み
絶対勝って勝ち点取ります。

浦和博 選手

―今日の試合を振り返って
序盤は苦しみましたが投手が粘ってくれて助かりました。
打線も後半は良かったと思います。

―4番での出場でした。何か意識されたことは
何も意識はしていません。

―1回の第1打席、1点ビハインドの場面でしたがどういった意識で打席に向かわれましたか
早い段階で追いつかないといけないと思っていたので、絶対打とうと思ってました。

―その打席で適時打
とても良かったです。

―第2打席では勝ち越しの犠飛がありました
最低限の仕事ができて満足しています。

―今日は2安打でした
良い状態なので、調子を落とさないようにこれからも気を引き締めていきます。

―次戦以降への意気込み
勝ち点とります。

武川廉 選手

―今日の調子は
良くはなかったですが、修正していけたと思います。

―3回先頭で安打を放たれました
不甲斐ない打撃が続いていたので、2ストライク追い込まれてましたが、なんとか粘ろうと思いました。

―6回には2点適時打を放ちました
少し詰まったんですけど、良いところに落ちてくれました。

―打った球種は
ストレートです

―内海貴斗選手がいない中でしたが、チームで話されていたことはありますか
いなくてもやることは変わらないですし、そのためにみんな準備しているのでいつもと変わらずできたと思います。

―明日の意気込み
みんなで最善の準備をして勝ちに行きます。

吉鶴翔瑛 選手

―2回表からの登板でした
事前に監督から言われていたので準備はできていました。

―走者が出ても落ち着いた投球をされていました
ランナーが出ても点を取られない自信を持つようにしました。

―今日の投球を振り返って
調子は良くなかったんですけど、0で抑えられたので良かったです。欲を言えば三振をもっと取りたかったなと思います。

―ここまで安定した投球を見せております。その要因は
打たれるわけないという自信を持つことだと思います。

―次戦に向けて意気込み
明日も勝って次に繋げていきます。

浜岡陸 選手

―リーグ戦初スタメンとなりました
どこかでスタメンはあるんじゃないかと予想はしていたので、準備はできていました。期待に応えたいのと楽しもうという気持ちです。

―打席に立つ前に何か意識されたことは
来たボールを素直に打ち返す事だけです。無心です。

―見事スタメン起用に応え、2つの安打がありました
1打席目はラッキーなヒットで、自分らしい泥臭い初ヒットかなと思います。2打席目はしっかり初球から振っていけて自分の2塁打から得点にも繋がり良かったです。

―7回には見事犠飛で追加点が入りました
少し浅いかなとおもったのですが高原(侑希、法4=福井工大福井)さんが走ってくれて感謝しています。高原さん大好きです。

―次戦の意気込み、目標
チームが優勝に向かって進んでいるので、自分がこのチームを引っ張り勝たせるという気持ちで次も頑張りたいと思います。絶対勝ち点取ります。

古川翼 選手

―ベンチ入りが決まった時の心境
できることを精一杯やってチームに貢献しようと思いました。

―マウンドに行く時に考えられたことは
急だったので、それによる緊張とツーアウトだったので思い切って投げようと思ってました。

―登板時に監督とはどういった話を
アウト1つフォアボールを出しても打たれてもいいから思い切って投げて来いと言って頂きました。

―登板を終えて
思い切って投げることができたので良かったと思います。

―今後への意気込み
変わらず最善の準備をして、勝ちに貢献できるように頑張ります。

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