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【アメフト】「自分をいくら犠牲にしてでもチームのためになるかだけを考える」U-20日本代表インタビュー② 〜トレーナー&マネージャー編〜

U-20 日本代表取材
2024年7月27日(土) 法政大学川崎総合グラウンド

6月にカナダで開催されたアメリカンフットボールのU20世界選手権(国際アメリカンフットボール連盟=IFAF主催)の決勝(現地6月30日)で、日本代表がカナダ代表1に9-20で敗れ準優勝となった。しかし、国際大会で初めてアメリカ相手から勝利を得るという歴史的快挙を成し遂げたU-20日本代表選手たち。今回はそんな代表メンバーとして活躍した3名の選手、2名のスタッフにインタビューを行った。今回はその第二弾、トレーナー&マネージャー編である。

トレーナー&マネージャーインタビュー

チーフTR 末田真佑(すえだまゆ)

【プロフィール】
学部/スポーツ健康学部
出身高校/星美学園
高校

ーー大会を振り返って
代表という経験自体が初めてで、2週間という短い期間でチームが作り上げられていく様子を間近で見てきました。2週間で3試合というなかなかハードなスケジュールの中で、選手たちをどのように支えていくのか様々考えながら貴重な時間を過ごすことができました。

ーー選手と接する上で気をつけていることは
はじめましての選手が多かったので、緊張しているメンバーも多くいました。明るく振る舞うことで選手たちのメンタルコンディションにも影響が出ないように意識して、コミュニケーションをとっていました。

ーーこの2週間苦労したことは
アメリカ戦でけが人が多く出てしまったので、カナダとの決勝戦に間に合うようにサポートすることにはとても苦労しました。メンバーそれぞれに合わせたコミュニケーションのとり方を考えることも苦労しましたが、それはそれで楽しかったですね。

ーー他大学の接する中で刺激を受けたことはあるか
選手も裏方も今回の遠征に意志を持って参加してきているのでとてもやる気を感じましたし、練習のメリハリも普段と比較してもあったのかなと。後輩も多かったのですが、レベルの高い環境の中に自分を置くことで成長できた時間だったのかなと思います。

ーー法政ORANGEに還元したいことは
私はトレーナーとしての立場で今回参加したのですが、たくさんの方と接する中で法政とは違うやり方をしている部分にも触れることができました。良いところは吸収して後輩たちにはたくさん還元していきたいです。またみんなでひとつの目標に向かって進む大切さも改めて感じたので、それを伝えていければと思います。

ーー選手をケアする中で意識していることは
普段のケアであれば選手の特徴を知ったうえでケアの方法を考えてサポートできますが、今回のような場面だとなかなかそうにはいきません。その選手に何が合っているかを考えながら日々サポートを行っていました。

ーー今後に向けて
代表活動の中ではコミュニケーションに関してとても気を配っていました。日々一緒にいる選手とはなあなあになってしまう可能性もありますが、しっかりとコミュニケーションを取っていって、選手の変化にも気づきながら日本一に向けてともに歩んでいけたらと思います。

SF 牧野星羅(まきのせいら)

【プロフィール】
学部/キャリアデザイン学部
出身高校/日大鶴ケ丘高校

ーーU-20世界選手権に裏方として帯同した感想は
すごく周りのレベルが高かったので、モチベーションが高い状態から始まりました。普段の法政は結構みんな仲良くずっと明るい感じなんですけど、空気感が違いました。また同世代のトッププレイヤーたちが集まったので、自分の世代でこんなにすごい選手がたくさんいるんだという思いがありすごく支えがいがありました。

ーー具体的にどのような活動を
私はチームではトレーナーをしているんですけど、現地ではマネージャーとして選出されました。まずはビデオの撮影、あとはアメフトって防具がたくさんあるんですけど、その防具の部品で壊れたものを直したり破れたユニフォームを縫ったりなどですね。それと全体的なスケジュールを常に管理して発信するということをやっていました。

ーーいつもと違う活動をするにあたっての難しさは
逆に難しさっていうのはそれほどなくて。同世代の選手が多いというのもあって、色々言いやすい環境ではありました。今の環境、ここ(法政)のアメフト部の環境だと先輩がいるので少し言いづらいところがあるんですけど、同世代の選手ばかりいるので言いやすい面はありました。あとは大人の方と関わる機会が多かったので、 そこは緊張というか、少し気が張った部分でもありました。他にも他大のマネージャーと一緒に活動してたので、他の学校のスタンダードがこことは違うわけなのでそこのコミュニケーションが難しかったです。

ーーなにか他大学の選手と接して吸収したことや刺激を受けたことは
私の今のモットーになったんですけど、 他の選手、他大の関西の選手が言っていたことで、全部世界一に繋がることを意識して行動していると言っていました。実際それ聞いてからは、自分の軸が定まったというか、 それに向けて私も何かやるにしても、 やろうかどうか迷った時にしても、これをやったらに世界一に繋がるのか、これをやらなかったら世界一に繋がるのか。といった感じで、迷った時はそれを軸に考えるようになりました。

ーーどっちをやったら世界一になるのか、やらなかったらならないのかを迷った時に、その決め手や考える中心は
チームのためになるかどうかですね。あくまで裏方なので。マネージャーってすごく目立たない仕事ではあるんですけど、そこで見返りを求めてはいけない仕事だと思っています。選手が活躍することで自分に返ってくる感じがあります。なので見返りなどは求めずにチームのためになるか、自分をいくら犠牲にしてでもチームのためになるかだけを考えています。

ーー日本に帰ってきて、法政のスタッフに還元、なにか伝えようと思っていることは
今言ったように、迷ったらその行動が日本一に繋がるのかというのを1回考えてみるのが大事かなって思います。

ーー日本一が最大の目標だと思うが、それに向けての意気込みを
現在2年生で、1個上がたくさんいるんですけど、私が最上級生になった時って私がみんなに教える立場になるわけで、まだ全然そのレベルに達してないと感じています。足りてないなって思うと部分が多くあるので、 まず自分の技能、トレーナーとしての技能を勉強などをして向上させるというのと、あとはこのチームの全体を、日本一になるではなくて、日本一としてふさわしいというのもやるというような目標を持って声かけなどがもっとできるようになれば良いなと思います。

(取材:白戸大貴)

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