【バスケ】第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 対慶大 リーグ戦の命運を握る大一番、3連勝なるか
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 対慶大戦
2014年9月17日(水)
大田区総合体育館
2週目の連戦を、激闘を制し連勝で乗り切った法大。縦に早い戦術に加え、ディフェンスも効果を発揮。チームの雰囲気も良く、上位進出が伺える可能性も生まれてきた。
今節の相手は慶大。昨年のリーグ戦では連敗を喫したものの、トーナメントでは勝利を飾り苦手意識は払拭したか。しかし、早慶戦での勝利以降調子は上々、例年夏を越えて大きな成長を見せてくるチームだけに、一筋縄ではいかないだろう。
両者2勝3敗で迎えたこの一戦。どちらが勝利を飾り上位進出なるか、今後のリーグ戦の命運を握る一戦と言っても過言ではない。勝利目指して、チップオフ。
トータル試合結果
70 法政大学 |
15 | 1Q | 21 | 83 慶應大学 |
---|---|---|---|---|
11 | 2Q | 16 | ||
21 | 3Q | 22 | ||
23 | 4Q | 24 |
法政大学スターティングメンバー:慶大戦
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|
#67 佐藤 翔耶 | 181/78 | G | 0 | 1 | 4 |
#7 藤井 裕太 | 175/65 | SG | 3 | 1 | 1 |
#24 加藤 寿一 | 190/75 | F | 15 | 4 | 1 |
#5 松澤 大晃 | 197/82 | C | 17 | 9 | 0 |
#16 沼田 凌 | 190/85 | C | 16 | 8 | 1 |
法政大学交代選手:慶大戦
選手名 | 身長/体重 | ポジション | 得点 | リバウンド | アシスト |
---|---|---|---|---|---|
#11 中野 広大 | 182/71 | F | 0 | 0 | 0 |
#14 植村 哲也 | 175/75 | G | 9 | 1 | 2 |
#19 田宮 開(C) | 175/75 | GF | 0 | 0 | 2 |
#25 上山 敦士 | 185/80 | PF | 0 | 1 | 0 |
#31 安達 幹 | 187/87 | PF | 0 | 1 | 0 |
#35 山岸 玲太 | 178/68 | G | 10 | 0 | 1 |
戦評
第1Q。チップオフから両チームともシュートチャンスを得るも、得点を挙げられない。加藤寿一(文3)のFTで法大は初得点、その後も連続で加藤がジャンパーを沈める。慶大も大元孝弘、西戸亮のジャンパーで反撃。開始4分で5対4とスロースタートな試合展開。中盤、アシストランキング2位の佐藤翔耶(法2)が松澤大晃(法4)の0度からのジャンパーをアシスト。ここまで一進一退の攻防が続いていたが、法大のパスミスから伊藤良太に3Pシュートを決められ、一気に慶大へと流れが傾く。沼田凌(法3)でインサイドの基点を作れず、沼田のドライブに対してもダブルチームで対応をみせる慶大ディフェンスに3分間無得点。この窮地を救ったのはまたも山岸玲太(営3)。途中投入されると、積極的にドライブで仕掛けFTを獲得、フローターシュートを決めるなど、このQ、約3分間の出場ながら6得点を挙げる活躍。山岸の活躍で何とか15対21と一桁点差でこのQを終える。
第2Q。藤井裕太(社2)の3Pシュートが決まり反撃の狼煙をあげる。松澤、加藤のジャンパーが決まり、3点差に詰め寄った所で慶大はタイムアウト。TO後も互いに得点を奪い合い3点差のまま終盤へ。しかし、法大はまたしても自分達のミスからリズムを失ってしまう。ターンオーバーから慶大に次々と速攻を沈められ7点差となった所で、法大はタイムアウト。インサイドで未だに2得点しか挙げられていない状況を何とか改善したいところ。TO明け、沼田が強引にインサイドでねじ込みこの試合初得点。しかし、スクリーンプレーや裏へのパスを効果的に使った慶大のオフェンスを止めることができない。法大はインサイドへボールを入れる際、ターンオーバーを連発。終わってみれば26対37で前半終了。
第3Q。沼田の1on1からバスケットカウントでスタート。更に、リバウンドからの得点、ブロックショットなど沼田が本来の姿を見せ始める。しかし、慶大も主将伊藤良太の3Pシュートが止まらない。中盤、法大のインサイド陣が復調。松澤のジャンパーや沼田が加藤のアシストから得点。じわじわと点差を縮めにかかる。一桁点差になった瞬間、慶大はタイムアウト。慶大の素早いベンチワークが法大に完全に流れを掴ませないか。しかし、TO明け今度は法大ガード陣が奮起を見せる。植村哲也(文1)がボール運びからそのままジャンパー、3Pシュートを連続で沈め一気に47対50と3点差に詰め寄る。対する慶大も黙ってはいない。伊藤がこのQ3本目の3Pシュートを沈めると大元も3Pを決め、点差は9点差に。さらに、残り32秒で福元直人にバスケットカウントを決められ万事休す。47対59で最終Qへ。
第4Q。慶大のタイトなディフェンスは最終Qになっても疲れを知らない。松澤がFTや速攻からの得点をあげるが点差が縮まらない。何とか追いつきたい法大はタイムアウト。沼田が加藤のドライブに合わせて得点も、慶大も権田隆人のジャンパーや真木の速攻で着実に加点。さらに、大元、西戸の3Pシュートが連続で決まり一気に点差は17点差に。苦しい状況を打開したい法大はオールコートで当たり出す。上山敦士(営1)が力強いリバウンドを見せ期待を抱かせる。加藤寿一は決して下を向かず、1on1からジャンパーを次々と決め、チームを鼓舞。この試合苦しい展開でも、後輩達に声を掛け続けた彼の姿はエースそのものであった。終盤、慶大の黒木が負傷退場。インサイドで奮闘していた黒木の欠場は大きいかと思われたが、主将伊藤がコートで円陣を組みチームを落ち着かせる。更に自らも3Pシュートを決め、慶大が流れを渡さない。慶大の固いディフェンスで植村が2本連続でブロックショットを食らうなど法大にとっては厳しい展開。残り2:21秒で法大はタイムアウト。最後の力を振り絞りオールコートプレスをかける。松澤がチャージングを奪い、山岸の速攻、植村のレイアップ、沼田のゴール下など猛攻をみせるもののついた点差は大きすぎタイムアップ。70対83で敗戦を喫した。(山分和紀)
試合後の選手・監督のコメント
田宮開主将
ー今日を振り返って
最初慶大がゆったりとしたペースで様子見な感じだったんですが、そこに自分達が合わしてしまって得意の速いボール運びからの展開ができませんでした。その結果、自分達のペースに持っていくことができず敗れてしまいました。
ー2連勝で来て慶大、大一番だと思いますが試合前の雰囲気は
今井さんの方からも、「勝てば上半分にいける、負ければ入れ替え戦になる重要な一戦になる」と言われていて、僕達も理解しているつもりだったんですが。試合の入りとかしっかりできなかったというのはちゃんとわかってなかったのかなと反省しています。チームの雰囲気としては悪くはなかったんですが、土日と比べると盛り上がりに欠けたかなと思います。
ーコートの外から見る時間が多く、キャプテンそして個人としてもどかしい気持ちは
足が完治してもプレータイムが2,30分超えることはないと思うんですけど、コートに居なくても出来ることはあると思うので頑張ります。個人的には、今現状の100%でやってますけど、怪我の影響で本当に思いっきり全力を出せる訳ではないので悔しいというか情けないという気持ちはありますね。
ー短いプレータイムですが、アシストなど印象に残るプレーを見せています
短い時間で、自分はディフェンスして走るってことだけを考えてプレーしています。でも今日はディフェンスが駄目すぎて、自分の中で反省しかないです。
ープレータイムに制限がかかっている状況ですか
医者に行くと悪いこと言われると思うので行ってないです。痛み止め飲んでやるって感じで毎試合挑んでいます。なんで、少しの時間なら走れるんですよ。最後のリーグ戦なのでやるしかないです。
ーここで立て直せるか重要だと思いますが
そうですね。終わった後、今井監督も鼓舞してくれました。本当に木、金の練習が大事になってくると思うので、いかに負けを切り替えてここからいかに盛り上げて土日に繋げられるかですね。その為にも、僕が声を出したり個々に声掛けたりしていきたいです。
ーリーグ戦も4分の1を消化しました
当初設定した自分達の目標に全然届かない訳ではないですし、ここから勝ちを積み重ねていきたいです。
加藤寿一
ー今日の試合を振り返って
出だしから走ろうとみんなで話してたんですけど、疲れもあったのか、足が止まってしまってました。最初に自分たちの普段のペースじゃないゆっくりしたペースで試合を運んでしまったので、自分たちの流れが作れないまま試合が進んでしまって負けてしまったと思います。
ー疲れというのは激闘の筑波大戦、専修大戦でのものですか
そうですね。まあ、疲れというのか分からないですけど。たぶん筑波や専修に勝ったことで、どこかでちょっと安心して、気が緩んでたのかも知れないです。
ー今日は流れを掴むことが出来ませんでしたが
やっぱり、自分たちのバスケットが出来なかったことが一番大きいですね。
ーそんな苦しい中で加藤選手が一人でチームを支えましたね
いや、全然ですよ。でも、チームでどうにかなると思わなかったので、一人でやってしまいました。まあ、入ったからいいですけど、入ってなかったら、ただ単に試合を壊してるだけなので、気を付けたいとは思ってます。やっぱり、チームの中では自分がやっていかなきゃいけないと思うので、積極的にやろうと思います。
ーインサイドが不調ですが
不調でしたね。沼田も沼田らしくないし、大晃さんも大晃さんらしくないし。まあ、センターだけに限らず、ガードもフォワードも、もっとみんな頑張らなきゃいけないなと思います。
ー加藤選手はコートの中でも他の選手とよくコミュニケーションをとられていますね
そうですね。結構自分たちのバスケをやってるときに慌ててしまう時があるので、そこを落ち着かせるように、「ここは落ち着いていこう」とか話します。歳也さんが居たときは歳也さんが声を掛けてくれてて。大晃さんも声は掛けてくれますけど、歳也さんほどではないので。上級生としてそこはチームを引っ張っていけたら、と思って声を掛けてます。
ー次戦に向けて
もう本当に落とせないので。というか勝たなきゃいけないので。しっかりと木曜、金曜の練習をみんなで盛り上げて頑張っていきたいです。勝ちたいと思います。
フォトギャラリー
- 幾度もなくぶつかり合うライバル相手であったが
- この日激しいマークにあう沼田
- 佐藤のパスも阻まれた
- 藤井の攻撃力復活に期待したい
- 1年生ながら安定したプレイを見せ続ける植村