【準硬式野球】東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明大3回戦 打てず守れず勝てない法大 4連敗で2カード連続勝ち点取れず
東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対明治大学3回戦
2014年9月15日(月)
法政大学多摩グラウンド
未だ勝ちがつかない法大。このチームの危機を止めるべき主将松田知行(経4)がマウンドへあがる。前日、選手がポイントに上げていた「初回の入り」が試合の流れを左右した。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明 大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 | 6 | 0 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 |
(法大)●松田(1敗)、安本、室木-山路
(明大)○篠原-金子
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | (7) | 中村 聖弥(経2) | 4 | 0 | 0 | 0 |
2 | (9) | 内川 慶一(経2) | 4 | 0 | 0 | 0 |
3 | (4) | 落合 大泰(法4) | 3 | 0 | 0 | 1 |
4 | (6) | 橘 廉(社3) | 4 | 1 | 0 | 0 |
5 | (5) | 萩原 幹斗(社1) | 3 | 0 | 0 | 0 |
6 | (8) | 福井 寛(社2) | 3 | 1 | 0 | 0 |
7 | (2) | 山路 脩平(経4) | 2 | 0 | 0 | 1 |
8 | (3) | 永田 直(経2) | 3 | 1 | 0 | 0 |
9 | (1) | 松田 知行(経4) | 1 | 0 | 0 | 0 |
PH | 前川 祐樹(社2) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
1 | 安本 剛史(スポ4) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
PH | 藤口 帝(社1) | 1 | 1 | 0 | 0 | |
1 | 室木 大(経1) | 0 | 0 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
松田 | 6 | 5 | 1 | 2 | 0 |
安本 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
室木 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 |
併殺:3(3回、4回、7回)
暴投:松田(6回)
残塁:4
戦評
前日の試合で副将の落合は「初回の入りで流れを呼び込みたい」と立ち上がりに意欲を込めていたがその問題の初回に試合が動いた。先発の松田はいきなり先 頭の萩谷に安打を打たれると盗塁を決められてしまう。さらに2番久保田は投手前のゴロ。打ち取ったかと思われたがこれを松田が取り損ねてしまい、記録はエ ラーでピンチは拡大。その後送られると、4番多々野の犠牲フライで先制、続く5番打者にはセンター前へ弾き返され、立ち上がりいきなり2点のビハインドと なる。その裏法大の攻撃も一人走者は出すも無得点。流れをつくることができない。
その後松田は毎回のように走者を出すも、2つの併殺や山路の牽制などでなんとか凌ぎながら追加点を明大に与えないピッチング。そのまま試合は進行し、5 回終了のグラウンド整備後、”もう一つの初回”と呼ばれる6回、再び試合は動く。先頭打者にいきなり四球を与え、犠打と1死二塁と得点圏に走者を置いてし まう。ここで初回タイムリーを打たれた寶田を迎える。フルカウントから内角の直球を投げ込み一、二塁間への詰まったゴロ。打ち取ったと思われたが、一塁手 は捕球後、送球するも松田のベースカバーが遅れ、送球は一塁ベンチを転々。その間に二塁走者は帰還。さらに寶田は三盗に成功し、直後松田はワイルドピッ チ。三塁走者はホームへ還ってきて、この回4点にリードを広げられてしまう。
なんとか反撃したい打線であるが、明大先発篠原が立ちはだかる。全日本選手権では攻略に成功したが、この日はテンポよく低めにキレにある球を投げ込む篠 原のピッチングに圧倒されてしまう。本間監督に「ベストピッチ」と言わしめる抜群の内容で、法大打線はわずか4安打、二塁さえ踏むことができない。結局最 終回も三者凡退に終わり、完封負けを喫した。
打っては4安打、守っても4失策と攻守の歯車がまったくかみ合わない試合展開で勝ち点を落としてしまった。秋リーグ開幕から慶大に連敗、今回の明大にも 引き分けの後連敗で1分4敗と勝ち点どころか1勝さえすることも出来ずに2カードが終了。試合後は普段のミーティングよりも大きく時間をとって現状の改善 を試みた。次週は空き週となるがその期間に個々が高い意識での調整ができるかが今後のリーグ戦を左右するであろう。法大がこのままで終われないはずがな い。(芳野史征)
監督コメント
本間隆洋監督
―今日で4連敗となってしまいました
日々の練習に対する甘さが全部出た、っていうのが正直なところですね。全日本選手権戻ってきてからの練習期間が云々ではなくてですね、この1年間の取り組みの甘さがここにきてツケが回ってきたと私は思いますね。
―どのような取り組みの甘さでしょうか
ダッシュ一本、ウォーミングアップ一つ、キャッチボール、ノックの1球に対する意識 の甘さですね。そういうところを一つ一つ、全日本のときに選手には話したんですが、流してはいけないところを流してしまっている、これは押さえないといけ ないところを全部流してしまっているのが今のチームの現状なのかなと捉えています。
―今日の試合はミスが失点に直結してしまいました
そういうところですね。やはり日々の練習でノックの1球、タッチ一つの甘さ、やっぱり全部流している部分が今日試合に出ますよね。そういう意味で学生たちももうある程度自覚している部分なのかと思いますけど。
―打線も元気がないです
実を言うと打線に関してはそこまで心配していないです。やはり浮き沈みがあったり波 があったり、毎回毎回打てるもんではないので、どちらかというとディフェンスの部分でやってはいけない点数をやったりとか基本的には点数さえ与えなければ 0のままでいられるので。打線はそのときによって好不調の波とかハマることもあるので、今日は気分を一新するということであの打順にしたんですけどそんな に心配はしてないですね。それよりも今日は篠原君のピッチングがやっぱりよかったですね。
―その篠原投手は全日の際は攻略に成功しました
やっぱり打てるときもあれば同じピッチャーでもそのときの調子とか、今日はたまたま 向うのピッチングが良すぎて、マイナスの方にうちがハマってしまった状態だったと思います。野手陣はまたバッティングの方で奮起してくれると思います。そ れよりディフェンス面です。選手の方に一回言いましたけど「点を取ろう、点を取ろう」とみんな打ちたい打ちたいになってしまいますが、点を取るよりも点を やらない、という意識の方がピッチャー、キャッチャー含め点をやらない意識を強くもってくれた方が打線は点を取ってくれると思うので。なのでディフェンス 面で点をやらない意識を強く持った方がいいとは私は思います。今日なんてまさにそれです。ちょっとした連携ですよね。山路なんかはいい感じでキャッチャー 判断よく、ランナーを釣り出してアウトにしたり、そういう動きがありますのでその分ちょっとしたディフェンスの破綻でやられたのは痛いですね。
―改めて明治の印象は
野球に対しては、これは伝統だと思うんですけど、法政と明治の試合というのは元々割 と競ったゲームが多いので今日もこういうメンバーっていう予想もつきますし、そういう意味では変に警戒せずに、ただしかなりいやらしい、簡単には勝たせて くれない相手だ、という印象は変わらないですね。そこに今日、篠原君がいい形で、ベストピッチじゃないですか。野手陣も粘り強くてねちっこいといいます か、選手も揃っていますので戦力的には常に優勝してもおかしくないチームだと思います。これから先に篠原君がコンスタントに成績を残すと、向う2年、3年 ですか、やっぱりうちもどういう風に対抗していくか。それは苦労すると思います。
―試合後は長い時間をとってミーティングしていましたが何をお話になられたのですか
やはり先ほど言った通り、ウォーミングアップとかキャッチボール一つ、バッティング もそうですね。一個一個キチッともう一回見直しを図る、それから気持ちの入れ方とかですか、厳しい言い方すると「野球をなめるな」と。そういう言い方をし ましたね。あとは長めにとったのは次の週が空き週になって、プラス授業も始まりますのでその辺の過ごし方とかネジを巻く意味でもちょっと長めにとりまし た。ただ言ったことは一から全部見直しなさい、っていう話ですね。
―今後チームでやっていくことはやはり一からの見直しということですか
そうですね。もう繰り返しになりますがウォーミングアップで足をキチッと揃えるとか 声を出すとかダッシュ一本、手を抜かないとか。特に松田落合とかそこの重要性が分かっているチームリーダーですので、あの二人が今、相当苦しい思いをし て、もがいているのは間違いないので、そこに3年以下、下級生がキチッと応えて「俺たちがやるぞ」と、そういう風になって本当のチームをつくれるかどうか そこがカギだと思いますね。言ってることはダッシュ一本流さないとか1球1球丁寧に扱うとかその話だけですね。試合前のシートノックのときですね、普段は あまり言わないんですけど、橘に一回「雑にやるな」と声をあげて怒ったんですけど、やはり(失策が)出ましたね。(雑にやっていた)橘が(失策)しました ので、そういうことだと思いますね。
―今後ヘのチームの方向性は
ディフェンス、オフェンスを0以下からやり直しなので、とにかく波がない、凹みが出 ないようにどんな状況であってもコンスタントな力を発揮できる、そういうチームを早急に作りたいですね。うちの今は誰かがけがしたとか凹みがあるとチーム が崩れてしまう脆さがあるので、結局気持ちの面が弱いのでしょうね。バッティングは心配していないです。今日はピッチャーがよかったですけど、落合もそう ですし中村にしても、福井、内川ら新しいメンバーも、みんなやってくれると思います。そこはまったく心配していないです。
フォトギャラリー
- 追加点を許し肩を落としながらベンチに戻る松田
- 先発の松田
- ビハインドでもチームを鼓舞をし続ける副将落合
- 藤口は代打で出場し中前へ安打を放った
- 3連投の安本は2イニングをほぼ完ぺきな内容
- 調子のあがらない山路は打ち取られ悔しさを滲ませる