【スピード】「シーズン開幕直前特集」寮インタビュー ~短距離編~

スケート

【スピード】「シーズン開幕直前特集」寮インタビュー ~短距離編~

2015年6月20日(土)
千葉県流山市
スケート部スピード部門流山寮

ついにシーズンが開幕する。昨シーズンは日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)を見事優勝で飾った、法大スケート部スピード部門。今シーズンは初のインカレ連覇に向け歩み始めている。今回は新体制となったメンバーに今シーズンの抱負、そして日々の練習や寮生活について語ってもらった。

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左から中村、藤野、阿部

短距離選手対談

ーまずは、それぞれ昨季を振り返っていかがでしたか
藤野:昨年は初のワールドカップに出て、経験をたくさんできた年かなと思います。インカレも優勝できたので、とりあえず昨年しなきゃいけないことは、できたかなと思います。今まで、海外のレースはジュニアでしか出場したことが無かったので、ワールドカップ(W杯)になると雰囲気も違うし緊張とかが全然違いましたね。
中村:昨年は初めてみたいな感じで(ジュニア)代表になって、自信にもつながったし世界で差を感じてまだまだ頑張らなければならないと思いました。日本でもシニアで何とか戦えるぐらいにまでになったので、上に近くなった分これからが難しいな、という感じです。日本のシニアとジュニアだったら差はありますが、世界のジュニアと日本のシニアはあまり差はないですね。色んな国から速い選手が出ています。オランダとか。
藤野:ロシアとか。
中村:そうですね。昨年はロシアが強かったですね。あとは、カザフスタンだったりが出てきていますね。
阿部:昨年は初めての経験が多くて選抜権を取れたりしたので、飛躍の年でしたね。すごく楽しくて滑る度に自己ベストみたいな感じだったので、悩みとかもなくて伸び伸びとできました。ジャパンカップに初めて出られて嬉しかったというものありますけど、それで満足しないでもっと上を目指さなくてはいけないです。インカレでは昨年の自分に求められていたものだったら、力を発揮できたかなと思います。

ー短距離の選手同士でお互いアドバイスをしたりしますか
藤野:啓吾には言ったりするけど、あんまりないね。

ー練習では後半から短距離の選手は別メニューの練習をしていましたね
藤野:今日はそうですね。

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主将としてチームを引っ張る藤野

ー新しい1年生が入ってからはいかがですか
中村:楽しくやってますよ。昨年もそうでしたけど(笑)。
藤野:もともとがこの雰囲気なので(笑)。顔馴染みが多い。

ー1年生はみなさん北海道なのですか
中村:そうですね。彼(杉本選手)は出身は岐阜なんですけど、高校は北海道に入ったので。
藤野:マネージャー以外はみんな北海道ですかね。

ーみなさん小学校、中学校ぐらいからお知り合いなのですか
藤野:(阿部選手に)それはないです。レベルが低すぎて(笑)。知ったのは大学入る頃ぐらいです。
中村:知ったのは高2ぐらい(笑)。

ー中村選手と阿部選手は一緒にレースをしたことは
中村:あるのかな?あるのかもしれない。帯広の大会とかで。
阿部:自分はけっこう鮮明に覚えてるんだけど…
中村:俺は何も覚えてない(笑)。
阿部:もう、常に優勝してたので孤高の存在でした。
中村:昨年、急に速くなったので怖いです。脅威です。いつ抜かされるか…(笑)。今までは負けるなんてことは、ひと欠片も想像したことがなかったのですが、昨年500mではだいぶ迫られて…何とか勝ちましたけど。やっと相手に見てやるかな(笑)。500mに関してはライバル視しています。
阿部:(笑)。同期としては良い存在ではあると思います。
藤野:啓吾に負ける気はしない(笑)。

ー藤野選手から見て、お二人は
藤野:(中村選手に)昨年、同走で負けてるんで、今年1年ぐらいは負けられないかな。一応、キャプテンなんで。啓吾には負けないよ(笑)。
中村:啓吾には負けない(笑)。
藤野:啓吾には負けない。大きい大会になるほど、滑れなくなるからね。緊張して。
阿部:何せ大きな大会の経験がないので(笑)。
藤野:俺たちも喋ってくれなくなるもんね。距離別とか全日本スプリントとかは、ピリピリしますね。別にジャパンカップだったから、わいわいやってますけど。その二つはちょっと空気がね(笑)。
中村:重いですからね。
藤野:W杯の選考が懸かっているので。
中村:10月の末に距離別で、12月半ばに長野で選手権があって、12月末に帯広で全日本スプリントがあります。全部室内なんですけど。
藤野:距離別大会で(W杯)前半戦の派遣選手が決まって、中距離だったら全日本選手権、短距離だったら全日本スプリントで後半戦の選手が決まります。W杯前半戦を12月の中旬ぐらいまでやって、帰ってきたらすぐ選手権やスプリントだったりします。スケジュール的には大変ですけど、レース感覚は忘れないですね。疲労はたまりますけど。

ー夏場などは、そのレース感覚はどうしているのですか
中村:レース感覚はないですね。氷上で滑っているイメージはしていますけど、レースを意識しての練習はなかなか…。ショートトラックとかで氷には触れているので、レースよりは氷上を意識した感じでやってます。ショートトラックは毎週金曜日に高田馬場で東京都のチームとしていて、2週間に1回木曜に千葉県でやっています。

ー他の大学と練習したりはしないのですか
中村:うちほどフリーなところはあんまり…。
阿部:他の大学とかは大学内に練習場がありますからね。
中村:もし、他の大学だったら、ここにいる人たちはスケート続けてなかったんじゃないですか(笑)。たぶん1年目で家に帰ってると思います(笑)
。同級生に知り合いがいるんですけど、インタビューしててもこうはならないですね(笑)。もう4年生が神的な存在なんで。でも、法政は楽しいです。
藤野:練習は辛いけどね。
中村:そうですね。練習は辛いですけど、辛い顔するともっと辛いので。1年生が入ってきて辛い顔をしていると「辛い顔するなよ」って言いますね。
藤野:自分たちだけでの練習ですけど、何だかんだ言ってもみんな意識が高いので、成り立っているのかなと思います。下の人は何も聞いてくれませんけど(笑)。
阿部:聞いてますよ。すっごい聞いてる!
藤野:聞いてくれるのは「よし!ボウリング行くかー」ぐらい(笑)。それなら、聞いてくれる。
阿部:行くときはみんなで。
中村:スケート部(ボウリング部 )。
藤野:夜の10時から朝の6時まで、投げ放題してるんで。柏のほうにあるので車で行きます。一番上手いのは隼人ですかね。
中村:えー
阿部:まぁ、この二人ですね。ポンポン200は越えちゃうね。
中村:前回は20ゲームぐらいやって、アベレージ170ぐらいでした。でも、ほとんどみんなベストは200持ってますよ。鍛えてるんで(笑)。
藤野:行ってる量が違うよね。
中村:行ったら、20ゲームは当たり前。
藤野:5ゲームで終わるとか意味がわからない(笑)。アップ?っていうか感じ。
中村:次の日は腕パンパンですけど。
藤野:ペンとか持つとヤバくない(笑)?
一同:(笑)。
阿部:月2、3回は行きますね。それと、いつも日曜の朝は恒例のバスケ大会が開かれます(笑)。
中村:日曜が唯一の休みなんですけど、朝の8時に起きて近くの公園でバスケしています。
藤野:2時間ぐらい。軽くね(笑)。
中村:バスケが一番上手いのは藤野さん。バスケやってたんで
藤野:高校の時に一回スケート辞めてバスケやってました。スケートが辛すぎて。「もう、スケートなんかやらねー」と思って、バスケ部に入ったんですけど、「スケートやりたいなー」と思って戻ってきました。高校入ったらすぐに辞めたんですけど、10月ぐらいには戻りましたね。バスケは夏に大会が多すぎて。でも、やっぱりチームスポーツよりは個人競技の方が好きですね。自分が頑張れば結果が出るんで。
中村:チームでやる方が緊張しますね。リレーとか。
藤野:失敗できないので。
中村:インカレでは前の日に公式練習で1、2回バトンパスの練習をして、次の日本番です。
藤野:昨年は1回だったよね。
中村:リレーなんてインカレだけでしかやらないので。
藤野:でも、あんまり練習する方が緊張するよね。
阿部:確かに。
藤野:ぶっつけ本番みたいなところはあるからね。何とかなるっしょ精神!まさか優勝できるとは思ってなかったけど。啓吾のお陰だよね。
阿部:いや、みんなのお陰ですね。

-秋になると北海道に行くのですか
中村:夏休みに入ったら、すぐに行きますね。そこで9月の中旬ぐらいまで合宿をやってます。終わったら帰ってきて学校に少し行って、また10月から長野で距離別があります。
藤野:そこからは、ずっと大会が続きますね。
中村:学校は行けないですね。行きたいですけど。単位は…「お願いします!」って言って頼みます(笑)。レポート出してくださいって言って。
藤野:「ダメです」って言われたら単位落とします(笑)。先生によって違いますけど、大会の日程を書いてスケジュール出せばオッケーな先生もいます。
阿部:まったくダメって言う人もいるけど。
中村:語学とかだと先輩方がレポートを出す、という流れをつくってくれているので、大丈夫ですね。
藤野:その分春は入れられるだけ授業入れてますね。
阿部:そうですね。
藤野:だだ、ちょっと学校が遠いんで、ついつい寝ちゃうとね(笑)。
阿部:1時間半ぐらいかかっちゃうので。
中村:1限は8時ぐらいに出ないと間に合わないので、苦でしかないです。
阿部:みんな授業を入れているのは、大体1~3限とかですかね。帰ってきてから練習するため、4、5限入れたら練習できないので。
藤野:練習は曜日によって、いる人でやってますね。

-藤野選手は今後も競技を続けられるのですか
藤野:そうですね。続けたいので、スボンサーになってくれるところを探してます。7月から本格的に動き出す感じですね。やるからには、オリンピック出たいかなと。
中村:僕たちが4年の時に開催されるので、阿部くんにこうご期待を!
阿部:(笑)。

-オリンピックの選考は距離別大会などですか
中村:いや、オリンピックの選考会はまた別にあります。でも、その年は全日本スプリントなどがなくて、選考会が長野で12月にあります。

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昨シーズンはジュニア代表に選ばれた中村

-寮生活はいかがですか
中村:みんなで仲良くなってますよ(笑)。
藤野:準也とはみんなしゃべらないよね。準也が寮にいないし、準也と出会わないから一言も話さない(笑)。準也以外はみんな仲良い。準也以外はね(笑)。
中村:たまに誰って思う(笑)。
藤野:誰か寮いる!?と思ったら、準也だった(笑)。
矢島:この間、寮にいたら藤野さんに「何か黒いのいる!」って言われましたもん。
藤野:どっちか寮にいたら分からないよね(笑)。
中村:猫の方が寮にいる(笑)。

ーご飯とかは誰が作るのですか
中村:個人です。自分たちで好きな量だけ作ります。
藤野:作るのが面倒くさかったら、どこへでも食べに行きます。
中村:良く行く場所は「まるしょう」っていう焼きそば屋さんです。駅から徒歩で1分45秒です。
藤野:2分だね。
中村:15秒は大きいよ。ナポリタン焼きそばスライスチーズトッピングが最高です!カロリー高いですけど、カロリーこそが正義なので(笑)。美味しいです。自分は行く度に食べてます。
藤野:俺は海鮮焼きそばしか食べたことないわ…。

ープライベートでは何を
中村:自分には一切ないですね。毎日、全てをスケートに捧げているので。
藤野:良く言うよ(笑)。
中村:でも、最近だと常に少女時代を見てます(笑)。少女時代を目指してます(笑)。
阿部:いやいや、それは違う(笑)。
藤野:奇遇じゃね?俺も目指してる(笑)。
中村:この前、二人でコンサートのDVDを部屋で見てキャーキャー言ってました。
藤野:そしたら、隣の部屋から「うるせー」って。
中村:「ちょっと、うるさいんですけど」って言われました。
阿部:いやいや、うるさいとは言ってないです(笑)。
藤野:「明日、1限で早いんで」と。
中村:怖かった。マジで。
阿部:夜の12時から1時ぐらいまでですね、重低音ですよ!
藤野:ドンドン!キャー!ドンドン!キャー(笑)。
中村:もう、少女時代だけに集中したいんですよ。他の人なんか気にならないですよ。
藤野:時間も気にしなかった。
中村:藤野さんと啓吾の部屋が隣同士で、藤野さんの部屋で見ていました。それで、啓吾の部屋の方にテレビが置いてあるんで(笑)。
藤野:スピーカーもあるからね(笑)。
阿部:ガンガン聞こえましたね(笑)
中村:しかも、重低音だけ(笑)。
阿部:あれほど辛いことないですね(笑)。寝れないです。
藤野:俺らけっこう盛り上がったよねー
中村:いやー、あそこで一気に冷めましたよね。
藤野:最初の一緒に見たいのかなと思って、「一緒に見たいの?」って言ったら、「重低音がちょっと…明日1限なんで」って(笑)。ショックだったなー。
中村:そのあとは、ちょっと下げて見てましたね。
藤野:そのあとも重低音は聞こえるっていう(笑)。
阿部:全然聞こえてはいました。まだ寝られるぐらいにはなりましたけど(笑)。
中村:絶対最初から寝られたでしょ(笑)。結局1時ぐらいまでですかね。自分たち早寝なんで(笑)、1時には寝ますね。韓ドラとかも見ますし。もう、韓国ラブですね!
藤野:誰も見てくれないから結局二人で見てるね(笑)。

―寮の中でも楽しそうな雰囲気ですね
中村:去年、すごい仕事させられて何しに来たんだろうなって、毎日部屋で泣いていました。
藤野:嘘つくなよ(笑)。
中村:実際は全然ないですね(笑)。この前他大学の後輩とご飯食べに行ったんですけど、もう驚愕しました。驚愕!法政って素晴らしいなと再確認しました。1年生の苦労的には他の大学に比べたら1億分の1以上(笑)。
藤野:なのに全然やってくれない。
中村:1年生は週1の寮掃除、米を炊くこと、練習のときにドリンクを作ったり、それぐらいですかね。他の大学だと練習中にディッシュ渡したり。先輩より頭下げて話さなきゃいけなかったり、手を上げる時は耳の後ろを通さないといけなかったり、するんですよ。
藤野:法政なんか「それ手を上げてるの?」っていう感じですね。

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昨シーズンは飛躍の年となった阿部

ー最後に、今年の抱負や目標をお願いします
藤野:抱負はとりあえず、W杯に全戦出場。あとはインカレV2ですね。今まで連続で優勝はしていないので。
中村:自分の今年の抱負は藤野先輩を倒すことです。
藤野:負けねーよ、今年は。
中村:藤野さんを倒せば自分の今年の目標はきっと全部クリアできると思います。打倒藤野で。
阿部:先輩方に付いていくことですかね。インカレ、学生選手権ともに3位以内でメダル欲しいですね。表彰台に上りたいです。

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全体写真

(取材:南高節)

選手紹介
藤野裕人 主将(文4)
中村隼人(営2)
阿部啓吾(営2)
 

フォトギャラリー

  • 6W杯全戦出場、インカレV2を誓った藤野
  • 7期待の2年生コンビ
  • 1表彰台を狙う阿部
  • 8左から中村、藤野、阿部

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