【アメフト】秋季リーグ戦 対早大 宿敵・日大を破り5連勝中と勢いに乗る法大だったが、昨年王者・早大に敗北…
2016秋季リーグ戦 対早大
2016年11月13日(日)
横浜スタジアム
秋季リーグ戦第6節。前節では宿敵・日大を破り、破竹の勢いの法大が今6節相まみえたのは昨年王者・早大。開始早々WR尾崎聖弥(営4)がキックオフリターンTDを成功させ、リードを掴む。その後もFGやTDのチャンスを得たものの、得点には結びつかない。着々と相手に点を加算され敗北を喫した。
試合結果
トータル試合結果
14 | 7 | 1Q | 7 | 32 |
---|---|---|---|---|
0 | 2Q | 6 | ||
7 | 3Q | 6 | ||
法政大学 | 0 | 4Q | 13 | 早稲田大学 |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
1 | 0:13 | WR | 尾崎聖弥 | TD | ◯ |
3 | 7:34 | WR | 尾崎聖弥 | TD | ◯ |
戦評
1Q、早大のキックオフで試合が始まった。リターナーのWR尾崎聖弥(営4)はDF網をかいくぐり、100yds駆け抜けてキックオフリターンTDを決めた。開始わずか13秒で7点を獲得。その後、早大を4thdownでパントに追い込み、再び法大のレシーブに変わる。QB鈴木貴史(法4)が繰り出すパスをWR陣がつなぎ、着実にゲインを重ねていく。3rddown、相手DFのオフサイドにより法大はフレッシュ。敵陣20yds地点で1stdownを獲得し、チャンスが訪れた。ランプレーで5yds進み、15yds地点からK木村奎介(経2)がFGに挑むも失敗。大事な場面で決めきれなかった。攻守交代し早大の攻撃がスタート。DB平野健斗(経4)やLB高橋悟(スポ4)のタックルが光り、レシーバーを阻んでいく。DL徳山翔輝(生3)のQBサックもさく裂した。しかし早大の進攻は止まらず、1Q終了間際にTD。TFPも決められ同点に追いつかれる。
1Q、キックオフリターンTDを挙げ、勢い付かせたWR#1尾崎
2Q、敵陣49yds地点から法大レシーブのターン。QB鈴木のパスを、RB鎌田洋輔(社4)やRB今井憲史朗(法4)ら安定の4年RB陣がつないで見せた。そしてQB鈴木が自らのランプレーで6ydsのゲイン。残り1yds地点に迫り1stdownという、絶好のチャンスが再び訪れた。法大への期待が最高潮に高まる場面だったが、1,2nddownどちらもTDに持ち込めず歯がゆいプレーが続く。3rddownでは、QB鈴木からハンドオフされたRB鎌田がパスを試みるも失敗。結局4thdownもボールを押し込むことはできず、攻守交代に終わった。そうして自陣1ydsから始まった早大の攻撃は、パスプレーを中心として果敢に攻めの姿勢を貫く。途中、LB小山克成(社3)やLB高橋などDF陣の活躍も見られたが、早大の勢いは止められず敵陣23ydsまで追い込まれた。緊張感走る中OF陣は一列の壁を作り、ボールキャリアーRB北條(早大)がその壁を越えてダイブする奇襲攻撃を仕掛ける。相手の予期せぬ動きに、ゲインを許してしまった。続くプレーでパスが通りTD。TFPは失敗するも、ここで早大に逆転を許してしまう。
エンドゾーン1ydsまで攻め込むもTDならず…
3Q、完全にモメンタムをつかんだ早大のビッグプレーが続き、またもTDを許す。ギャンブルは失敗するも、点差は12とさらに引き離される。悪い流れを払拭したい法大は、ランとパスを駆使し徐々に攻めていく。QB鈴木から一時QB馬島臨太郎(キャ3)に代わったが、その代役を見事に務め上げエンドゾーンまで3ydsに迫った。再びQBは鈴木に代わり、繰り出したパスをWR尾崎がキャッチしてTD。点差を5まで詰めると、対する早大はDF陣の目をあざむいて攻め上がる。22ydsのパスが通るビッグゲインに加え、ランでも少しずつゲインを重ねていく。
WR#1尾崎が2度目のTDに成功
相手の勢いそのままに突入した4Q。早大は敵陣9yds地点でFGを選択し、成功を収めて3点を奪われる。気持ちを切り替え、少しでも点差を縮めたい法大のキックオフリターナーはWR山田一輝(法4)。巧みなランで自陣46ydsまでボールを運び、順調な滑り出しかと思われた。しかし、その直後WR尾崎に向けたパスを早大がインターセプト。反撃の機会を奪われ、ますます不利な状況に陥る。なんとしても追加点を阻止すべく、法大も意地を見せる。1stdownを獲得させぬよう、LB樽沢のタックルなどDF陣が活躍。4thdownに追い込み、ギャンブルを選択されるも、このチャンスを無得点に抑える。ようやく回ってきた攻撃権、ここで確実に追加点を挙げたい場面だったが試合は思うように進まない。今節OFチームは噛み合わなかったのか、QB馬島はボールを取り損ねてしまう事態。ここで大幅に時間をロスし、敵陣にも入れぬまま4thdownが終了した。次の早大の攻撃権、またもTD、そしてFGが決まり7点を取られた。
試合終了まで残り3分42秒。QB鈴木のパスはまたも早大がインターセプトし、あっという間に攻撃権を失う。この時点であと15点を埋める希望を一同見失い、暗雲が立ち込めた。
不穏な空気漂う中、早大は追加点に貪欲に挑む。敵陣5ydsからのFGを決めて3点を挙げたところで試合終了。14-32と大敗を喫し、一時はつかみかけた甲子園への夢は遠ざかった。
パスが上手く繋がらない
現在、慶大が全勝。法大と早大が一敗と並び、強豪・日大がまさかの二敗とリーグは混戦模様だ。法大甲子園への道は、次節・慶大戦での勝利は必須事項。それに加えて、日大が早大に白星を挙げることで可能性が開ける。あとは得失点差によって左右されてくるため、法大最終節後に行われる早大対日大戦の終了まで結果は分からない。四年ぶりの甲子園を目指し、最終節に挑む。(関川美穂)
選手コメント
高橋悟
ー今日の試合を振り返って
単純に実力で負けたのかなと思います。
ー早大戦へ向けて特別なことは何かされましたか
特にないです。自分たちの法政フットボールをやろうと決めていました。これまでと変わらない練習をしました。
ー14-32の得点について
ちょっと痛いですね。
ー何度も相手の攻撃を止めていましたが
いつも通り行っていただけですね。
ーチームの雰囲気はどうでしたか
試合前、試合中も後もそこまで変わらなかったですね。落ちなかったですね。負けていても変わらないことを心掛けているので。常に自分たちのフットボールをしようと考えていました。
ー相手の印象は
早大は一敗していて、準備してきた感じはありますね。OFは思った通りいいラインと選手が揃っていました。彼らに勝つことができませんでしたね。
ー注意した相手の攻撃や選手はありましたか
ランを止めに行きましたが、止めきれず追い抜かれたりしたことがありました。特にRBを警戒していました。
ー法政のDFについて
ランが止めることができなかったのが痛かったです。
ーその原因はなんですか
あとでじっくり調べて、次に生かしたいです。
ー次節は慶大戦ですが、相手の印象は
ランナーが良くて全体的に波に乗っているので、怖いですね。
ー慶大戦に向けて抱負をお願いします
いつも通りいきたいと思います。
鈴木貴史
ー今日の試合を振り返って
キックでモメンタムを持ってこれたと思うのですが、際の部分でとられてしまいました。
ーオフェンスチームとしてのプレーはどうでしたか
やはり、際の部分でやられてしまって、ドライブできなかったことが残念でした。
ー敗れてしまいましたが、その中でも収穫はありましたか
ランプレーでは圧倒までとはいいませんが、良いイメージでプレーできたと思います。あとはパスの精度を上げることですね。
ー早大戦に向けての対策はありましたか
とにかく前に出ることを意識しました。相手のフロントは色々やってくるので、その中でも自分たちのオフェンスを出し切って、前に出るようにしました。
ー鈴木選手個人としての反省はどうですか
自分自身が焦ってしまったところがあったので、どんな時でも落ち着いてプレーできるようにしたいです。
ー慶大戦に向けて
勝つしかないので、オフェンスが点を取って勝てるようにしたいです。
奥津良介
ー今日の試合を振り返って
前半は、注目してもらいたかったKRが出て良かったですが、オフェンスで前半取りきれなかったのが痛くて負けにつながったと思います。
ー自身のプレーを振り返って
僕はブロックメインでロングパスはこないので、役割としてブロックで相手を倒すことは出来ましたが、まだ詰めきれず完璧なブロックが出来なかったのでやりきれない気持ちです。
ーチームの調子はどうですか
ムードはいい感じで上がってきてはいたのですが、結果的に負けたので次戦の慶応に向けてしっかり持ち直していきたいです。
ー相手チームの印象は
他の大学と違って特殊な体形をやってきて、レシーバーから見てもDBが多くて大変でした。でも、一対一の時は負けるつもりはなかったのでそこまで気負いはしなかったです。
ー今日の試合をまでにどんな準備をしましたか
とにかく怪我をしないことですね。チーム全体でも個人でも怪我人0のフルメンバーで臨むことを準備してきました。
ー慶大戦に向けて
今日、自分はキッキングリーダーでキックとしていい結果を出せた部分もあるし、パントでミスしてしまったとこもあるので、そこを改善してキックでゲームに勝ったと言えるような試合にしたいです。
今井憲史朗
ー今日の試合を振り返って
チームとしてまず勝たなければいけないというところで、この負けはちょっと悔しいっていうことしか言えないですね。可能性はあるとはいえ、全勝でいかなければいけなかったので。次勝つという意味もこめて悔しいですね。
ー今日の自身のプレーは
手ごたえはあったので、次につながるプレーができたかなと思っています。
ー良かった点は
迷わずやろうっていうのは決めていて、このデカいフィールドでも緊張しないでやろうと思っていました。考えていたように緊張もせず思いっきりやることができたので、その点は良かったかなと。あと、4年なので1プレー1プレー、甲子園に向けて悔いが残らないようにプレーしようと思ったので、そういう面でも悔いは残ってないです。
ーチームの雰囲気は
そうですね。今は負けたばかりなので、正直みんな落ちてますけど、明日からは切りかえてやると思うので。そこは意地見せます。
ー最終戦に向けて一言
まだ甲子園への確率は全然あるので、恥じないじゃないですけど、関東代表になれるようなチームだと思っているので。そこは自信を持ってやります。
徳山翔輝
ー今日の試合振り返ってみて、ディフェンスチームとしてどうでしたか
雰囲気自体は悪くなかったですが、フレッシュを重ねられた時に少し(モチベーションが)落ちていってしまう部分もありました。
ーDLとしての良かった・うまく出来なかった点はありますか
やっぱりランストップが出来ずにランを出されてしまった場面があった点ですかね、ただ要所要所で仕掛けていけたのが良かったです。
ー1Q終盤にいいサックを決めましたが
DBのパスカバーが良くてQBが投げられない状態だったので、DBに感謝です。
ー早稲田戦に向けてDLとして意識したことはありますか
去年の秋も春も負けていて、ライン戦で勝つというのはディフェンスとしてもDLとしてもすごい意識していたので、圧倒してやろうという気持ちでした。
ー今日の試合でのパスラッシュといった面ではどうでしたか
全体的に考えてみると少なかったかなと思います。
ー慶應戦ではどのようなプレーをしていきたいですか
ボールをまだ奪えてないので、しっかりファンブルフォースできるようなタックルやサックをしていきたいです。
フォトギャラリー
- 2TDを決めたWR#1尾崎
- 試合前、フィールド上に並ぶ選手たち
- 相手を抜き去る
- RB#3鎌田が安定したプレーを見せる
- 喜びを分かち合うWR#1尾崎とTE#46仲野
- ボールを回す
- 後半、攻め上げる相手を抑え込む
- 昨年王者に敗れた