【バドミントン】平成28年度関東学生バドミントン選手権大会 準決勝、決勝 河崎・野村ペアが優勝!
平成28年度関東学生バドミントン選手権大会
2016年6月19日(日)
東海大学湘南キャンパス体育館
各種目準決勝および決勝が行われた。男子ダブルスでは、河崎駿輔(経4)・野村拓海(社1)が見事優勝。一方女子ダブルスは前田悠希(営3)・宮浦玲奈(国3)ペアが準優勝に入った。また、2組以外にも多くの選手が活躍を見せ、8月からの秋季リーグに向けて勢いをつけた。
試合結果
男子シングルス
選手名 | 順位 | スコア |
---|---|---|
西川裕次郎 | 3位 | 準決勝:●0-2馬場(筑波大)(17-21,15-21) |
男子ダブルス
選手名 | 順位 | スコア |
---|---|---|
河崎駿輔・野村拓海 | 優勝 |
準決勝:○2-1横島・藤(日大) (21-18,24-26,21-10) 決勝:○2-0玉手・中峰(日体大) (21-16,21-16) |
女子シングルス
選手名 | 順位 | スコア |
---|---|---|
伊東祐美 | 3位 | 準決勝:●0-2中西(早大)(20-22,19-21) |
女子ダブルス
選手名 | 順位 | スコア |
---|---|---|
前田悠希・宮浦玲奈 | 準優勝 |
準決勝:○2-0桶田・谷澤(専大) (21-14,21-15) 決勝:●0-2瀬川・村上(明大)(15-21,13-21) |
上野亜実・長谷川由季 | 3位 | 準決勝:●1-2瀬川・村上(18-21,21-19,14-21) |
戦評
男子
春季リーグ戦を5位と悔しい結果で終えた男子。シングルスでは唯一の準決勝進出となった西川裕次郎(社3)が登場。対戦相手は春季リーグ戦で勝利を収めている馬場(筑波大)。しかし、この試合は相手に主導権を握られてしまう。ミスが多い展開となり苦しくなるものも、なんとか8-9と必死に喰らいつく。それでも相手の強打とミスが重なり5連続ポイントを喫する。その後も差を詰めることができずに1ゲームを落としてしまう。巻き返しをはかりたい第2ゲームであったが、一度相手に傾いた流れを引き寄せることができない。集中力を欠いたプレーからミスをして、相手にリードを許してしまう。結局この試合1度もリードを奪うことができずに敗戦。関東インカレはベスト4で終えることとなった。次の秋季リーグ戦や東日本インカレでは集中力が大きな課題となるであろう。また、チーム全体としては西川以外の選手の奮起が栄冠には欠かせない要素となるはずだ。
次に行われたのはダブルス。ベスト4に進出した河崎俊輔(経4)・野村拓海(社1)ペアは大会前から、「優勝を目指していた」と語った。迎えた準決勝で熱い試合を見せた。試合序盤から野村の強打と河崎のドロップが効果的に決まり、連続ポイントを重ねる。勢い良く第1ゲームを奪取することに成功した。このままストレート勝ちかと思われるほど順調なプレーを見せていたが、簡単に終わる相手ではない。ゲーム中盤にミスを連発し、リードを許す。どうにか反撃したが、19-21と競り負けフルゲームに突入。最終ゲームでもミスが続きリードされる。敗戦ムードが漂ってきた12-18の場面。相手の強烈なスマッシュをなんとかレシーブし続け我慢すると18-19まで追いつく。マッチポイントを握られるものの、驚異の粘りを見せつける。ジュースになっても、相手のスマッシュになんとかついていき、25-24とマッチポイントを迎える。最後は相手のスマッシュがアウトになり辛勝。決勝に駒を進めた。
いよいよ決勝。疲れが残るなかでの試合となった。厳しい試合を乗り越えたこのペアは均衡した展開からうまく抜け出す。プッシュや力強い相手のスマッシュに対するレシーブが決まり、21-16で1ゲーム目を奪う。第2ゲームも勢いそのままに、得点を重ねる。10-11から相手のミスもあり、5連続ポイント。優勝を大きく引き寄せた。その後も安定したプレーを見せつけ、見事ストレート勝ち。関東インカレを制した。勝利の瞬間に河崎と野村はガッツポーズを見せ、抱き合ってその喜びを爆発させた。「嬉しかったです」そう語った河崎の笑顔がこの大会の全てを物語っていた。
秋季リーグ戦、東日本インカレまでしばらく試合がない期間となる。より強くなるために。選手たちは練習に追われる日々となる。インカレ連覇という大きな頂きに向かって。勝負の夏はもうそこまで迫っている。(石川大悟)
女子
この日最初に行われた女子シングルスでは、伊東祐美(営1)が出場した。高校の先輩でもある早大エース中西相手に序盤から必死に食らいついていく。終盤まで点の取り合いとなり20-19と先に伊東がゲームポイントを奪う。しかし、そこからミスや相手の鋭いショットに対応できず。3ポイント連続失点で22-20と惜しくも第1ゲームを先取される。続く第2ゲームは、序盤8ポイント連取され引き離される。しかしインターバル後には、しっかりと気持ちを切り替え、相手を前後左右に振るなど確実にチャンスをものにしていく。連続得点で15-15に追いつき、流れは伊東にきたと思われたが、相手も余力がありすかさずスマッシュで点差を引き離していく。一度は逆転したものの反撃ならず。19-21でこのゲームを終え、ストレート負けを喫した。
上野亜実(人4)・長谷川由季(法4)ペアの準決勝は、序盤から相手との激しい点の取り合いとなる。第1ゲームは鋭いショットで点を取っていくも、なかなか逆点することができない。ミスも目立ってしまい、あと一歩というところでこのゲームを19-21で取られてしまう。第2ゲームでも接戦が続く。ラリーを続け、相手のミスを誘う。相手の鋭い切り返しなど左右に振られ対応できない場面もあったが、なんとか逃げきり21-19で勝負の行方はファイナルゲームへ。ファイナルでは体力との戦いでもあった。相手のショットに対し甘い球で返し、プッシュで落とされるなど上手く返球することができない。上野のプッシュや長谷川のスマッシュで点を奪うも、後半は6ポイント連取されるなど自分たちの流れに持っていくことができず14-21でゲームオーバーエンド。決勝進出とはならなかった。(羽根田萌)
前田・宮浦ペアの準決勝は終始主導権を握らせなかった。序盤から鋭いスマッシュとショットを駆使し、たたみかけるような攻撃を展開。相手に攻撃の選択肢を与えず、思うようなプレーをさせない。そのまま勢いに乗った法大は21-14で第1ゲームを先取した。続く第2ゲームは出だしこそ点数がきっ抗するも、引き続き攻めの姿勢は崩さない。相手をリードを奪うと、粘る相手を振り切り、21-15で落ち着いて勝利を収めた。
決勝では、準決勝とは打って変わり、法大は出だしからミスを連発。「(ミスで)自分たちのリズムを崩してしまった」と、いまひとつ流れに乗れない展開が続く。逆に明大のサーブやスマッシュは冴え渡り、法大は防戦一方の展開に。しかしそこは優勝のかかった大一番。終盤、宮浦の意地を見せるかのような鋭いショットが相手コートに突き刺さり、それを皮切りに法大は5連続得点を挙げ、追いすがる。しかし相手もそう簡単には試合を運ばせてくれなかった。スマッシュやヘアピンを冷静に決められると、そのまま引き離され15-21で第1ゲームを落とす。 後がなくなった第2ゲーム。準決勝と同様に積極的な攻撃を展開するも焦りからか空回り。スマッシュやショットのミスが増え始め、チームメイトからも「我慢!我慢!」の声が飛び交った。またしても相手の流れかと思われたが、宮浦が力強いスマッシュで長いラリーを制すと、前田のスマッシュも決まり12-8と一気にリードを奪う。しかしインターバル後、立て直してきた相手にまたしてもミスを連発。取れるはずのサーブも取り損ねるなど、疲れからか集中力は切れ、相手に一挙11得点を挙げられてしまう。最後は13-21と点差を広げられ第2ゲームを落とし、同時に試合終了。ストレート負けで優勝を逃した。(本間美来)
選手コメント
河崎駿輔・野村拓海ペア
ー優勝という結果ついて
河崎:大会前から優勝しようと思っていたので、それが実現したので良かったです。
野村:こういう大会での優勝経験がなかったので、その分嬉しかったです。
ー準決勝を振りかえって
河崎:自分が崩れて、3ゲーム目もリードされていて駄目かなと思ったのですが、そこから相手のミスと自分も立て直して、野村もメンタル面をカバーしてくれました。最後は運ですね。
野村:河崎さんが前に出て、自分が後ろで攻めるという形が上手くいかなかったのですが、その中で最後まで諦めずにプレーできたので、そこが勝因ですね。
ー準決勝の2ゲーム目落としましたが
河崎:普段ミスしないところで、ミスをしてそこから動揺してしまいって、我慢できなかったという感じです。3ゲーム目も途中までそうでした。
ー決勝の前にどんな話をされましたか
河崎:相手のペアでミスの多い方の選手を狙っていこうと。あとは自分たちのやりたいことは話さなくても分かっているので。
ー決勝について
河崎:準決勝で疲れたので、その状態でどこまでできるかという楽な気持ちでプレーしました。もう少し厳しい展開を予想していたんですが勝てました。
野村:自分でも驚くくらい緊張していなくて、いつも通りのプレーができました。
ー相手の印象は
野村:スマッシュが速かったので、できるだけレシーブを低くしようとしました。それができて良かったです。
ー今日良かったプレーは
河崎:野村が後ろで自分が前に出て、攻めることができたことです。勝負所で点数を取りに行けたことです。気持ちですね。
ー春季リーグ戦のときとの違い
河崎:最近は練習でも勝てるようになりました。強くなったとういより慣れてきた感じですね。最初に組んだ時は最悪だったので。
野村:レベルアップしましたね。普通のプレーができるようになりました。
ー次戦への意気込み
河崎:ここで満足していたら駄目なので、普段の練習から頑張った成果が今回だと思うので、努力は報われることを信じて、2人で頑張っていきたいです。あと、インカレ優勝したいです。
野村:一番の目標はインカレで優勝することなので、これから練習頑張りたいです。
西川裕次郎
ー今日の試合を振りかえって
最初から集中力が持たなかったことが大きな敗因です。
ーコンデションは
ベスト4に入ってインカレ出場が決まったので、気持ちが抜けていたところもありますし、負けたことのない相手に引いてしまいました。
ー点差が縮まりませんでしたが
一回もリードしていなくて、最初から点差つけられて、そのまま負けたという感じなので、そこが課題ですね。
ー今日の相手の印象
勝てない相手ではないですし、自分の場合は集中力が課題で、そこを解消できればあまり勝てない相手はいないと思うので、そこを改善したいです。
ー法大勢シングルス唯一のベスト4でしたが
自分がチームの主軸なので、優勝するのが良かったのですが、この結果は普通です。もう少し何人か残れるようにしないと団体戦は勝てないですね。
ー今後の試合について
東日本まで時間が空くので、自分をレベルアップさせるために、体力を向上させたいと思います。
上野亜実・長谷川由季ペア
-今日の試合を振り返って
上野:1年生のとき以来に2人で組ませてもらって、わたしもシングルスがあったのでなかなか練習できなかったのですが、それなりに練習よりは良い試合できたかなと思います。
長谷川:今回で、やっと少し個人戦で上位に入ることができて、ここまでできるんだなという自信にもなったし、これから頑張ろうと思いました。
-大会前に掲げた目標は
上野:初めはひとつひとつ勝つという感じだったので、とりあえずベスト4に入りたいねということは話していました。ベスト4に入ったときは、お互いに優勝したいねとは話していました。
-今日の敗戦の要因は
長谷川:体力からくる集中力のなさです。
-今大会全体を振り返って
上野:シングルスはすぐ負けてしまったのですが、本職のシングルプレーヤーとして、これからまた東日本インカレに向けてやっていかなければと思います。ダブルスは、今回の大会で少し自信がついた部分があるので、もっと練習して優勝狙いたいなと思っています。
長谷川:ダブルスは、とりあえず自分たちのプレーを生かしてもっと細かいところから、優勝できる実力になるまでこれから練習を積み重ねていきたいです。
-今大会法大としては、シングルス1選手がベスト4、ダブルスは2組がベスト4以上となりましたが
上野:シングルスについては、みんなまだ上がらなきゃいけないなと思うのですが、いつも法政は個人戦でみんな負けてしまう感じがあったので、今回それがなく、ちゃんとベスト4に残れて2組と1人がインカレ出場を決められたということは、チームとしてもいいかなと思っています。
長谷川:ダブルスは2つベスト4に入って、ほかは負けてしまったのですが、チームの中ではそんなに差があるわけではないし、みんなで切磋琢磨してこれからお互い競いあって伸びていったらいいなと思います。
-これからの目標は
上野:やっぱり最後の年なので、最終的な目標としては、インカレで団体でも個人でも優勝したいです。これからリーグや東日本インカレが入ってきますが、そこでもしっかり一つ一つ勝てるようにしていきたいと思います。
長谷川:次の大会はリーグ戦で団体戦なんですけど、春は1ポイント差で筑波大に負けてしまったので、次は絶対自分もチームに貢献して優勝したいと思います。
前田悠希・宮浦玲奈ペア
ー今の率直なお気持ちは
前田:優勝を逃して…ただ悔しいという思いです。
宮浦:普通に悔しい、ですね。
ー試合を振り返って
前田:自分のミスで試合の流れを崩してしまったところがあったので、そこが反省点です。
宮浦:もっとできることがあったかなという感じです。次の秋までに改善していこうと思います。
ー敗因を挙げるとすれば
前田:高い球や相手の苦しい球をチャンスにできなかったことですかね。
宮浦:相手が自分たちの浮いた球をカウンターで決めてきたのでそこで離されたんだと思います。
ー相手のペースで試合が進み、我慢を強いられる場面が多くありました。その点については
前田:リードしてた場面や追いつきたいっていう場面でスマッシュが決まらなかったりミスしてしまったりで…そこは我慢の時間だったかなと。でもそこで点数を離されてしまいました。 宮浦:自分たちのバドミントンを相手がさせないようなプレーをしてきたので、そこに苦戦しました。
ー見つかった課題はありますか
前田:ショットが安定しないので…秋にむけて練習していこうと思います。
宮浦:球際が甘いところですね。
ー秋のリーグ戦にむけて
前田:春リーグでは負けた試合が多かったので、使ってもらった時は全力でやろうと思います。
宮浦:出場したときは、監督やコーチのオーダーに応えられるようにやっていきたいです。
伊東優美
―試合を終えて今のお気持ちは
組み合わせも良く、1年生だけどチャンスをものにしないと次に生きていかないと思っていました。おとといの試合までは、しっかり最後まで気持ちを切らさずにできていたんですけど、今日の試合は競ったところでちょっとしたミスが出てしまってそこが負けた要因かなと思います。
―経験豊富な上級生との対戦でしたが、対策はされましたか
高校が一緒で、高く上げすぎると鋭いショットが来るということは知っていたので、なるべく相手のペースにならないようにしようとは思っていました。
―実際に戦ってみていかがでしたか
相手のショットも鋭くて、2ゲーム目はだいぶ点差が開いてしまい、決め急いで出たミスが多かったです。
―リードされても粘り強く点を稼いでいた印象です
離されたときは焦ったんですけど、展開を変えてみようと思って、ラリーを楽しんで試合を組み立てていこうとしました。
―今大会で得た収穫は
初戦から五分五分の戦いが多く、ミスしなければ勝てる試合もあると感じたのでミスをしない試合を意識して練習していきたいです。
―次戦に向けての意気込み
リーグ戦のレギュラーを目指し、チームに貢献することと、勝ちにもこだわるけど内容にもこだわった試合をしていきたいです。
フォトギャラリー
- 試合終了直後の河崎(右)と野村
- ベスト4で大会を終えた西川
- 上野(前)、長谷川は4年生ペアとして久しぶりにペアを組んだ
- 準優勝という結果を残した前田(右)・宮浦ペア
- ミスを誘い、相手を追い込んだ
- シャトルを確実に沈めていく
- ルーキー伊東は準決勝まで駒を進めた
- 今大会、男女合わせて8名がベスト4以上に入った