【テニス】全日本学生テニス選手権大会 2日目 男女シングルス2回戦レポート
全日本学生テニス選手権大会
男女シングルス2回戦、男子ダブルス1回戦
2016年8月15日(月)
岐阜メモリアルセンター
全日本学生テニス選手権大会(インカレ)二日目。男女シングルス2回戦が行われ、シード選の面々がコートへ足を踏み入れた。法大は男子シングルスが7名出場。ダブルスは3組がドローに名を連ねた。女子テニス部としては唯一の本戦出場となる江見優生乃(社3)がシングルスの試合を行う。エースとして好成績をつかみたいところだ。試合結果はストレート勝利。実力の違いを見せつけた。また、同校対決となった山田晃大(社4)、太田悠介(経3)の戦いでは後輩の太田に軍配が上がった。
※本日予定されておりました男子ダブルス1回戦は雨天のため明日に延期となります。
試合結果
男子シングルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 寒川雄太(スポ3) | 6-4,7-6(3) | 諱五貴(明大) |
○ | 村上彰啓(経4) | 6-1.6-1 | 千田航平(信州大) |
○ | 塚越雄人(経4) | 6-2,6-1 | 山西大(専大) |
●* | 山田晃大(社4) | 1-6,3-6 | 太田悠介(経3) |
● | 藪巧光(経1) | 6-4,1-6,4-6 | 小林雅哉(早大) |
● | 前崎直哉(経2) | 0-6,6-2,3-6 | 木島駿(早大) |
*同校対決となった。
女子シングルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 江見優生乃(社3) | 6-3,6-1 | 福井愛(富士大) |
戦評
第1シード諱五貴(明大)と対戦した寒川雄太(スポ3)は第1ゲームをいきなりブレイクされるも、その直後の第2ゲームで相手のミスを誘いブレイクバックに成功。その後も相手の鋭いショットに苦しめられる場面が見られるが、ネットプレーで前に出た相手にストレートで決めるなど点を取り返していく。4-4で第9ゲームを迎え、このゲームをキープし試合の流れを優位にしたいところであったがアウトが響き波に乗ることができず。ラヴゲームでブレイクされてしまう。第10ゲームでも相手のペースにのまれ4-6でファーストセットを落とす。変わって第2セットはサーブの好調などによりポイントを確実に決めていき、キープが続く展開となる。ブレイクがないままゲームはタイブレークに。自身のサーブから勢いに乗りたい寒川だったがミスが続き3連続でポイントを奪われる。最後も相手の強烈なショットに対応できず6(3)-7で敗戦となった。
同じく2回戦で、山田晃大(社4)と太田悠介(経3)の同校対決が行われた。第1セットは太田が調子の良さを見せ1-6で先取する。第2セットでは山田も正確なショットでサービスゲームを確実にものにしていく。3-4と互いにキープで迎えた第8ゲーム。デュ―スとなるも最後は太田が勢いのあるフォアハンドをストレートで決めブレイクすると、第9ゲームでも太田がサーブで勢いを作り3-6でゲームセット。勝負は太田に軍配が上がった。
同校対決を制した太田
予選から勝ち進んでいる藪巧光(経1)は昨年全日本ジュニアU18で優勝した小林雅也(早大)と対戦。格上相手に臆することなくプレーをする藪は第1ゲームをブレイクされるも、その直後にすぐさまブレイクバック。その後も相手を左右に動かしミスを誘ってキープしていく。試合が一旦中断されるも、勢いが途切れることなく第1セット6-4で先取する。第2セットも第1ゲームを先取し、流れに乗りたいところであったが、相手もそう簡単には試合を進ませない。第3ゲームでラリーからのミスでなかなか点を取ることができない。このゲームをブレイクされると、その後は一つもゲームを奪えず1-6で第2セットを終える。運命のファイナルセットは第2ゲームでブレイクされるも、そのすぐ後第3ゲームで攻めのショットで相手のミスを誘っていきブレイクバックし流れを相手に渡さない。互いにキープできた第6ゲームでは、藪も連戦での疲れが出始めたかボールがネットを越えない場面が多くなりブレイクされてしまう。第7ゲームをキープされ、もう後がない場面で迎えた第8ゲームであったが、藪はショットを確実に決めていき3-5とキープ。第9ゲームは相手のサーブに上手く対応。リターンで点を重ね、土壇場で4-5とブレイクに成功。続く第10ゲーム。このゲームをキープすればゲームのカウントはイーブンとなり、周りの観客も固唾をのんで見守る。長いラリーが続き、一つのミスも許されない。互いに鋭いショットで攻めていくも、球に追いつき気迫のこもったプレーが続いていたが、最後は藪の球が相手のコートは届かず4-6でこのゲームに敗れた。
前崎直哉(経2)は相手の勢いを断ち切ることができず0-6で第1セットを終えたが、第2セットでは気持ちを切り替えて早々にブレイクを成功させる。第5ゲームでも相手のミスで点を奪っていき4-1とブレイクする。続く第6ゲームでは、何度もデュ―スとなり苦戦を強いられるも、サーブで攻めていきキープ。このセットを6-2で取り、勝負はファイナルセットへ。第4ゲームをブレイクされ、その後のゲームもキープされてしまい1-4と追い込まれる展開に。一時雨天で試合が中断され流れを食い止めたいところであったが、最後のゲームでもあと一歩のところでブレイクできず。ファイナルセットは一度もブレイクを奪えぬまま3-6で試合終了となった。
そのほか、2回戦が初戦となった村上彰啓(経4)、塚越雄人(経4)や女子の江見優生乃(社3)は、安定した試合運びでストレートで勝利し2回戦に駒を進めた。
男子シングルスで3回戦進出を決めたのは、塚越、村上、太田の計3名。山田は最後の全日本学生テニス選手権大会(インカレ)となるもシングルスで白星を挙げることは叶わず。この思いをダブルスへとぶつけてほしい。1年生である藪や2度目のインカレとなる寒川も、格上と思われる相手に互角の戦いを繰り広げた。彼らの今後の活躍に期待したい。大会3日目は男女シングルス3回戦、男子ダブルス1回戦が行われる。猛暑の中ではあるが連戦を戦い抜き、さらなる好順位を狙ってほしい。(羽根田萌)
選手コメント
江見優生乃
―今日の試合を振り返って
自分は初戦だったので、相手は昨日試合をしてきていて。初戦ということもあって緊張した部分もあったので…。インドアコートということもあって雰囲気に慣れるまでに時間がかかっちゃって。思うような自分のペースにはできなかったんですけど、でもとりあえずコートにいれようということを考えて試合をしていました。
―やはりインドアコートだと感触は違いますか
違いますね。あと、ダブルスのときはセンターコートで試合していたので、その3つの場所が全然サーフェスが違うので。それに対応するのが難しいかなと。
―今日のサーブの調子は
サーブは最近全然前よりもよくなって。前よりも自信あるんですけど、前得意だったフォアのほうがちょっと最近調子よくなくて。そこをちょっと明日は改善していかなきゃなと。
―ファーストセットの第7ゲーム目では5-1とリードしつつもラヴゲームでブレイクされてしまいました
相手がリターンなども一か八かという感じだったので、それが入ってくると取れないというのがあったので…。でも5-1のとき自分がサーブを引いてしまった部分というのもあって、とられちゃったかなと思います。やっていてセットをとられてしまうという気はそんなになかったです。まだ余裕があったので。
―ダブルスの予選はいかがでしたか
惜しかったです。相手は強くい慶應で1部校の(関東学生テニスリーグ)レギュラーの人たちなので、強いっていうのは分かっていたんですけど、チャンスはあったかなっていう。
―現在のコンディションは
実家が近いので、近いっていっても三重県で。通える距離にあるので、ずっと通っていて。今日は泊まるんですけど、通ってやっていたのでわりとリラックスして試合には来ている感じがします。
―インカレ中の練習は
昨日は中日だったので、地元のほうでコートをとって後輩の彩子(林・社2)と練習していて。会場に来ちゃってもコートがないし疲れるだけなので地元で練習したほうがいいかなと思って、そっちのほうでコートとってやってました。
―今まではどのようなことを強化するために練習をされてきましたか
5月から試合という試合はなくて、国体(国民体育大会)とかしかなかったので、インカレまでに試合経験を積みたいと思ってジョップ大会によく出るようにして。試合経験を。自分は技術などよりもそっちのほう、メンタルのほうが大事だと思っているので、とりあえず試合に出て試合経験を積むことをしてきました。
―インカレでは法政大学女子テニス部唯一の出場となります
自分もインカレの本戦は初めてなので、少しでもインカレの会場に残りたいなという思いがあるので、明日の相手はシードで。対抗戦でも負けたことがあるので、強い相手なんですけど、自分が今できるだけのことをやりたいなという気持ちがあります。
寒川雄太
―昨日と今日の試合を振り返って
昨日は早稲田の古田(伊蕗)くんと試合だったんですけど、2週間前くらいに対抗戦でも試合をしていたんですよね。その試合では負けてたのでインカレ本番で勝てて良かったです。対抗戦でやっていた分、相手のペースがよく分かったので考えながらプレイすることができました。あとは昨日すごく調子が良かったから勝てたと思います。昨日調子が良かったので、今日も調子いいかなと思ってたんですけど昨日に比べると調子悪かったです。サービスは良かったので相手についていくことはできたんですけどミスが目立ちました。相手は第1シードだし、インドアインカレも優勝してる実力なので大事なところ、特にセカンドセットのタイブレークとかで強さを発揮してたなと思いました。
―タイブレークはどうでしたか
疲れが出ましたね。ミニ国体もあって、インカレ予選も勝ち上がってずっと試合が続いて疲れが溜まってました。相手は本戦の第1シードだから1試合目だったのでそこの差もあったと思います。
―サーブが好調だった理由は
相手がすごく打ってくるタイプの選手だったのでサーブでしっかり先に攻めないと思って思いきり打ちました。
―ファーストセットでブレイクバックした時のお気持ちは
キープされた後にしっかりついていこうという気持ちはずっとありました。だからブレイクバックできたと思います。
―ダブルスに向けて
ダブルスは第7シードなので、とりあえずベスト8には入ってシードをしっかり守りたいです。頑張ります。
藪巧光
―今日の試合を振り返って
最初から勝てる気がしなかったので思い切りいこうと思っていて、案外それがよかったです。
―試合前、緊張は
しないです(笑)。
―昨日の1回戦はいかがでしたか
調子が悪かったんで、ちょっと不安だったんですけど、今日よかったので気にしていないです。
―予選からの疲れはありましたか
ありました。試合に入るとそんな気にはしなかったです。
―今日の試合では強烈なフォアハンドが多く見受けられました
自分は昔からフォアをとても打つプレーヤーなので、そこは相手が誰であろうと打って決めるというのが自分のパターンだと思っているので、曲げることはないです。
―相手の印象は
早稲田のエースなのか分からないんですけど、たぶん一番なんですけど、思ったよりやり合えたので来年に生かせたらいいかなと思います。
―ファイナルセット最終ゲームはかなり長くデュース状態が続きました
あんまりポイントのことを意識していなくて、もう1ポイント1ポイント集中していたので、気づいたら終わっている感じでした。
―昨日は外で、今日はインドアコートでしたがその違いは
僕の印象なんですけど、外の方が弾むという、室内はボールのほこりみたいなものがあってすべってくるので、外の方が弾みます。
―今日は停電で試合が一時中断となりましたが
影響は全くなかったです(笑)。むしろ休憩できたのでよかったです。
―応援の力は
嬉しかったです。ありがとうございます。
―初のインカレはいかがでしたか
正直、レベルが高すぎるなと思っていて。僕が勝てるような大会じゃないとそう決めつけて、自信のない感じで入ってしまったんですけど、思ったら本戦も結構やり合えているので、来年はもっと最初から全力でいきたいです。
―見つかった課題
フィジカルですかね。早稲田はフィジカルがすごいので、打っても帰ってきてなおかつつらないので、来年にはフィジカルを鍛え上げていたいです。
―今後の目標
今年よりもインカレでいい結果を残すことです。
フォトギャラリー
- 第7シードである塚越は順当に3回戦へ
- 寒川は第1シード相手に屈服
- 村上副将も最後のインカレで有終の美をかざることができるか
- 山田はまさかのここでシングルス敗退
- ガッツポーズを見せる太田
- 前崎はフルセットマッチとなるも勝ちきれず
- 今後の活躍に期待がかかる藪
- 相手を圧倒するプレーで勝利を収めた江見
※一部写真が見づらくなっております。ご了承ください。