【空手】第60回全日本学生空手道選手権大会 小野田・宇野 初出場も、強敵相手に無念の初戦敗退…
第60回全日本学生空手道選手権大会
2016年7月3日(日)
大阪市中央体育館
シーズン前半戦、最後の戦いが開幕。法大からは、関東学生選手権でベスト32となった小野田守徒(文4)と宇野勇気(理工1)の2人が出場した。また、並行して開催された東西対抗戦にも東の代表として選抜された。
本戦は、ともに初戦から強豪校の相手と対戦となる。先制を許すと、自分の戦いができないまま敗れ、法大陣は悔しい初戦敗退となってしまった。
その後の東西対抗戦では、小野田は敗れたものの宇野は見事に勝利を収め、リベンジを果たした。
試合結果
選手名 | 試合詳細 | 成績 |
---|---|---|
小野田守徒 |
1回戦 ●0-2 |
初戦敗退 |
宇野勇気 |
1回戦 ●0-5 |
初戦敗退 |
戦評
最初に登場したのは小野田。相手は強豪近大の山城勇樹だ。強敵だけに警戒していたものの、開始早々に相手の中段突きを受け、1-0と先制を許してしまう。攻め気の強いプレーをしてくるという前評判に反し、あまり攻めて来なかったという相手の戦い方に翻弄され、小野田は本来の力を出すことができない。起死回生の策として得意の蹴りを武器に攻め立てるも、「点を取ろうと焦る気持ちを読まれてしまっていた」と相手のペースから抜け出せないまま時間だけが過ぎる。そして、残り20秒のところで上段突きから追加点を奪われると万事休す。4年目にして初の大舞台は、苦い結果に終わった。
予想外の戦いを強いられた
続いて宇野は、強化選手にも指定されている京産大の中島啓太と対戦。前半は自身の狙い通り、相手の攻撃をかわしながら好機をうかがった。均衡が続くが、試合も後半に差し掛かった頃、宇野にとって予想外の展開となってしまう。一瞬の隙を突かれ、上段突きで1ポイントを許すと、「先制を取られた時のことをあまり考えていなかった」と、ここから大崩れ。表情にも焦りやいらつきが見え、相手に向かっていったところで突きを決められる悪循環に陥ってしまう。終盤30秒ほどで0-5と一気に突き放され、1年目の挑戦は儚く散った。
一つの試合のことだけ考えていたという宇野
小野田、宇野ともに焦りで自ら崩れていってしまった印象を残した今大会。追い込まれた状況下でも冷静に戦い抜ける精神面の強化が急務といえるだろう。
前半の締めくくりは思うような結果とならなかったが、悔しさをにじませる中でもしっかりと敗因を分析する2人の目は次の舞台に向いていた。
シーズン後半戦は、チームが重きを置く団体戦がメインとなる。この経験を糧に、己の身一つで法大旋風を巻き起こすことができるか。(向井知優)
選手コメント
小野田守徒
―今日の試合を振り返って
相手が強豪校の近大の選手だったので、気持ちの面でおされてしまっていた部分がありましたね。もっと自分から思い切ってやっていけば良かったと思います。
―今大会の目標は
まずはベスト8と思っていました。
―敗因としては開始早々に点を与えてしまったことが大きかったと思いますが
準備不足というのもありましたし、自分の得意技が出していけなかったので、もっと自分の得意技を出していければ良い試合ができたんじゃないかと思います。相手を良く見過ぎてしまったところがあって、何も考えずにいけたら良かったのかなと思いますね。
―さらに取り返さなければならない場面で追加点を献上してしまった原因は
大きく詰めすぎて、取ろう取ろうという気持ちを相手に読まれてしまったところですね。相手にわからないように攻めてから思い切って攻撃できるように練習していかなければならないと感じました。
―関東大会ではけがでの棄権となりましたが、けがの様子はいかがですか
足の打撲でした。しばらくは治療しながら様子を見て練習していたんですけど、2週間前くらいからはちゃんと練習できるようになりましたね。もう影響とかはないです。
―今大会に向けて取り組んだことは
自分の得意技である蹴りですね。これを磨いた上で、突きとのコンビネーションというところを練習してきたんですけど、単発で終わってしまっていたので、そこは練習の成果が出し切れなかったと思います。
―強敵と当たる上で相手に対して意識していたことは
前の情報で相手がガンガン来ると言われていたので、しっかり前で押さえてやろうと思っていました。ただ、実際に始まってみたら全然攻めて来なくて、そこで瞬時に考え方を切り替えられれば良かったんですけど、相手のペースに合わせてしまいましたね。
―今大会の収穫や課題から、この夏取り組んでいきたいことは
まず中段をしっかりとれるようにして、きっちり前で勝負できるように、ということはこの夏意識していきたいですね。この先団体もありますし、体力面とプラスして、夏合宿では精神面も鍛えていけたらと思います。
宇野勇気
―今日の試合を振り返って
自分のやりたいことが全くできなかったです。
―この大会の目標は
1回戦から一つずつ勝ち上がって、2回戦も出られたら勝って、と一つずつやっていこうと思っていました。なのであまり先は見ていなかったですね。
―前半は拮抗した展開で、後半立て続けに得点を取られてしまいましたが
前半は自分の思い通りだったんですけど、先に1ポイントを取られて焦ってしまいましたね。そこでやられました。
―先制点を取られてから表情が変わり、焦りやいらつきも見えたように感じました
全くその通りですね。強い相手だったので先に取られるとキツいかなと思っていて、先に自分が点を取って逃げ切る形にしたいと考えていました。ただ、先制を取られたときのことをあまり考えていなかったので焦ってしまいましたね。
―全日本という舞台の雰囲気は
やっぱり違いますね。会場の大きさとかは慣れているんですけど、雰囲気とか、周りがみんな強い選手なのも圧倒される感じはありました。早く慣れないといけないんですけど。
―今大会に向けての取り組みは
相手の選手のビデオとか取り寄せて、それにあった対策とか練習をしてきました。相手がガツガツくる感じだったので、それを自分の蹴りとか突きとか攻撃でおさえたかったんですけど、すぐに来られてしまったので甘かったですね。
―今大会での課題と収穫は
収穫は全く(ない)です。課題は技術面を磨くことと、1本取られても取り返せる余裕とか自信をつけたいですね。
―シーズンを折り返しますが、後半戦に向けてこの夏取り組みたいことは
後期にも大切な大会があるので、体力と技術とメンタルを全部鍛えていきたいです。