東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対明大戦
2022年9月26日(月)
早大東伏見グラウンド
前日の明大1回戦で中継ぎとして3回を無失点に抑えた伏見颯真(営4)が、連投となる先発のマウンドへ。2回表に無死満塁から関宮楓馬(社2)の併殺打の間に1点を先制し、古屋一輝(経4)と鈴木歩夢(社3)の連続適時打などでこの回一挙5点を奪う。しかし直後の2回裏に明大打線の猛攻により1点差に迫られる。4回表に鈴木の2試合連続となる本塁打で2点を追加するも、6回裏に逆転を許してしまう。投手陣は継投に入るも立て直すことができず、7-11で試合終了となった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 11 | 2 |
明大 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | ☓ | 11 | 14 | 2 |
(法大) ●伏見、古川端、中野、清水-澤野
(明大) 上井、岩田、○松浦、笹川-吉原
二塁打:鈴木(2回)、高橋(3回、4回)、小池(8回)、和泉(9回)
本塁打:鈴木(4回)
盗塁:古屋(4回)、井岡(9回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 唐橋悠太(経3) | 桐光学園 | 3 | 0 | 0 | 2 | .000 |
2 | (8) | 古屋一輝(経4) | 健大高崎 | 4 | 2 | 1 | 0 | .294 |
PH | 福本陽生(経3) | 星稜 | 0 | 0 | 0 | 1 | – | |
8 | 森涼太(経1) | 三重 | 0 | 0 | 0 | 0 | – | |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社3) | 明星 | 5 | 2 | 4 | 0 | .286 |
4 | (3) | 堀尾浩誠(社4) | 報徳学園 | 4 | 0 | 0 | 1 | .235 |
5 | (4) | 高橋凌(社3) | 花巻東 | 5 | 3 | 0 | 0 | .400 |
6 | (5) | 須賀椋也(現2) | 新田 | 4 | 1 | 0 | 0 | .333 |
7 | (7) | 関宮楓馬(社2) | 静岡 | 3 | 0 | 0 | 0 | .333 |
PH7 | 和泉直人(文3) | 札幌第一 | 2 | 1 | 0 | 0 | .200 | |
R | 井岡皇雅(現2) | 健大高崎 | 0 | 0 | 0 | 0 | – | |
8 | (2) | 澤野智哉(社3) | 国士館 | 4 | 0 | 0 | 1 | .182 |
9 | (1) | 伏見颯真(営4) | 帯広緑陽 | 3 | 1 | 0 | 0 | .200 |
1 | 古川端晴輝(社2) | 花巻東 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 小池永紀(スポ3) | 法政二 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1.00 | |
1 | 中野颯太(経1) | 健大高崎 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 清水翔太(スポ4) | 法政 | 0 | 0 | 0 | 0 | – |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
伏見 | 5 1/3 | 9 | 3 | 5 | 7 | 4.73 |
古川端 | 1 2/3 | 4 | 0 | 3 | 0 | 4.76 |
中野 | 0 0/3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0.00 |
清水 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0.00 |
戦評
カード初戦を落とし後がなくなった法大は、3戦目に持ち込むべく明大との2回戦に挑んだ。
先発は前日中継ぎとして登板し、好投を見せた伏見颯真(営4)。先頭打者にいきなり二塁打を浴び、続く打者に四球を与え無死一、二塁とされる。内野ゴロで1死を奪うも中方向への安打で満塁のピンチに。6球目の低めの球を外野に運ばれ、失点を覚悟したバッテリーだったが、捕球した中堅手の古屋一輝(経4)がノーバウンド返球を見せる。本塁へ突っ込む走者もタッチアウト。主将が守備で窮地を救った。
2回表、今度はピンチを耐えた法大に好機が訪れる。4番・堀尾浩誠(社4)が四球を選び出塁。5番・高橋凌(社3)の左方向への安打と須賀椋也(現2)のバントヒットで無死満塁とする。絶好の場面で迎えた7番・関宮楓馬(社2)は併殺打に打ち取られるも、三塁走者の堀尾が生還し先制。続く8番・澤野智哉(社3)は相手失策で出塁し、その間に高橋も生還。その後も9番・伏見の右方向への安打と1番・唐橋悠太(経3)の死球で、2死から再び満塁を作る。守備でこの回の攻撃の流れを引き寄せた2番・古屋は足を生かした内野適時打で1点を追加。開幕から好調の3番・鈴木歩夢(社3)も適時二塁打で続く。打者一巡の猛攻で、この回5点を奪った。
大量リードで法大が主導権を握ったと思われた2回裏。味方の失策で出塁した走者を適時二塁打で返されると、四球で1死一、二塁となる。直後に本塁打を浴び、一気に1点差とされる。
さらに3回裏は制球に苦しみ、2四球を与え走者をためてしまう。2死から適時打を浴び、試合は振り出しに。
得点を重ねたい法大は、上位から始まる好打順。1死から古屋が中方向へ安打を放つと、3番・鈴木が捉えた当たりは打った瞬間ベンチが沸く完璧な1発。2試合連続となる本塁打で2点を獲得した。
粘り強い明大打線に対して力強い球を投げ込むも6回裏に入り、伏見は立て続けに本塁打、適時二塁打を浴びて逆転を許し継投へ。これ以上の失点を防ぎたい大事な場面で送り込まれた古川端晴輝(社2)が4球で2者を打ち取る好救援。
しかし回をまたいだ7回裏に連続適時打で2点を、8回裏には3番手・中野颯太(経1)が四死球で出塁させた走者を背負った4番手・清水翔太(スポ4)が適時打で1点を失う。広がったリードを攻撃陣は埋めることができず、7-11で試合終了となった。
乱打戦の展開は明大に軍配が上がり、チームは今季初の勝ち点を落とす結果となった。今週末に行われる立大とのカードからの巻き返しに注目だ。
(記事・写真:山中麻祐子)
2日連続となる鈴木の本塁打は場外へ
選手インタビュー
古屋一輝
―試合全体を振り返って
昨日は全然点が取れなくて、その得点力というのはやっぱりどうしても全日(全日本大学選手権)の負けた試合からあんまり打線がよくありませんでした。自分たちの打率とかを見ながらそんなに打てていないというのは自覚して、本間さんから「背伸びとかをせず自分たちのできることをしっかりやっていこう」というのが昨日ミーティングでありました。そういった中で、今日は打線もうまくつながりましたし攻撃はよかったんですけど、どうしてもピッチャーが(苦しい展開に)。そこは力というか、春自分たちが倒した分相手が自分たちを倒そうという気持ちを強く感じました。今日はミスもなく本当に明治さんがよくバットを振れていたので、そこに自分たちの押し込みが効かなかったかなと。今日の勝ち切れなかった要因かなと思います。
―7点を重ねましたが、いい形で攻撃ができた
打線に関しては、7点を取ったという事実は確かです。だけど鈴木(歩夢、社3)のホームランであったり、打線のつながりという面ではもうちょっと春リーグのような勢いが欲しいなというところです。出ている野手全員がどんどん打って塁に出るとか、そういった細かいことができていかないと今後も厳しいです。鈴木とか高橋(凌、社3)とかが打てないとやっぱり自分たちはピタッと打線が止まってしまうので、そういった時に下位打線も全員が打てるような準備をしていかないと。7点を取ったものの、まだ自分たちの春みたいな勢いとか本調子ではないかなと感じます。
―2試合戦ってみて感じた相手・明大の印象は
本当に明治さんの試合に出る1人1人がうちを倒そうみたいな(気持ちを感じた)。藤中(壮太、社2)とか伏見(颯真、営4)とかいいピッチャーを何とか打って塁に出て勝とうみたいな、そういった気持ちが全面に出ているようなチームです。ベンチワークを含めて全員が戦っているというか、全員で喜んで全員で声を出してとか、そういったところの組織力というのが明治さんから感じられたかなと思います。
―次のカードまでに修正したいチームの課題を挙げると
仲の良さとかそういう問題はないんですけど、どうしても野球のプレー中そもそもの雰囲気が悪いというか…。全日本でああいう負け方をして、チームが悔しい終わり方をして、あの負けが逆に反発になってくれればよかったんですけど。明治を見てわかる通り勢いは本当に大事だと思いますし、春リーグは自分たちの勢いがありました。そこを1人1人がどうしても雰囲気を悪くしてしまっているので、そこでベンチにいる4年とかがもっと声を出して、一つがらっと変えられるような雰囲気を作れればちょっとは立て直せるかなと思います。
―自身はラストシーズンに入られましたが、開幕から調子は
あんまり手応えはないかなというのがあります。去年も春にベストナインとかを取ったんですけど、その秋は全然調子が上がらなくて。今回もあんまり自分が納得のいくようなスイングもできていないですし、今日は記録的には2本ヒットを打っていますけど自分の中でバットを振れていないというかボールが見えていないというか。うーんという感じで、しっくりきていないと(感じます)。自分の中でもバッティング練習とかはしているんですけど、あんまりという感じです。
―これから調子を上げていきたい
そうですね。春リーグも1カード目の東大で1本もヒットを打てなかったところから始まって、徐々に練習とかをして調子も上がっていきました。今調子はあまりよくないですけど、そこは別に悲観していないです。練習する時間はいっぱいあるので、自分の力を信じてじゃないですけど後半どんどん上がってくれると信じて自分も練習して(いきたい)。どうしても唐橋(悠太、経3)も調子が悪いですけど1、2番が打って塁に出て走ったりとかをしていかないと点が入りづらいので、そこは自分も自覚を持ってキャプテンとしてチームを引っ張れるようなバッティングとかをしていきたいなと思います。
―次のカードに向けて意気込みを
今週2連敗してしまった以上チームとしても厳しい状態なので、そこを何とか春の王者ですし王者らしく2連敗してしまった中でもしっかり切り替えて次は2連勝したいです。まだまだ2カード目ですし、またチームに勢いを持ってきて残り3つをチーム全員で勝ちたいです。どうしてもうちは秋に弱い気がするので、その感じを払拭して後輩たちにこの準硬(というチームを)受け渡していきたいなと思います。
高橋凌
―試合展開を振り返って
自分のミスで流れが変わってしまったところがあるので、次の試合はそういうことがないようにしたいと思います。
―この2試合戦ってみて苦戦したポイントは
打ち合いで負けてしまったところが敗因かなと。
―開幕から好調に見えますが、打撃で心がけていることは
甘い球を逃さずにしっかりとらえることは意識しています。
―春はベストナイン獲得、さらに首位打者を狙える位置で終えましたがタイトルに対して意識は
できれば秋も狙いたいと思うので頑張ります。
―次のカードに向けて
2連敗してしまったので、来週は2連勝できるように頑張っていきたいと思います。