【陸上】第93回関東学生陸上競技対校選手権大会3・4日目
関東学生陸上競技対校選手権大会
2014年5月24日(土)25日(日)
日産スタジアム
大会最終週は会場を日産スタジアムに移動して開催された。川端が前週に引き続き400mHでも見事表彰台に。しかし、全体的には他に目立った成績が残せず、大会前半の勢いに乗ることが出来ずに大会を終えた。
試合結果
対抗戦成績
順位 | 大学名 | 得点 |
---|---|---|
1位 | 日本大学 | 136.5 |
2位 | 順天堂大学 | 110 |
3位 | 東洋大学 | 78 |
12位 | 法政大学 | 31 |
トラック競技結果
種目 | 成績 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|---|
男子200m予選 | 2組4位 | 冨田智 | 21.07 |
〃 | 3組1位 | 井口悠太 | 20.73 |
〃 | 5組3位 | 長田拓也 | 21.24 |
同準決勝 | 1組8位 | 長田拓也 | 21.44 |
〃 | 2組6位 | 猪口悠太 | 21.27 |
男子800m予選 | 3組9位 | 中村彩人 | 1:56.00 |
男子5000m決勝 | 31位 | 西池和人 | 14分40秒71 |
〃 | 33位 | 岩崎瑛 | 14分56秒35 |
ハーフマラソン | 10位 | 関口頌吾 | 1時間5分50秒 |
〃 | 15位 | 佐藤和人 | 1時間6分44秒 |
〃 | 18位 | 黒山和嵩 | 1時間7分0秒 |
男子400mH予選 | 2組4位 | 小林英和 | 52.51 |
〃 | 3組5位 | 白石裕基 | 53.04 |
〃 | 4組4位 | 岡田壮平 | 52.49 |
同準決勝 | 1組7位 | 岡田壮平 | 52.29 |
〃 | 2組6位 | 小林英和 | 52.78 |
男子3000m決勝 | 7位 | 大久保誠吾 | 9分1秒34 |
〃 | 10位 | 森永貴幸 | 9分11秒40 |
男子4×400mリレー予選 | 1組4位 | 矢野琢人 猪口悠太 伊藤健太 岡田壮平 |
3分11秒99 |
フィールド競技結果
種目 | 結果 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|---|
男子走幅跳 | NM | 高野恭平 | ー |
男子砲丸投 | 13位 | 高橋剛志 | 14m63 |
〃 | 15位 | 花田優平 | 14m35 |
〃 | 18位 | 香山勇輝 | 13m67 |
戦評
関東インカレ3日目
前週400mに出場し、見事初優勝を飾った川端涼香(スポ4)が400mH予選に出場。予選、準決勝ともに二着でゴールを迎え、順当に大会最終日の決勝へと駒を進めた。男子400mHでは、小林英和、岡田壮平が予選を通過し、準決勝進出を決めるも、それぞれ6着、7着に終わり、決勝進出を果たすことが出来なかった。200mでは、長田拓也と猪口悠太がともに予選を通過し、4日目に行われる準決勝に出場を決めた。3000mSCには大久保誠吾と森永貴之(現4)がエントリー。森永はレース序盤積極的に集団を引っ張るも、中盤に差し掛かった所で他大の選手の追い上げに付いていけず、失速。悔しい結果に終わった。一方大久保は7位に入賞し、坪田監督もこの結果を収穫として評価した。
関東インカレ4日目
大会最終日のこの日、最初に行われた種目はハーフマラソン。昨年この種目で2位に入り好成績を残した関口(社4)に期待が懸ったが、今年は10位に終わった。レース序盤は先頭集団につけていた関口だったが、中盤に差し掛かると徐々に集団から遅れを取り始める。「スピードが切り替わった時に対応出来なかった」と、レース展開についていけず、そのままゴールを向かえた。女子400mH決勝に出場した川端は、自己ベストをマークする走りで3位に入り、前週に引き続き見事表彰台へ。しかし、本人はこの種目で優勝を目指していただけに、悔しさをにじませた。来月行われる日本選手権では、この悔しさを晴らすレースが出来ることを期待したい。5000mには、故障明けの西池(スポ4)と岩崎(経4)がエントリー。久々のレースとなった西池は大会後「自分の中で戦える状態にまだ届いてなかった」と語り、速いペースで展開されたレースに対応出来ず、厳しい結果に終わった。
対抗戦としては12位と、懸念のあった降格に関しては微塵を不安を感じさせない大会となった。中でも川端の活躍や110mH 陣の好調。そして世界リレーのため2週目は欠場となったが、大瀬戸が安定して好成績を残しているなどの好材料も多くある。一方で長距離陣に関しては全体で2得点だけと低調ぶりが否めない。全日本駅伝予選が来月に控えるだけに、トラックでのこの成績は気がかりだ。(鈴木京子)
選手・監督コメント
苅部俊二監督
-大会の総括をお願いします
前半の二日間は四年生が点を取ってくれましたね。あとは勢いに乗った感じでみんな良い記録を出して決勝にも残ってくれて、29点かな、結構取ってくれました。後半は波に乗れなかったというか、あまり勢いに乗れませんでした。二日間で二点しか取れなかったので、総合順位も先週は5番か6番くらいだったのが12番くらいになってしまったので、得点としてはあまり喜べる結果ではなかったかなと思います。
-川端選手が結果を残しました
個人的な内容の中では川端が400m勝ったし、今日も400mHで3番に入って。女子が一人棄権している中、川端が一人気を吐いてくれてすごく良かったかなという感じです。いろんな所で法政女子頑張っていますねと言われたので、それだけ他大学も女子がいることを認識するくらい活躍してくれて、非常に良かったですね。
ただ、彼女は今日の400mHで優勝を狙っていたので、悔しい思いもあったんじゃないかなと思います。あと400mHは私の優勝カップの苅部杯があるので、持って帰って欲しかったという思いはあったんですが、来年は取ってくれるかなと思います。
-川端選手は、練習で何か特別に取り組んできたことはありますか
これを、というのは無いですけど、やはり400mHのセオリーみたいなのをみっちり叩き込んでいます。伝統的に法政大学は400mHが強いですが、それのノウハウみたいなのが無い状態で高校ではずっとやっていたので、それを教え込みました。彼女はすごく従順にやる子で、練習もきっちりやっているし、それが実を結んできたかなと思いますね。すごく頭のいい子なので、ちゃんとそういうのを認識しながらトレーニングもやるし、どういう課題を持って取り組むかというのも分かって練習してくれています。非常に理解度も高いし、伸びてきている選手です。なので、勝てなかったのは残念ですけど、これを次に繋げてくれると思います。記録も悪くないし、どんどん上を目指してくれると思いますね。
-ハードル陣について
400mH男子が残らなかったのが残念でしたね。400mHは伝統的に法政の強い種目なので。多分残らなかったのは久々なのかな、ちょっとよく分からないですけど、やっぱり寂しいですよね。110mHは三人残ってくれましたが、決勝では金井がフライングして残念でした。フライングしてなかったら、3人が大量得点してくれたと思いますし、ハードルの法政っていうのはアピール出来たかなと思いますね。ただ、ハードルに特化している大学は結構少ないので、その一つとして他大学へのアピールは強かったかなと思います。
-跳躍は佐藤主将も出場されましたが
ちょっと残念でしたね。ケガがあって、完全な状態では無くて、痛み止めを打ちながらの出場だったので。準備不足や、ケガで練習が出来なかったのが一番大きな要因ですね。力はあって、主将の責任感もあったと思いますが、やはりそんなに甘い種目ではないですし。ただ、彼の心意気はみんなが感じてくれたと思います。結果的には残念なものになってしまったので、ちゃんと次に繋げてくれればいいと思います。
-十種競技に出場した久山選手に関しては
表彰台くらいの力はあったので狙って欲しかったです。腰があまり良くなくて。得点すべき走幅跳で点を取れなかったのが大きかったですね。ただ、混成で入賞するのは久々なので、本当に良くやってくれました。
-4継は2位で終えました
予選で法政大学の記録を出してくれて、多分大学でも歴代ランキング5番くらいの記録だったので優勝狙えるかなと。あとは中大が二枚くらい欠けていたので。結果的に二番で評価できる結果ではありますが、残念でもありましたね。うちも1走2走でバトンミスしていますし、3走4走もちょっと詰まっているので、予選のようなバトンパスが出ていたらもうちょっと記録も出ていたし、多分優勝も狙えていたのでちょっと残念でしたね。でも、次に繋がるレースをしてくれたので、今回は評価していいと思いますね。
-一方でマイルは予選敗退でしたが
本当は残らなければいけないメンバーでしたね、46秒台が二人揃っていて、47.1と47.4の選手もいるので。力的には残らないとおかしい様な記録を個人では持っていますが、もっと強くならないといけないですね。ここ数年は勝負強さに欠けている所が見受けられるので、そこをもう少し何とかしなければいけないかなと思います。
-大瀬戸選手に関しては、100m3位で、世界リレー代表にも選ばれましたが、監督から見て調子は
すごく良いですよ、10秒2台を連続して出しているので。高校の時2台は一回だと思います。ベースが上がってきているので、必ず1台、0台は近いうちに出せると思います。今まではベースが3台とかで2台を出していたのが、今はベースが2台になってきたので条件さえ良ければ1台とかは出て来ると思います。ただ、試合が連続していて、今はバハマにも行っているので、疲労が怖いですね。なので、その辺を上手く彼と話をしながら、日本選手権、学生個人に向けてやって行きます。
-最後に今大会の収穫と課題を
部としては総合力をもうちょっと上げないと、1部として残っている大学としてまた厳しい戦いになるので、個々が自分の力を発揮できるようにしていくのが大切ですね。力的にはあるので、それをここで発揮出来る能力を養っていくのが課題ですね。収穫は川端の400、猪口の200ベスト、あとはリレーですね。それから、4年生がしっかり頑張ってくれたのが大きいですね。投擲はしばらく点を取っていなかったので、これをきっかけにして、奮起してくれればと思います。あとは、100mHに3人残ってくれたのもいいですね。色々な所で収穫がある一方で、残念な結果もあるっていう大会でした
坪田智夫駅伝監督
-関東インカレでの総評をお願いします
昨年が良かっただけに、2点しか取れなかったので非常に厳しい結果と言えます。
-チームの中心選手である西池選手と関口選手の今回の走りについては
西池はまだ故障が治って練習をスタートしたところだったので、得点を取るのは厳しいかなと正直思っていました。関口は昨年が良かったので期待はされていたんですが、昨年ほど状態が上がってきていなかったので、下位入賞してくれればなと。4、5、6番あたりに入ってくれればと考えていたのですが、もう一歩力が及びませんでした。
-今回5000mに岩崎選手が出場しましたが
元々5000mに出場させる選手がいなかったというのもあるのですが、4年生として最後に結果を残して欲しいなと。六大学でも良い結果を残していたので、入賞ラインは厳しい選手ですがなんとかまとめて欲しいと思っていましたが。少し状態が良くなかったのと、こんなに早いレース展開も初めてだったと思うので、結果としては仕方ないですね。
-1500mには出場した選手がいなかった
そうですね、誰も標準記録をもっていなかったので。
-今回は1、2年生の選手の出場が少なかったが
2年生が足羽しか出ていませんでした。1年生は標準記録を切っている子がいないので出す予定はありませんでしたが、さすがに2年生が1枚というのは寂しいと思っています。
-2年生にまだ力が足りていないのか
力がない学年ではないのですが、故障ですね。2年生の上の選手たちに怪我が多く出てしまったので、それもあり、春先に標準記録を出すところまでいかなくて、今回出れなかった要因だと思います。
-今回は厳しい結果と話されていましたがその中でも何かプラス材料は
大久保誠吾が3000m障害で7番に入ったことです。本当は欲を言えばもっと点数を取って欲しかったですが、高校時代無名校でやってきていましたし、スポーツ推薦ではないので、大きい舞台を経験して、経験しないとわからない部分もあるので。下位入賞とはいえ経験値が得られたのは良かったと思います。
佐藤文哉主将
-試合を振り返っていかがですか
本当に不甲斐ない結果で終わってしまって、申し訳ないです。
-心配していた二部落ちも免れました
そうですね、みんなが特に四年生が頑張ってくれたので、良かったです。
-最後に一言お願いします
今回全然記録を出せませんでしたが、全カレでは絶対借りを返したいと思います。
川端涼夏
-3位入賞おめでとうございます
表彰台に乗れてほっとしていますが、1位を目指していた種目だったのでそこはすごい悔しいです
-決勝を振り返って
前半は結構良い感じで行けましたが、後半5,6段目くらいから崩れて、足をぶつけてしまったので、そこは改善が必要かなと思います
-レース中に意識したことは
私の外のレーンの子と1位を争うかなって感じだったので、その子を少し意識しつつ、自分のレースに集中しようと思って走っていました
-先週の400mが終わってからどのように調整してきましたか
400mで疲労が溜まっていたので、疲労を取ることに専念しました。
-今後の目標について
来年の関カレでは確実に苅部さんから優勝カップを貰いたいです。あとは2週間後に日本選手権があるので、そこに向けてもう一度調整していきます。全カレでも優勝を狙いたいです
西池和人主将(長距離)
-今日のレースを振り返って
自分の中で戦える状態にまだ届いてなかったのかと。そういう現状が示されたレースではありました。
-久々のレースでしたが、やはりコンディションが悪かったのですか
そうですね。練習はしっかりと追い込んだ練習が最後までできていなかったんですけど、とにかく今の現状でできることっていうのを自分の中で考えていたんですけど、思っていたよりきつかったですね。
-今日のレースプランはどのように考えていましたか
中盤くらいから自分のペースを作っていって後半上げていければと思っていたんですが、周のペースが思っていたより速かったので、周りに流されてしまって自分のペースで走ることができませんでした。もう少し自分に余裕があれば良かったのかなと思います。
-外国人選手を中心とした速いレース展開だった。これに対応していくためには
もちろんしっかりと練習していくとともに、自分の中で走りが、どのような走りがいいのかを見つけていって、これからトレーニングに励んでいかなければならないと感じています。
-主将として長距離全体の関東インカレの結果をどう捉えていますか
昨年はある程度点数を取れていたのですが、今回は3000m障害の7位入賞の大久保だけということでした。これから全日本大学駅伝の予選もありますし、そういうところに向けてもう一度気を引き締めていかないと通用しない、というのが長距離全体として見えた大会だったと思います。
-今後のレースに向けた意気込みをお願いします
今年は自分自身が最後ですし、チームとしても大きな目標を立てているので、とにかくそれに向けてひたむきにやっていくしかないのかなと。これはチームとしても重要だと思うので、それに向けて自分自身が先頭を走り、結果を残していかなければならない立場だと思っているので、走りでもいろんなところで示していければと思っています。
関口頌吾
-今日のレースを振り返って
力不足というのもありますが、どちらかというと準備不足だったかなという思いがあります。タイム自体にこだわりはありませんでした。ただ、こういう結果になってしまったので、話にはならないということですね。
–調子はいかがでしたか
調子は悪くなかったのですが、自分はどちらかというとじわじわとしたレース展開を予想していたので、スピードに対する準備が甘かったというのが反省点としてあります。
–中盤まで先頭集団にいました
もちろん、優勝、最低でも入賞を狙ってやっていたので、その位置でずっと行かないといけなかったのですが、途中でスピードが切り換わった時に対応できなかったというのがあります。
–監督とはどのような話を
レース前には1点でも多く得点をとって、長距離としての得点、法政大学としての得点に貢献していこうという話をしました。レース後には(自分の中での反省と)同じような反省を監督ともしまして、スピードに対する対応が足りなかったというのと、さらに質の高い練習をやっていかないと他の箱根駅伝上位校の東洋大の選手や早稲田大の選手などとは戦えない、という話をしました。
–改めて、レースで得た課題は
ちょっとスピードが足りなかったというのもありますが、全体として(レースへの)想定が甘かったというのが課題です。いろいろとレースのシミュレーションをやりながら普段練習をしているのですが、その中でシミュレーションし切れなかった、ある意味で油断があったなというのもあります。
–先週の10000mは欠場されましたが
最初からハーフに絞って勝負するということで、欠場しました。怪我とかではありません。
–今後への意気込みを
全日本駅伝の予選会が6月の終わりにありますが、その前に教育実習が3週間ありますので、その中でできることをしっかりやって、今回出た課題をひとつひとつ克服していってしっかりと勝ちたいと思います。
岩崎瑛
–レースを振り返っての感想は
レベルの高さを痛感させられました。レースを失敗してしまったのですが、なぜ失敗したかというと関カレで結果を出さなければいけないということで焦ってしまい、調整が上手くいかなかったというのがありました。
–考えていたレースプランは
出来るだけ(集団の)中盤にいて、ついて行こうと思っていたのですが、自分の想像していたペースと調整が合いませんでした。また、六大学対抗戦の頃に比べて、あまり調子が良くありませんでした。足が思った以上に動いてくれなくて、スピードが出せずに終わってしまった感じです。疲労が抜き切れなかった感もあります。
–レースで出た課題は
やはり焦ってはダメだとということですね。目の前に相手がいても自分の調子を見て、自分の練習を考えなければいけないということですね。粘り強さも必要ですね。
–次への抱負を
1ヶ月後の全日本駅伝予選会を目標に、今回失敗した調整のやり方だったり、粘り強さだったり、課題は山積みになっているので、これからやるしかないですね。
フォトギャラリー
- 関口は昨年のリベンジを果たせず
- 故障明けで苦しんだ西池
- 見事表彰台に上がった川端
- 猪口は200m予選1着も準決勝で惜しくも敗れた
- 岡田は準決勝で姿を消すこととなった
- 高野は無念のNM
- 大久保(右)と森永は序盤レースを引っ張った