【アメフト】秋季リーグ戦 対日大 4年ぶりに宿敵・日大を撃破!!5連勝続く!
2016秋季リーグ戦 対日大
2016年10月29日(土)
富士通スタジアム川崎
秋季リーグ戦第6戦。今回の相手は毎年最終節で対峙する宿敵・日大。前半は相手の2度のロングランTDにより相手に流れを掴まれる。しかしハーフタイムを挟み後半に入ると、法大の攻守が光る。攻撃ではRB・WR陣を中心に攻め立てていき得点を挙げていく。守備では相手に得点を挙げることのない堅守を見せつけ、日大に対して4年ぶりの勝利を勝ち取った。
試合結果
トータル試合結果
27 | 7 | 1Q | 7 | 24 |
---|---|---|---|---|
3 | 2Q | 17 | ||
7 | 3Q | 0 | ||
法政大学 | 10 | 4Q | 0 | 日本大学 |
試合得点
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
1 | 7:31 | QB | 鈴木貴史 | TD | ◯ |
2 | 5:52 | K | 三宅俊介 | FG | — |
3 | 6:16 | WR | 阿部康成 | TD | ◯ |
4 | 1:09 | K | 木村圭介 | FG | — |
4 | 6:28 | WR | 阿部康成 | TD | ◯ |
戦評
試合は日大のキックからスタート。法政の最初の攻撃は日大の堅いディフェンスの前に4thdownを更新することができず。続く日大の攻撃は自陣20ydsから38ydsへのロングパスを成功させるなど、好調さを伺わせる。試合が動いたのは第1Q残り6分17秒。法政のパントを自陣20ydsでキャッチすると、そのまま左サイドを一気に抜けられ、80ydsものビッグラン。一瞬の隙をつかれ先制を許す。日大はトライフォーポイントもきっちりと決め、0-7とリードする。しかし法大も黙ってはいない。次の攻撃、パントリターンのWR高津佐隼也(キャ2)が自陣6ydsから41ydsまで一気にボールキャリー。流れを作ると、そこからは順調に4thdownに成功する。そして残り3ydsから、QB鈴木貴史(法4)が自ら駆け抜けTD。キックも成功させ、7-7の同点に追いつく。第1Qの残りはまさに一進一退の攻防となる。残り37ydsからゴールラインに向けて投げられたパスを、DBの石神宇貴(営4)がインターセプト。攻撃の芽を摘むと、対する日大も激しいタックルで法大のオフェンスを進めない。同点のまま、第2Qへ。
WR#11高津佐が35ydsボールを持ち運ぶ
第2Q。開始2分で残り25ydsまで進まれると、そこから日大はFGを選択。42ydsと距離のあるキックを見事に成功させ、点差を広げられてしまう。対する法大は相手の反則から進軍し敵陣に入ると、得意のダブルパスでボールを進める。FGを成功させ、またも同点に追いついて見せた。しかし試合はここから苦しい展開に。続く攻撃で敵陣45ydsからセンターラインを一気にランで破られると、そのままTD。第2Q終わり際にも続けて4thdownを更新され、最後は残り1ydsから飛び込まれ追加点。10-24と大きくリードされる。
LB#47高橋が相手の進軍を阻止
日大に14点のリードを許し、迎えた後半戦。3Q中盤までは互いの堅守が光り、両チーム無得点のまま試合が進む。そんな中、なんとか追いつきたい法大が攻撃を仕掛ける。WR高津佐の見事なパントリターンで敵陣24yds地点まで進軍。パスでさらに3yds前進すると、WR阿部康成(文4)がTDを決める。FGも成功させ、17-24と7点差に詰め寄った。再びの得点のチャンスは相手のインターセプトでものにできなかったものの、K佐藤光洋(社4)が奥まで蹴り込む好パントを見せるなど流れを大きく引き寄せた。
LB#57樽澤のインターセプトで法大に流れを引き寄せる
第4Qに逆転点を挙げ法大を勝利に導いたWR#81阿部
日大の攻撃から始まった運命の最終Q。開始早々、敵陣18yds地点でLB樽澤和也(法4)がインターセプトを成功させる。確実に点を取りたい法大はFGを選択。20-24とした。その後、日大に1st downを2度更新されるピンチを迎えるが、無失点で切り抜ける。そして攻撃権が法大に渡った直後、QB鈴木からのロングパスをWR阿部がキャッチ。そのままエンドゾーンへと駆け抜け見事逆転TD。待ちに待った逆転に応援席はこの日最大の盛り上がりを見せた。そして、勢いに乗った法大は3点差を守り切りゲームセット。宿敵日大を相手に4年ぶりの白星を挙げた。
多くの選手が試合後、嬉し涙を流した
熱戦を劇的逆転勝利で飾った法大。悲願のリーグ優勝へ向け、着実に歩みを進めている。次なる戦いは昨年王者、早大戦。リーグ戦全勝中のトマホークスは勢いそのまま大一番へと臨む。「甲子園を知らない世代」とは言わせない。(阿部暁野・下河辺果歩)
選手コメント
石神宇貴主将
ーお疲れ様でした。今日の試合を振り返って
選手として楽しかったの一言ですね。日大には初めて勝ちました。勝ったことがなかったので単純に勝ったということが嬉しいですね。
ー試合に臨む前の気持ちは
日大云々ではなくて、普通にリーグ戦第5戦が日大戦だったと思うようにしています。いつも通りって感じです。
ー前半戦は10—24と思うようにペースを掴めていない印象がありましたが
(OFが点を)取ってくれるでしょと楽観的に見ていました。
ー前半には日大がボールを持つとビッグゲインを許す展開が何度かありましたが
一発はしょうがないかなと思っていました。実力でとられたというよりは運で取られたものだと思いますし。
ーハーフタイム時はどのようなことについて話されましたか
次止めようぐらいです。それ以外は本当にあまり話しませんでした。
ー後半戦は勢いに乗って逆転されましたね
いけると思っていましたね。オフェンスがいってくれるでしょうと。
ー守備としてはどのような役割を
まずはランを止めようと考えていました。ランと止めて地道に粘って粘って止めれば大丈夫かなと思っていました。
ープレー中注意した点はありますか
オフェンスのラインが強かったので、そこにしっかりと対抗して抑えられるように作戦を考えてプレーしていました。
ーチームの士気はどうでしたか
ずっと高かったです。やられている気もしなかったので、維持できていました。
ー甲子園に一歩近づいてきていますが
そこですかね。浮つかない様に地に足付けて行きたいですね。それこそ第5戦を勝っただけなので、しっかりと着実に進んでいきたいですね。
ー次の早大戦に向けて
早稲田だからどうとかではなくて、しっかりと自分たちのフットボールを遂行していきたいですね。そこに尽きると思います。法政のフットボールをやるかやらないかだと思います。
鎌田洋輔
ー今日の試合を振り返って
自分自身は全然ランが出来ていなかったので苦しかったですね。
ー前半はリードを許す展開でしたが、プレー中はどのようなことを考えていましたか
前半は苦しい戦いになりましたが、ディフェンスが止めてくれることを信じてプレーしていました。
ー後半に逆転しましたがハーフタイムで何か変えた所はあったのでしょうか
大きく変えた所は無いですね。自分たちのオフェンスをやるだけなので。
ー強豪の日大相手でしたがどのような対策を考えていましたか
日大の対策は夏合宿の時から立てていましたね。日大は毎年自分たちに照準を合わせてきて、見たことのないディフェンスを展開してくるので、自分たちでよく話し合ってプレーしています。
ー今日はホームカミングデーでしたが、プレーしていて歓声をどう感じていましたか
スタンドがオレンジ一色でプレーしていてとても気持ちよかったですね。
ー次の早稲田戦に向けて
明日の早慶戦の結果で色々変わると思うのですが、自分たちは全勝で甲子園に行こうと言っているので早稲田にも絶対勝ちます。
野口泰
ー見事な逆転勝利を収めました
内容がどうであれ勝てたことはよかったんですけど、OLは苦戦しちゃったんで今日の試合を生かして早稲田戦までに直せば甲子園は行けるかなと思います。
ー今日の試合に向けて練習してきたこと
自分の役割を果たせば勝てると思っていたので、特別な練習というよりは普段通りの練習ですね。
ー今日の勝利で甲子園ボウルに近づきました
日大戦に勝てば早稲田戦に向けて勢いがつくので、一戦一戦やっていくだけです。
ー早大戦に向けての意気込みを
これで勢いがついたと思うんで、次もたくさんお客さんが来てくれると思うのでそのお客さんに満足してもらえるような試合をして優勝を決めたいです。
鈴木貴史
ー今日の試合を振り返って
前半しんどいところはあったんですけど、仲間を信じてやろうってことで、皆んなで挑戦的にプレー出来たところが良かったと思います。
ー攻撃の形がいつもと違いましたが意識していたことはありますか
オフェンスではフィールドを広く使って、外にボールを散らしていって中を楽になったりすることを意識してやってました。
ー今日の日大戦に向けて2週間心掛けていたことは
自分はQBという立場でどれだけ周りの人間にボールを集められるかだと思うので、そこを丁寧にやることを特に意識しました。
ー4年振りに日大に勝利しましたが勝った瞬間の気持ちは
込み上げるものが凄くありました。それと日大のQBの高橋選手(髙橋遼平)を勝手にライバルだと思っていて、ずっと四年間お互い戦ってきて勝てたっていうのが本当に嬉しいです。
ー次の早大戦に向けて
この勢いに乗ったまま、自分達のフットボールが出来るように頑張って行きたいと思っています。
阿部康成
ー今日の試合を振り返って
嬉しいですね。込み上げてくるものがありましたね。
ー決勝点は阿部選手のTDでした
正直、無我夢中で走っていたので入ったあとに歓声が聞こえて「TDしたんだな」と。
ーこの試合での目標は
勝つだけです。法政フットボールをして勝つということです。
ー試合前は緊張はされていましたか
いや、全くなかったですね。
ー自信は
自信しかなかったです。いける、と思ってました。
ー日大には初勝利ですか
はい。
ー今年の日大のチームは去年とどう違いますか
あんまりそういうの分かんないです。相変わらず強いなっていう。体が大きいので。
ーハーフタイムのオフェンスの雰囲気はいかがでしたか
ハーフタイムショーから流れが変わって。チームがひとつに、一体になったので。
ーそれは4年生の方々が軸となっていたのですか
というよりもホームカミングデーで。観客の方が盛り上げてくれました。
ーこの2週間はどういった練習をされてきましたか
いつもと変わらないですね。しっかり基礎を固めるというフットボールですね。
ー次節の早稲田戦へ向けて意気込みを
次勝たないといけないので。気を引き締めて、勝ちたいと思います。
樽澤和也
ー試合を振り返って
全員で戦った、というのが一番の勝因だったのかなと思います。前半とか特に結構オーバーパワーされていたと思うんですけど、そこで諦めないで、声援も強い味方になって、全員で勝てたかなというのがあります。
ー試合前に緊張は
いやもう準備してきたことをやるだけなので特にそんなに緊張はなかったです。
ー今年の日大の印象は
ランが凄くて、QBも凄かったですけど。結構ランを止めようというのはゲームプランでディフェンスとしての作戦だったので、そこが最初止まらなかったんですけど後半立て直して止められたのでそこが良かったのかなと思います。強かったですね本当に。
ーディフェンス陣が非常に機能した試合でした
本当にアナライジングスタッフはじめコーチが本当に準備の面とか、自分たち選手のサポートをしてくれていて、あとはやるだけだったので。スタッフに感謝したいですね。
ー樽澤選手の好プレーも光りました
本当に仲間のおかげというか、声援のおかげで結果的にいいプレーができたのかなと思います。自分一人じゃ多分できなかったので。ベンチとかフィールドの仲間たちが応援してくれたので。
ー甲子園も見えてきます
早稲田も慶応もどっちも強いチームなので油断せずに。一戦一戦やることをやって甲子園に行きたいと思います。
ー早大の印象は
ラン、パス共に結構バランスが良くて、良い選手も結構いるので本当に油断できないし、日大よりも下手したら強いかもしれないです。去年負けた相手なので油断せずにいきたいと思います。
ー次に向けて
チーム全体で勝てたと思うので。引き続きチーム全員で勝ちたいと思います。
フォトギャラリー
- 決勝点を挙げ、この試合の立役者となったWR#81阿部とWR#7奥津
- RB#3鎌田は中央を突破
- インターセプトを決めたSF#34石神
- RB#28今井からWR#81阿部への奇策パス
- 1Q、QB#4鈴木がエンドゾーンへ運び同点へ
- 確実にポイントを獲得
- 後半は全身全霊を懸けて相手を鎮圧
- 声援を送る観客&熱戦を繰り広げる選手