【アメフト】春季オープン戦 対関大 要所でのミス響き敗戦 春シーズン最終戦を白星で飾れず
2019年度春季オープン戦
2019年6月23日(日)
関大千里山キャンパス中央グラウンド
今回で70回目を迎えた、関大との定期戦が関大中央グラウンドで行われた。春シーズンの集大成を見せるべく、『ALL OUT』をゲームテーマに掲げて挑んだが、試合の主導権は関大に握られる。反則やターンオーバーからの失点でモメンタムをつかみきれず、14-35で試合終了。2勝3敗1分で春を終えた。1年生をはじめとする下級生の躍進も目立ったが、リーグ戦に向けて課題も多く残した。
試合結果
トータル試合結果
14 | 0 | 1Q | 7 | 35 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7 | 2Q | 14 | ||||||
7 | 3Q | 14 | ||||||
法政大学 | 0 | 4Q | 0 | 関西大学 |
Q | 時間 | ポジション | 選手 | 得点方法 | TFP |
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2 | 10:12 | RB | 岩田和樹(営4) | TD | ○ |
3 | 11:21 | RB | 岩田 | TD | ○ |
戦評
大阪で行われた春季オープン戦最終戦となる関大戦。1Qは法大レシーブから始まった。試合の流れをつかむためテンポ良く攻め込みたいところだったが、QB平井将貴(法1)のパスがインターセプトされ、自陣22yds地点で攻撃権が関大に移ると関大はそのままランでゲインを重ね、TD。先制点を許してしまう。
早急に追いつき流れを引き寄せたい法大だったが、2Q序盤、関大のパス攻撃をシャットアウトすることができずTDを許す。さらに、WR佐藤宏樹(経3)に渡ったパスを関大DB坊農賢吾が弾き出し、そのままリターンTD。しかし、ターンオーバーが相次ぐ苦しい展開の中でディフェンスが反撃への望みをつなぐ。続く関大のシリーズでDB吉井が敵陣34yds地点でインターセプト。攻撃権を奪取し、RB阿部快斗(法3)のロングランでゴールまで残り3yds。最後は主将のRB岩田が中央へのランで突破しTD。7-21で試合は後半へ。
2QにRB岩田がTD
しかし、後半になっても関大は攻撃を緩めない。関大レシーブで試合が再開されると、ロングリターンで法大陣地38ydsから1stダウン。勢いよく攻め込まれ、最後はTDパスを許す。続く攻撃で法大は何としても得点をもぎ取りたいところだったが、またもインターセプトされ、そのままダメ押しのTD。さらに突き放されてしまう。しかし、法大もこのまま黙ってはいられない。3Q終盤の攻撃シリーズ、ランで敵陣にテンポ良く攻め、残り6ydsから最後は再びRB岩田が押し込みTD。チームを鼓舞した。しかし、4Qに入っても攻めあぐねて追加点ならず。14-35で敗戦となった。
終始関大の勢いを止められなかった
好機を多々演出できたが、要所要所でのミスが目立ち、TDまでつなげられない得点力不足という課題が露呈。主将の岩田は「勝てなければ意味がない」を悔しさをあらわにするとともに、「夏に春の試合を見直して4年生がもっと論理的に突き詰めてやっていきたい」とさらなるチーム力の向上を誓った。
(須藤大樹)
監督・選手インタビュー
有澤 玄 監督
―今日の試合をご覧になっていかがでしたか
今日の試合は序盤で、あれだけターンオーバーが出てしまったこと。ボールに対しての日ごろからの気持ちや甘さで負けたという感じですね。
―関大の印象はどのように受けられましたか
オフェンス、ディフェンス、キッキングともにすごくアグレッシブにプレーしてくる、良いチームだと思います。
―春シーズンの総括をお願いします
春は関学戦から始まって、『タフに、強く』ということでやってきました。結果としてけが人が結構出てしまったということと、こうやって試合の結果としてそんなに良い結果が出せなかったという点ではしっかりと反省して、秋に向けて持っていかないといけないと思います。ただ反面で、タフに強くなっている選手も結構いますし、特に1年生でもすごく活躍してくれている選手が多いので、そういう選手には、さらに強くなってもらって、秋にグラウンドで暴れてほしいと思います。
―1年生の平井選手がQBで主に出場していましたが、QBユニットの状況はいかがですか
平井くんがうまいから出てるというのは事実ですが、他のクォーターバックの選手がけがをしてできないということもあります。そういう意味では、けがしている人が戻ってきたときに競争が生まれると思いますので、そこでみんなでレベルを上げていってもらおうかなと思います。
―岩田主将が「4年生がしっかりしないといけない」といった話を先日のインタビュー等でお話されていましたが、有澤監督から見た4年生はどのような印象ですか
4年生はやっぱり思い入れが強いですし、負けたくないという気持ちも強いと思うんです。なので、4年生には頑張ってほしいと思っております。やっぱり4年生が頑張らないと下も着いてこないと思いますし、そういう意味では、頑張っているとは思いますけど、まだまだできるかなと思います。
―秋のリーグ戦に向けて意気込みをお願いします
反省すべきところはしっかりと反省して、学生がちゃんと論理的に考えて成長できるような環境を作っていきたいです。あとは、この春にすごく成長した人はさらに上のレベルで志高く頑張ることができるように、秋に向けて頑張っていきたいと思います。
岩田 和樹 主将
ー今日の試合を振り返って
『ALL OUT』をゲームテーマに掲げて春シーズン最終戦ということで全てを出し切ることを意識して挑みました。出しきれていた選手もいると思うんですけど、チームとしてまだまだ全然できていなかったかなと今日の試合で思いました。
ー惜しくも敗戦となりましたが
やっぱり勝たないと意味がないです。春シーズン負け越していて、まだまだチームとして4年生として取り組みが甘いので今後もっと突き詰めてやっていきたいなと思います。
ーインターセプトを幾度も許しました
QBは1年生の平井で全然平井が悪いわけではなくて、オフェンスとして全員がもっと「自分がやるんだ」という気持ちを持って取り組んでいかないとだめです。そこは春シーズンは自分のポジションごとに分かれて自分のやるべきことやっているということだけでした。まだまだオフェンスとして全員で「点数とるんだ」という気持ちが足りないので、そこを夏は取り組んでいきたいです。
ー今日は副将の栗田壮一郎(社4)選手が欠場でしたが
栗田がいない中でも出ているOLがこのチームの1本目なのでそこに対してどうこうというのはないです。出ている人間がこのチームの今の実力なのでこれが現実だと思います。
ー関大の印象や法大との差などは
個人としてはそんなにやられたという気はしなかったす。オフェンスでもランも出てて、パスも結構通っていたので、要所要所で反則であったりインターセプトとかをなくしていかなければならないと思います。誰かではなくオフェンスとして全員がやっていかないと行けないです。
ーご自身は2つのTDランを決めました
1個下の阿部快斗が引っ張っていってくれているので、それに自分も負けないで、もっとフィジカルなプレーを意識していました。でも、今日は個人として全然できていないのでもっと鍛え直して秋しっかりとした形で活躍したいです。
ー今日のチームの雰囲気としては
良いところもあったんですけど、自分たちが目指しているところは『社会人に勝つ』という目標なので、この関大戦どうこうという話ではなくて秋シーズンちゃんと勝ってライスボウルまで行くというのが目標です。そこに対して、夏に春の試合を見直して4年生がもっと論理的に突き詰めてやっていきたいと思います。
ー試合後にはミーティングでお話をされていましたが
できている部分やできている人はいるんですけど、その中で4年生も下級生も自分のやるべきことだけやって満足しているだけなので、今は「勝たせたい」とか「4年生もやってるから俺もやる」というチームではないです。そこは4年生がもっと主体となって下級生を引っ張っていこうという話をしました。
ー春のオープン戦を総括すると
チームとして良いところもあったんですけど、リーダーがいないとか、試合中引っ張れているやつがいないとか、練習でもそれぞれがやりたいことだけやっているという状況がまだまだ多いです。そこは夏も秋シーズンも取り組むところは変わらないので、一人一人が当事者意識を持って取り組んでいきたいなと思います。
ー全体として課題などは
オフェンスであればスコアです。全然得点に結び付けられていないのでそこは本当にオフェンスとして取り組んでいかなければいけない部分です。チームとしては関学戦で負けてから成長してる部分もあると思うんですけど、その成長度合いが全然足りないのでそこを4年生がチーム作りとしてもっと雰囲気を変えられるように、夏は気持ちを入れ替えて取り組んでいきたいです。
ー最後に夏に向けて意気込みを
夏で秋シーズンの内容が変わってくると思うので、一人一人が、特に4年生が全員を巻き込めるような本当に良いチームを作っていきたいです。
吉井 勇輔
―本日の試合を振り返って
春のオープン戦の最終戦ということもあって、自分的には今までやってきたことを出し切ろうっていう想いだったのですが、チーム的にはまだまだ出し切れていなかったかなというのがありました。その出し切れなかった分をこの夏に向けてやりたいなと思います。
―敗因は
チームはまだまだできるんですけど、それを全然出し切れてないというか、ポテンシャルはもっとあると思うのですが、その実力全部を出し切れてないかなと。
―インターセプトを決めましたが、そのときの状況は
結構自分からとりに行ったというよりも、待ってとったという感じなのでアメフトでいう”ごっつぁん”っていう、たまたまという感じだったので(笑)そんなでしたね。あと、とった後の走るルートがちょっと悪かったので、そこはセンス無かったかなという感じです。
―春のオープン戦全体を通してインターセプトが多くありました
ありがたいことに多い方なのかなという気はします。
―要因などは
試合前に相手のオフェンスの動きとか傾向を結構自分なりにビデオで見て、この体形がきたらこういうパスがくるというのを、ある程度頭に入れてやったおかげかなと思います。
―オープン戦全体を振り返って
自身としては、自分、(アメフトを)大学から始めたんですよ。それで、タックルが結構課題で、昨年の秋からタックルを結構重点的にやろうとしていたのですが、多少は良くなったけれどまだまだ課題があるかなと。インターセプトは結構とれたので、そこはちょっと自信持っていいかなという感じです。チームは、やはり先程も言ったのですが、もっとやれるのに全然実力が出し切れてない感じでした。なので、この7、8月でもっと練習からどんどんそれを出して、秋の公式戦で自分の持っている全力を出し切れるようにしたいです。
―夏に具体的にやろうと思っていることは
個人は、ディフェンスはタックルに尽きると思うので、タックルをひたすらやるという感じです。全体としては、4年生が引っ張るのではなく、もっと自分たち3年生とか2年生が、勝ちたいと思う選手がどんどん引っ張っていければいいなと思います。
―現在のディフェンスチームの雰囲気は
春、試合を重ねるにつれて雰囲気も良くなってきて、ディフェンス的には結構まあ…。まだまだちょっと荒削りというか細かいところはできてないのですが、自分たち的には春の最初の1試合目から比べたら全然良くなってきてはいるんじゃないかなって気がします。
―秋のリーグ戦へ向けて意気込みを
何回も言っていますが、タックルはディフェンスの基本なので、そこを他人からうまいと言われるくらいできるように練習していきたいです。
フォトギャラリー
- 春シーズン大活躍のDB吉井は今試合でもインターセプトを記録
- ビッグリターンを見せたDB高山亜秀(法2)
- RB阿部が随所でゲインを重ね、TDへとつなげた
- QB小田賀優介(営2)はけがから復帰
- LB小澤優太(営4)はQBサックを決めガッツポーズ
- キッキングで頭角を現しているK/P高橋慎太郎(営3)