東京六大学野球秋季リーグ戦対東大
2020年9月18日(金)
神宮球場
昨季は真夏の5試合を乗り越え、見事天皇杯を手にした法大ナイン。『個々の力』よりも、チーム全体が『一つ』となりつかんだ栄冠だった。その熱狂冷めやらぬ中、明日からは秋の神宮を戦い抜く。大事な初戦の相手は粘り強い野球を得意とする東大。この開幕カードをものにし、春秋連覇への試金石としたい。
昨季リーグ戦結果
順位 | 法 | 慶 | 早 | 立 | 明 | 東 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 法大 | ―― | ○ | ○ | ● | ○ | ○ | 5 | 4 | 1 | 0 | .800 |
2位 | 慶大 | ● | ―― | ○ | ○ | ○ | ○ | 5 | 4 | 1 | 0 | .800 |
3位 | 早大 | ● | ● | ―― | ○ | ○ | ○ | 5 | 3 | 2 | 0 | .600 |
4位 | 立大 | ○ | ● | ● | ―― | ○ | ○ | 5 | 3 | 2 | 0 | .600 |
5位 | 明大 | ● | ● | ● | ● | ―― | ○ | 5 | 1 | 4 | 0 | .200 |
6位 | 東大 | ● | ● | ● | ● | ● | ―― | 5 | 0 | 5 | 0 | .000 |
今季リーグ戦日程
法 | 慶 | 早 | 立 | 明 | 東 | |
---|---|---|---|---|---|---|
法大 | ―― | 10/24 10/25 |
10/3 10/4 |
10/31 11/1 |
10/10 10/11 |
9/19 9/20 |
慶大 | 10/24 10/25 |
―― | 11/2 11/3 |
10/3 10/4 |
10/17 10/18 |
9/26 9/27 |
早大 | 10/3 10/4 |
11/2 11/3 |
―― | 10/24 10/25 |
9/19 9/20 |
10/10 10/11 |
立大 | 10/31 11/1 |
10/3 10/4 |
10/24 10/25 |
―― | 9/26 9/27 |
10/17 10/18 |
明大 |
10/10 10/11 |
10/17 10/18 |
9/19 9/20 |
9/26 9/27 |
―― | 10/31 11/1 |
東大 | 9/19 9/20 |
9/26 9/27 |
10/10 10/11 |
10/17 10/18 |
10/31 11/1 |
―― |
東大戦展望
真夏の神宮では数多くの接戦をものにし、優勝を手にした法大。明日から開幕する今季も『和』となり、2005年秋、06年春以来の連覇を虎視眈々と狙う。
その法大と最初に対戦するのは昨季6位に沈んだ東大。しかし、侮ってはいけない。春は実力者ぞろいの慶大に対して『あと3アウトで勝利』というところまで迫り、力を見せつけた。
投手陣の柱として期待されるのは井澤駿介。前述した慶大戦では5回3失点とリーグ初登板とは思えない投球を披露し試合を作った。2年生ながら、ゆったりとした投球フォームから繰り出される落差のある変化球は見事だ。奪三振能力にも長けており、調子が出始めると中々打ち崩すことが難しい。また、同じく2年生の西山慧や、サイドスロー左腕・小宗創など多種多様な投手がそろい、小刻みな継投策を得意としている。
野手陣も抜け目がない。春にリーグ個人6位の打率.353をマークした武隈光希や、大学日本代表選考合宿にも参加経験のある石元悠一、さらに1年次からリーグ戦に出場している岡俊希など、一発こそ少ないものの安打を積み重ね、じわじわと相手を詰める攻撃は非常に厄介だ。事実、昨季の東大打線は、最近5シーズンの中で最も高い打率.195を記録している。
昨季は不調も、実力は十分の石元
この赤門軍団に挑む上で鍵となってくる選手は村田雄大(人4)だろう。村田は昨季の東大戦でリーグ初本塁打を含む2安打3打点の活躍で勝利の立役者となった。今節もそのパワフルな打棒に期待が高まる。また、出塁率の高い宮﨑秀太(営2)と永廣知紀(営4)の1・2番コンビにも注目だ。その他にも中村迅(営4)や羽根龍二(社4)、大柿廉太郎(法2)といった勝負強い打者がオレンジ打線には控えている。
昨季に東大戦で本塁打を放った村田
投手では昨季の東大戦で11奪三振の快投を披露し、勝利をたぐり寄せた鈴木昭汰(キャ4)や、夏季オープン戦で自己最速となる155㌔をマークした高田孝一(法4)らを中心に、盤石な投手陣は今季も健在。新ストッパーの山下輝(営3)やオープン戦で好投を続けている三浦銀二(キャ3)など下級生も実力十分だ。
連覇の行方を左右する大事な初戦。『開幕ダッシュ』に成功し、ぜひとも良い流れをつかみたい。
(加瀬航大)