2020年度全日本学生選手権大会(インカレ)
2020年11月20日(金)、21日(日)
四日市テニスセンター
連日熱戦が繰り広げられている四日市テニスセンター。大会も5日を消化し、折り返しを迎えている。男子シングルスでは柚木武(スポ4)、中川舜祐(社3)の2名が、男子ダブルスでは同校対決を制した岡垣光祐(経4)・柚木組、中川・大田空(スポ1)組の2ペアが準々決勝に駒を進めた。
男子シングルス3回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 柚木武(スポ4) | 4-6,7-6(5),10-6 | 岡垣光祐(経4) |
○ | 中川舜祐(社3) | 6-2,7-6(5) | 山尾玲貴(関大) |
○ | 矢島淳揮(スポ2) | 6-2,6-2 | 熊坂拓哉(亜大) |
男子シングルス4回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 柚木武 | 6-3,6-2 | 大野翼(関大) |
○ | 中川舜祐 | 7-6(2),6-4 | 濱口昌孝(亜大) |
● | 矢島淳揮 | 1-6,4-6 | 白藤成(慶大) |
男子ダブルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 岡垣光祐・柚木武 | 6-4,6-0 | 今林亮介・鈴木宗生(福岡大) |
○ | 賀川稜太(社4)・田中諒弥(経3) | 6-2,6-1 | 阿部称也・植田真央(松山大) |
○ | 佐野有佑(経3)・高清水研人(経3) | 6-0,5-7,10-6 | 久保田晃世・杉原健(中京大) |
○ | 中川舜祐・大田空(スポ1) | 6(2)-7,6-3,10-8 | 今鷹洸太・吉本優太(慶大) |
男子ダブルス3回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○ | 岡垣光祐・柚木武 | 6-1,6-2 | 賀川稜太・田中諒弥 |
○ | 中川舜祐・大田空 | 7-6(5),7-5 | 川島颯・佐々木健吾(慶大) |
● | 佐野有佑・高清水研人 | 1-6,2-6 | 田形諒平・弘光慎太郎(筑波大) |
女子シングルス3回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 猪川結花(社2) | 3-6,0-6 | 今村凪紗(鹿屋体育大) |
戦評
第4日(11/20 男女シングルス3回戦、男子ダブルス2回戦)
男子シングルス3回戦
2回戦でシードを撃破し、勢いに乗る矢島淳揮(スポ2)は関東学生トーナメント(春関)準チャンピオンの熊坂拓哉(亜大)と対峙(たいじ)した。矢島はゲーム序盤からストレート、クロスとさまざまな場所にボールを散らし相手を走らせる。第2ゲームでブレイクを奪うとサービスゲームをしっかりキープし、6-2でファーストセットを制す。第2セットに入ってもテンポの良いテニスで熊坂に考える時間を与えない。第5ゲームでブレイクを許すも直後のゲームでブレイクバック。そのまま試合を支配した矢島が6-2でこのセットもものにし、試合終了。コンソレを勝ち上がり今大会に出場した『挑戦者』が格上を食った瞬間だった。
矢島の試合に続いて行われたのは岡垣光祐(経4)と柚木武(スポ4)の一戦。ペア間同士での白熱した戦いが幕を開けた。「楽しんで、思い切りやろう」と試合に臨んだ両者は共に隙のないテニスを展開する。柚木の強烈なサービスが決まったかと思えば、岡垣の隅をつく的確なフォアでポイントを重ねるなど一進一退の攻防に。第1セットは最後にブレイクした岡垣が制すも、第2セットではサービスゲームから流れを作った柚木が決め、同校対決は最終セットにもつれ込んだ。スーパータイブレークでは柚木がネットプレーを軸にポイントを重ねていく。岡垣も応戦するも、10-6で柚木がテンポイントをものにした。
18日に行われた2回戦で快勝を遂げた中川舜祐(社3)が迎え撃つ相手はシングルスランキングで関西のトップに立つ山尾玲貴(関大)。第1セットは力強いサーブ、得意のリターン共に冴え試合を優位に進め、6-2で先取した。ただ、第2セットでは相手も調子を上げ始め、キープの続く展開に。そのままセットは進み、タイブレークに持ち込まれた。タイブレークでは深いストロークで揺さぶり、相手を走らせる。その結果、粘りに粘った中川が7-5でタイブレークを制し、第2シードを撃破。試合後にはガッツポーズを見せ、白い歯を見せた。
女子シングルス3回戦
力強いストロークで順調に勝ち上がってきた猪川結花(社2)は第4シードの格上・今村凪紗(鹿屋体育大)と対戦した。第1セットでは前戦同様深いボールを打ち込み、攻めたテニスで相手を攻略しようとする猪川。しかし、相手も応戦しそれに優るボールを返されてしまう。第2ゲームでブレイクを許すとなかなか好機をものにできず、相手のワンブレイクで3-6に。第2セットに入ってもその構図は変わらなかった。セカンドセットでは終始相手に攻め込まれ、1ゲームも奪うことができず敗戦を喫した。試合後、猪川は「勝てる試合を勝てて、今日の試合も挑戦していく気持ちで戦えて楽しかった」と今大会を総括。女子部の悲願である『一部昇格』に向けて、次世代エースはさらなる成長を遂げる。
男子ダブルス2回戦
春関ベスト4という実績を引っさげ、インカレに挑戦している佐野有佑(経3)・高清水研人(経3)組はシードとして2回戦からの登場となった。第1セットでは春関で手応えを得た平衡陣でのネットプレーを軸に相手を寄せつけず、ラブセットで第2セットに。しかし、第2セットでは一転、5連続でゲームを奪われるなど苦しい展開を強いられる。2つのブレイクで5-5まで追い上げるも、セットカウント5-7と競り負け試合はスーパータイブレークに委ねられた。最終セットでは互いに攻め続け一進一退の攻防が続く。それでも、終始攻める気持ちを忘れなかった佐野・高清水組。最後は佐野が強烈なサーブを打ち込み、白星を手にした。
佐野・高清水組が試合を開始した後に始まった賀川稜太(社4)・田中諒弥(経4)の一戦。第1セット序盤から圧倒的なテニスを見せつける。賀川のサーブで相手にチャンスボールを上げさせ、田中がネットプレーで決める流れを作り、サービスゲームを不動のものにする。その良い流れのままリターンゲームでも相手を攻め、6-2でこのセットを制する。第2セットでも勢いは止まらず、3度のブレイク。このセットも6-1と力の差を見せつけた両者が3回戦進出を決めた。
その後、降雨のため残り2試合は明日へと延期になった。
第5日(11/21 男子シングルス4回戦、男子ダブルス2、3回戦)
男子シングルス4回戦
3回戦で強敵を撃破した矢島は、ベスト8進出を懸けて同学年である白藤成(慶大)とあいまみえた。ただ、置いてあるタオルが吹き飛ぶほどの強風が吹き荒れ、試合前からコンディションは最悪。その影響もあってか第1セット序盤からフォア、バック共にネットにかけてしまう場面が目立つ。2つのブレイクを許し迎えた第7ゲームでもブレイクされ3ブレイクダウン。セットポイント1-6と精彩を欠いた。後が無くなった第2セットではスライスを駆使し、相手の浮いたボールを狙うなど徐々に環境に順応し始める。しかし、第8ゲームでデュースの末ブレイクされると、次のゲームでは1ポイントも取れず白藤にキープされ、暗雲が立ち込める。その展開を払しょくすることができず、第10ゲームでこの試合5度目のブレイクを許し、ゲームセット。「ミスが多くなってしまって、相手に余裕を与えてしまった」と矢島は試合後に唇をかんだ。それでも、コンソレを勝ち上がりインカレベスト16に残ったことは大きな意味を持つ。来年の法大はダブルス勢がそろう中、シングルスは勝算のある選手が少なく、不透明な部分が大きい。その穴を埋められるようなプレーを見せた2年生は「自信がついて、プレースタイルが確立できた」と三重の地で自身の成長を実感。矢島の今大会の躍進は間違いなくチームの活性剤となるだろう。
男子シングルス4回戦には、柚木武が登場。昨日とはうって変わり、強風にあおられながらの試合となった。第1セットでは、持ち前の力強いサーブを遺憾なく発揮。着実にポイントを重ねていく。ラリーで相手を左右に振り回し、意表を突いた強烈なフォアハンドを決めるなどして差を開いていく。6-3で第1セットを奪取。続く第2セットでは、ネットぎりぎりのラリーを冷静に返し、相手との差を広げていく。最後は、相手の鋭いサーブを見事に返し、冷静なジャッジでしっかりブレイク。6-2でこのセットも奪う。2-0と完勝し、ベスト8進出を果たす。
男子シングルス4回戦には、中川舜祐が登場。第1セットでは、序盤から高打点の力強いショットを連発し、4ゲーム目でブレイクに成功する。しかしその後うまく流れに乗ることができず第9ゲームで相手にブレイクを許してしまい5-4に。だがそこから強烈なサーブやスマッシュで再び流れを引き戻し、デュースを制しタイブレークへ。そのまま流れに乗った中川は相手にラリーの主導権を渡すことなく、見事第1セットを奪った。続く第2セットでは、序盤こそ相手にブレイクを許したものの、持ち味である積極的な攻めのプレーでブレイクに成功。そのまま相手に1歩も譲ることなく試合を展開しベスト8進出を果たした。
男子ダブルス2回戦
岡垣・柚木組は、圧倒的な強さを見せつけた。サービスエースで立て続けに先制し流れをつかむと、高い打点からの強烈なショットを繰り出すほか、相手の素早いショットを抜群のペアワークで捌くなどし、6-4で第1セットを奪う。第2セットでも勢いは止まらない。見事な連携プレーで相手を翻弄(ほんろう)するほか、相手の間を突いた絶妙なショットを繰り出し、終始攻めの姿勢で試合を進める。相手のキープを一切許さず、6-0で第2セットも奪う。見事な勝利を飾り、賀川・田中組との同校対決に駒を進めた。
男子ダブルス3回戦には、中川・大田組が登場。第1セットでは相手の力強いサーブにうまく対応しきれず第4ゲームでブレイクされる。その後両者キープを続け、試合が動いたのは第9ゲーム。この日2試合目とは思えない、力強いプレーを発揮しブレイクに成功。試合はタイブレークへと持ち込まれた。しかし相手のコース威力ともに強いストロークに翻弄(ほんろう)されこのセットを落としてしまう。続く第2セット。序盤から丁寧にキープし、第4ゲームでブレイクに成功する。そしてその後は相手の予想を上回る不意打ちのストロークを決めるファインプレーなど素晴らしいプレーを連発し、キープを確実にとり最終ゲームでブレイク。6-3で第2セットを奪った。そして勝負はスーパータイブレークへ。両者白熱した試合をしながらも、着実にスマッシュや相手のミスを引き出すプレーで点を重ね、最後は粘り勝ち。ベスト16へと駒を進めた。
男子ダブルス3回戦
昼下がりのインドアコート。準々決勝進出を懸けて岡垣・柚木組と賀川・田中組の同校対決が行われた。試合は序盤から4年生ペアが押していく。岡垣のネット際での巧みなプレーや、柚木の力強いサーブとフォアが終始決まり、2ブレイクアップの6-1とファーストセットを先取し主導権を握る。第2セットに入ってからもその展開は変わらなかった。視野の広いダブルスで序盤から2つのブレイクに成功し、試合を優位に進める。中盤に田中のリターンや、賀川の積極的なボレーで賀川・田中組が押す展開も見られたが、最後のゲームで岡垣・柚木組がブレイク。このセットも6-2で4年生ペアが勝ち取り、ストレート勝ちで岡垣・柚木組が『同士討ち』を制した。
高清水・佐野組は、筑大の田形諒平・弘光慎太郎ペアと対戦。試合の序盤に相手のブレイクを許し、うまく流れをつかむことが出来ずに苦戦を強いられる。粘りのラリーで流れを変えると、ライン間際のショットを繰り出すなど積極的な攻めの姿勢をみせる。しかし、流れを引き寄せきることができず、悔しくもこのセットを落としてしまう。第2セットでは、鋭いサーブやショットで勢いに乗るも、相手に圧倒される場面が多く、ポイントを重ねていくことができない。最終的には2-6でこのセットも奪われる。セットカウント0-2で敗退。ベスト8進出はならず、悔しさをにじませながらコートを去ることとなった。来年の活躍に期待だ。
前戦の熱闘を制し、3回戦に進出した中川・大田組は川島颯・佐々木健吾組(慶大)と対戦。このペアは春関で佐野・高清水組が競り負けた因縁の相手でもある。さまざまな思いを心に秘め、試合に臨んだ。第1セット序盤はキープの続く拮抗した展開が続いた。試合が動いたのは第8ゲーム。中川がロブを効果的に使い、アンダーサーブである佐々木のサービスゲームを攻略。この試合初のブレイクを果たす。ただ、相手も一筋縄ではいかない。ミスも重なりすぐさまブレイクバックをされると、セットはタイブレークに突入した。タイブレークでは終盤相手に詰められるも、しぶとく粘った法大ペアがものにし、先勝。第2セットでも緊迫した状況は変わらなかったが、セットポイント5-5で迎えた第10ゲームだった。ペア得意のリターンで相手の浮いたボールを叩き、ブレイクに成功。次ゲームもしっかりキープをし、7-5で試合終了。激戦を制し、準々決勝の舞台へ進むこととなった。
(記事・岩田かおり、加瀬航大、鳥越花音 写真・加瀬、鳥越)
選手コメント
岡垣光祐(経4)
ー今日の試合を振り返って
負けてしまって悔しいですね。
ーペア間での同校対決でした
やりづらかったといえばやりづらかったですけれど、今回が最後のインカレなので負けても勝っても4年間一緒に戦ってきた柚木と一緒にできるということだったので、悔いなく終われればなという感じでした。思いっきりぶつかっていければと思っていました。
ー『楽しんでやる』ということ
そうですね。楽しんで、それでも思いきってやろうと思っていました。
ー第3セットを迎えた時の心境は
タイブレークで向こうが強いのは分かっていたので、それを逆にいえば思い切ってこっちもやってやろうという気持ちがあったんですけれど、逆に自分のペースを崩してしまったというのがありました。今までは、「やらせてやらせて」というのがあった分、今回のタイブレークは悪い意味で(プレースタイルを)変えてしまったかなと思っています。
ー柚木選手にひとこと
できれば(足を)つらないでほしいので(笑)。ダブルスに向けてつらないでほしいです。そこを思えばシングルスは簡単にスっと終わって「ダブルス頼みます」と思います。
ー明日のダブルスに向けて
僕は最後なので、悔いを残さないように頑張ります!
矢島淳揮(スポ2)※20日
ー今日の試合を振り返って
相手の方が格上だったので、僕はそこまでプレッシャーはかからなかったです。最初からどんどん攻めの形を作れていたので、相手も僕が攻めたことによって引いてくれたので、相手が守って僕が攻めるという形にどんどんなったから僕は自分さえミスらなければポイントは失わないだろうなと思っていたので、確実に攻められました。
ー試合前はどういうテニスをしようと
熊坂くんはクロスラリーが多いんですよ。なので、僕もクロスラリーを打ってたら延々と長いラリーになってしまって。長いラリーは相手の方に分があると思っていたので、最初にストレートに展開して相手を走らせて僕が前に行く、長いラリーを避けてストレートを打つというのが最初に思っていました。それが見事にはまりましたね。
ーずばり勝因は
漢です!
ー明日に向けて
僕も挑戦者なので、今日と同様自分の攻めるプレースタイルを発揮して楽しみたいなと思います!
猪川結花(社2)
ー今日の試合を振り返って
格上というのもあって、向こうがインドアが好きで打ってくるタイプというのを聞いていたんですけれど、向こうの攻めてくるボールについていけなかったです。左利きでやりにくい部分もありました。自分のプレースタイルは打っていくスタイルなんですけれど、それ以上に相手が打つタイプで、自分のいいところが出せなかったです。それと、自分のボールと相手のボールの相性が向こうからしたら良くて、自分が攻めたボールでも倍にして返ってきたので、球種を変えたりだとか、繋げたりだとかは今後の課題になってくると思います。
ー試合前の調子は
全然悪くなくて、コンディション自体も良かったです。やっぱり、自分の実力が相手に適わなかったかなと思います。
ー第2セットの入りは
向こうも打ってくる分、ミスもあったので自分がミスをしないように返そうと思ってやっていました。
ーインカレを振り返って
自分の山場というか、自分にとって勝てるだろうなという試合があったので、そこで勝てたのが良かったです。3試合目はすごく格上なので、挑戦していく気持ちしかなくて楽しくできたからよかったなと思います。
ー今年を振り返って
新進は自分と同じぐらいのレベルの人とやることができて、勝てたりしたので良かったんですけれど、春関は緊張しちゃった部分もあって。コロナで練習量が少なかったこともあるんですけれど、自分の思うようなプレーができなかったです。でも、今回のインカレ2試合目で自分の納得いくテニスができていたので、これを続けていきたいと思います。
ー来年の目標
今回ベスト32で終わってしまったので、来年は16、8に入ることができたらいいなと思っています。
ー来年に向けて
今回はシングルスだけだったんですけれど、来年はダブルスでも成績を残していきたいです。
矢島淳揮※21日
ー今日の試合を振り返って
外のコートで試合をやっていたんですけれど、風がとても強くて。僕のプレースタイルは前に入って相手の時間を奪う感じなんですけれど、風がとても強く前に入れなかったです。自分のプレースタイルができなかったから、出し切れていない感じがあったので、実力を出せなかったストレスでミスが多くなってしまい、相手に余裕を与えてしまったのかなと思います。
ー第1セット途中からスライスに切りかえました
(いつもは)フラット系で攻めるんですけれど、それが入らなかったのでスライスを打つと相手のボールが浮くので、それを叩こうと感じでやっていました。結構はまったように思ったんですけれど、相手もスライス打つなり緩く打つなりしてかわされてしまいました。
ー第2セット中盤でブレイクを奪われた際の心境は
正直、第2セットでブレイクしたあとは「サービスゲームだけ取ってファイナルに行こう」と思っていたんですよ。そこで4-3の時にブレイクされて気持ちが沈んでしまって、4-4の時もそのままの流れでラブゲームで取られてしまいました。気持ちが落ちちゃった結果、4-5の時も僕が引いてしまって、いつもは前に入れる球でも出られなかったですね。
ーインカレで得た収穫は
まず、自信が本当に付きました。もう一つは『プレースタイルの確立』ですね。大学に入ってから思うような成績が残せていなくて「自分が今やっているテニスが正しいのか」とプレースタイルに迷いがあったんですけれど、今大会で自分のやるべきことだったり、スタイルが確立できたと思います。なので、自信もそうなんですけれどプレースタイルをものにしたなと感じます。
ー同級生の存在は心強かった
本当に守屋(達貴、人2)くんが春関ベスト8に入ってくれて、インカレに来てくれたので彼が横で応援してくれたので、2倍の力を出すことができました。そのおかげで2、3回戦も勝てました。本当に守屋くんには感謝してます。
ー守屋選手にはどのような期待を
彼はダブルスでインカレを制する男なので。シングルスはインカレを制するのは難しいんですけれど(笑)。そこに期待したいです。
ー来年の目標
まずは2次予選からの夏関ですね。春関で2次予選決勝で負けてしまったので、まず2次をきっちり上がって、最低でもベスト16は目指していきたいです。
ー現在の課題は
もともと、得意なのがバックハンドの攻めなんですけれど、前までフォアで展開できず攻められなかったんですよ。でもこのインカレ期間でフォアでも攻められるようになって、武器になりつつあります。ただ、まだバックと比べるとフォアが弱いし、相手に狙われるとしたらフォアハンドなんです。フォアハンドでもっと攻めるだけではなく守りもできるようにしたいなと思います。
ーこの1年を総括して
新進も春関も自分より下のレベルには勝っていて、でも上の人には勝てないという状況が1月から続いていたんです。この大会でやっと格上の相手にも勝てるようになったので、最後の最後で結果が出てくれたなという感じですね。
ー来年の意気込み
このインカレでベスト16というスコアは自分の中でいい結果だと思うんですけれど、今年でここまで来られたら来年はベスト8以上を目指して頑張ります。
佐野有佑(経3)・高清水研人(経3)組
―今日の試合はいかがでしたか
佐野:相手が最初一試合あったのでずっと見てはいました。どちらが勝っても、プレースタイルとしてはあまり変わらなかったと思うので。ただ、相手はシードに勝ったということもあって勢いがあり、終始分が悪かったような感じはありました。相手はストロークが軸で、僕らはボレーで仕留めたりラリーで対抗したり、といろいろ対策はあったと思うんですけど、そこを使い切れなかったです。あとは、40-40など勝負どころであと10ポイント取れていたらな、という場面もありました。相手のベースとなるプレースタイルを崩せたか、というところと、勝負どころでどっちが取れていたか、というところで、どちらも相手だったな、という感じです。
―インカレの調子はいかがでしたか
佐野:正直、良くはなかったかもしれないです。初戦で勝てたのは良かったと思いますが、相手が強かったとか勢いがあったとかって言えばそこまでですけど、ファーストは6-0で、しっかりストレートで勝ち切らないといけないところはあったので。春関の時のように、しっかり勝って勢いに乗る、ということができなかったなと思いました。
高清水:調子は結構良かったかなと思います。1試合目の2セット目以外は、調子は良かったんですけど、調子と試合の展開はまた違うな、と思いました。勝負どころで足が止まったりだとか、そういう部分が勝敗に響いたかなと思います。
―今回の大会で意識したことは
佐野:悔いは残したくない、というのが個人的にはすごくありました。特に初戦では、ファイナルのテンポイントで「ここでやらなかったら一生悔いが残る」じゃないですけど。春関の時は、シングルスでやらなきゃいけないこと、やりたいことをやり切れなくて負けてしまいました。それが反省点としてあったので、春関ダブルスではそれを意識して、テンポイントをものにできたり。今回も初戦はものにできたので。あとは、楽しむことも意識はしていました。どうしても神経質というか、性格上の問題で(笑)。もっと二人で盛り上げて楽しくやっていかなければいけはずが、今日の試合ではできなかったりしたので、少し反省かなと思います。
高清水:テニスどうこうというよりは、試合前の準備ですね。宿で、40度くらいのお湯をためて、熱すぎるとつかれるので、一番長時間入っていられて気持ちいいと思う温度で、40度って1番細胞が活性化する温度なので。そのお湯に10分くらいつかって、全身ストレッチとかをしました。それから、前日にステンシルなどやることをやって、悔いを残さないようにして寝る、というふうにしました。調子は良かったので、これからルーティンにしようかなと思います。
―昨年のインカレと比べて
佐野:昨年はシードにも入ることができなくて、1回勝っていたら楠原(悠介、令元年度卒=現伊予銀行)・岡垣(光祐、経4)ペアと当たっていたので、そことやりたかったなという気持ちがありました。新進でベスト4に入ってから、春関も第1シードに負けてしまって、夏関も予選に上がれなくて、正直下がり気味だったんですけど。でも、そこはあまり気にしていなくて。関東ではそれなりに勝てていても、全国では通用しないということを感じました。それから1年たって、全国でも勝てるように穴を埋めていこうと二人で頑張ってきたんですけど。シードで1回戦は無かったんですけど、とりあえず去年は超えることができました。ただ、もっと上に行きたかったなというのはあります。それでも、成長はしているはずです。
高清水:昨年は、シングルスでもシードの選手たちとダブルスでいきなり当たることになって、これがインカレか、レベル高いなと思っていました。よく考えたらドロー運も悪かったかなと思ったんですけど。今年は、僕らがしっかりとシードに入って、1回戦もなくて、2回戦もそれなりにしっかりと勝てて。去年と同じくらいの相手に負けてしまったんですけど、それをまた超えられるように来年もまた頑張ります。
―課題や改善していきたい点は
佐野:二人で前に出た時の平行陣で崩されてしまうときがあって。それから、研人のサービスゲームで僕が機能しきれないこともありました。だんだん前で動けるようにはなってきているとは思いますが、楽にキープできているか、勝負どころで取れているか、といったらまだまだなので。そこをしっかり確実にしていかないと、インカレのベスト8や関東の決勝には通用しないのかなと思いました。
高清水:僕のサービスゲームや、最近は有佑のサービスゲームでもよく落とすんですけど、大体落とすゲームはボレーが弱いです。1ゲームに2球くらいミスすると取られてしまいますね。僕はミスするときは連続でミスしてしまって、2ポイントくらい落としてしまうとさすがにきついので。どちらのサービスゲームでも、ダブルフォルトをしないのと、ボレーを入れる、ということがカギになってくると思います。ボレーが入っていればキープできると思うので。そこをしっかりやっていきたいです。あと、リターンですね。二人ともやっぱり勝負どころのリターンミスが多くて、30-0からリターンミス3本とか結構多いので、そこら辺が課題かなと思います。
―インカレの総括をお願いします
佐野:1回勝っただけではあるんですけど、ベスト16で、去年を超えることはとりあえずできたので。ずっとペアを組んできていることもあり、やることは明確になっているし、今後大舞台でやることを出し切れるようにはなってきているかなと思います。あと1回あるので、さらにもっと上に行って、来年はシングルスも出られるように頑張ります。
高清水:可もなく不可もなく、ですね。ベスト16って僕の中ではあんまりよくないなと思っていて。来年は、本当は優勝って言いたいんですけど、ちょっと優勝はきついかなと思うので(笑)。ベスト4は入れるように頑張ります。
―他の法大生の活躍を見て
佐野:シングルスに関しては、(中川)舜祐はキャプテンとしてしっかり結果でチームを引っ張ろうとしてくれているので、すごく頼もしいです。今回は、(矢島)淳揮がベスト16に入って、僕らとしてはすごくうれしかったし、うれしい反面悔しい気持ちもありました。僕も出られたらいいな、と試合見ながら思う部分はあったので。負けられないな、というのも感じました。チームとしては、仲間が結果を出してくれているというのは、本当にプラスだと思います。ダブルスは、守屋(達貴)・加藤木(塁、経1)ペアがインカレを決めてくれました。1回戦で負けてしまったんですけど、インカレには来ることができて。僕と研人と、(田中)諒弥と舜祐、(大田)空が、来年もっと上に行けるようになると良いなと思います。
高清水:舜祐は、ベスト8に入ることができて、僕もすごくうれしいですし、淳揮はベスト16で、もう一個勝ってほしかったんですけど(笑)。すごいなって。諒弥もダブルスはベスト16で負けちゃいましたけど、僕らと一緒に頑張ってくれて、同期が結構頑張ってくれていたのでうれしかったです。あとは、もう少し後輩が来てくれるとうれしいので。今いるメンバーはもっと頑張って、今いないメンバーも来年は一緒に来られるようにしたいな、と思っています。
―注目の後輩は
佐野:1年生は大田と加藤木、それから、出られなかった佐藤(太耀)と森田(凌矢)も僕的にはすごく期待しています。全体的に、後輩たちはリーグ戦で活躍できるし、活躍してほしいと思っているので。今回インカレに出られたメンバーも出られなかったメンバーも、一緒に練習をして、いい形でリーグ戦に繋げられたらいいなと思っています。
高清水:注目の後輩は、みんなですね。後輩みんな強いので。特にSSIと守屋とかは、弱点もあって粗いんですけど、逆に言えば舜祐みたいに化ける可能性もあるので。関東の予選で負けてる後輩もいるんですけど、来年は優勝の可能性もあると思うので、全員見ていてほしいです。
―今後に向けて一言お願いします
佐野:何かと最後になってくると思うので、悔いを残さないことと、何より楽しむことですかね。それでのびのびとしたプレーで関東、全国で上位に入れるように頑張ります。
高清水:来年は最後の年なので、就活などもあるので分からない部分もありますが、悔いを残さないように頑張りたいです。
賀川稜太(社4)
ー今日の試合を振り返って
4年間で1番悔しい試合でした。岡垣・柚木の2人はずっとエースとしてチームを引っ張ってくれてて、そんな2人についていくだけではなくて、絶対に勝って引退したいと思っていました。でも本番はその気持ちが強すぎて空回りしてしまいました。去年王座に出られなかった時も相当悔しかったですけど今回はそれ以上にめちゃくちゃ悔しかったです。
ー2回戦を戦って今日の試合に臨んだと思いますが、試合前のプランはありましたか
僕は何も考えてないです。いつも練習で試合してるので自分のできる事だけしようと思ってました。
ー第1セットを戦って
岡垣・柚木は勢いに乗ったら止まらないと思ってたので、時間作ったり声出して勢いをなんとか自分達に持ってこようとしました。でも結局あの2人の勢いを止め切ることができませんでした。
ーこの試合で勝負を分けた場面は
1ゲーム目の40-40ですね。柚木のサーブで40-15とリードしてる時にいつもなら強気で攻めてるのに弱気になったせいで最初作った流れを一気に持って行かれてしまったと思います。セカンドセットも1ゲーム目を40-40で落としてしまったのでそこの勝負弱さが敗因だったと思います。
ーシングルスを振り返って
シングルスもチャンスが多くあっただけに悔しかったです。去年リーグで早稲田の白石(光)に勝って番狂わせを起こせて、今年も一回は格上の選手に勝ちたいと思っていました。相性も良かったと思いますし、相手も緊張していたのでいつも通りミスを気にせずガンガン攻めていこうと思っていました。でも最終的に相手の方がしぶとくてやられてしまいました。あとこれに勝っていたら後輩の中川だったので最後に試合したかったなと思いました。
ーこのインカレを総括して
結果は正直全く満足できるものではなかったですけど、入学当初は学生大会本戦出場すらできなかったらレベルからしっかり出場して一回勝てるまで成長できたことは本当に良かったと思います。
ー4年間さまざまなことがあったと思います、特に印象に残っていることは
3つあって、1つ目は去年のリーグで早稲田の白石に勝てた事です。彼のような全国トップレベルの選手に勝てたことで大きく成長できたなと思います。2つ目は藤井(俊吾、令元年度卒)さんと組んで戦った去年のリーグです。どれだけ僕が足引っ張っても我慢してリードしてくれたし、点取ったら2人ではしゃいで踊ったりしてたのは最高の思い出です。最後は今年の春関のダブルス1回戦で僕が絶不調でリターンが1セットで1本くらいしか入らなかったんですけど、ペアの田中が冷静にプレーしてくれて勝てた時は後輩の成長を1番身近に感じる事ができてすごく幸せでした。まだまだ思い出がありすぎるんですけど特に印象に残っているのはこの3つです。
ーお世話になった人に向けて
1番はずっと1番近くで支えてくれた両親に本当に感謝したいと思います。5歳からテニスを始めてこれだけ成長できるような環境を作ってくれたのでとても感謝しています。また、植村監督をはじめ、テニスを16年間続けてきて僕と関わって下さった方々全員に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもよろしくお願い致します!
ー法大テニス部は自分にとってどのような存在か
みんなで熱くバカになれるような最高のチームでした。僕らの代は先輩後輩も関係なく仲良くして頂きましたし、子供みたいな遊びばっかして楽しい思い出ばかりでした。辛い事ばかりでしたけど結局最後はみんなで笑い合う事ができたので本当にこの部活入って良かったなって思います。今年リーグあったら絶対王座優勝できたと思えるようなチームでした。
ー最後に同級生に向けてひとことお願いします
みんなと一緒に戦えて良かった!!これからもよろしく‼
田中諒弥(経3)
ー今日の試合を振り返って
先輩方との同校対決ということで、同校対決に2連敗していて、今日で3連敗目を喫したんですけれど、強かったなというのが印象ですね。岡垣さんは2年生の時にインカレ準優勝していて、柚木さんはインカレインドア準優勝していて、格上が相手という中ですごく隙がなかったです。為す術なくやられてしまったという感じでしたかね今日は。
ー試合の入りは
向こうはガンガン來ると分かっていました。出したら止まらないというのは練習からわかっていたので、自分たちが耐えるところはしっかり耐えて、僕らはボレーが持ち味なので、粘り強くと思っていたんですけれど、最終的には岡垣さんにストロークでいかれたり、柚木さんのボレーで崩されたりということになってしまったなと思います。こっちとしねはラリーを長くしたかったんですけれど、結局「ドン!」といかれて終わってしまったかなという感じでした。
ー第1セットは攻められる展開が続いた
1ゲーム目は柚木さんサーブが15-40で、ブレイクポイントが3本あったんですけれど、そこがキーだったかなと思います。そこでブレイクをしていれば狀況は変わっていたと思いますし、そこで取られて相手に餘裕ができたかなと思います。その際に自由にさせてしまったかなという印象ですね。
ー第2セット中盤には調子も上がってきた
柚木さんのサーブはあんな感じなので、光祐さんのサーブで攻めていこうという感じだったんですけれど、光祐さんのファーストサーブの確率がすごくて。コースも厳しかったので、そこでブレイクのチャンスがなかったかなと感じました。
ーインカレを総括して
去年はインカレ予選は行ってるんですけれど、本戦は初めてでした。ただ、思ったより緊張はしませんでした。2回戦も地方の選手相手で、今日は同校対決でしたし『インカレ』という感じはなく気負うことなくできたかなと思います。初めてのインカレにしてはプレッシャーもなく気負うこともなく、賀川さんがリードしてくれたので良かったかなと思います。
ー1年間を振り返って
新進はシングルスもダブルスも本戦に上がれなくて、単複2次で負けてしまって悔しい思いをしました。その時のペアが橫尾(淳司、社4)さんで、今回は賀川さんとだったんですけれど、新進に負けてしまって春関も自分がポイント無くて、ペアが誰になるかという狀況で、賀川さんが空いていて、そこで自分が選ばれたというのが転機だったのかなと思います。自分の中では「賀川さんと組むんだから勝たんと」という気持ちが生まれたので、変なプレーもできないですし、そこが変わった部分ですね。
ー賀川選手と組んでから変わった
そうですね。賀川さんが全國でも関東でもポイントを持っていて、そのような中で自分と組むということになりました。そこで「勝たせんといけん」というプレッシャーも自分にあったし、特にダブルスは頑張らんといけんなというふうに思っていたので、そこが自分の中で変わったきっかけになるのかなと思います。
ー今後の目標は
大きな目標は王座に行きたいかなと思います。僕もラストイヤーなので、同期も舜祐がダブルスシングルス両方で頑張っていて、佐野・高清水も今日は負けてしまいましたけれど、春関でベスト4に入ってくれて。同期で、このチームで勝ちたいなという気持ちはありますね。個人としてはシングルスで頑張って、ダブルスはぼちぼち頑張れればいいかなというふうに思っています。
ー最後に意気込みを
漢になる!
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